クイーン・オブ・サーカスの猫

クイーン・オブ・サーカスの猫

他人とできるだけ係わり合いを持たずに、ひっそりと暮らしている吸血鬼の男性が、荷物に混入していた2人の小人を匿ったことで命を狙われる。それでも小人たちを守るために、お人好しの男性が奮闘する姿を描くダークファンタジー作品。「ガンガンONLINE」で2016年5月から連載中。

正式名称
クイーン・オブ・サーカスの猫
ふりがな
くいーん おぶ さーかすのねこ
作者
ジャンル
ダークファンタジー
関連商品
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概要・あらすじ

自宅に引きこもり、可能なかぎり他人と接触せずに生活をしている吸血鬼のルーカス・コールマンは、届いた食料品の箱の中からレディ・アントムトムの2人の小人を発見する。ダンボールの中で眠っていたその小人は、目覚めるとパニックに陥り部屋の中で大暴れしてロフトを占拠。翌日、お腹が空いたトムトムは、ルーカスが作った朝食のパンケーキを食べてルーカスに懐くが、アンのほうは敵意を向ける。

そのまま4日が経過して、持っていた食料も底を尽き、徐々に弱っていくアンを心配するルーカスは、トムトムに協力してもらって、アンが普段食べているビスケットを取り寄せてアンに与える。そんな経緯もあり、アンはルーカスを信頼して、エヴァンナから託された手紙を渡すのだった。

手紙には「2人はある組織から逃げた」とあり、ルーカスはある組織のことが気になるものの、2人と騒がしくも楽しい日々を送る。

登場人物・キャラクター

ルーカス・コールマン (るーかすこーるまん)

ニューヨークで小説家を生業としている男性。バカがつくほどのお人好しで、自分より他人を優先する優しい性格。過去の事件の影響で一人暮らしを始め、自宅に引きこもって、極力他人と接触しない生活を送っている。日用品や食料はネット通販で購入し、外に出るのは夜にゴミを捨てる時のみ。日中に外に出ないことを、周囲には「重度の紫外線アレルギー」と説明しているが、本当の理由は吸血鬼だから。 ある日、食料品のダンボールの中に小人のレディ・アンとトムトムを発見する。2人からは警戒されるが、2人のことを心配して行動した結果、無事に信頼を勝ち取る。その後は3人で仲良く暮らしていた。トムトムが電気ポッドを倒してやけどを負い、動物病院に駆け込んだ時に、背中の刻印を見て、アンとトムトムがクイーン・オブ・サーカスから逃げて来たことを知る。 実はルーカス・コールマンもクイーン・オブ・サーカスにいたことがあり、当時は「ルーニー・ジョーカー」と名乗っていた。

レディ・アン (れでぃあん)

猫のような耳と尻尾のある小人の女の子。トムトムの姉。クイーン・オブ・サーカスからは猫扱いされている。クイーン・オブ・サーカスに捕まっていたが、エヴァンナに助けてもらって脱出に成功。サーカスに出入りしていた業者の車を経由して、食料品の箱の中に入り、ルーカス・コールマンの家に届く。トムトムとは言葉で意思疎通ができるものの、人間には言葉は通じない。 ただし人間の言葉は理解できる。エヴァンナ以外の人間には心を開いておらず、ルーカスにも最初は敵意を向けていた。ルーカスの優しさに触れてからは、ルーカスを信頼するようになる。自分のことを一人前の淑女と思っており、子供や猫扱いされると激怒する。日中は、男女仲がドロドロにもつれる昼ドラをよく見ている。

トムトム

猫のような耳と尻尾のある小人の男の子。レディ・アンの弟。クイーン・オブ・サーカスからは猫扱いされている。クイーン・オブ・サーカスに捕まっていたが、エヴァンナに助けてもらって脱出。サーカスに出入りしていた業者の車を経由して、食料品の箱の中に入り、ルーカス・コールマンの家に届く。アンとは言葉で意思疎通ができるものの、人間には言葉は通じない。 ただし人間の言葉は理解できる。エヴァンナ以外の人間には心を開いておらず、ルーカスにも警戒して距離を取っていた。ルーカスが作ったパンケーキを食べてからは、ルーカスに懐く。好奇心旺盛でやんちゃな性格。いろいろな場所で暴れては皿やコップなどを壊すため、ルーカスからは天性の壊し屋と思われている。 ホラー番組を笑いながらよく見ている。背中にはアザのような刻印がある。

ヴィンセント

ニューヨーク市警74分署で働く男性警察官。ルーカス・コールマンとは兄弟だが、父親のジョセフがルーカスを養子として引き取ったため、ルーカスと血は繋がっていない。面倒見のいい性格で、引きこもって外に出ないルーカスのことを心配して、何度も家を訪問する。また思っていることそのまま悪気なく言ってしまうため、彼女ができてもすぐにフラれてしまう。 ルーカスやジョセフからは「ヴィンス」、マルティンからは「コール先輩」と呼ばれている。

ジョセフ

ヴィンセントの実父。ルーカス・コールマンを養子に引き取った男性。ヴィンセントとは別分署で働く警察官。急に引っ越して一人暮らしするルーカスを心配して、家を訪れる。隣の州で最近多発している失踪事件と、昔ルーカスを養子にした頃に起きたあるサーカスの事件の類似性に不安を感じている。

マルティン

ニューヨーク市警74分署で働く男性警察官。先輩のヴィンセントとコンビを組んで、パトロールや夜勤を行っている。ヴィンセントがルーカス・コールマンの家に行くのに付き合わされると、車で待たされた代わりに飲み物を要求するなど、抜け目がない性格。

エヴァンナ

クイーン・オブ・サーカスの一員。レディ・アンとトムトムの教育係を務める女性。太った体型をしており、サーカスのメンバーからは「ビッグママ」と呼ばれている。アンとトムトムを大事に思っており、2人を団長のスティコンスの企みに巻き込まれないように逃がす。その後、スティコンスに2人を逃がしたことがばれて、サーカステントの上にある巨大人形に食われて死亡する。

スティコンス

クイーン・オブ・サーカスの団長を務める男性。ある計画を進めており、計画に必要不可欠なレディ・アンとトムトムを逃がしたエヴァンナを、女王と呼ぶサーカステントの上にある巨大な人形に食べさせて殺す。アンとトムトムを傷付けずに生け捕りするよう、団員に命令する。

リュカ

クイーン・オブ・サーカスの一員。団長のスティコンスの命令で、レディ・アンとトムトムの行方を追う男性。月の満ち欠けで力が増減する狼人間。口が悪くて好戦的な性格。スティコンスが「傷付けずに」という言葉も、「死んでいなければいい」と解釈している。一度はアンとトムトムの捕獲に成功するが、追いかけて来たルーカス・コールマンに血を吸われて軽い記憶喪失となる。

集団・組織

クイーン・オブ・サーカス (くいーんおぶさーかす)

古き良き小規模な巡業サーカス団。スティコンスが団長を務める。しかし、これは表向きの顔であり、裏ではスティコンスが主導でレディ・アンとトムトムを利用する計画を進めている。サーカステントの上には「女王」と呼ばれる巨大な人形がある。

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