アポカリプスの砦

アポカリプスの砦

更生施設・松嵐学園に収監された不良少年達と、アンデッド(ゾンビ)との闘いを描いたバイオレンスホラー。講談社「月刊少年ライバル」2011年10月号から連載。

正式名称
アポカリプスの砦
ふりがな
あぽかりぷすのとりで
原作者
蔵石 ユウ
漫画
ジャンル
ホラー
レーベル
ライバルKC(講談社) / 講談社コミックス(講談社)
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概要・あらすじ

無実の罪で更生施設・松嵐学園に収監された前田義明吉岡正文岩倉剛山野井満と学園内でも曲者が集まる4号室に入れられた彼は、不良達の暴力と争いに巻き込まれている。しかしある日、学園内に入り込んで事故を起こした護送車から現れたのは、人を喰らい増殖するアンデッド(ゾンビ)だった。外の世界もアンデッドによって崩壊したことを知った4号室の4人は、前田義明の家族に会うために車で脱走する。

そこで目にしたのは無数のアンデッドと、それを操る謎の人物ボコールだった。命からがら松嵐学園に戻ったが、園長の座についていた収監生・一ツ兜清春によって追放の危機に晒され、再び外に出ることになった。

次第に絶望的な状況が明らかになるなか、否応なしにアンデッド達との闘いは続いていく。

登場人物・キャラクター

前田 義明 (まえだ よしあき)

伸ばした髪で耳が隠れた気弱そうな男子。無実の殺人罪で更生施設・松嵐学園に送られ、吉岡正文、岩倉剛、山野井満と曲者揃いの4号室に収監された。温和で臆病な性格のため、学園内の不良達の争いに巻き込まれては弱気になっている。学園内に人を喰らい増殖するアンデッド(ゾンビ)が現れ、外の世界もアンデッドに占領されていることを知る。 家族の安否を確認しに行った際、謎のアンデッド・ボコールに対し拳銃を撃ち、それ以降ボコールに執拗に危害を加えられそうになる。その後、花畑慎平、笠原祐史と出会い、ボコールを連れて松嵐学園に戻る。ボコールに噛まれたことによってウィルスに感染し、驚異的な治癒力とアンデッドを操る能力を手に入れる。 繰り返す戦いのなかで、友達を思い勇気を奮う面を見せるようになった。

吉岡 正文 (よしおか まさふみ)

金色に染めたロングヘアーの男子。初登場時18歳。更生施設・松嵐学園の4号室に前田義明、岩倉剛、山野井満と共に収監されており、室長をつとめている。端整な顔立ちで、後に出会う花畑慎平からは女の子に間違われるほど。一見飄々としているが、キレやすく好戦的。学園内に人を喰らい増殖するアンデッド(ゾンビ)が現れ、外の世界もアンデッドに占領されていることを知ると、ナイフや鉄パイプなど様々な武器を駆使して闘う。 前田義明を親に合わせるために、自ら車を運転して脱出した。

岩倉 剛 (いわくら ごう)

背が高く短い黒髪の男子。初登場時17歳。更生施設・松嵐学園の4号室に前田義明、吉岡正文、山野井満と共に収監されている。寡黙だが威圧感があり、背中に銃創がある。以前は商社に勤める父の仕事の関係でアフリカの某国に滞在していたが、10年前に反政府ゲリラ「光の旅団」に家を襲撃された後、ゲリラ団に入り厳しい訓練を受けていた。 人を喰らい増殖するアンデッド(ゾンビ)が現れた後は何度も前田義明の窮地を救う。

山野井 満 (やまのい みつる)

眼鏡をかけた、おかっぱ頭の男子。殺人罪で更生施設・松嵐学園の4号室に前田義明、吉岡正文、岩倉剛と共に収監されている。吉岡正文によってノイマンとあだ名されたが、本人はこの呼び名を気に入っている様子。人を見下した態度をしているが、常に冷静沈着で様々な知識に長けている。 人を喰らい増殖するアンデッド(ゾンビ)が現れた際はいち早く状況を推測するが、後に自らもアンデッドの兆候が表れる。

一ツ兜 清春 (ひとつかぶと きよはる)

スキンヘッドで顔に大きな一文字の傷跡がある男。松葉杖をついている。初登場時18歳。更生施設・松嵐学園の6号室に収監されている。同室の室長。人を喰らい増殖するアンデッド(ゾンビ)が現れ、学園内が混乱に陥った後、園長の座に就いた。曲者の吉岡正文達からも「中の怪物」と呼ばれる実力者。 2秒先が見えるといい、相手の攻撃を瞬時にかわす。街から戻った吉岡正文、前田義明、岩倉剛、山野井満達を敵視し学園から出て行くよう宣告するが、花畑慎平、笠原祐史と共にボコールを連れて戻って来た彼らの話を聞き、共闘するようになる。

花畑 慎平 (はなばた しんぺい)

法被を羽織り、パーマがかった黒髪に手拭いのような布を頭に巻いている男性。関西弁で話し、気さくで大らかな性格。アンデッド(ゾンビ)によって街が占領された後、笠原祐史と共に改造装甲車に乗って兵庫から陸上自衛隊駐屯地を目指していた。前田義明と出会い、彼らと共闘し、行動を共にする。 息子・花畑陸(りっくんと呼んでいる)を連れているが、既にアンデッド化している。

笠原 祐史 (かさはら ゆうじ)

太い黒縁眼鏡をかけ、作業着のような服装をしている小柄な男性。関西弁で話が、花畑慎平とは対照的に物静か。アンデッド(ゾンビ)によって街が占領された後、花畑慎平と共に改造装甲車に乗って兵庫から陸上自衛隊駐屯地を目指していた。前田義明と出会い、花畑慎平を「シンちゃん」と呼ぶ。 その後は前田義明達と行動を共にし、彼らと共闘し、松嵐学園に向かった。笠原煙火店の息子で、自作のナパーム弾を作るなど火器の扱いに長けている。

ボコール

ウェーブのかかった長い髪で瞳が3つある。一見裸の男性だが生殖器と肛門が存在しない。アンデッド(ゾンビ)に占領された街で前田義明達が出会った謎の人物。生ける屍を作り、操るとされるブードゥー教の司祭になぞらえ、呼び名を付けられた。積み重なったアンデッドの上にまるで椅子に腰かけているかのように座っている。 前田義明に銃で撃たれるが、他のアンデッドたちを操りながら前田義明達に襲い掛かる。その後、山野井満(ノイマン)の提案で松嵐学園に軟禁され、実験台にされる。しかし、あるきっかけで軟禁から抜け出し松嵐学園内の収容者達を襲う。

デイジー・新沼 (でいじー・にいぬま)

長い金髪の女性。軍隊を率いて松嵐学園に現れる。国際連合の日本支援団平和維持活動隊第二チョーク班と名乗るが、正体はボコールを「光の子」と呼ぶ狂信者集団のメンバー。吉岡正文、岩倉剛、山野井満には当初から疑われていた。後に幼児退行を起こし、一ツ兜清春を「おとうさん」と呼ぶようになる。

ハット

口髭を生やした中年の男性。デイジー・新沼らと共に軍隊を率いて松嵐学園に現れた。正体は狂信者集団のリーダー。牧師でもある。ボコールを「光の子」と呼ぶ狂信者集団の指揮をとる。ボコールにウィルスを感染させられ、不死身の身体でアンデッド(ゾンビ)を操るようになった前田義明を捕らえ、連れ去ろうとする。

坂上 (さかがみ)

眼鏡をかけ、長い髪を後ろで束ねた女性。厚生労働省所轄の分子遺伝学研究センターの研究員。研究所の中にいたためアンデッド(ゾンビ)に変化させるウィルスからの感染を逃れた。研究所内で仲間や夫と共にウィルスの研究をしていた。2種類のウィルスの存在を発見し、その後生存者の期待できる施設に連絡を続けた結果、松嵐学園に電話がつながり吉岡正文、岩倉剛、山野井満、前田義明らに協力を依頼する。 夫はウィルスに感染してしまっている。

クレジット

原作

書誌情報

アポカリプスの砦 6巻 講談社〈ライバルKC〉

第1巻

(2012-03-02発行、 978-4063802078)

第2巻

(2012-06-04発行、 978-4063802191)

第3巻

(2012-11-02発行、 978-4063802443)

第4巻

(2013-04-04発行、 978-4063802634)

第5巻

(2013-08-02発行、 978-4063802795)

第6巻

(2013-12-27発行、 978-4063802931)

アポカリプスの砦 10巻 講談社〈講談社コミックス〉

第7巻

(2014-07-09発行、 978-4063813159)

第8巻

(2015-01-09発行、 978-4063952780)

第9巻

(2015-04-09発行、 978-4063953770)

第10巻

(2015-10-09発行、 978-4063955248)

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