機動戦士ガンダムReon

機動戦士ガンダムReon

『機動戦士ガンダム』を題材にして描かれた作品。作者独自の設定を加えられており、公式設定とは異なる点がある。『アウターガンダム』『機動戦士ガンダムムーンクライシス』から続く「アウターガンダム」シリーズの第3弾で、シリーズの完結編。「MS SAGA」Vol.7からVol.10で連載され、1996年にコミックスが販売。その後、古い絵柄を補正して2003年にDENGEKICOMICSから再販された。原案は矢立肇、富野由悠季。

正式名称
機動戦士ガンダムReon
ふりがな
きどうせんしがんだむれおん
作画
ジャンル
ロボット
 
ファンタジー
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概要・あらすじ

宇宙世紀0107年、貨物船「ルピナス」の艦長を務めるルビー=ヒューゲットは、新型モビルスーツを地球連邦のルナ2基地まで運ぶ依頼を受ける。しかし荷物を積み宇宙ステーションを出発した直後に謎の集団に襲われてしまい、自衛のためにルビーは新型モビルスーツに搭乗して出撃する。

登場人物・キャラクター

ルビー=ヒューゲット (るびーひゅーげっと)

ファートランス社に所属し、貨物船「ルピナス」の船長を務める女性。若年ながら競争率80倍という難関を突破して一等航宙航海士の免許を持つ。宇宙の中継ステーションでルナ2基地にいる地球連邦のフョードル=クルムキン提督まで新型モビルスーツの内部にある荷物を運ぶ依頼を受け出発するが、地球連邦を裏切ったキール=ウェラーが率いる武装集団「FA-MAS」から襲撃を受けてしまう。 絶体絶命に陥るが、新型モビルスーツに搭載された自立型汎用制御プログラム「REON」の提案で、モビルスーツのコクピットにルビーが乗り込み出撃することになった。戦闘後に宇宙パトロールと合流するものの、新型モビルスーツを狙い続けるFA-MASとの戦闘は続き、ついには地球連邦の最強モビルスーツ「νガンダム」と交戦。 一度はからくも撤退させ、再戦時は新装備で勝利を収める。そして無事にクルムキン提督に荷物を届けるのだった。

クロイツ=ヒューゲット (くろいつひゅーげっと)

ルビー=ヒューゲットの叔父で、貨物船「ルピナス」の副長。元軍人。ルビーはクロイツを艦長に推すが、娘が艦長のほうが、死んだルビーの父バスクス=ヒューゲットも喜ぶという理由でかわし続ける。

ダグ=ホロニッツ (だぐほろにっつ)

貨物船「ルピナス」の機関交信士を務める民間人。ルピナスに愛着があり、ルビー=ヒューゲットが船を新しくしたいと言うと、クロイツ=ヒューゲットと共に一晩中説教するほど。またルビーのことも、自分の身を返り見ず守ると豪語する。

バスクス=ヒューゲット (ばすくすひゅーげっと)

ルビー=ヒューゲットの父で、貨物船「ルピナス」の前船長。故人。生前は窮地に陥った仲間を運良く助け、助けられた仲間のその後に人生が好転したり、宇宙に流失した財宝を見つけるなど数々の逸話を残す。そのため他人から「ラッキースター」と呼ばれるようになる。

クリフ=マクラウド (くりふまくらうど)

軍事企業U.A.I社の御曹司。宇宙ステーションで遠くから見たルビー=ヒューゲットに対して、いきなり愛人契約を提案するような軟派な男。経営の信念は「ローリスク、ローリターン」。νガンダムと再戦するまえにレオンの改良を行う。

キール=ウェラー (きーるうぇらー)

地球連邦戦略情報部に所属する士官。階級は大佐。しかし裏では武装組織「FA-MAS」を組織し、致死率の高いウィルス「D、J、E」を盗みだす。さらにウィルスの抗体を狙って貨物船「ルピナス」を襲撃したり、宇宙ステーションへの攻撃を行うが、悪行がばれた後は逃亡する。

スコット

表向きはU.A.I社のライバル会社である「グレン工廠」の幹部。しかし裏では「FA-MAS」の一員としてキール=ウェラーに従って軍事作戦を遂行している。「ルピナス」を襲撃するさいにはモビルスーツ「マグマックス」に搭乗し、最後まで戦い抜いた。

レディス=レオノフスキー (れでぃすれおのふすきー)

キール=ウェラーに従う少女で、νガンダムのパイロット。無抵抗となった宇宙ステーションを攻撃するなど残虐な行為も平気で行う。レオンと死闘をくり広げるが、νガンダムの武器であるファンネルを封じられた状態で戦い敗れる。νガンダムは爆発したが、レオンがコクピットを外して攻撃したために爆発前に脱出を成功させて生きのびる。

R=フォード

モビルスーツのOS技術者。「FA-MAS」に拉致され、そこから逃げ出して瀕死の妻から託された「D、J、E」ウィルスのサンプルと解毒サンプルをレオンに入れ込み、ルナ2基地のフョードル=クルムキン提督に渡すよう地球連邦に依頼する。その後、自ら命を絶つ。

集団・組織

FA-MAS (ふぁます)

キール=ウェラーが組織した武装組織。D、J、Eを奪い、そしてその抗体を狙ってルピナスを執拗に襲撃し続ける。

その他キーワード

レオン

人とコミュニケーションを取れる自立型汎用制御プログラム「REON」(ゼファーファントムシステムMkⅡ Ver5.7)を搭載したモビルスーツ。基本的にはREONが判断して行動するが、過去にファントムシステムが暴走した例を受けて火器管制だけは独立している。そのためパイロットが1人乗り込む必要があり、ルビー=ヒューゲットが担当することになる。 軍産複合企業のアナハイム・エレクトロニクスから技術提供を受けたU.A.I社が開発。機体性能は高い反面武装はビームガンとビームサーベルしかなかったが、νガンダムの再戦を考慮してアンチ・ファンネル・システムや頭部に大出力ビーム砲などを搭載された。

ルピナス

ルビー=ヒューゲットが父親のバスクス=ヒューゲットから形見として譲り受けた輸送船。環境装置フィルターを変えても船内が臭ったり、出力にエンジンがもたなかったりと老朽化が目立つ。それでもクロイツ=ヒューゲットやダグ=ホロニッツは愛着があって、ルビーが新しいものを欲しがると説教して諦めさせている。

D、J、E

正式名称は「Die Jüngeren Engel」。初期状態ではインフルエンザウィルスと同等の症状を示す。潜伏期間は約3年で、発病後は極めて致死性が高く神経細胞を腐食させ癌以上の苦痛を与える。さらに空気感染で広がるため伝染性も高い。

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