マドモアゼル モーツァルト

マドモアゼル モーツァルト

音楽の神童モーツァルトは女性だったという設定で、そのモーツァルトの家族や、彼を取り巻く人々が翻弄されて行く姿を描く悲喜劇。

正式名称
マドモアゼル モーツァルト
ふりがな
まどもあぜる もーつぁると
作者
ジャンル
クラシック
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概要・あらすじ

1760年、レオポルト・モーツァルトは4歳になったばかりの次女エリーザが即興で弾いた曲に天才性を見い出す。女性は宮廷音楽家になれないことからエリーザを男性として育てる決心をする。それからレオポルトの予想通りエリーザモーツァルトとして全ヨーロッパにその楽才を轟かせ、女性ファンに追われる大音楽家になっていた。

自由奔放で楽天家のモーツァルトは、女性であることを隠したまま、下宿先の娘コンスタンツと結婚する。そして初夜に事実を知ってコンスタンツは大ショックを受けるものの真実を語れずにそのまま結婚生活を続ける。一方で、宮廷楽長のアントニオ・サリエリは自分が男色家ではないかと悩みながらもモーツァルトをつけ狙うのだった。

登場人物・キャラクター

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト

音楽家のレオポルト・モーツァルトの次女で本名はエリーザ。4歳の時にふざけて弾いた即興演奏に天才性に見い出した父に男性として育てられ大音楽家ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトとして大成する。自由奔放で楽天的な性格。下宿先の大家の娘コンスタンツェから求められるままに、女であることを隠して結婚する。 実在の音楽家、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトがモデル。

アントニオ・サリエリ

ヴィーンの宮廷音楽家。ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトと出会った時にひと目惚れしてしまう。しかし自分は男色家ではないと悩み葛藤し心を乱されながらもストーカーのようにモーツァルトにつきまとう。愛人のカテリーナ・カヴァリエリには、同性愛者と誤解もされて再三揉めることに。 実在の人物。実在の音楽家、アントニオ・サリエリがモデル。

コンスタンツェ・モーツァルト

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの下宿先の大家ヴェーパー夫人の次女。モーツァルトと結婚することになるが、初夜の際に女性であることを知り大きなショックを受ける。離婚も考えるが真実を語れない辛さに結婚生活を続ける。モーツァルトの弟子のフランツと不倫をかさね、カールを生む。 実在の人物、コンスタンツェ・モーツァルトがモデル。

レオポルト・モーツァルト

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの父親で音楽家。姉のナンネルがクラヴィーア(鍵盤楽器)を弾くのも真似して即興演奏する次女エリーザに天性の素質を見い出し、宮廷音楽家に女性はなれないことから「男性」として育てることを決意する。実在の音楽家、レオポルト・モーツァルトがモデル。

カテリーナ・カヴァリエリ

ヴィーンで人気のオペラ歌手で、サリエリの愛人。ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトに心を奪われたサリエリを同性愛者と誤解する。愛人とわりきってサリエリとはつきあっていたカテリーナだが、嫉妬心からモーツァルトと張りあってサリエリと結婚したいと思うようになる。

フランツ・クサヴァ・ジュスマイヤー

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの弟子兼アシスタント。モーツァルトとの邂逅時、頭を何度か強く打ったため、記憶障害がある。凡庸な男だが、それゆえにモーツァルトの妻コンスタンツェに気に入られ、不倫を重ねる。モーツァルトの子供たちの父親。 実在した作曲家、フランツ・クサーヴァー・ジュースマイヤーがモデル。

マリーア・アンナ

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの五歳年上の姉。クラヴィーア(鍵盤楽器)の演奏家。父レオポルトがエリーゼの髪を切ろうとした時に必死で庇った。大人になってから自分が結婚出来ないでシワが増えていくことについて、少なからず自分はモーツァルトの犠牲者だと思っている。 実在したマリア・アンナ・モーツァルトがモデル。

アンナ・マリーア・ペルト

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの母親。夫のレオポルトがエリーゼを男として育てることに不安を隠せなかった。その気苦労で寿命を縮めたかもしれないと、姉のナンネルは思っている。実在したアンナ・マリーア・ペルトがモデル。

ヴェーバー夫人

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの下宿先の大家。子だくさんの未亡人で、著名にして才能溢れたモーツァルトに、自分の娘コンスタンツェをなんとか結婚させようとする計算高い女性。

ペーター

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの弟子のひとり。積極的で強引にコンスタンツェと関係を持とうとせまる。その現場をモーツァルトに見られて首になってしまう。モーツァルトの子供の父親がフランツだと知って、恨みをはらすために脅しをかけようとするが、モーツァルトの才能の前に、音楽家としてのプライドを崩され挫折する。

ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン

16歳の時に演奏会でヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトと出会う。その素晴らしい才能にモーツァルトは賞賛の言葉をベートーベンにおくりながも、お互い辛辣なやりとりに終始する。新旧交代の暗示的な存在。実在の音楽家、ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンがモデル。

ゴットフリート・ヴァン・スヴィーテン男爵 (ごっとふりーと・ゔぁん・すゔぃーてんだんしゃく)

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトがヴィーン時代に親しくした音楽愛好貴族。お客が入らなくなって悩むモーツァルトに、「作品の質は落ちてはいないが、飽きっぽい大衆のせい」と現実的なアドバイスをする。実在の貴族、ゴットフリート・ヴァン・スヴィーテンがモデル。

エマヌエル・シカネーダ

俳優にして劇場支配人、台本作家とマルチな活躍をする人物。ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトのオペラ『魔笛』の台本を手がける。モーツァルトが病に倒れて、治療した時に女性だという事実を知るが、動じることなく晩年のモーツァルトの新しい作品を援助していく。 実在の人物で、俳優にして劇場支配人であったエマヌエル・シカネーダーがモデル。

カール

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの子供ではあるが、母とモーツァルトの弟子のフランツとの間に生まれた男の子。実在の人物、カール・トーマス・モーツァルトがモデル。

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