この世界がゲームだと俺だけが知っている

この世界がゲームだと俺だけが知っている

ウスパーの同名WEB小説のコミカライズ作品。バーチャルRPG「New Communicate Online」の世界に実際に入り込んでしまった大学生の相良操麻の活躍を描いたファンタジー。バグや理不尽なゲーム仕様の多い「New Communicate Online」を知り尽くした操麻が、その世界でプレイヤーとしての知識を活かして活躍し、「奇剣使いソーマ」としてその名を轟かせていく様子が描かれている。

正式名称
この世界がゲームだと俺だけが知っている
ふりがな
このせかいがげーむだとおれだけがしっている
原作者
ウスパー
漫画
ジャンル
ファンタジー
関連商品
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あらすじ

現実化したバーチャルRPG(第1巻)

ゲーム好きの大学生、相良操麻は、「打ち出の小槌」の不思議な力によりバーチャルRPG「New Communicate Online」の世界に入り込んでしまう。「New Communicate Online」は非常に難解なゲームで、しかもその世界でゲームオーバーとなれば、本当に死んでしまう可能性があった。操麻はその事に絶望する一方、持っているゲームの知識を使えばうまく立ち回れる事を知る。そんな中、操麻は知識を活かしてイベント「盗賊メリペの遺産」をクリアして、レベル1であるにもかかわらず大金を手に入れる。手にした金で装備などを整えた操麻は、順調にゲームを進めていくが、イーナ・トレイルがたくさんのモンスターを引き連れて彼の前に現れ、操麻は一転してピンチへと追い込まれてしまう。

イーナ・トレイルとの冒険(第2巻~第3巻)

相良操麻イーナ・トレイルのピンチを助けた事で、彼女から懐かれてしまう。しかし、操麻は過去にゲーム内の「結婚イベント」で、トラウマを植え付けた張本人であるイーナが仲間になる事を嫌がり、身分を偽ってその場から逃げ出してしまう。だが、操麻は「たいまつシショー」を手に入れるためにラムリック周辺に長時間留まっていたせいで、再びイーナと出会う事になる。しかもイーナは操麻の事を邪教徒であると勘違いし、彼に刃を向ける。その誤解を解くために、操麻は彼女としばらく行動を共にする事になってしまう。これにより、イーナはますます操麻に懐いていく。そもそもイーナは「New Communicate Online」内では一人での冒険を強いられる設定になっており、ゲームプレイヤーである操麻以外との冒険は不可能であった。それに同情した操麻は、せめてイーナが一人でいても危険に陥らないよう、彼女のレベル上げに付き合う事にする。操麻はイーナの能力「トレインモード」を応用した「試練の洞窟」でのレベル上げを思いつき、少々のトラブルに見舞われながらも、彼女のレベルを駆け出し冒険者卒業となる57まで上げる事に成功する。それ以降も操麻は、イーナにゲーム時代の知識を応用した効率的な攻略方法を伝授し、彼女の冒険者生活がよりよいものになるように協力していく。

ミツキ・ヒサメとの敵対(第3巻)

相良操麻イーナ・トレイルにイベント「王都襲撃」の進行を防ぐために王都に向かう事を告げる。するとイーナは、操麻と別れたくないと泣き出してしまう。その様子を見ていたミツキ・ヒサメは、操麻の事を女の子を泣かした不埒者であると勘違いして、二人は敵対関係になってしまう。そして操麻は襲い掛かって来るミツキをあしらうためにあらゆる手を試してみるが、そのことごとくを彼女に破られてしまう。そこで操麻はその場を生き抜くために彼女に1対1の真剣勝負を申し込み、奇策を用いて勝利をおさめる。そして操麻は、魔封船に乗って王都に出発するのだった。

リンゴとの出会い(第4巻)

王都に来た相良操麻の前に、突然見知らぬ少女が現れた。彼女は記憶喪失で、自分の名前すらわからないという。操麻は彼女に「レベル鑑定紙」を貼りつけて名前だけでも把握しようとするが、それにより彼女がバグキャラクターである事が判明し、仕方なく操麻はその少女と行動を共にする事にする。そんな中、操麻は彼女が王族の姫である「シェルミア・エル・リヒト」である事に気づく。さらに操麻は、いとこの真希が不思議な力により、「お姫様になりたい」という願いを叶えて「New Communicate Online」の姫になった事を知る。シェルミアがバグキャラクターとなったのは、そんな真希の願いが原因であった。いとこの責任を取るため、操麻はエヘルミアと今後も行動を共にする事を決意する。操麻がリンゴをあげた事をきっかけに、シェルミアには相良リンゴという名前が付けられ、以降、シェルミアもその名を名乗るようになる。

大討伐大会編(第5巻~第6巻)

相良操麻達が金欠に喘いでいたところ、一攫千金のチャンスである大討伐大会が行われる事となった。その討伐対象は資金稼ぎに適したゴールデンはぐれノライムだった事もあり、操麻は喜び勇んで大討伐大会への参加を決意する。しかし、出場者の中には操麻を追いかけて王都までやって来たミツキ・ヒサメもおり、彼女は圧倒的な実力で過半数のゴールデンはぐれノライムを一人で倒してしまう。そんなミツキに対抗するため、操麻は「デウス平原」の「西の大岩」の中に、ゴールデンはぐれノライムの出現ポイントを探し出す。しかし、そこで「New Communicate Online」開発の不具合により、操麻と相良リンゴライデンの三人は、モンスター・キングブッチャーと鉢合わせる事となる。通常攻撃の効かないキングブッチャーを相手に危機に陥る三人だったが、絶妙なコンビネーションでからくも勝利を収める。その後の大討伐大会の結果発表では、「死体ノッキングバグ」を利用してアイテム納品数を稼いだ操麻が、ミツキを抑えて見事に優勝。操麻達は、優勝賞金として8270万E(エレメンツ)もの大金を手に入れる事となった。

ミツキ・ヒサメとの死合い(第6巻)

大討伐大会相良操麻に負けたミツキ・ヒサメは彼の実力を認め、彼を実家の道場の指南役として勧誘しようと試みる。しかし、それは致死率100パーセント以上ともいわれているイベント「ヒサメ家の試練」が始まるフラグであり、操麻はそのイベントがスタートしないように彼女から逃げ回る。しかし、ミツキは「ヒサメ家の試練」中にあわよくば、自分も操麻に「死合い」を申し込みたいという目的があるため、操麻の勧誘をあきらめようとしない。そんな彼女の心中を見抜いた操麻は、彼女に逆に「死合い」を申し込む。そこで操麻はスキルラストヒール」を応用した奇策を披露、さらにミツキから嫌われるような攻撃を仕掛けて「ヒサメ家の試練」が始まらないように仕向ける。しかし、それによりミツキは操麻の戦術を認め、彼を実家の道場に勧誘、「ヒサメ家の試練」のフラグが成立してしまう。それによりNPCキャラクター全員がまともに会話できなくなってしまい、操麻はその状態から抜け出すために「ヒサメ家の試練」に立ち向かう事を決意する。

登場人物・キャラクター

相良 操麻 (さがら そうま)

ゲーム好きな大学生。黒い短髪の青年。現実世界での生活そっちのけでバーチャルRPG「New Communicate Online」にのめり込んでいたところ、いとこの真希の手違いにより現実化した「New Communicate Online」の世界に入り込んでしまう。「New Communicate Online」の知識に精通しており、それを活かして「New Communicate Online」の世界においてうまく立ち回る。 ただし、ゲームの特性や仕様を逆手に取っている事が「New Communicate Online」内で知られれば、敵モンスターなども同じく仕様を逆手に取る危険性があるため、それらの技などについては周囲に秘密にしている。 その結果、その世界では広く知られていない技などを利用しているために「奇剣使いソーマ」として名前が知れ渡るようになった。過去、「New Communicate Online」のゲーム内において登場キャラクターのティエルを溺愛しており、彼女とゲーム内で結婚したが、ゲームの仕様でティエルを失った事がトラウマとなり、それ以来、「New Communicate Online」ではNPCに頼らないソロプレイを貫くようになった。 それらの主義は現実化した「New Communicate Online」でも続いており、自分に興味を示していたイーナ・トレイルに対しても当初は素っ気ない態度を示していた。だが、その後、記憶喪失となった相良リンゴと出会い、その記憶喪失の原因が自分にあるとわかった事で、彼女と行動を共にするようになる。

真希 (まき)

相良操麻の二つ下のいとこの女性。黒髪のツインテールの髪型で、髪留めに大きなリボンを使っている。本人に自覚はないが、トラブルメーカー体質の持ち主。ゲームに没頭してばかりの操麻が自分を構ってくれない事に怒り、「打ち出の小槌」を使って、意図せずに操麻を現実化した「New Communicate Online」の世界に送り込んでしまう。 また、その後、「お姫様になりたい」と七夕の短冊に書いた願いが現実化、「New Communicate Online」の世界でお姫様として生きる羽目になってしまう。

イーナ・トレイル (いーなとれいる)

バーチャルRPG「New Communicate Online」で冒険者を生業としている女性。金色のショートカットの髪型をしている。「New Communicate Online」の地域「ラムリック」周辺でゲームプレイヤーが同じ場所に長時間留まっていると、たくさんのモンスターから逃げながらプレイヤーのもとに現れるという設定を持っている。 これらの設定によりゲームプレイヤーから「トレインちゃん」というあだ名で呼ばれており、設定が発動している状態を「トレインモード」と呼ばれている。これが原因で、リリース当初の「New Communicate Online」内にて行われた人気投票では「好きなキャラランキング」と「嫌いなキャラランキング」の両方で1位を獲得した。 なお、「トレインモード」発動中は火事場の馬鹿力によりモンスターの攻撃を避け続ける事が可能だが、ゲームプレイヤーの前に現れた直後にその火事場の馬鹿力が解け、それ以降はモンスターの攻撃を喰らうようになってしまう。また、「トレインモード」発動中はモンスターを強制的に出現させる力を持っており、その力により、たとえモンスターが狩り尽くされた場所であっても、たくさんのモンスターを引き連れてゲームプレイヤーの前に現れる事が可能。 これらの設定は現実化した「New Communicate Online」でも引き継がれており、「ラムリック」周辺にてレベル上げをしていた相良操麻の前に「トレインモード」を発動しつつ現れた。また「トレインモード」の設定を持っているために、ほかのキャラクターとパーティーメンバーを組む事を設定上禁止されている。 一方で、ゲームプレイヤーである事から操麻とは唯一いっしょにいる事が可能で、「トレインモード」が発動したとしても自力で対処できるよう、操麻によりレベル上げが行われる事となった。その結果、レベルは78まで引き上げられ、晴れて初級冒険者を卒業する事になる。 それ以降も操麻と行動を共にしたがり、王都に行くという操麻について来ようとする。しかし、病弱な母親の面倒を見なければならないという理由で、ラムリックを離れる事ができず、王都へ向かう操麻と別れる事となった。

相良 リンゴ (さがら りんご)

バーチャルRPG「New Communicate Online」で、王族の姫として暮らしていた女性。本名は「シェルミア・エル・リヒト」。青髪のロングヘアだったが、現実化した「New Communicate Online」内で金欠だった相良操麻を助けるために、髪をお金に換えてからはショートカットに変わる。ゲーム内イベント「王都襲撃」の際にのみゲームプレイヤーの前に姿を現し、ほかの王族達と共に魔物の大軍勢を迎え撃つ役割を持っている。 しかし、真希が「お姫様になりたい」という願いを叶えて「New Communicate Online」の姫となったために、もともと姫だった地位を追われて「バグ」として処理されてしまう。その結果、名前や記憶を失ったバグキャラクターとして操麻の前に現れた。 それからは操麻と行動を共にする事となり、彼から「相良リンゴ」と名付けられる事となった。「相良リンゴ」として生きる事になったのちも「シェルミア」の頃の能力をそのまま維持しており、雷をあやつる事が可能。この能力は「通常攻撃」であるために、MPやスタミナを消費せずに無制限に放出する事ができる。

ティエル

バーチャルRPG「New Communicate Online」で、「治療院の聖母」という設定を与えられている女性。髪型はセミロングで、お淑やかな雰囲気を漂わせている。NPCキャラクターとしてゲームプレイヤーとも行動を共にする事ができ、その場合の役割はヒーラー。聖母であるにもかかわらずグロテスク趣向で、グロテスクな見た目の装備「魔杖ゲルーニカ」が好きで、いつか手に入れたいと願っている。

ラインハルト

バーチャルRPG「New Communicate Online」で、商人を生業としているリザードマン。2頭身の身体にトカゲの頭と尻尾を持つ。イベント「リザードマンの罠」にて登場し、相良操麻に助けてもらった事から彼に好感を抱く。そんな中、操麻が奇怪な剣術を使用していた事を詮索しようとするが、操麻に他言無用であると言われて、おとなしく引き下がった。 その物わかりのよさや落ち着いた物腰から、操麻からも好感を抱かれ、彼からは「イケザード」というあだ名を付けられている。

チュートリアル爺さん (ちゅーとりあるじいさん)

バーチャルRPG「New Communicate Online」で、ゲーム初心者にゲームのいろはを教えてくれる親切な老人の男性。白く長い髭を蓄え、杖を持っている。ゲームプレイヤーのあいだでは「チュート爺さん」の名で呼ばれており、この老人のもとを訪れたゲームプレイヤーには、有用なアイテムを数多く手渡してくれる。

ミツキ・ヒサメ (みつきひさめ)

バーチャルRPG「New Communicate Online」に登場する女性。黒髪のロングヘアで、頭に猫耳を生やしており、浮世離れした羽衣を羽織っている。非常に二面性の強い人格の持ち主で、戦闘などに強い興味を示す一方で、かわいい物などが大好き。自室には大量のぬいぐるみをコレクションしている。ゲームプレイヤーが困っている際に現れて、無償で助けてくれる「お助けキャラクター」であり、非常に強力な戦闘力を持っている。 中でもスピードに関しては並ぶ者がいないとされるほどの速さを誇り、それを活かした戦闘に長けている。この事からゲームプレイヤーのあいだでは「お助けチーターさん」という愛称で呼ばれており、近日行われた「New Communicate Online」の人気投票では、「好きなキャラランキング」にて不動の1位を獲得している。 現実化した「New Communicate Online」では、ラムリックの町にいた相良操麻の前に姿を現すが、彼の持つ「奇剣使いソーマ」という噂を耳にした事により彼と戦いたがり、わざと彼と敵対行動を取ろうとする。しかし、操麻の奇策により煙に巻かれてしまい、それを悔しがった事から、王都に行った操麻を追い掛けて、高価な「転移石」を使用してまで王都に向かった。 そこで開催された大討伐大会に出場して操麻を負かそうと試みるが、またもや彼に敗北。さらには操麻の「死合い」の申し入れを承諾するが、その勝負でも彼の奇策に敗れた。そこでようやく操麻との勝負の敗北を受け入れ、彼を剣の指南役として、実家に招き入れようとする。

ライデン

バーチャルRPG「New Communicate Online」に登場する男性。黒髪で、渋い顔立ちをしており、顔に十字の傷がある。強敵と戦いたがるタイプで、相手がどれだけ強い敵であっても迷わず突っ込んでしまう。その事から、ゲームプレイヤーのあいだでは『ドラゴンボール』のキャラクター「ヤムチャ」に倣い、「茶飲みのライデン」と呼ばれている。 大討伐大会では薔貫薇らと組んで出場、その際に相良操麻と共にキングブッチャーに遭遇してしまう。キングブッチャーと相対した際も迷わず突っ込んで自滅してしまったが、その後は操麻のサポートに徹する。自滅してしまう事が多いものの決して弱い訳ではなく、キングブッチャーの攻撃に対しても、一撃程度であれば問題なく受けきれるほどの高い防御力を持っている。 高い戦闘能力を誇る一方で、したたかな計算高さも持っており、大討伐大会ではほかの参加者から納品アイテムを買い取る事により、上位入賞を果たしている。

アリスちゃん

バーチャルRPG「New Communicate Online」に登場する女性。王都にある宿屋の看板娘。清楚な外見をしている。宿屋に泊まったゲームプレイヤーに対して甲斐甲斐しく世話を焼いてくれる人物で、相良操麻からは、王都の宿屋最大のセールスポイントであると認識されていた。しかし、操麻の部屋を訪れた際に裸の相良リンゴを発見してしまい、それ以来操麻に対して強い嫌悪感を帯びた接客態度を示すようになってしまう。

ポイズンちゃん

バーチャルRPG「New Communicate Online」に登場する女性。緑色の髪で、ツインテールの髪型をしている。王都の住人で、見た目にはただの幼女。ゲーム内においては特定の役割がある訳ではなく、正式名称もない。ただし、ゲームプレイヤーに対しては、勇者なのかと質問を投げかけ、それにどのように答えても罵声を浴びせるという性質を持つ。 怒ったプレイヤーが殴りかかると、必ず返り討ちにされてしまうほどの戦闘力を誇る。その事からゲームプレイヤーのあいだでは「ポイズンちゃん」というあだ名で呼ばれている。現実化した「New Communicate Online」でもこれらの設定は健在で、飴をあげて宥(なだ)めようとした相良操麻を、不審者扱いして衛兵に報告した。 また、現実化した「New Communicate Online」では、不正取り締まり用NPCであった事が判明、大討伐大会での賞金を出し渋っていたバウンティハンターギルドの長に対して、それを是正するように働きかけていた。さらには操麻達が壊したオブジェクトの修理を施すなど、不具合などの修正も行っている。 なお、その不具合の修正の際にはキングブッチャーを倒し、彼の持つ「肉切り包丁」を入手していた。また、その巨大な武器を片手で振り回すほどの膂力(りょりょく)を発揮している。

八百屋のおばちゃん (やおやのおばちゃん)

バーチャルRPG「New Communicate Online」に登場する女性。天然パーマで、ふくよかな見た目をしている。王都にある八百屋で接客をしており、毎日大勢の街人を相手している。そのため、非常に顔が広く、ゲームプレイヤーに対してさまざまなクエストのヒントを与えてくれる情報通の人物。

薔貫薇 (ばから)

バーチャルRPG「New Communicate Online」に登場する男性。筋骨隆々の身体を持ち、髪を編みこんでいる。女性口調のおかまで、ゲームプレイヤーに対していきなり抱きつくなどスキンシップが過多。大討伐大会でライデンとチームを組んで出場し、3位の成績を収めた。

アレックズ

バーチャルRPG「New Communicate Online」で「勇者」という設定を与えられている男性。金髪で、爽やかな容姿をしている。勇猛果敢で、強力な戦闘能力を持っているが、その反面、知力には欠けている。ゲーム内においては魔王を倒す以外の思考能力を持ち合わせておらず、ゲームが始まった途端、単騎で魔王城に突撃した。 そして、魔王城手前にあるマグマ溜まりをも無視する事なく一直線に突っ込み、そのまま死んでしまう。そのため、ゲームプレイヤーの誰も彼の姿を見た事がなかった。その事からゲームプレイヤーのあいだでは「幻の勇者アレックズ」というあだ名で呼ばれている。しかし、現実化した「New Communicate Online」では、ポイズンちゃんに詰められた事により、単身で魔王城に突撃する事をあきらめたため、死なずに済んでいる。 そして、サザーンとパーティーを組んで大討伐大会に参加するが、サザーンの勝手な行動が仇となり、彼と共に自滅した。

サザーン

バーチャルRPG「New Communicate Online」で、「天才魔術師」という設定を与えられている男性。無雑作な黒髪に、マントを羽織って怪しげな仮面をつけている。「天才魔術師」の名に見合うほどの高い魔法の技術を持っているが、その反面、我儘で傍若無人な振る舞いをみせる。現実化した「New Communicate Online」ではアレックズとパーティーを組んで大討伐大会に出場したが、アレックズの言う事を聞かずに、討伐対象のゴールデンはぐれノライムに魔法を放って自滅した。

ダークウルフマン

バーチャルRPG「New Communicate Online」内にて登場するモンスター。ラムリックの町周辺に存在する高難易度ダンジョン「黒の坑道」に出現する。2足歩行する狼で、黒い毛並みをしている。序盤に登場する非常に強力なモンスターだが、自分の足元を攻撃する技を持っていないため、足元に寝転がりさえすれば攻撃が当たる事はない。 これらの設定は現実化した「New Communicate Online」にも引き継がれており、相良操麻はこれを利用してダークウルフマンを倒した。

スケルトンナイト

バーチャルRPG「New Communicate Online」内にて登場するモンスター。ラムリックの町周辺に存在する高難易度ダンジョン「黒の坑道」に出現する。見た目は鎧を身につけた骸骨。序盤に登場する非常に強力なモンスターだが、音と熱に反応している最中は、ほかの対象への注意が逸れてしまう。これらの設定は現実化した「New Communicate Online」にも引き継がれており、相良操麻はこの設定を逆手に取って一方的にスケルトンナイトを倒した。

地獄の番犬ケルベロス

バーチャルRPG「New Communicate Online」内にて登場するモンスター。王都周辺にある「デウス平原」に生息している。三つの顔を持った凶暴な犬で、それぞれの頭で「かみつき」「ほのお」「たいあたり」などを駆使した強力な連携技を駆使して来る。デウス平原で出会ってはいけないモンスターとして、ゲームプレイヤーのあいだで認知されている。

ゴールデンはぐれノライム

バーチャルRPG「New Communicate Online」に登場するモンスター。王都周辺にある「デウス平原」に生息している。丸っこくも、かわいらしい見た目をしている。製作スタッフの設定ミスにより攻撃手段を持っておらず、ゲームプレイヤーに遭遇した場合の行動は逃げの一手。ただし、逃げ足が非常に速く、さらに例え攻撃を当てられたとしても、防御力が非常に高いために生半可な攻撃でははじかれてしまう。 また、魔法により攻撃をすべて反射してしまうため、通常攻撃のみで倒す事が要求される。その代わり、倒した際には10%の確率で「ノライム金貨」と呼ばれるアイテムを落とし、このアイテムは高い値段で換金する事が可能。これによりゲームプレイヤーのあいだでは人気の高いモンスター。 現実化した「New Communicate Online」で開催された大討伐大会にて討伐対象に選ばれ、500匹ものゴールデンはぐれノライムが狩られる事となった。

キングブッチャー

バーチャルRPG「New Communicate Online」に登場するモンスター。ブヨブヨの太った大きな体軀を持ち、手には「肉切り包丁」と呼ばれる巨大な武器を持っている。肉切り包丁を使った力任せの攻撃を得意としている一方、ぶ厚い脂肪の塊により、受けた物理ダメージのほとんどを打ち消してしまう特性を持つ。また、背中を向けて逃げ出そうとする者に対しては、超高速の「追尾タックル」を浴びせて、逃亡を阻止して来る。 ただし、この「追尾タックル」中は無防備な状態になるために、すべての被ダメージ量が2倍になってしまう。本来であれば高難易度ダンジョン「巨人の洞穴」のボスモンスターだが、開発による設定ミスにより、王都周辺にある「デウス平原」にも出現してしまう。 「デウス平原」に出現するモンスターの中では特に危険で、これに遭遇したゲームプレイヤーを恐怖のどん底に陥れる。この不具合はのちのバージョンアップで修正されているが、「西の大岩」と呼ばれる破壊不能オブジェクトの中にあった、ポップポイントのみ修正されていなかった。そこの破壊不能オブジェクトであるはずの「西の大岩」を相良リンゴが破壊してしまったために、大討伐大会の最中であった相良操麻達の前に姿を現す事になる。

集団・組織

邪教徒 (じゃきょうと)

バーチャルRPG「New Communicate Online」に存在する神「邪神ディズ・アスター」を信仰している人々の総称。これを信仰している人々は、世界を破滅を願ってテロ活動を行うなど、傍迷惑な行動を取る事が多い。相良操麻はイーナ・トレイルにより邪教徒であると勘違いされ、その誤解を解く羽目になった。

場所

New Communicate Online (にゅーこみゅにけーとおんらいん)

一人プレイ専用のバーチャルRPG。通称は「猫耳猫」。「バグのデパート」と呼ばれるほどバグまみれのゲームで、死んだはずのキャラクターが平然ともう1回出て来たり、剣装備から斧系のスキルが飛び出すなどの不具合が多く存在している。また、開発により「仕様」だと称された不具合なども多数存在しており、それらを活かしたプレイが求められる。 さらに開発による悪意にまみれたイベントなどが数多く実装されており、初見ではクリア不可能と思われるイベントや、イベントが始まった時点で、ゲームプレイヤーが理不尽な扱いを受けるようなものも少なくない。真希が「打ち出の小槌」を使ってこのゲームを現実のものとして、相良操麻はその世界に取り込まれる羽目となった。 その世界でもともとゲームのキャラクターであった者達も、現実的な思考を持つ存在となっており、それらのキャラクター達がお互いに影響を与え合う事で、本来のゲームキャラクターになかった要素を持つ事もある。ただし、ゲームのキャラクターがもともと持っていた設定や特性などは、現実化したあともそのまま引き継いでおり、ゲームの設定から逸脱する行為は行わないようになっている。 なお、現実化した「New Communicate Online」では、メニュー画面が開けなくなっている。また、このゲームにおいてゲームオーバーとなった際には、コンティニューするためメニュー画面を操作する必要がある。そのため、操麻はメニュー画面を開けない現実化した「New Communicate Online」では、そのまま死んでしまうのではないかと推測している。

試練の洞窟 (しれんのどうくつ)

バーチャルRPG「New Communicate Online」内のダンジョンの一つ。ラムリックの町の北東に位置している。ここに出現するモンスターは「悪霊の鎧騎士」のみ。ただし、この悪霊の鎧騎士はバグのせいで10日に1回しか出現せず、さらにはAIの設定ミスにより試練の洞窟上層から飛び降りて勝手に自決してしまう。 そのため、イーナ・トレイル達NPCキャラクターからは「何もないダンジョン」だと認識されている。これらの設定は現実化した「New Communicate Online」においても健在で、相良操麻が訪れた際にも何もなかった。ただし、「悪霊の鎧騎士」は序盤に出現するモンスター達の中ではとりわけレベルが高く、出現さえしてしまえばレベル上げに利用しやすい。 そこで操麻はイーナの持つ能力「トレインモード」にて「悪霊の鎧騎士」を強制的に出現させ、なおかつイーナのレベル上げに利用した。

イベント・出来事

リザードマンの罠 (りざーどまんのわな)

バーチャルRPG「New Communicate Online」内にて実装されているイベントの一つ。「New Communicate Online」を始めた初心者プレイヤーが最初に遭遇するイベントミッションで、その内容は盗賊に襲われている商人といっしょに、馬車を守り切る事でミッション達成となる。しかし、商人は凶悪なリザードマンの姿を、盗賊はお淑やかなお嬢様風の恰好をしているため、ほとんどのプレイヤーは間違って盗賊の方を助太刀しがち。 そして、盗賊の方を助けた場合は、盗賊にスキを突かれて殺されてしまう。初プレイヤーの90%以上がここで最初のゲームオーバーを経験するとされている。

盗賊メリペの遺産 (とうぞくめりぺのいさん)

バーチャルRPG「New Communicate Online」内にて実装されているイベントの一つ。盗賊メリぺが死ぬ前に隠したとされる財宝を、彼が遺した手記を頼りに探すというクエストだが、この手記を頼りに財宝を探すと、高難易度のダンジョンを3つもはしごした挙句、結局その財宝は彼の家の庭に埋まっていた、というオチが用意されている。 ゲーム「New Communicate Online」では3つのダンジョンを攻略するまでは、所定の財宝が埋められているポイントに行っても、それを掘り返す事はできない。しかし、現実化した「New Communicate Online」では、ゲーム的な概念に変化が生じているため、3つのダンジョンを攻略しなくとも所定の財宝を掘り返す事が可能だった。 相良操麻はこれを利用して財宝を得て、多額の金銭を得る事に成功した。

息子への手紙 (むすこへのてがみ)

バーチャルRPG「New Communicate Online」内にて実装されているイベントの一つ。ラムリックの町はずれに住んでいる老齢の男性、ラングとその息子とのすれ違いの解決を手助けする、というのがイベントの趣旨。それを手助けした見返りに、ラングから伝説の武器、不知火を受け取る事ができる。非常に感動する事のできるイベントとして知られているが、その一方でこれらのイベント達成にはかなりの手間を要す。 ただし、現実化した「New Communicate Online」にて相良操麻は、多額の資金を用いてイベントを達成せずに不知火を入手する事に成功した。

結婚イベント (けっこんいべんと)

バーチャルRPG「New Communicate Online」内にて実装されているシステムの一つ。「New Communicate Online」では主要キャラクターのほとんどと結婚する事が可能で、その際はプレイヤーに対する友好度を100以上にする事と、意中のキャラクターの左手薬指に用意した指輪アイテムをはめて、指定のキーワードを言う事が求められる。 また、これらの条件は、セーブポイントであるモノリスの傍でしか達成する事ができず、それらの条件を満たした際には自動的にデータがセーブされる仕組みとなっている。ただし、このイベントが始まった途端、花嫁含む主要NPCキャラクター全員に、魔王から不老不死の祝福が与えられる。その結果、NPC達は時間を凍結されて動けなくなってしまう。 また、この状態を解除するには、NPCキャラクターの助けなしに魔王を倒さなくてはならず、その条件の達成は困難を極める。

王都襲撃 (おうとしゅうげき)

バーチャルRPG「New Communicate Online」内のイベントの一つ。時間進行により幾つかの悪条件を満たすと、強制的にスタートする。このイベントでは西の方角から魔物の大軍勢が押し寄せ、王都が猛攻撃を受けてしまう。リヒト王族はこのイベントでのみゲームプレイヤーの前に姿を現し、魔物の軍然を迎え撃ってくれる。 なお、このイベントが進行してしまうと、強制的にゲームオーバーになってしまう危険性があり、ゲームプレイヤーはこのイベントが始まる前に、幾つかの条件をクリアしておく必要がある。

大討伐大会 (だいとうばつたいかい)

バーチャルRPG「New Communicate Online」内のイベントの一つ。「魔物の大量発生イベント」が発生した際に、バウンティハンターギルドで必ず開催される。大量発生した特定のモンスターを参加者全員で狩り、その討伐で稼いだ金額の多さを競い合うのがイベントの趣旨となっている。上位チームには、討伐でゲットした金額にさらなる追加報酬が支払われる。 現実化した「New Communicate Online」でもこのイベントが行われ、相良操麻が参加した際の討伐対象はゴールデンはぐれノライムとなった。この際、500匹ものゴールデンはぐれノライムの内、過半数の251匹をミツキ・ヒサメが一人で狩ったが、操麻がバグを駆使して金を稼いだ事により彼女の討伐金額を上回り、優勝を決めた。

迷子の道標 (まいごのみちしるべ)

バーチャルRPG「New Communicate Online」内のクエストの一つ。幼い少女のおつかいをサポートして、道に迷わないように家まで送り届ける事がクエスト達成の条件となる。この際、道に迷わないように、目印としてお洒落な髑髏を置く事が求められる。

ヒサメ家の試練 (ひさめけのしれん)

バーチャルRPG「New Communicate Online」内のイベントの一つ。ミツキ・ヒサメにより、道場の指南役として家に招かれる事により発生する。また、ミツキによりそのイベントのフラグが経った時点で、NPCキャラクター全員がそのイベントを終えるまでは、まともに会話する事ができなくなってしまう。このイベントではミツキの実家のヒサメ道場で、道場の門下生による厳しい稽古を受けるほか、ヒサメ道場の敷地全体には至るところに即死級の罠が仕掛けられている。 さらにそれらすべてを乗り切ったとしても、ミツキの父親に因縁をつけられたうえで「死合い」を申し込まれてしまう。このようにイベントすべてに死の危険性があり、ゲームプレイヤーのあいだでは致死率100パーセント以上とすら言われてしまっている。 相良操麻は意図せずしてこのイベントのフラグを立ててしまったために、ヒサメ家の試練に挑戦する羽目に陥ってしまう。

ドキッ! 貴族だらけの連続殺人事件 (どきっきぞくだらけのれんぞくさつじんじけん)

バーチャルRPG「New Communicate Online」内のクエストの一つ。登場キャラクター、グレッグにより行われる連続殺人事件を解決する事により、クエストクリアとなる。グレッグは兄を毒殺したのを皮切りに、次々と近しい者達を殺害していくなど、全体的に非常に物騒なイベント内容となっている。しかし、現実化した「New Communicate Online」で、相良操麻はこのイベント内容を事前に知っていたために、グレッグが事件を起こす前にその計画を看破し、事件を解決してクエストをクリアしてみせた。 このクエストを達成すると報酬として「不撓不屈の首飾り」が手に入る。

ミハエルの青い鳥 (みはえるのあおいとり)

バーチャルRPG「New Communicate Online」内のクエストの一つ。不治の病に侵された少年のミハエルのために、優れた治癒能力を持つ伝説の「青い鳥」を見つける事がクエスト達成の条件となる。ただし、このクエストを依頼された時にはすでにミハエルは亡くなっており、ミハエルの姿をしている少年は、実は探している伝説の青い鳥が変身した姿。 これはミハエルが亡くなる際、友達になった青い鳥に母親を悲しませないように、死んだ自分の代わりをしてもらえるよう頼んだためであって、青い鳥には特に悪気はない。しかし、ゲーム内において青い鳥の正体を暴く方法は殺す以外に存在しないため、ゲームプレイヤーのあいだでは血塗られた不幸の連鎖クエストとして有名となっている。 ただし、現実化した「New Communicate Online」では、別の選択肢を選ぶ事が可能であるため、相良操麻はアイテム「映像記録器」を使って、青い鳥がミハエルに変身する瞬間を映像におさめる事により、青い鳥の正体を暴いた。それにより青い鳥は殺される事なく、さらにはミハエルの母親に受け入れられて、彼女といっしょに暮らしていく事になった。 このクエストを達成した際には、スキル「ラストヒール」を覚えるための魔法書を入手できる。

その他キーワード

打ち出の小槌 (うちでのこづち)

真希の実家の蔵に置いてあった大きな木槌。その効果は、振った者の願いを叶えるというもの。怒った真希が相良操麻に対して「New Communicate Onlineの世界に行ってしまえ」とこれに願ったところ、その願いが叶えられて、現実と化した「New Communicate Online」の世界に操麻が引きずり込まれてしまう。

ミスリル防具 (みすりるぼうぐ)

バーチャルRPG「New Communicate Online」の防具の一つ。「ラムリックの町」で手に入る防具の中では一番高性能な防具。見た目は通常の防具となんら変わりないが、軽くて丈夫な材質となっている。相良操麻は盗賊メリペの遺産で手に入れた大金を使ってレベル1であるにもかかわらず、これらの防具一式を手に入れた。 ただし、王都に行った際に遭遇したモンスターのキングブッチャーの攻撃を防ぎ切れずに壊れてしまう。

冒険者のカバン (ぼうけんしゃのかばん)

バーチャルRPG「New Communicate Online」のアイテムの一つ。チュートリアル爺さんからもらう事ができる。見た目はただの鞄だが、冒険者のカバンよりも大きな物であっても収納する事ができるうえ、収納した物の重さも消えてしまう。

クーラーボックス

バーチャルRPG「New Communicate Online」のアイテムの一つ。チュートリアル爺さんからもらう事ができる。猫の顔をした雪だるまのような形をしている。食料品などを入れて保存する事ができるアイテムで、中に入れたアイテムは「時間凍結」されるため、賞味期限などを気にせずに所持する事が可能。

謎の紙きれ (なぞのかみきれ)

バーチャルRPG「New Communicate Online」のアイテムの一つ。チュートリアル爺さんからもらう事ができる。見た目はただの紙きれだが、とあるクエストクリアにかかわる超重要アイテム。そのため捨てたり、破壊する事が不可能。相良操麻がこれを懐に入れていたところ、キングブッチャーからの即死級の攻撃を防ぐ役割を担った。

不知火 (しらぬい)

バーチャルRPG「New Communicate Online」内にある武器の一つ。相良操麻が愛刀と称するほど気に入っている。見た目は大きさ1メートル程度の刀だが、開発者の設定ミスにより「大太刀」という武器に区分されている。そのため、「大太刀」のスキルを使用する事が可能で、刀であれば届かないはずの敵に対して攻撃する事ができる。 開発はこの設定ミスを「仕様」であると言い張ったため、それは修正されずに放置されている。

たいまつシショー

バーチャルRPG「New Communicate Online」内にあるアイテムの一つ。高難易度ダンジョン「封魔の扉」の手前に設置されている。松明にかわいらしい顔が描かれた見た目をしている。アイテムすべてに「耐久値」が設定されている「New Communicate Online」において「自動回復」スキルを持っているため、いくら傷つけても壊れる事なく存在する事ができる。 そのため、ゲームプレイヤーの武器スキル熟練度上昇に利用されており、その事からゲームプレイヤーのあいだで「たいまつシショー」と呼ばれている。相良操麻はこれを「封魔の扉」の手前から回収する事により、いつでも武器スキルを上昇させられるようになっている。

レベル鑑定紙 (れべるかんていし)

バーチャルRPG「New Communicate Online」内にあるアイテムの一つ。相手に貼りつけると、その者の名前とレベルが浮かび上がる紙。猫の顔を模したかわいらしい見た目をしている。

光属性攻撃特化の指輪Ⅰ (ひかりぞくせいこうげきとっかのゆびわいち)

バーチャルRPG「New Communicate Online」内にあるアイテムの一つ。見た目はただの指輪だが、装備した者の光属性の攻撃力を15%上げて、闇属性の攻撃力を80%下げるという効果を持つ。相良操麻は短刀スキルの「ブラッディスタップ」を使用する際、この効果を利用していた。

魔封船 (まほうせん)

バーチャルRPG「New Communicate Online」内に登場する空を飛ぶ船。これに乗れば王都までを簡単に行き来する事ができる。ただし、30%の確率で墜落するうえ、墜落する場合はなぜか決まって魔物の巣窟地帯に落ちてしまう。そうなった場合に備えて、「転移石」と呼ばれる安全な場所に瞬間移動できるアイテムを所持しておくのが一般的とされている。 しかしこの転移石は非常に高価で、さらには使い捨てであるために、よほど金に余裕がなければ常備しておくのが難しい。そのため、魔封船を利用できるのはお金持ちのみとなっている。

探索者の指輪 (たんさくしゃのゆびわ)

同ゲームの登場キャラクターのミツキ・ヒサメが所持している。かかわった事のある人物のいる位置をいつでも特定する事が可能で、これを使う事により、ミツキは敵対した相良操麻をどこまでも追跡した。

エロガッパ

王都の防具店にごく稀に入荷される。布地が半透明の素材でできており、これを着たキャラクターは、生肌を覗かせたエッチな見た目になってしまう。しかし、そんな見た目にかかわらず防御力が高く、非常に丈夫。相良操麻が購入して相良リンゴにプレゼントした。 なお、その際は服の上から着せたために、エッチな見た目にはならなかった。

お洒落な髑髏 (おしゃれなしゃれこうべ)

お店で購入する事が可能。見た目には黒い色の骸骨を模した置物。これを道ばたに置いておくだけで、NPCキャラクターやモンスターまでもがそこに近づかなくなる。これらの設定は現実化した「New Communicate Online」でも引き継がれており、相良操麻以外のキャラクターはこれに触れる事すらままならない。

不撓不屈の首飾り (ふとうふくつのくびかざり)

見た目には普通の首飾り。これを付けると、スタミナ値や素早さなどの基礎能力値を著しく上昇させる効果を持っている。この装備アイテムは推理クエスト「ドキッ! 貴族だらけの連続殺人事件」をこなす事で入手できる。

スキル

バーチャルRPG「New Communicate Online」内にて実装されている技の総称。「New Communicate Online」でのスキルには使った直後、一定時間行動不能になる硬直時間が存在する。ただし、一部のスキルには特定のタイミングで動作を省略できるキャンセルポイントが存在し、そのタイミングでほかのスキルを使用すれば、硬直時間なしで連続してスキルを使用する事が可能。 ただし、このタイミングはシビアであるために、かなりの修練が必要。そのためこれを習得しているゲームプレイヤーは上級者であると称されている。なお、もともとのゲーム「New Communicate Online」で敵が硬直時間のタイミングを狙って来る事はないが、現実化した「New Communicate Online」では、敵がAIではなくきちんとした思考能力を持つため、硬直時間のタイミングなどを見定めて、それを積極的に狙って来る。

マリみて道場 (まりみてどうじょう)

バーチャルRPG「New Communicate Online」内にて移動系スキルの熟練度を効率的に上昇させるための方法の一つ。「聖ラムリック教会」の懺悔室内ではスキル使用によるスタミナ消費がないために、これを利用してスキル熟練度を上昇させる事が可能となっている。中でも移動系スキルは、この場所以外でのスキル上昇効率が悪いため、ゲームプレイヤーのあいだでは、ここで移動系スキルを鍛えるのが効率がいいとされている。 ただし、これを利用するためには、傍から見れば「奇行」とも思える行為に身を委ねなければならず、さらにそれらは修道女のマリエールから見られる事となる。マリエールはゲームプレイヤーの「奇行」を止める事はないが、つねに視線を向けられるために、これに耐える我慢強さが必要不可欠である。 相良操麻は現実化した「New Communicate Online」にて、マリエールが懺悔室に来ないように予め仕向けるが、イーナ・トレイルの要らぬ気遣いによって結局懺悔室内にマリエールが来てしまい、操麻の「奇行」を見られる羽目になってしまう。

神速キャンセル移動 (しんそくきゃんせるいどう)

バーチャルRPG「New Communicate Online」にて使用する事のできる技術の一つ。「New Communicate Online」のスキルである「ステップ」を連続して繰り出す事によって、高速で移動する事が可能となっている。これを使用するには「ステップ」を使う際の「キャンセルポイント」を熟知しなければならず、これが使用できるゲームプレイヤーは上級者であると称されている。

インビジブルブレイド

武器の不知火を使ってスキルの「横薙ぎ」を使用する際の技の名称。不知火に設定された「大太刀」という技区分を利用して「横薙ぎ」を繰り出す事により、不知火の刀身自体が敵に届いていないにもかかわらず、設定された「大太刀」の間合いが敵を代わりに切り裂いてくれる。これらの技は目視が不可能であるために「インビジブルブレイド」と名付けられている。 ちなみに「New Communicate Online」にもともと設定されている技ではなく、ゲームプレイヤーのあいだで名付けられた名称となっている。

死体ノッキングバグ (したいのっきんぐばぐ)

バーチャルRPG「New Communicate Online」に存在するバグを利用して、ドロップ率を上げるための方法。「New Communicate Online」で「HP」がゼロになったモンスターは、消滅までに「妙な間」が存在しており、このあいだに攻撃を急所に叩き込んだ分だけドロップ率を上昇させる事ができる。 相良操麻はこれをゴールデンはぐれノライムに使う事によりドロップ率を向上させて、大討伐大会での優勝を勝ち取った。

天覇無窮飛翔剣 (てんぱむきゅうひしょうけん)

バーチャルRPG「New Communicate Online」のスキルの一つ。「剣」の上級武器スキルであり、本来ならばゲーム終盤で習得する事が可能となっている。しかし、相良操麻はたいまつシショーを利用する事により、この技をゲーム序盤で習得した。ちなみにこの技には、かつての英雄が魔将軍を討ち倒した際に使用した技であるという設定が存在している。

ブラッディスタップ

バーチャルRPG「New Communicate Online」のスキルの一つ。「短刀」のスキルで、このスキルを発動した際は「闇属性」を武器攻撃に付随する事が可能になる。ただし、バグにより発動した途端に、自分にその刃を向けてしまう。本来であれば自分への攻撃技に過ぎないが、相良操麻はアイテムの光属性攻撃特化の指輪Ⅰを付けて使用する事により、これを回復技として昇華させていた。 しかし、ビジュアルがまるっきり切腹である事から、たとえ全快する事のできる回復技であっても、好き好んで使いたくはないと称している。

絶刀色彩返し (ぜっとうしきさいがえし)

バーチャルRPG「New Communicate Online」のスキルの一つ。このスキルを発動すると「受け身状態」に入り、そこになんらかの攻撃を喰らった際に絶大な破壊力の縦斬りを発動する。さらにこの縦斬りには喰らった攻撃の属性を、まるごと乗せる事が可能となっている。ただし、これらのカウンター技を発動するタイミングが非常にシビアである事や、縦斬りを放ったあとにキャンセル不能の硬直状態が約10秒も続く事から、使い勝手の悪い「クソ技」としてゲームプレイヤーのあいだで認知されている。 相良操麻はキングブッチャーを倒すためにこの技を使用した。

ラストヒール

バーチャルRPG「New Communicate Online」のスキルの一つ。ゲームプレイヤー専用の上級魔法で、敵味方を問わず1体の体力を回復する。このスキルを発動している最中は複数の青い鳥が現れてダンスを披露、そのあいだ、体力を回復している者は青い鳥のダンスを最後まで見届るまでは動く事ができない。その時間は約1分と長く、その割には体力は少量しか回復しない。 そのため、ゲームプレイヤーのあいだでは「キング・オブ・ゴミ魔法」と呼ばれている。相良操麻はミツキ・ヒサメとの「死合い」の際にこのスキルを使用、彼女を動けない状態に追いやった。ちなみにこのスキルは町人クエスト「ミハエルの青い鳥」を達成する事で入手する事ができる。

クレジット

原作

ウスパー

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