Landreaall

Landreaall

エカリープ領主の嫡子DXがマリオンを救うため、竜退治の旅に出る。その後、アカデミーで学園生活の中で大切な友人と友情を育みながら、王位継承問題に巻き込まれていく。

正式名称
Landreaall
ふりがな
らんどりおーる
作者
ジャンル
ファンタジー
レーベル
ZERO-SUMコミックス(一迅社)
巻数
既刊41巻
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概要・あらすじ

エカリープ領主の嫡子DXマリオンに恋をし、彼女を救うため竜退治を決意し彼女を救う術を探す旅に出る。マリオン救出後、世界の広さを意識して王都フォーメリーにあるアカデミーに編入する。学園内の出会いや友情が物語と冒険の世界を広げていく。

登場人物・キャラクター

ディクスン・ノクト・ルッカフォート (でぃくすんのくとるっかふぉーと)

エカリープの街の領主の息子で、アトルニア王家4位王位継承権の所持者。普段はぼーっとしているが、思い込んだら一直線。基本的に争いを好まず穏やかな性格をしているが、皮肉屋のため、彼の発言で物事が悪化することもしばしば。イオンには見せないが、自覚のない極度のシスコン。武芸の達人ではあるが、剣はめったに抜かない。 エカリープの守護者マリオンに恋をし、彼女を救うため、竜退治を決意する。バチカンで神竜の剣を得て、火竜を解放。その後、王都にあるアカデミーの高等部に入学し、頼もしい友人を増やしていく。

イオン・ルッカフォート (いおんるっかふぉーと)

DXの妹。15歳。拳腿術と呼ばれる拳法の達人でお転婆な女の子。感情表現豊かでややブラコン気味でもある。DXと共に竜退治の旅に出る。幼いころに拾ったニンジャ・六甲は、兄妹以上に意識しており、不思議な関係。負けず嫌いだが、誰とでも仲良くなる魅力があり、アカデミーでは同級生の女の子に可愛がられている。 アカデミーの夏季休暇には教師に頼まれ、乙女にしかできないと言われる天馬の飼育を行っていた。両親が行方不明という知らせを受け、反対するDXたちに内緒で姿を変え、ディアの侍女として旅に同行する。

六甲 (ろっこう)

ルッカフォート家に仕えるニンジャ。小さいころに幼いイオンに拾われる。自分の年齢を知らなかったので、DXが自分の1つ下と決めてあげた。DXを「若」、イオンを「姫」と呼び、常に気配を消しながら2人を見守っている。特に自分を拾ってくれたイオンの命令には絶対服従。 短髪に全身黒ずくめで、いつもゴーグルをしている。非常に無口。物を土に埋める癖がある。主人のリゲインとファレルが行方不明という知らせを受け、DXと共に旅立つ。

マリオン

旅の洞詠士(フースルー)。盲目の美しい女性。かつてDXの両親を護衛で雇い、エカリープを襲った火竜を歌で封じた。その前はアトルニア王国の王の行く末を詠い、余命を告げたことで目が見えなくなるほど暴行を受けたことがある。エカリープでは自身が樹に変化することで火竜を封じていたが、20年が経ち力が弱まってしまう。 自分を救おうとするDXに心を開く。『Landreaall』のプロローグ作品『CRECENDO MARION』にも登場する。

アニューラス・バラライカ (あにゅーらすばららいか)

偽ってDXに近づいてきた謎の人物。DXはお見合い相手だと思い込んでいた。実は王を推挙する機関・玉階に属しており、DXを次の王に推挙するために追い回していた。本国の王都フォーメリーから彼に会うためにエカリープに来るが、すれ違ってしまう。その後、バチカン、さらにアカデミーまで追ってくる。 聖鈴(シストラム)と呼ばれる武器で土の猫(キルタンツ)を召喚し、使役させることができる。

ウールン

DXたちが暮らすアトルニア王国の隣国バチカンの公主。まだ幼い少女。主国の国王の末娘で溺愛されている。幼いながらも気位は高く、公主としての風格を備えている。ただし、子供扱いされるとキレる一面もある。DXのことを初対面で気に入り、神竜を祀る宗教の総本山でもあるバチカン公主として神竜との面会に協力する。 その後、旅に同行していたイオンと文通友達になって近況を報告し合う仲になる。それから、DXがウルファネアの旅に出た時に再会。地竜の封印にも力を貸す。

フィリップ・グレイ (ふぃりっぷぐれい)

アカデミーのDXの同級生。良家の子女が通うアカデミーでは珍しい外周長屋の貧民出身。DXたちが王都に来た日にスリをしていたところを捕まって彼らと出会った。父は亡くなり、病気がちな母を支えるため、アカデミーの奨学生となって必死に勉強中。身軽で運動神経が抜群なので、ゆくゆくは王宮付きの護衛官になれればと思っている。 高位な貴族の同級生から差別を受けていて、DXとも友達にならないと思っていたが、彼の押しに負け、友達になる。

濤 竜胆 (とう りんどう)

アカデミーの寮でDXとはルームメイト。ウルファネアからの留学生。まじめで礼儀正しい。アトルニア国の男性に比べると華奢な体型をしており、そこに目をつけられ、舞踏会で女装をするはめになったこともある。7歳までは兄との継承問題を避けるため、母親の願いで女の子のふりをさせられていた。 さらに、敵も味方も作らないように、極力目立たないように躾けられ、何も望まれずに育てられてきた。父親が亡くなり、継承問題のため、祖国に戻ることになる。龍脈を視ることができる天恵の持ち主。継承問題解決後は、自らの意思でアカデミーに復学する。

五十四 (いつよ)

リドの護衛のニンジャ。「五十四」は本名ではなく、濤家の五の十四番目のニンジャという意味。24歳。背は低いが胸は大きい。アカデミーでは護衛でも女性は男子寮に入れない規則があるが、学校には内緒で男子寮内でも護衛している。リドにとっては護衛と同時に頼りになる姉のような存在。 イオンや六甲にも様々なアドバイスをしており、面倒見のよい性格をしている。他のニンジャと比べると感情が豊か。実はリドの護衛ではなく、リドの兄の竜葵から監視役としてそばにつけられていた。しかしリドに同情し、彼を助けるために力を尽くして重傷を負う。

ティ・ティ・トリッドリット (てぃてぃとりっどりっと)

アカデミーのDXの同級生。アトルニア王国15位の王位継承者。そっくりな双子の妹がおり、彼女は女子寮の寮監を務めている。生まれつきテレパシーの天恵を持っていて、太っていると感応が良くなるため、わざと太っている。3歳から正規軍の剣術を習っていて、教えるのも上手。最初はDXと距離を取って接していたが、彼に剣術を教えることで、後に友達になる。 若くして人の上に立つ資質を持ち、アカデミーでもその片鱗を見せている。中等部入学時、調子に乗って賭博で遊び、身に危険が及んだとき、護衛していたフィルに助けられ、それ以来友達になる。

ライナス・カディス (らいなすかでぃす)

アカデミーのDXの同級生。ルームメイトのルーディーとは従兄弟で親友。オールバックの髪型に鋭い目つきをしている。DXが入学時にケンカをふっかけていたが、王家ご用達の貿易商を営む実家の利害も考え、他の貴族よりDXに付くことにする。損得を第一に、口癖は「書面にサイン」。 ルーディーの誘拐事件をきっかけに、DXの悪友になる。イオンをチョコで餌付けして、DXが王になったあかつきには結婚しようとプロポーズしたが、それも恋愛感情ではなく、損得に基づく考えからだった。

ルーディー・サレー (るーでぃーされー)

アカデミーのDXの同級生。ルームメイトのライナスとは従兄弟で親友。肩まで伸ばしたウェーブヘアでたれ目。誰とでも分け隔てなく付き合う性格だが、DXには個人的な恨みがあり、つっかかってしまう。実は10年前にアカデミーの初等部でDXと出会っていて、自分は親友だと思っていたのに女の子だと勘違いされて怒っていた。 DXの聖名を知っている。女の子には誰にでも優しい。実家は宮廷貴族に人気の宝飾職人で、自身も駆け出しの宝飾デザイナー。特別な力を秘めた石、「ジェム」の能力を最大限に引き出す喚起の天恵を持っている。

リゲイン・ルッカフォート (りげいんるっかふぉーと)

DXとイオンの父親。先王妃の従兄弟で若いころはアトルニア王国の将軍職を務めていたが、仕えていた王が亡くなった後は、国も王位継承権も身分も捨て、流れ者の傭兵になる。実は先王を殺した張本人であり、本国では英雄扱いをされている。旅の途中でマリオンの依頼をファレルと共に引き受け、マリオンがエカリープで竜を封印してからは、ファレルと共にその土地に残り、領主となった。 ファレルと結婚後、子供が生まれてからも2人で傭兵の仕事に出かけている。『Landreaall』のプロローグ作品『CRECENDO MARION』では主人公。

ファレル・ルッカフォート (ふぁれるるっかふぉーと)

DXとイオンの母親。若いころは少年のような姿でギルドに所属する傭兵稼業をしていた。そのためリゲインはしばらくの間、彼女のことを少年と思い込んでいた。幼いころ父親に売られた過去がある。母親の病気を治すために必要な火竜の宝玉を求めていたところ、マリオンの依頼を受け、旅に同行する。 マリオンを守れなかったことを後悔し、傭兵稼業を廃業。その後、リゲインと結婚し、DXとイオンを生む。男前な性格のせいか、特に女性ファンが多い。『Landreaall』のプロローグ作品「CRECENDO MARION」にも登場する。

カイル・タリーズ (かいるたりーず)

アカデミーのDXの同級生で、騎士候補生。アカデミー屈指のモテ男で、イオンの初恋の相手。DX入学時に同級生らが仕組んで、妹のイオンをだまそうとカイルを焚き付けた。しかし彼女の純粋な心に触れ、自己嫌悪になりイオンのそばから離れる。真面目で騎士道を地でいく性格。 女装したリドに一目ぼれし、最後まで正体に気づかないこともあった。アカデミーがモンスターに襲撃された時には、騎士候補生のリーダーとして現場の指揮官を任される。

レイ・サーク (れいさーく)

アカデミーの研究生で、男子寮の相談役。庶民出身。豊富な知識と情報を持ち、DXらに与え導くこともしばしば。性格はTT曰く「嘘はつかない。ねじれているだけ」。そのことはアカデミー中に知られており、恐ろしく人望がない。アニューラスとはアカデミー在学中からの腐れ縁で、お互いの事情をよく知っている様子。

濤 竜葵 (とう りゅうき)

リドの兄。性格は周囲にも自分にも厳しく、特に弟のリドに対してはことさら厳しい。幼いころ女の子の格好をしていたリドを妹だと思い込んでいたが、弟だとわかると厳しく接するようになる。五十四にリドをアカデミーから出さないよう命令していた。それは、彼を権力に群がる大人たちから守るためにした兄心だった。 周囲に促され、龍脈の儀式を行うリドを守る五十四を容赦なく切り捨てた。さらには龍脈を守るため、リドも切り捨てようとし、DXに阻まれる。

濤 満月 (とう みつ)

リドの義母。竜葵に内緒でリドに父の訃報を送った張本人。病床で最期を迎えようとする夫のために息子の顔を見せたいという想いからだった。リドを探しに来たDXを屋敷に招き入れた。リドの母親にはなれないが、家族になりたいと思っている。

ソニア・モントーレ (そにあもんとーれ)

イオンのアカデミーでの友人で、ルームメイト。良家のお嬢様。ストレートヘアで背が高い。イオンのかわいさに夢中で、彼女に害をなそうとするものには誰に対しても厳しい。イオンのことで言い合っているせいか、なぜかアカデミー内ではDXと噂になっている。

チルダ・マディール (ちるだまでぃーる)

イオンのアカデミーでの友人で、ルームメイト。メガネのパーマヘアの女の子。王国の首都の街出身の下級貴族の娘。イオンのことが大好きで、彼女が天馬の世話で夏季休暇中も両親に頼んで残っていたほど。

トリクシー・トリッドリット (とりくしーとりっどりっと)

TTの双子の妹。アカデミーがモンスターに襲撃された時には、女生徒をまとめ指導した頼もしい性格。TTとはテレパシー能力の天恵で通じており、兄と同じ理由で太っていないと能力が維持できない。

メイディア・クラウスター (めいでぃあくらうすたー)

リゲインの旧友の王国の議長が勧めたDXのお見合い相手の妹。17歳。お見合いが嫌で逃げ回っていたDXが、お見合い会場の高級レストランで出会い、姉と勘違いをする。姉のお見合い相手がどんな人か確かめに、かつてエカリープまでDXを見に行ったが、DXはあいにく竜退治に出ていて不在だった。 アカデミーはすでに卒業済み。実はアトルニア現王となったファラオン卿の婚約者。彼の命でリゲインたちの行方を追うDXに同行することになる。DXとお互いに惹かれ合っているがどちらも想いを胸にしまっている。

ルシアナ・ケリー (るしあなけりー)

アカデミーの寮監。年配の女性で、規律に厳しい。高い身分ながら天真爛漫なイオンに手を焼きつつも、彼女の才能を見抜き、見守っている。

ハル=アール・スレイン (はるあーるすれいん)

男子寮の監督生。メガネをかけた秀才。アカデミーがモンスターに襲撃された際には、怪我人や小さい子を脱出させるリーダーに任じられた。この戦いを経て、身分の差にこだわっていた自分を恥じ、将来を強く見据えることとなった。

クエンティン・フェーレン (くえんてぃんふぇーれん)

王を決める12人の玉階のひとり。長い髪で左目を隠している。呪い師の能力を持っており、六甲を五十四の姿に変えてしまう。故郷をアトルニア王国の前王に滅ぼされ、その復讐のためにユージェニと共謀し、アトルニア王国の王制を崩壊させようと目論む。リゲインに協力を求めたが、彼はアトルニア前王に嫁に行った姫に忠誠を誓っており、拒否されたため、ファレルと共に拉致監禁する。 さらに、王位継承権を持つDXを利用しようと考えている。

ユージェニ

アトルニア王国の隣国クレッサールで育ったアトルニア王国前王の孫娘。クエンティンは彼女こそ王にふさわしいと押す。クエンティンと共謀し、アトルニア王国を崩壊させようとする。クエンティンの命令でDXに婚姻を迫るも失敗。独自の判断で、奴隷商人にDXを売ってしまう。

オルタンス・パラディア (おるたんすぱらでぃあ)

DXが砂漠の奴隷市場に売られた際に出会った女性。DXがお見合いをすることになった高級レストランでは有閑マダム風の格好をしていた。ライナスの父親とは古い付き合い。その縁でライナスとルーディーと共に旅をしている途中、奴隷となったDXを買い、自由の身に戻した。 実は11人目の玉階。だが、現王の円卓にはさぼって参加はしていない。

場所

エカリープ

アトルニア王国にあるDXたちが暮らす街。元傭兵や元軍人が中心となって開拓した街で、歌う樹が護る街と伝承されている。20年前、DXの両親が火竜を退治したといわれていたが、実はマリオンが歌で封じていた。DXが神竜の剣で解放した後は、火竜が2000年は守護すると約束する。 自然豊かな街で、領主の家族も含め、身分に関係なく、みんな対等に暮らしている。

アカデミー

王都フォーメリーにある王立学院。各国の子女が通う全寮制の学校。男女別の寮で授業も別。男子は剣術、馬術、野外演習、女子は裁縫や茶会の作法などを習う。火竜騒動の後、見聞を広めるため、DXとイオンが入学。六甲もDXの護衛のため一緒に行くことになった。

その他キーワード

天恵 (てんけい)

『Landreaall』に登場する技。天から与えられた特殊な能力。ルーディーのように特別な力を秘めた石、「ジェム」から能力を最大限に引き出したり、TTら双子が使うテレパシー能力がこれにあたる。また、龍脈が見ることができるリドの純天恵はさらに強力な能力。

書誌情報

Landreaall 41巻 一迅社〈ZERO-SUMコミックス〉

第41巻

(2023-09-25発行、 978-4758039277)

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