緑茶夢 スラン

緑茶夢 スラン

インディーズロックバンドスランのボーカリスト、阿部弘の行動を中心に、スランがひとつにまとまっていくの経緯を描いた『「スラン」シリーズ』をメインに、後に『おんなのこ物語』のヒロインとなる尚子が主役の表題作『緑茶夢』を含む短編連作。

正式名称
緑茶夢 スラン
ふりがな
ぐりーんてぃーどりーむ すらん
作者
ジャンル
バンド
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概要・あらすじ

スランは阿部弘の才能を見込んだ水野礼二がメンバーを集めたインディーズのロックバンド。才能豊かなメンバーによる音楽性の高い演奏との魅力的なボーカルで、玄人好みのするバンドとして名が通っているが、その実、メンバーはバラバラでいつ解散してもおかしくない状態だった。そんなメンバーたちが、様々な確執や経験を通じ、バンドとしてひとつにまとまっていく経緯を、を中心に描いた作品。

登場人物・キャラクター

安部 弘 (あべ ひろし)

16歳。インディーズロックバンドスランのボーカリスト。作詞・作曲の才能があり魅力的な歌声で多くのファンを魅了する。その一方、幼児性が強く、精神的に不安定な上、暴力を振るうなど問題行動も多いため、他人と上手く交われない。

水野 礼二 (みずの れいじ)

スランのマネージャーを勤める男性。21歳。眼鏡をかけている。何事に対しても器用で、楽器をはじめ、家事や執筆、仕事等大抵のことをそつなくこなす。俯瞰して物事を見る癖があり、バンドのために冷徹とも思える判断をする一方、面倒見がよくお人好しな一面もあり、阿部弘に振り回されている。 ヘビースモーカー。後に『おんなのこ物語』にメインキャラクターのひとりとして登場する。

水野 雅子 (みずの まさこ)

八角京介にメンバー入りを断られた水野礼二がつれてきたドラマーの女性。水野礼二のいとこ。スランのメンバーとなる。優しい性格だが、劣等感が強く、傷つきやすいため、人の意見に流されたり、揺さぶられたりすることが多い。水野礼二のことが好き。

本田 (ほんだ)

スランのメンバー。ギタリストの男性。郵便局で働きながらバンドを続けている。バンドの活動を優先するため、職を転々としている。岡山出身。

豊田 (とよた)

スランのメンバー。ベーシストの男性。サングラスをかけたオールバックの強面だが、面倒見がよく、後輩にたよりにされている。工事現場で働きながらバンドを続けている。

鈴木 (すずき)

キーボードを担当する男性。バンド内では最も温和で、唯一の既婚者。阿部弘が作った音楽を楽譜に落すなど、スランの音楽的な土台をささえる。

八角 京介 (はっかく きょうすけ)

コミックバンド桃色軍団のドラマーだが、助っ人としてスランに一時的に参加。以前、水野礼二が参加していたバンドのメンバーだった。ドラムの腕が抜群で、性格的にも温厚なため、時々、他のバンドにかり出される。後に『おんなのこ物語』の主人公となるが、容姿や雰囲気がやや異なる。

仲尾 仁 (なかお じん)

音楽雑誌の編集。以前、水野礼二が参加していたバンドのリーダーだった。水野雅子がバンドを休んでいる間、ドラマーとしてスランに参加。楽器や執筆など、様々な才能を有しているが、彼に取ってはどれも暇つぶしの趣味でしかない。梶山弘は音楽雑誌に執筆するさいのペンネームで、仲尾の小学校の校長の名前に由来する。 後に『おんなのこ物語』にメインキャラクターのひとりとして登場する。

桑田 (くわた)

ロック雑誌の編集長。以前、水野礼二が参加していたバンドのメンバーだった。水野のベーシストとしての才能を認めており、現在、メンバーとして活動していないことに落胆している。後に『おんなのこ物語』にメインキャラクターのひとりとして登場する。

集団・組織

スラン

『緑茶夢』に登場するインディーズバンド。メンバーはボーカルでほとんどの曲を作曲する阿部弘、ギター本田、ベース豊田、キーボード本田、ドラム水野雅子。弘のカリスマティックで魅力的なボーカルと音楽を、メンバーの高い技術が裏付けする、玄人好みのロックバンド。 名前はA.E.ヴァン・ヴォクトによるSF小説のタイトルに由来する。

桃色軍団 (ももいろぐんだん)

『緑茶夢』に登場するインディーズバンド。メンバーはリーダーでボーカル兼ギターの大城、ベース水野、キーボード尚子、ドラム八角京介。カバー曲をメインとするコミックバンドながら、大城の声と八角のドラムが独特の迫力を持つ。後に『おんなのこ物語』に登場する。

ミルク・ボーイ

『緑茶夢「スラン」シリーズ』に登場するインディーズバンド。スランの亜流と呼ばれていたが、仲尾仁のバックアップにより、スラン風ながらも聞きやすくキャッチーな音楽性となったことで人気が出る。

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