マテリアル・パズル

マテリアル・パズル

100年前に1つの身体に魂が封じ込められたティトォ、アクア、プリセラの3人が、魔法の力を使い、世界を滅ぼそうとする「女神」とその配下の敵たちと闘う、バトルファンタジー。同じ身体を持つ3人の主人公が入れ替わりながら話が展開してゆくのが特徴。様々な能力を持つ敵たちと闘いながら、ティトォたちの過去や世界を襲った大災害の謎も徐々に明かされてゆく。緻密な設定と壮大なストーリー展開がバトル少年漫画の王道として人気を博した。本作では第1章と第2章が執筆され、物語は完全に完結してはいない。前日譚や外伝なども執筆されている。大河ドラマだがギャグ・コメディ要素も多い。

正式名称
マテリアル・パズル
ふりがな
まてりある ぱずる
作者
ジャンル
バトル
 
ファンタジー
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概要・あらすじ

とある世界、100年前に起きた惨劇で、ティトォアクアプリセラ3人の魂は不老不死の1つの身体に封じ込められた。3人1体の魔法使いとなった彼らは、人目を避けて隠棲していたが、少年ミカゼの求めに応じて彼の村を救うため、久しぶりに人里に降りた。そこで「女神」に居場所を気づかれ、その不老不死の能力を狙われるようになってしまう。

再び世界を惨劇に陥れようと暗躍する女神の野望を阻止するため、ティトォアクアプリセラは、様々な仲間を得ながら、女神の配下の魔法使いたちと闘いを繰り広げてゆく。冒険を続ける中でティトォたちと女神との過去の因縁、そしてこの世界にかつて起こった大災害の真相も明らかになってゆく。

登場人物・キャラクター

ティトォ

魔法使い。100年前、知識欲旺盛な少年であった17歳の時に不死身の体にアクアプリセラの魂とともに封じ込められた。3人は夢の中で会話できるが、肉体は1つなので、現世には1人ずつしか存在できない。趣味は風景画を観たり描いたりすること。しかし絵はとても下手。 炎の力を変換して傷を治す癒しの魔法「ホワイトホワイトフレア(活力の炎)」の使い手。相手の仕草を全て記憶し行動を読む「仙里算総眼図(せんりざんそうがんず)」という能力も持つ。優しく思いやりのある性格だが、100年前の惨劇など過去に数多く辛い体験をしているので、瞳の奥には悲しみが宿っている。思考をまとめる時にこめかみを指でトントンと叩く癖がある。

アクア

魔法使い。100年前、少女であった13歳の時に不死身の体にティトォプリセラの魂とともに封じ込められた。3人は夢の中で会話できるが、肉体は1つなので、現世には1人ずつしか存在できない。アメ玉を触媒として能力を発現させる破壊の魔法「スパイシードロップ」の使い手。 恐ろしく高い戦闘能力を持つ。勝ち気でおてんばな性格。髪型はツインテール。100年前、不死身の肉体になる前に妹のアロアと悲劇的な別れを体験したことが深い心の傷となっている。

プリセラ

100年前、踊り娘であった19歳の時に不死身の体にティトォアクアの魂とともに封じ込められた。3人は夢の中で会話できるが、肉体は1つなので、現世には1人ずつしか存在できない。他の2人とは違い魔法使いではないが、100年間肉体を鍛え続けてきたので、とにかく速くて頑丈、最強の武闘家。 ティトォアクアより年上で、姉のような存在。ピンク色の長髪が特徴的。お腹に「檻」という字が刻まれている。それは何らかの封印のようである。

御風 (みかぜ)

辺境の田舎ミルホット村出身の16歳の少年。常人離れした体力と脚力を持つ。寄生生物に襲われた村を救ってもらうために魔法使いアクアのもとを訪れたことが、アクアたちの冒険のきっかけとなる。契約としてアクアに珍妙なキツネのお面をかぶせられてしまった。お面を取ってもらうために、一度別れたアクアたちの後を追う羽目に。 魔法は使えないが、アクアたちと共に闘い続けるうち、ぐんぐん成長し強くなってゆく。

アダラパタ

魔法使い。長い銀髪で額にイレズミを持つ男。女神の三十指の一員。各メンバー間の情報の伝達や通信が任務。携帯電話のような端末を使い、相手の心に語りかけることや、会話を傍受することができる。無防備な人間や動物の魂をあやつる魔法「極楽連鞭(ごくらくれんべん)」の使い手。不気味な笑い声が特徴的。 ニヒルで冷酷で、用済みの仲間は躊躇なく始末する。基本的に自分の手は汚さない主義。女神グリ・ムリ・アからの指令で、ティトォたちの持つ不老不死の力を付け狙っている。

リュシカ

魔法使い。アルカナ大陸の港町でパン屋を営む若い女性。パンをこよなく愛する。天然ボケな性格。優しいが素直すぎて、すぐだまされる。女神の三十指の一員。羽を生み出し物を自由に飛ばしたり、それに乗って移動したりできる飛行魔法「エンゼルフェザー」の使い手。女神の三十指は世界の平和を保つための組織だと思い込まされていたが、女神グリ・ムリ・アが世界に惨劇をもたらす存在だとティトォに知らされ、三十指を離脱し、彼らの仲間となる。

ジール・ボーイ

魔法使い。女神の三十指の一員。三十指の中でも特に能力の高い「五本の指」の一人。トゲのように尖らせた髪型。服装にもトゲがたくさん付いている。アルカナ軍の特別捜査隊隊長として、魔法使いを取り締まる任務。仲間の女神の三十指と言えども、違法行為を行なえば容赦なく取り締まる。 強大な魔法の力を拳に乗せて繰り出す「三獅村祭(さんしむらまつり)」の使い手。無表情で感情を表に出さない。自身の魔法能力を高めることを目標として日夜修行に励んでいる、ストイックな男。女神の正体を暴くことが真の目的。行方不明となった母と兄の行方も探している。

サン

石に宿る精霊と会話をし、彼らを操る精霊使い。大食いで酒飲みの青年。大きな帽子をかぶり、宝石まみれの派手な服装をしている。10年前に魔法使いティトォに強引に弟子入りした。ティトォは優しかったが、その後彼と入れ替わったアクアには奴隷のようにしごかれたので、アクアのことを師匠と呼び、敬いつつも恐れている。 精霊使いなので、幻の宝石「五大石」をいつかは手に入れたいと思っている。女神の三十指と互角に渡り合えるレベルの能力だが、ヘタレでナンパな性格なので、戦闘は極力避け、すぐ逃げる。

ライト

スーツ姿の青年。魔法使いの起こした事件を追い、魔法使いティトォたちに目を付け、記者として取材しようとする。その正体は大富豪バンの孫。バンは20年以上前に、不老不死の力を持つティトォたちを追いかけまわしていた。彼は不治の病に冒された孫ライトの寿命を延ばすため、彼らにつきまとっていたのだ。 その過程でバンは女神グリ・ムリ・アの存在について知りすぎてしまったため、始末された。ライトは祖父の遺志を継いで、ティトォたちとグリ・ムリ・アの間に起きた出来事の真相を知ろうと調査を続ける。現在、自身の病は薬で抑えている。

グリン

メモリア王国の王子。天才的な魔法使いだが、時を操る禁断魔法「ゴッドマシン」を使うと、その代償として深い眠りについてしまう。眠っている間は歳をとらない。30年ぶりに目覚め、ティトォたちと行動を共にする。体内の電力を増幅し、武器に乗せて雷を打ち出す魔法「穿印(うがちのいん)」の使い手。 グリンの父親バレット国王は50年以上前にティトォと出会い、親友となった。ティトォたちの来歴を知り、協力者としてティトォたちを魔法使いに仕込んだのも若き日のバレットである。

夜馬 (よま)

魔法使い。女神の三十指の一員。三十指の中でも特に能力の高い「五本の指」の一人。極悪非道な国際犯罪者。同じく女神の三十指のメンバーエイキとボブリッツを手下として従える。世界中の城を己の娯楽のために滅ぼし続け、100番めに落とす城としてメモリア王国を狙っている。 光を操る魔法使いなので、日中は驚異的な攻撃力と回復力を持つ。魔法「アデルバ 光刺態(こうしたい)」を使うと全身が光のエネルギーを吸収し、物理攻撃が通用しないほどの強さとなる。

ダークアイ・Q (だーくあいきゅー)

魔法使い。女神の三十指の一員。水棲生物ダークアイ一族の中で、突然変異的に高い知能を持つ。人間を嫌悪し軽蔑している。標的に爆弾を取り付け、その者が嘘をついた途端に大爆発を起こす魔法「暗黒魔眼球(あんこくまがんきゅう)」の使い手。ひょうたんに目がついたようなギャグキャラクター的な外見だが、本作のストーリー展開に大きく関わる存在。

グリ・ムリ・ア

「女神」と呼ばれる謎の存在。大きな口に丸みを帯びた異形の姿を持つらしい。魔法使い集団女神の三十指とその上部集団「三大神器(さんだいシンキ)」らの頂点に立つ。魔法使いティトォたちとは100年前の惨劇から因縁があるらしい。ティトォたちの持つ不老不死の能力を手に入れるため、彼らの前に次々と刺客を放つ。 再び世界を惨劇に陥れる企みを持っているらしいが、その全貌は謎に包まれている。

集団・組織

女神の三十指 (めがみのさんじゅっし)

『マテリアル・パズル』に登場する組織。女神グリ・ムリ・アから魔法の力を授かった超特級戦闘員の総称。世界各地に散らばっている。暗殺専門の姉弟月丸(つきまる)と太陽丸(たいようまる)、驚異的な筋肉バカ男ドルチル、自称爆笑お笑い芸人ピィゲルなど、多彩な人材揃い。資金集め、幻の宝石「五大石」の収集、伝説の最強剣「命七乱月(いのちななつみだれづき)」の発見、そして3人1体の魔法使いティトォアクアプリセラの不老不死の能力を奪うことが使命。 各人が背負う宿命はそれぞれ異なり、必ずしも一枚岩なわけではない。

三大神器 (さんだいしんき)

『マテリアル・パズル』に登場する組織。禁断魔法の力が込められた神器(シンキ)を女神グリ・ムリ・アから与えられた3人の総称。強靭な大男ブライクブロイド、妖しげな女性舞響大天(ぶきょうたいてん)、仮面をかぶった謎の人物クゥの3人。魔法使い集団女神の三十指よりも強力な力を持ち、グリ・ムリ・アのそばに仕えている。 3人とも不老不死らしいが、詳細は謎に包まれている。

その他キーワード

魔法 (まてりある・ぱずる)

『マテリアル・パズル』に登場する能力。この世の全ての物質に宿る魔力(マテリアル・パワー)をつくりかえ、新しいエネルギーを生み出す、科学ではありえない能力のこと。魔法を使える者は魔法使いと呼ばれる。彼らは生半可な者ではたどりつけない、天性の能力と厳しい修行を乗り越えた稀なる存在。一般の人間にとっては伝説のような存在である。

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