MÄRΩ

MÄRΩ

舞台は魔法のアイテムÄRMが日常化したファンタジー世界。ある町に住む少年カイが偶然から生きたÄRMであるバッボと出会い、皆が使っているアイテムが実は命を奪う危険な存在と知り、それを操る者たちとの戦いの旅に出る。原案担当である安西信行の『MÄR』の6年後の世界を描く物語で、『MÄR』の登場人物も再登場する。

正式名称
MÄRΩ
ふりがな
めるおめが
作者
ジャンル
バトル
 
ファンタジー
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概要・あらすじ

多くの人が魔法のアイテムÄRMを使いこなせるなか、少年カイは街で1人ÄRMを使えずにいた。町の各党大会にも出られずに郊外でくさっていたカイの前に、かつて世界を混乱に陥れたチェスの残党が現れる。湖中に逃げ込んだカイは、そこで意思を持つÄRMを掘り出す。それは6年前にチェスを壊滅させた英雄虎水ギンタの相棒であった生きたÄRMバッボだった。

カイバッボと共に残党を追いかえす。そのなかで、駆け付けたアルヴィスによって今使われているÄRMがフェイクÄRMと呼ばれるもので、使用者を操り命を奪って力を発揮するものということを知る。時を同じくしてフェイクÄRMを作ったウンヴェッター一味が来襲、町そのものをアイテムに封印してバッボとの人質交換を迫るが、アルヴィスに撃退。

失われた町を取り戻すため、カイバッボ、幼なじみのエリサと共にウンヴェッターを倒す旅に出る。

登場人物・キャラクター

カイ

ÄRMを使う才能がないと思われていた少年。産みの両親はすでに他界しており、町のÄRM職人の家で育てられていた。チェス残党襲撃の折り、逃げ込んだ湖底で生きているÄRMバッボと出会い、以後コンビを組んで戦うようになる。1つ恩を受けたら10倍にして返すのがモットーの優しい性格をしており、自分を忌み嫌う者に対しても屈託のない表情を向ける。 また、たとえ敵として立ちはだかった者に対してもなるべく争いを避けようとする。その彼の優しさは、後に村をアイテムに封印した宿敵クーゲルや、心を閉ざしていたゲルダにも向けられ、彼らの心を動かしていく。物語の中盤でバッボと実は親子であると告げられるが、その真相は明らかにならないまま物語は終了する。

バッボ

6年前虎水ギンタと共にチェスと戦って世界を救った、意思を持つÄRM。過去の記憶を失っており、彼の記憶を取り戻すこともカイたちの旅の目的となる。旅のなかで世界に散らばる8つのマジックストーンを集め、じょじょに力を取り戻していく。実はフェイクÄRMを用いるウンヴェッターとは旧知の仲で、ウンヴェッターを討つ際に自らも肉体を失いÄRMのなかに精神を移していた。 カイの父親とされるが詳細は明らかにならない。

エリサ

カイと同じ町に住んでいる幼なじみの女の子。同年代の子供のなかではもっともÄRMの扱いに精通している。クーゲルによって町が封印されてしまったことを受け、カイやバッボと共に旅に出る。魔法のセンスに長けており、カルデアの町でその資質を見出したドロシーから自然の精霊の力を借りられるネイチャーÄRMをもらい、以後、その力でカイをサポートする。

インガ・リド・ウンヴェッター (いんがりどうんゔぇったー)

カルデアで出会う少年。“一族の不始末は一族でつける”という習わしにより、かつてウンヴェッターを粛清できなかったことを悔いていた折り、彼の復活を受けて、やや視野狭窄的な使命感に燃えている。カイたちの旅に同行し、当初はカイといがみ合うことも多かったが、やがて友情で結ばれエリサと共に3人で息の合ったコンビネーションを見せるようになる。

アルヴィス

かつての虎水ギンタの仲間である青年。独自にフェイクÄRMの謎を追っていたところカイの町にたどり着き、初めてÄRMを使って力を暴走させかけていたカイを止める。カイの持っていた魔力を秘めた石マジックストーンを危険なものとして預かるが、最終決戦を前にカイに返却しバッボの力を完全に引きだせるようにする。

ドロシー

かつて虎水ギンタやアルヴィスの仲間だった女性。現在はカルデアに住んでいる。バッボの記憶を戻す手がかりを探してカルデアを訪れたカイたちの前に現れる。ウンヴェッター一味からカルデアを守る役目があるとして旅には同行しないが、代わりにナナシの存在を伝え、さらに魔法のセンスに秀でたエリサにネイチャーÄRMを渡すなど、陰ながらに一行の旅路をサポートする。

ナナシ

アルヴィスたちと同様、かつての虎水ギンタの仲間。チェスから世界を救った1人であるが、盗賊の身であることが災いし、追手を差し向けられて逃亡生活を送っていた。ドロシーの手引きでルベリアの地にやってきたカイ一行と出会い、カイのまっすぐな性格に心を打たれて仲間になり、以後同行するようになる。 関西弁でしゃべる明るいノリの人物。

ウンヴェッター

300年前にフェイクÄRMを作った人物で、その際バッボによって倒されたはずだが、バッボ同様に自らの精神をÄRMのなかに移して生き長らえていた。アトモスらフェイクÄRM使いを使役してバッボを探し出し、決着をつけることを望んでいたが、戦いの直前に自らの姿を現したところをアトモスに討たれ、彼の支配下となる。

アトモス

ウンヴェッターの意思を受けてバッボ奪取を目論むフェイクÄRM使いたちのリーダー。元はある小国の王子で、自己中心的な性格の父王に道具のような扱いを受けていた過去がある。国が天災によって滅んだ際、ウンヴェッターによって甦らされた。唯一、自身が愛情を向けていた妹に似た面影のゲルダに固執し、彼女の心を開こうとしたカイに激しい敵対心を向ける。 最終決戦を前にウンヴェッターを裏切り、自らのÄRMとして使役してカイとバッボに戦いを挑むが、全ての力を取り戻した2人の前に敗北し、消滅する。

ゲルダ

感情をほとんど表さないフェイクÄRM使いの少女。カイたちと同様に、自らの故郷を封印されており、それを人質にウンヴェッター、そしてアトモスの手下となっていた。戦いのなかで、その境遇を知ったカイに、自身を救ってみせると言われ、動揺する。そこにアトモスが割って入ってカイを攻撃したところを身を挺して庇い、生死不明となる。 後にアトモスによって保護されていることが判明し、最終決戦は彼女をめぐる戦いにもなる。決戦後は感情を取り戻し、カイと恋人のように過ごしている姿が見られる。

人魚 (にんぎょ)

マジックストーンを探して海を訪れたカイ一行の前に現れた女性。普段は美しい姿をしているが、容姿を自由に変えられ、グロテスクな半漁人になることもできる。ペットのアザラシがマジックストーンを飲みこんで怪物化して困っていたが、カイとインガによって元通りの姿を取り戻す。その直後フェイクÄRM使いの襲撃を受けるが、真の力を解放し、フェイクÄRM使いを島ごと巨大な氷柱に封印する。 若い女性の姿をしているが、見た目よりもはるかに長命でさまざまな事情に通じているらしく、カイとバッボが親子であることを指摘した。

クーゲル

フェイクÄRM使いの1人。貴族出身で、リーダーであるアトモスとは幼なじみであり、彼との友情のためフェイクÄRM使いになった。カイが初めて相対したフェイクÄRM使いであり、彼やエリサの住む町を封印した人物。しかし、後の作戦に失敗し用済みと見なされたため粛清されそうになったことでアトモスに反逆し、町を解放する。

虎水 ギンタ (とらみず ぎんた)

前日譚となった『MÄR』の主人公で、かつて世界がチェスによって乱された際バッボやアルヴィス、ドロシーらと共にこれと戦い、世界を救った人物。カイは彼を英雄視している。作中にはほとんど登場しないがアトモスが討たれた波動を、遠く離れた地で感じ取り、世界のために戦う者がいることに安心している様子が描かれている。

その他キーワード

ÄRM (あーむ)

『MÄRΩ』に登場する用語。魔法のアイテムの総称。街中でも買えるような簡単なものから武器に変化するもの、ガーディアンと呼ばれる精霊を呼び出すものなど、その性質は多岐にわたる。『MÄRΩ』の世界では誰でもガーディアンを呼び出せるÄRMが流通していたが、それはウンヴェッターによって作り出されたフェイクÄRMで、製作者によって操られてしまったり、ガーディアンを呼び出すために生命力を奪われるといった仕掛けが施されていた。

クレジット

原案

前作

MÄR (める)

異世界であるメルヘヴンを舞台に、現代の世界から来た主人公虎水ギンタが、ÄRMと呼ばれる魔力が込められたアクセサリーを駆使しながら仲間と共に冒険する物語。 関連ページ:MÄR

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