毒師プワゾン

毒師プワゾン

かつて所属していた暗殺者集団・毒師ギルドを壊滅させようと戦う、暗殺者プワゾンたちの物語。全7話で構成されたスプラッター・ホラー作品。他の魔夜峰央作品同様、主人公の名前を作品タイトルとして使用。黒衣で黒髪の美少年であるプワゾンは、魔夜峰央作品としては珍しい男性だけでなく女性も愛せる両性愛者(博愛主義者)として描かれている。人間だけでなく、ゴブリンや人面瘡といった異界の者たちとの戦いや猟奇的なシーンが多く描かれるなか、ギャグやコミカルなシーンも散りばめられている。

正式名称
毒師プワゾン
ふりがな
どくしぷわぞん
作者
ジャンル
ホラー
関連商品
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概要・あらすじ

毒を使って人を殺すことを生業とする暗殺者集団・毒師ギルドを壊滅させるべく、師匠であるJaコブソンに送り込まれたプワゾン。ところが、志半ばにしてポワローの策略によって失脚。致死率100%といわれる毒皇毒バエ攻撃を克服し、命からがら師匠の元に辿り着いたプワゾンは、毒皇を倒す秘策を発見したというJaコブソンと共に、雌雄を決するべくギルド本部へ乗り込む。

登場人物・キャラクター

プワゾン

毒を使用する暗殺者集団・毒師ギルドの元枢機卿。背中の刺青に薔薇毒を、右目の義眼の中にペスト菌を持った羽虫を仕込み、複雑な毒の調合も瞬時にできる黒衣で黒髪の一流毒師。プワンソンという偽名を使い、男だけでなく女も愛す自称・博愛主義者。自分を育てくれた師匠Jaコブソンと共にギルド壊滅に奔走する。

Jaコブソン (やこぶそん)

全身を布で覆った五つの目を持ち、毒師ギルドの大顧問をしていたこともある一流の毒師。孤児だったプワゾンを引き取り、さまざま毒術を授けた師匠でもある。巨大化したギルドを嫌い、地道に殺し屋家業に精を出す毒師本来の姿に立ち返るべく、ギルドを壊滅させる機会をうかがっている。

チラノ

毒師ギルドの見習い毒師で、額に白印を付けたスキンヘッドの男。コードネームはアルタイル38番。巡回と称し、毒の餌を与えて作り上げたトカゲ馬に乗り、ギルドの資金源となる特製の麻薬を街道沿いの酒場や娼館などに売り歩いている。その道中に知り合ったプワゾンと一緒に旅をすることになる。

毒皇 (どくおう)

毒師ギルドを牛耳る、陛下の敬称でも呼ばれる老人。口髭を蓄えている。対立していたJaコブソンを排除し、毒皇一派による独裁体制を敷き今日に至る。ギルドに逆らう者は容赦せず、プワゾンには毒バエによる死を与える。活動している肉体が損傷を受けると、自らの細胞を培養して作り出したクローンに精神を移し換えることで、不死性を保つ。

ポワロー

毒師ギルドに所属する枢機卿の位を持った毒師。口から毒液を吐く、恰幅の良いスキンヘッドの男。偽の依頼をプワゾンに実行させ、失脚するように仕向けたり、枢機卿会議での自らの発言力を強化しようとしたりするなど、かなりの野心家である。

ネゴロ

毒師ギルドに所属する毒師で、警備保安を担当する枢機卿の一人。顔に「N」に似た傷を持つ。死んだチラノになりすましたプワゾンが、定時連絡に「琴座」という非常時用の緊急連絡コードを使用したことから、調査の為に体内に不思議な器官を有した私兵・魔衆に調査をさせる。

フーマ

ネゴロの私兵である魔衆の一人。目から光を発し、相手に幻覚を見せて狂い死にさせる口元を隠した巨漢の男。イガとコーガと共に、チラノになりすました者を調査する為に派遣された。その相手がプワゾンだとは知らずに単独で戦いを挑み、薔薇毒を浴びて消滅する。

イガ

ネゴロの私兵である魔衆の一人。重力を操る小柄な男。コーガとフーマと共に、チラノになりすました者を調査する為に派遣された。フーマを倒したプワゾンを重力で苦しめるも、プワゾンが放った紅がらたけの臭気を吸い込み、平衡感覚を狂わされたことで自滅。

コーガ

ネゴロの私兵である魔衆の一人。口から衝撃波のようなものを出し、相手を粉砕するひげ面の男。毒師対策として防護服を着込んでいる。イガとフーマと共に、チラノになりすましたプワゾンを調査する為に派遣された。

集団・組織

毒師ギルド (どくしぎるど)

『毒師プワゾン』の登場組織。プワゾンやJaコブソンが所属していた、毒を使用して人を殺すことを生業とする暗殺者の集団。毒や薬なども売り歩く。毒皇をトップに枢機卿や大公などの階級制度で組織され、世界の歴史が大きく変わるような事件の裏で暗躍していたといわれるが、現在では権力闘争に明け暮れている。

魔衆 (ましゅう)

『毒師プワゾン』の登場集団。毒師ギルドに所属するネゴロの私兵集団の通称。それぞれ体内に特殊能力を発揮する為の不思議な器官を持つ。チラノになりすましたプワゾンを調査する為、たまたま手の空いていたコーガ、フーマ、イガの3名が派遣された。

その他キーワード

毒師 (どくし)

『毒師プワゾン』の登場職業。プワゾンたちのような毒を使用して人を殺すことを生業とする暗殺者の総称。毒を使った独自の暗殺術を持ち、一流の毒師ともなれば、伸ばした爪一本一本に仕込んだ異なる毒を瞬時に混ぜ合わせた複合毒を100種以上調合できる。極端な食事制限で体質を維持する為、化学的に合成された食品添加物を少量摂取しただけで強烈なアレルギー反応を起こしてしまう。

毒バエ (どくばえ)

『毒師プワゾン』に登場する技。ポワローの策略によって、毒皇抹殺に動いたプワゾンを返り討ちにした際に毒皇が使用した技。毒バエに卵を体内に生み付けられた者は、三日で孵化したウジ虫に内蔵を食い破られて死ぬというもの。プワゾンは古い書物に書かれていたアルミナ(冬虫夏草)という植物を煎じて飲んだことで、一命をとりとめる。

薔薇毒 (ばらどく)

『毒師プワゾン』に登場する技。プワゾンの背中に彫られた薔薇の刺青から「美ユーム!」という音喩と共に霧状に噴出され、浴びた者を融解させる濃硫酸のような毒。刺青は薔薇から抽出した強力な溶解毒で彫られ、プワゾンは筋肉の収縮によって霧状に噴出。その際、ターゲットに背を向ける格好となるが、刺青を露出させずに服を着たままでも発射は可能。

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