ムーン・ライティング

ムーン・ライティング

祖父が狼男だったという学生時代の親友、トマス・リブナーから助けて欲しいという手紙を受けとったディー。ディーの視点からトマスの抱えたトラブルや苦悩をコメディを交えて描いたヒューマンドラマ。シリーズ作品に『お月様の贈り物』、『ウィリアムの伝説』、『僕が座っている場所』。関連作に『Sons』。

正式名称
ムーン・ライティング
ふりがな
むーん らいてぃんぐ
作者
ジャンル
スーパーヒーロー
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概要・あらすじ

ディーは学生時代、友人のトマス・リブナーから、祖父は狼男だという告白を受ける。トマスが狼男なったら匿うと約束したディーは、大人になり、トマスから「助けて欲しい」という手紙を受けとる。トマスの悲嘆を感じとったディーは、1/4に欠けた月の夜には来るなというトマスの言葉を無視し、すぐにトマスのもとへと駆けつける。

しかし、トマスが経営するレストラン「ムーン・ライティング」に到着したディーを迎えたのは、店の側の公衆電話にかかってきた、トマスからの拒絶の電話だった。

登場人物・キャラクター

ディー

バンダナをした黒髪の青年。学生時代の親友トマス・リブナーから、トマスの祖父が狼男であるという告白を受けている。狼男になったトマスを匿うと約束していたことも手伝い、「助けが欲しい」というトマスの手紙を読んで400マイルの距離を飛ばし、彼のもとへ車で駆けつける律儀で友達思いな性格。夜道を走る最中、飛び出してきた雌豚スザンナを、飼い主であるロビンスと共に捕まえる手伝いをするなどお人よしな一面もあるが、激昂すると窓ガラスを割るなど攻撃的な行動をとることも。

トマス・リブナー (とますりぶなー)

学校時代のディーの親友。金髪で深い緑色の瞳をしている美青年。攻撃的な物言いをするにもかかわらず、大人に対しては優等生として振る舞う要領の良い性格のせいか、学生時代のトマスに関するディーの評価は「気取り屋で傲慢、排他的で神経質で攻撃的で思わせぶり」。学生時代から料理上手で、よくディーに食事を作ってやっており、自宅にも招かれたりしていた。 その後、料理の道へ進み、眺望のよい湖畔にレストラン「ムーン・ライティング」を開店、オーナーとなる。仕事に関しては敏腕で、店を繁盛させているほか、オークランド観光協会のバックアップで船上レストランの就航計画なども持ち上がっている。しかし、ムーン・ライティングの側で養豚場を営むロビンスから雄豚を盗んだという疑いをかけられていたり、恨みをかうような物言いで従業員を解雇したりと、トラブルも少なくない。 学生の頃、祖父が狼男であるとディーに告白している。

スザンナ

トマス・リブナーがオーナーを務めるレストラン「ムーン・ライティング」の近くにある養豚場で飼われている雌豚。リボンやハチマキをしている。トマスに呼び出されたディーが車で轢きかけたところ、飼い主であるロビンスが現れ、二人掛かりで捕まえられた。ロビンスの談では、トマスに盗まれた雄豚のことが好きで、下弦の月から上限の月の間は荒れ、夜な夜な豚舎を抜け出し、ムーン・ライティングを目指すという。

ロビンス

養豚場と養鶏場を営む男性。雌豚・スザンナの飼い主。帽子をかぶり、口ひげを生やし、恰幅のよい体つきをしている。半月の夜になると荒れ、豚舎を抜け出してはトマス・リブナーが経営するレストラン「ムーン・ライティング」に向かうスザンナに辟易しており、スザンナがムーン・ライティングに行くのはトマスがスザンナが好きな雄豚を盗んだからではないかと疑っている。

リチャード

トマス・リブナーがオーナーを務めるレストラン「ムーン・ライティング」に務める男性。口ひげを生やしている。酒を盗んでいるところをトマスに見つかり、その場で解雇される。その腹いせに、スザンナの飼い主であるロビンスに、ムーン・ライティングの倉庫に豚が飼われており、トマスは機嫌が悪い時にその豚を殴って気晴らしをしているという嘘をついた。

ジル

トマス・リブナーがオーナーを務めるレストラン「ムーン・ライティング」で働いている若い女性。髪をサイドテールにまとめている。他の女性店員の間で、トマスに気に入られているという噂が流れている。トマスからディーの世話をするよう言い付かり、共に時間を過ごす。

トマスの祖父 (とますのそふ)

トマス・リブナーの祖父。故人。口ひげを生やした紳士。トマスの言葉では、彼は狼男で、月の夜には変身していたという。

トマスの父 (とますのちち)

トマス・リブナーの父。故人。メガネをかけ、恰幅の良い体をしている。トマスの母の言葉では、半月の夜には猪に変身していたという。新月の夜、交通事故で他界した。即死だったという。

トマスの母 (とますのはは)

トマス・リブナーの母。故人。ふくよかな体をしている。トマスの父と共に交通事故に遭う。トマスの父が半月の夜に猪に変身してしまうことを知っており、トマスに対し、注意するよう今際の際に忠告を残した。

メイヤー

ロビンスに繁殖用の雄豚を売った男性。ロビンスには豚を5匹売ったが、6匹の間違いではないかと言われて困惑している。恐妻家のため、妻には弱い。

ヘイズ

オークランド市長を務める壮年の男性。トマス・リブナーとは顔見知りの仲で、娘のアイリーン・ヘイズと共にトマスが経営するレストラン「ムーン・ライティング」に食事に来る。

アイリーン・ヘイズ (あいりーんへいず)

オークランド市長・ヘイズの娘。若い女性。今年中にはトマス・リブナーと婚約をする予定。

場所

ムーン・ライティング (むーんらいてぃんぐ)

トマス・リブナーがオーナーを務める湖畔のレストラン。開店しているのは上弦の半月から下弦の半月の5:00PM-2:00AMの間。最寄りの街から車で30分以上かかる立地にあるが、その景観と料理の味、手頃な値段から人気店となっている。贅沢な食事をしたいという客のための別棟が存在する。また、一角にトマスの自室がある。

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