デビルキング

デビルキング

科学文明が自然を破壊することを憂える小早川博士 により、平凡な会社員藤本正男は人体実験によって巨人化し、自らを人類を導く神と名乗るデビルキングとなる。その強大な威力に小早川博士の助手の古場や、米軍、新興宗教団体などの思惑が交差し社会は大混乱となる。『ゴルゴ13』のさいとうたかおが自身の貸本漫画時代の未完の作品『デビル・キング』をリメイクした。

正式名称
デビルキング
ふりがな
でびるきんぐ
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
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概要・あらすじ

科学文明が自然を破壊し人類をも蝕むことを憂える異端の天才医学博士の小早川博士は助手の古場が連れてきた平凡な会社員藤本正男小早川博士の開発した新薬コントロール5の人体実験を施す。巨人となった藤本正男は小早川博士のの計画に従い人々の前に姿を現し、自らを神であると宣言する。

驚く人々の前で、奇跡を起こし、彼を神と崇める群衆を引き連れて東京へ向かう。米軍の秘密機関は巨人をデビルキングと名付け、巨人の秘密を入手するため行動を開始する。

登場人物・キャラクター

藤本 正男 (ふじもと まさお)

両親を亡くしたため大学を中退してサラリーマンになり、弟藤本明男の教育に力を注ぐ。24歳。薬を使って神を造ろうとする小早川博士の助手の古場に唆され、人体実験に協力する。実験の結果、体内のエネルギーが十万倍になり、巨人となる。小早川博士の指示に従い、神の力を持つ巨人デビルキングとして人類を先導する。

藤本 明男 (ふじもと あきお)

神と名乗る巨人デビルキングとなる藤本正男の弟で小学6年生。巨人となる新薬コントロール5を開発した小早川博士の助手の古場により殺されかけ、奇跡的に助かるが記憶を無くす。

小早川 令次郎 (こばやかわ れいじろう)

天才医学博士で細胞学の世界的な権威。文明社会が自然を破壊し人類自らをも蝕むことを憂え、人類が自然への回帰に向かうべきと考える異端の学者。助手の古場が連れてきた会社員藤本正男に開発した新薬コントロール5を施す人体実験を行い、巨人化した藤本正男に神として行動し人類を先導するよう命じる。

古場亘

『デビルキング』の登場人物で、藤本正男を巨人化する新薬コントロール5を開発した小早川博士の助手。 「天涯孤独であること」という被験者の条件を満たすために、藤本正男の弟、藤本明男を秘かに殺そうとする。小早川博士の「人類は自然回帰すべき」という願いとは違い、巨人デビルキングを利用して世界を手に入れようと企んでいる。

小早川 洋太郎 (こばやかわ ようじろう)

人体実験で藤本正男を巨人化した小早川令次郎博士の一卵性双生児の兄。電子工学の権威で、近代科学文明を否定する弟の小早川令次郎博士の考えと真っ向から対立し、文明を守るための超兵器プラズマを開発する。

小松田 剛

『デビルキング』の登場人物で27歳のトラック運転手。神と名乗る巨人デビルキングとなった藤本正男の弟藤本明男が殺されかかり道路に倒れたていたところを通りかかり救い出す。記憶を無くした藤本明男を弟のように可愛がり、記憶を呼び戻す治療のために共に行動する。

島田 角三

高利の金融業者の井高商事の手下の取り立て屋でマグネット(吸い付いたら離れない)の渾名を持つ男。小早川博士と助手の古場の小早川研究所を監視して、神と名乗る巨人が人体実験で生み出されたことを知り、米軍の秘密機関に情報を売りつける。

金剛照心

新興宗教・天地霊黎学会の会長で精神医学の権威。神と名乗る巨人デビルキングの出現に対して現世に神が存在するとは思わず巨人の周辺を調査し、巨人を作った小早川博士の計画を助手の古場から催眠術で聞き出し、巨人である藤本正男との通信方法を入手し巨人を利用して世界を支配しようと企む。

ジェイムス松木

米軍の秘密機関の指揮官で、日本に突如出現した神と名乗る巨人デビルキングの巨人製造の秘密の調査、秘密を知る関係者の抹殺、および巨人の捕獲を任される。

集団・組織

天地霊黎学会

『デビルキング』に出てくるグループ。精神医学の権威金剛照心が会長の新興宗教。小早川博士の研究に融資する井高商事の会長は天地霊黎学会の幹部に部下の島田に探らせた小早川博士周辺に神を名乗る巨人がいることを報告する。巨大な神殿のようなビルを持ち、熱心な信者は組織化され行動オルグと名付けられた婦人グループが神と名乗る巨人デビルキングを天地霊黎学会に迎え入れようとする。

場所

小早川研究所

国際的な細胞学の権威で医学博士の小早川博士の研究・実験施設。北軽井沢の森の中にひっそりと建つ円筒を2つ重ねた形のビルで、内部には新薬コントロール5を使用して生物を巨大化する実験設備や、巨大化した生物を収容する空間がある。小早川博士の助手の古場に連れてこられた藤本正男はここでコントロール5を処置されて巨人化する。

その他キーワード

コントロール5

『デビルキング』に登場する薬品。異端の天才医学博士・小早川令次郎が極秘で開発した新薬。生物の体内エネルギーを十万倍に活性化し、新陳代射を巨大化して、細胞や骨格を巨大化するガス。また少量に調整することで不治の病気を治療することにも応用できる。活性化ガスの吸収量の調整を間違うと全ての細胞が崩れる危険がある。 小早川博士と助手の古場は、藤本正男にコントロール5の人体実験を施して巨人化し、人類を導く神として行動させる。また巨人を恐れる群衆を前にして、病人に秘かにコントロール5を投与して病気を治す奇跡を演出して群衆を信じさせることにも利用した。

プラズマ

『デビルキング』に出てくる超兵器。神を名乗る巨人デビルキングを作った異端の天才医学博士の小早川令二郎の一卵性双生児の兄で電子工学博士小早川洋太郎が、人類文明を守るため現代文明を後世に伝えるタイムカプセルという名目で大仏に偽装して開発したが、デビルキングによる文明の破壊行動を阻止するために兵器として発動する。

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