GOSICK -ゴシック-

GOSICK -ゴシック-

第一次世界大戦後のヨーロッパを舞台に、人形のような美しい容姿と天才的な頭脳を持つ少女ヴィクトリカが、東洋の島国から来た留学生久城一弥と共に難事件を次々と解決していくミステリー漫画。桜庭一樹の小説、『GOSICK -ゴシック-』が原作。

正式名称
GOSICK -ゴシック-
ふりがな
ごしっく
原作者
桜庭 一樹
作画
ジャンル
推理・ミステリー
関連商品
Amazon 楽天

概要・あらすじ

1924年、第一次世界大戦後のヨーロッパ。フランスとスイスとイタリアに国境を隣接する、小さくも長く荘厳な歴史を誇る国ソヴュールに、東洋の島国から留学生、久城一弥がやって来た。聖マルグリット学園の学生となってから半年が経つものの、周りの生徒達は名のある貴族の師弟ばかりで馴染むことができず、さらに、「春やってくる旅人が学園に死をもたらす」という伝承のせいで、久城は友達を一人も作れないでいた。

そんなある日のこと、久城は偶然にもオートバイに乗った首なし死体に出くわし、刑事グレヴィール・ド・ブロワに殺人の容疑をかけられてしまう。あわや逮捕されそうになる久城だったが、担任教師のセシルの計らいで、図書館塔の屋上で悠然と読書に勤しむ不思議な美少女ヴィクトリカに出会う。

そして彼女は、一弥が持ってきたお菓子を見返りに、その天才的な頭脳と並外れた推理力で、その場を動くことなく殺人事件の真相を突き止めてしまうのだった。危うく難を逃れた一弥は、自分を救ってくれた少女ヴィクトリカに興味を抱き、新たな事件・謎を仕入れては、ヴィクトリカの待つ図書館塔の最上階へと向かうのだった。

登場人物・キャラクター

ヴィクトリカ・ド・ブロワ

人形のように小柄な身体と美貌を持った、不思議な雰囲気の少女。幼い見た目に反して老婆のような落ち着いた声と高慢不遜な口調で話す。名高い貴族の生まれであるが、とある事情から聖マルグリット学園から出ることを許されておらず、普段は図書館塔の最上階にある植物園で一人黙々と読書とパイプを嗜んでいる。 天才的な頭脳の持ち主で、優れた洞察力と推理力をもって久城一弥が持ち掛けた難事件の数々を、その場で解決してしまう。混沌(カオス)、言語化、知恵の泉など、聞き慣れない言葉を多用する。彼女にとっての最大の敵は退屈であり、関心のない物事に関しては聞く耳を持たないが、謎や事件の話には目を見開き瞳を輝かせ、時に子供らしい無邪気な表情を見せることもある。 出会った当初は久城をぞんざいに扱うことも多かったが、徐々に久城の優しさに惹かれるようになり、お互いにとってかけがえのない存在となっていく。

久城 一弥 (くじょう かずや)

極東の島国からソヴュール国にやって来た留学生。帝国軍人一家の三男で15歳。黒髪で幼い顔立ちをしており、優しく思いやりのある性格。立派な軍人となるべく聖マルグリット学園へと留学してくる。成績はトップクラスと優秀だが、「春に来る死神」の伝承を知る生徒達から疎んじられているため、友達は1人もいない。 不運なことに殺人の容疑をかけられ逮捕されそうになるが、ヴィクトリカの推理のおかげで難を逃れ、彼女に興味を持つようになる。図書館の屋上で一人孤独に過ごすヴィクトリカが気にかかり、彼女が退屈しないよう、難事件の情報を聞きつけては彼女のもとへ持ち掛ける。生真面目で素直すぎるため、人の策略に嵌ってしまうことや、ヴィクトリカに振り回されることも多いが、その持ち前の優しさで推理以外の側面からも彼女をサポートしていく。 数々の事件を経て、ヴィクトリカをかけがえのない存在として認識するようになる。

グレヴィール・ド・ブロワ

ヴィクトリカの腹違いの兄。ソヴュール警察の警部をしているが実は警察学校を出ておらず、貴族の道楽として刑事業を嗜んでいる。難事件の情報を携えてはヴィクトリカの元へと赴き、彼女に推理を促す。そして、その推理を我が物顔で振りかざし、事件解決の立役者として手柄を横取りしようとする。 金髪の長い髪をリーゼント風に巻いて固めた特徴のある髪型をしているため、普段はそう見えないが、髪を下ろすとかなりの美形男子である。推理のために頼らざるを得ないとはいえ、灰色狼の子である彼女を恐れている節がある。

アブリル・ブラッドリー

イギリスから聖マルグリット学園に新たにやってきた留学生で、久城一弥のクラスメイト。入学して早々、大泥棒クィアランの計画に巻き込まれ、捕縛されてしまう。自分を助けに来てくれた久城に好意を抱き、積極的にアプローチをするものの、全く振り向いてもらえないでいる。 久城にとっては、聖マルグリット学園学校で初めて出来た大切な友達である。怪談が大好きで、久城に言い聞かせては、彼の怖がる姿を楽しんでいる。祖父のサー・ブラッドリーは冒険家として有名だった。

セシル・ラフィット

ヴィクトリカや久城一弥、アブリル・ブラッドリーの担任で、聖マルグリット学園の卒業生でもある。聖マルグリット学園に在学中、父親が戦地で行方不明になったため、途中で退学を余儀なくされる。その去り際に、当時女子寮でメイドをしていたゾフィと出会い、復学後は唯一無二の友人となる。 また8年前、聖マルグリット学園に在校していた頃は、ミリィマールと同級生だった。

ゾフィ

赤毛がかったポニーテールとそばかすが特徴の女性。久城一弥が住む男子寮を管理している寮母。人使いが荒く、久城に無理矢理頼みごとを押し付けることもしばしば。お菓子作りが得意という意外な一面もある。女子寮のメイドをしていた時にセシル・ラフィットと出会い、それがきっかけで以後唯一無二の親友となる。

コルデリア・ギャロ

ヴィクトリカの実母。ヴィクトリカととよく似た容姿をしているが、どことなく怪しげな雰囲気が漂う妖艶な女性。幼いころ、セルジウスの館でメイドをしていたが、前村長の殺害現場に遭遇し、殺人の疑いをかけられ、無実の罪で村を追われた。

ジュリィ・ガイル

流れるような黒髪の女性。Queen Berry号に招待された客のうちの一人。炭坑主の娘を自称する。実は、10年前に行われた野兎走りに出された野兎の生き残りの一人であり、当時はボーイッシュな外見をしていた。野兎走りの復讐の為、政府から支給された資金を使い、Queen Berry号を再現する。

ネッド・バクスター

金髪で眉目秀麗な男性。Qween Berry号に招待された客のうちの一人。有名な舞台俳優で、各地で活躍している。実は、10年前に行われた野兎走りに出された「猟犬」役で、一見死んだように見せかけてから他の野兎を次々と死へと追いやった。

リィ

巻き毛がかった黒髪のアラブ系の女性。ロクサーヌの館でメイドとして働いていた。実は、10年前に行われた野兎走りに出された野兎の生き残りの一人であり、野兎走りの元凶であるロクサーヌを殺害するため、メイドとして潜り込んだ。ロクサーヌの殺害容疑で連行される際、ジュリィ・ガイルと再会する。

ミルドレッド・アーボガスト

久城一弥とアブリルが市場で出会った女性。その後、とある村に向かう電車の中で再会する。シスターの格好をしているが、金の話に目が無かったり、貴重品の盗みを働いたりなど、色々と問題の多い性格をしている。実は、グレヴィールに頼まれて、ヴィクトリカの監視役をしていた事が後々判明する。

セルジウス

威厳のある風貌の老年男性。ヴィクトリカたちが訪れた村の村長をしており、村の掟と伝統を守ることを第一としている。20年前、殺された前村長シオドアの跡を継ぎ、殺人の容疑がかかったコルデリア・ギャロを追放する。コルデリアの娘であるヴィクトリカに新聞の三行広告を通してメッセージを送り、村へと招く。

ハーマイニア

栗毛色の髪をした女性。幼い頃からセルジウスの館でメイドをしている。過去の事件に関する話になるとヒステリックになり、恐ろしい表情を見せる。20年前にシオドアを殺害した張本人であり、その場に居合わせたコルデリア・ギャロに罪をかぶせ、追放した。

アンブローズ

中性的な顔立ちをした、男性。長髪を後ろに束ねている。村民の中では珍しく、ヴィクトリカや久城一弥に対して友好的に接する。ヴィクトリカたちが訪れた村の後継者であるが、セルジウスとは違って柔和で寛大な性格をしている。また、村の伝統を守ることには執着しておらず、村の外の世界に大変興味を抱いている。

その他キーワード

Queen Berry号

『GOSICK -ゴシック-』に登場する船。亡きロクサーヌへの招待状を発見したヴィクトリカと久城一弥が乗り込んだ豪華客船。10年前、野兎走りの会場として用いられた船を模して、ジュリィ・ガイルが政府資金を利用して建造した。

クレジット

原作

キャラクター原案

関連

GOSICK -ゴシック-

SHARE
EC
Amazon
logo