心<COCORO>

心<COCORO>

ルネサンス期のフィレンツェを舞台に、「万能の天才」として知られる芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチの半生を描く。当時フィレンツェを支配していたロレンツォ・ディ・メジチをはじめ、レオナルド・ダ・ヴィンチの師とされるアンデレア・デル・ヴェロッキオなどルネサンス期に活躍した人物が多数登場する。

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心<COCORO>
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概要・あらすじ

15世紀のイタリア、フィレンツェ郊外のヴィンチ村に住む少年レオナルド・ダ・ヴィンチは、優れた絵の才能に恵まれながらも、周囲からは変人として扱われていた。しかし、フィレンツェの権力者ロレンツォ・ディ・メジチと出会い、才能を認められたことでその人生は大きく変わる。フィレンツェの工房に入門した彼は、そこで様々な芸術家たちと出会い、その才能を急速に開花させていく。

教会の異端審問にも屈せず、己の芸術を追求する彼の名声は日々高まっていく。

登場人物・キャラクター

レオナルド・ダ・ヴィンチ

公証人セル・ピエロの息子。幼い頃から芸術に興味を持ち、独学で絵を学ぶ。育ったヴィンチ村では、竜巻見物や蛇やトカゲと遊ぶといった行為が原因で、イル・マーゴ(魔術師)と呼ばれ、異端視されていた。父親の勧めで、フィレンツェに工房を構えるアンデレア・デル・ヴェロッキオに弟子入り。 その独創的な発想と天才的なセンスによって一目置かれるようになる。そして、フィレンツェを治めるロレンツォ・ディ・メジチがその才能を認めたことで、その名は広く知られるようになる。モデルは万能の天才として知られ、ルネサンス期を代表する芸術家レオナルド・ダ・ヴィンチ。

ロレンツォ・ディ・メジチ

若くしてフィレンツェを支配するメジチ家の当主となる。派手好き、女好きとして知られ、ロレンツォ豪華王の名で呼ばれた。15歳のとき、狩りに出かけた森で12歳のレオナルド・ダ・ヴィンチと運命的な出会いを果たす。数年後、ヴェロッキオ工房で働き始めたレオナルド・ダ・ヴィンチに、思い人であるルクレッツィアの肖像画を依頼。 完成した絵の出来映えに、レオナルド・ダ・ヴィンチが不世出の天才であることを確信する。ルネサンス期に活躍し、多くの芸術家や学者のパトロンとして知られるロレンツォ・ディ・メジチがモデル。

フランチェスカ

レオナルド・ダ・ヴィンチの義母。フィレンツェの名門ラン・フレディ家の娘で、16歳のときレオナルド・ダ・ヴィンチの父セル・ピエロと結婚。レオナルド・ダ・ヴィンチの才能を認め、彼を息子としてだけでなく、ひとりの男としても愛するようになる。若くして病に倒れ、最期は愛するレオナルド・ダ・ヴィンチに看取られて旅立った。

セル・ピエロ

レオナルド・ダ・ヴィンチの父親。最初は息子を自分と同じ公証人にするつもりだったが、その芸術的才能に気づき、フィレンツェのヴェロッキオ工房に預ける。上昇志向が強く、息子を芸術家にしようと思ったのも、その才能が有力者であるメジチ家に取り入るのに役立つと考えたため。

アンデレア・デル・ヴェロッキオ

フィレンツェに工房を構える芸術家。レオナルド・ダ・ヴィンチの才能を認め、弟子にとる。常に最高を求め、良いアイデアであればそれが幼い弟子のものであろうとかまわずに採用する。ルネサンス期に活躍し、レオナルド・ダ・ヴィンチの師として知られる芸術家・アンデレア・デル・ヴェロッキオがモデル。

ペルジーノ

レオナルド・ダ・ヴィンチが入門したヴェロッキオ工房で働く職人。独立後は、フィレンツェを代表する画家となった。レオナルド・ダ・ヴィンチが入門したての時、その才能に嫉妬し、彼の腕を切ろうとした。ルネサンス期に活躍し、マグダラのマリアなどで知られる画家・ペルジーノがモデル。

サンドロ・ボッチチェルリ

レオナルド・ダ・ヴィンチが入門したヴェロッキオ工房で働く画家。工房に入門したてのレオナルド・ダ・ヴィンチの才能をいち早く見抜いた。女性を描くことを得意とし、師であるアンデレア・デル・ヴェロッキオに「女を描かせたら天才」と言わしめた。独立後はフィレンツェを代表する画家となり、傑作プリマヴェーラを完成させた。 ルネサンス期に活躍し、ヴィーナスの誕生などで知られる画家・サンドロ・ボッチチェルリがモデル。

レオン・バティスタ・アルベルティ

「万能の師」と呼ばれ、フィレンツェの芸術家たちの尊敬を集める人物。アンデレア・デル・ヴェロッキオが考えたとされるコジモ・ディ・メジチの棺のテザインが、実はレオナルド・ダ・ヴィンチの手によるものであることを見抜く。モデルはルネサンス期に活躍し、多方面に才能を発揮して「万能の人」と呼ばれた人物。

ヴェロニカ

ミラノの高級娼婦。レオナルド・ダ・ヴィンチが住むフィレンツェの若き支配者ロレンツォ・ディ・メジチを籠絡するため、ミラノの貴族たちに雇われた。ロレンツォ・ディ・メジチを愛してしまった彼女は、ミラノを捨ててフィレンツェに渡り、その愛人となる。

ルクレッツイア

フィレンツェ貴族の妻で、ロレンツォ・ディ・メジチの思い人。彼女から「自分の肖像画を描いてほしい」と頼まれたロレンツォ・ディ・メジチは、その制作をレオナルド・ダ・ヴィンチに依頼する。

ヤコポ・サルタレッリ

フィレンツェの男娼。メジチ家と対立するパッツィ家に雇われ、レオナルド・ダ・ヴィンチを同性愛の罪で審問にかけようとする計画に荷担する。

ジュリアーノ

レオナルド・ダ・ヴィンチが住むフィレンツェの支配者ロレンツォ・ディ・メジチの弟。兄のことを強く尊敬している。メジチ家と対立するパッツィ家によって暗殺される。

ジュリア

メジチ家と対立していたパッツィ家の娘。パッツィ家がロレンツォ・ディ・メジチ暗殺に失敗して没落すると、ひとり街に残り、コソ泥となった。財布を盗もうとしたのがきっかけで、レオナルド・ダ・ヴィンチと知り合う。彼の才能に触れたジュリアは、コソ泥稼業から足を洗い、夢だった役者の道に進む。

ミケランジェロ・ブォナローティ

セッティアーノに住む彫刻家を志す少年。教会でレオナルド・ダ・ヴィンチが描いた宗教画「三王礼拝」を目にし、衝撃を受ける。彫刻こそが芸術の最高峰と信じており、画家であるレオナルド・ダ・ヴィンチに対し、異常な敵対心を見せる。ルネサンス期に活躍し、ピエタやダヴィデ像の製作者として知られる芸術家、ミケランジェロ・ブォナローティがモデル。

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