ドーリィ♪カノン

ドーリィ♪カノン

音楽が好きで、才能を秘めながら、自分はその力がないと思い込んでいた少女・宍戸心音。彼女が、歌の才能があるクラスメイトの奥田奏四と出会い、曲を作り、彼に歌ってもらうことでプロの世界へと踏み出していく。音楽、そして恋のライバルたちとの切磋琢磨を経て、心音と奏四が仲を深めていく恋物語。

正式名称
ドーリィ♪カノン
ふりがな
どーりぃ かのん
作者
ジャンル
アイドル
レーベル
ちゃおコミックス(小学館)
巻数
既刊10巻
関連商品
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概要・あらすじ

宍戸心音は、クラスメイトのイケメン・奥田奏四に憧れていたが、ファンの1人で満足していた。ある日、作曲をするためカラオケボックスにいた心音は、1人カラオケに来ていた奏四と偶然出会う。クラスの人気者である自分が1人カラオケ、しかも女性曲を歌っていたことをバラされると、自分の株が下がると思った奏四は、黙っていてくれる代償として、心音と内緒で付き合うことを提案する。

こうして心音と奏四は契約的な付き合いを始めるのだった。そんなある日、奏四が歌った曲の動画が、心音の知人・幸田或人の勘違いから動画サイトにアップロードされてしまう。慌てて取り下げてもらった2人だったが、この動画はすでに評判となっており、その歌の歌手から、また歌をアップロードして欲しいとのメッセージが投げかけられる。

これに応えて、奏四は心音の作った曲で歌い、改めて投稿。ここから2人は芸能界へとデビューしていくこととなるのだった。

登場人物・キャラクター

宍戸 心音 (ししど ここね)

中学1年生の女の子。12歳。8歳までドイツに住んでいた帰国子女。趣味は作詞作曲。語尾に「でぇ~す」とつけて喋るお嬢様。実家はビルのオーナーであり、ピアノ教室やカラオケボックスが入っている。毎日のように自宅の下のカラオケボックスで、曲作りをしている。母はかつては世界的なピアニストだった、ララ・シシドで、母から音楽の才能がないと言われたため、人前で歌うことを怖がっていたが、実は絶対音感の持ち主であり、歌も抜群に上手だった。 入学した時から、奥田奏四のことを気にかけていたが、人気が高い彼のことは、あくまでも憧れの対象であり、彼にとって、その他大勢の一人でいいと思っていた。奏四が女性ボーカルの曲をヒトカラしているところを目撃し、この事を秘密にしたかった奏四からの申し出で、彼と付き合うこととなる。 奏四と付き合い始めた後も、奏四が自分と一緒にいるのは、音楽のためと考え、自分の気持ちを抑えて行動している。作詞・作曲家としての名前は「CC」。奏四のことは「奏四きゅん」と呼んでいる。

奥田 奏四 (おくだ そうし)

中学1年生の男子。宍戸心音の同級生。学園のアイドル的存在である。楽譜は読めないが、一度聞いた曲は歌うことができるという才能をもつ。カラオケボックスで女性ボーカルの曲をヒトカラで歌い、写メを撮っていたところを心音に目撃され、このことが広まると、自分の株が暴落すると考え、取引条件を付けて心音に告白。 付き合う代償に、ヒトカラの事を黙っていてほしいと言う。その際、「何でも言う事を聞く」と言ったため、女装をしてレミの曲を歌う羽目に陥った。以降、密かに心音と付き合うようになる。姉が3人おり、彼女たちが裏表が激しいため、心の中では女性に幻滅している。心音の歌声を聞き、また彼女の作った曲をデュエットした時に楽しさを覚えたことにより、心音に好意を抱きはじめた。 自分が歌ったレミの曲が、幸田或人の手で無断で動画サイトに投稿され、評判となった。その際、歌い手の名前が明確になっていなかったため、歌っていた曲の「Kanon」からとられ、ネット上では「カノン」と呼ばれるようになる。カノンの動画を見たレミから再び投稿して欲しいと言われたことにやる気が湧き、心音と相談して、再度、投稿にチャレンジする。 また、カノンはブスだというコメントを見て、反発心を抱き、顔出しのできない心音に代わって、女装して顔出しをする。以降、様々な女物の衣装を着せられることになる。

幸田 或人 (こうだ あると)

宍戸心音の自宅ビルにあるカラオケボックスで、アルバイトをしている高校生の男性。16歳。心音が作詞作曲をしていることを知っており、彼女に動画サイトへの投稿を勧めていた。心音がカラオケボックスに忘れていった、奥田奏四の歌を録音したCDを心音が歌ったものだと思い、無断で動画サイトに投稿する。 心音のことを「ココにゃん」と呼ぶ。カノンのPVを撮った際、カノンに一目ぼれ。以降、カノンを追っかけている。バンドをやっており、ボーカルとギターの腕前はかなりのもので、スカウトをされたほど。普段のだらしない姿と違って、ステージの上ではキリっと輝いている。普段は眼鏡をかけているが、これは追っかけ対策であり、ステージの上ではコンタクトをしている。

ドーリィ♪カノン

奥田奏四が歌った、レミの「Kanon」を投稿した動画の歌い手につけられた、仮の名前。このカノンの動画は、短期間に20万を超える閲覧数を叩きだし、レミの目にも触れた。投稿した幸田或人は、宍戸心音が歌ったものと勘違いしていたが、これが間違いだと知らされて、削除した。そのため、幻の動画として一層、話題を集める。 この動画につけられたコメントで、自分よりも上手いと評されたため、レミはTVを通して、カノンへ再び動画を投稿して欲しいと呼びかけている。カノンはブスだというコメントを見た奏四は、これに反発心を抱き、顔出しのできない心音に代わって、女装して顔出しをする。以降、奏四が女装した姿が、カノンとなった。

レミ

12歳の少女。本名は白倉伶美。自作した曲を動画サイトへ投稿して有名になり、プロデビューを果たしたシンガソングライター。ムラサキツトムにプロデュースされている。現在は、作詞作曲を行わせてもらえず、別の人間が作った曲を自分が作ったものとして歌わされている。これを悩んでおり、ステージに立つことに対して拒否感を覚え始めていた。 自分と同じ年齢のカノンに興味をもち、動画サイトの投稿者に対するメールでコンタクトを取り、自分のライブを見に来て欲しいと伝えた。その後、幸田或人の高校の学園祭でカノンおよび宍戸心音と出会い、自分の辛い気持ちを告白。心音から励まされ、気持ちが落ち着いた。カノンと心音が同じ学校のクラスメイトであることを聞き、心音たちの学校に転校してくる。 カノンの正体が露見することを恐れた奥田奏四が、疑問をそらすためいろいろと伶美を構ったことから、奏四に惹かれていき、恋に落ちる。容姿、才能に恵まれていたため、小さい頃から周囲の嫉妬を買いやすく、そんな人たちを軽蔑していたこともあり、友だちがいなかった。

村崎 ツトム (むらさき つとむ)

村崎プロダクツの音楽プロデューサー。カノンをスカウトする。レミをプロデュースした人物であり、カノンはレミを超えられる可能性があるが、今のままではダメだと伝えた。謎めいて無機質な「ドーリィ」なシンガーとしてレミを売るつもりだったが、レミが自分の意思で動き始めたため、別のお人形さんを探していた。

ララ・シシド (ららししど)

宍戸心音の母。世界的なピアニストで、心音が産まれたことを機に引退。以降はピアノの先生をしている。心音が歌の才能を見せ始めた頃、周囲からさすがララの娘と持ち上げられ、プロデュースさせて欲しいと言われていたところを「あのコに私と同じ才能があると思わないで」と断っており、これをこっそりと見ていた心音は、トラウマを抱えることとなる。 だが、実はこの発言は、心音の将来を縛らないようにとの気持ちの表れであり、心音に作詞作曲の才能があることに気づいており、自由に好きな道を歩んで欲しいと願ってのものであった。ドイツにいては、ララの娘である呪縛から逃れられないと考え、心音を日本へと送り出す。 声から、カノンが男性であることを見抜いた。

みらの

ソネットのメンバーの1人。作曲の才能があり、村崎ツトムは、カノンにみらのの曲を歌わせ、みらのとユニットを組ませようとした。明るくてバイタリティ溢れる少女。本名は御堂美園。かつて、幸田或人とバンドを組んでおり、そのリードボーカルだったが、村崎のスカウトを受け、バンドを脱退した。

ラファエル

金髪碧眼のドイツ人の少年。14歳。宍戸心音がドイツに住んでいた頃の友人で、心音に恋をしており、別れの際に婚約をしたと思っていた。ピアニストとして著名で、仕事で来日し、しばらく心音の家に滞在する事になる。両親は音楽家であり、ラファエルの母と心音の母も友人同士。心音のことを好きだが、それ以上に彼女の声楽家としての才能を愛している。 クラシックを至高のものだと思っているためか、心音の作詞作曲活動を低俗なものと考えていた。

奥田 一歌 (おくだ いちか)

奥田奏四の一番上の姉。大学生。髪型はショートカット。高校1年生の頃、ケーキの箱についていたリボンを奏四につけ、その可愛さを気に入っていた。恥ずかしがっていた奏四に対し、ケーキを分けてあげる事を条件に微笑ませ、その可愛さを堪能する。だが、これは奏四に、可愛いポーズを取れば、姉たちがなんでも言う事を聞くと思いこませ、実は人形扱いをして姉妹で楽しんでいたという裏があった。 外面は良いが、家ではノーブラにシャツを羽織り、パンツだけの姿でうろついている。

奥田 二胡 (おくだ にこ)

奥田奏四の二番目の姉。高校2年生。髪型はウェーブのかかった髪を、後ろで左右に分かれるようにくくっている。中二の頃、自分が買ってきた少女漫画を先に読んでいた奏四に対し、先に読みたかったら、漫画の表紙のように可愛らしいポーズを取って微笑めと命じた。だが、これは奏四に、可愛いポーズを取れば、姉たちがなんでも言う事を聞くと思いこませ、実は人形扱いをして姉妹で楽しんでいたという裏があった。 外面は良いが、家では奏四の前で平然とおならをするだらしなさがある。

奥田 三鈴 (おくだ みすず)

奥田奏四の三番目の姉。中学3年生。髪型はポニーテール。小六の頃、上目遣いでゲーム機を貸してとおねだりしてきた奏四に、アッサリとゲーム機を渡した。だが、これは奏四に、可愛いポーズを取れば、姉たちがなんでも言う事を聞くと思いこませ、実は人形扱いをして姉妹で楽しんでいたという裏があった。 外面は良いが、家では大声で笑い、お菓子を貪り食べる。

イベント・出来事

アイ・ドリーム・フェスティバル (あいどりーむふぇすてぃばる)

『ドーリィ♪カノン』で行われるイベント。動画サイトのライブイベント。略称は「アイドリ」。シンガソングライターのレミとカノンが出会うきっかけとなったイベント。

書誌情報

ドーリィ♪カノン 10巻 小学館〈ちゃおコミックス〉

第1巻

(2012-10-01発行、 978-4091347589)

第2巻

(2013-04-01発行、 978-4091352699)

第3巻

(2013-07-26発行、 978-4091355447)

第4巻

(2013-12-25発行、 978-4091357151)

第5巻

(2014-04-30発行、 978-4091361196)

第6巻

(2014-10-01発行、 978-4091365958)

第7巻

(2015-02-27発行、 978-4091367440)

第8巻

(2015-07-24発行、 978-4091375247)

第9巻

(2016-02-01発行、 978-4091382191)

第10巻

(2016-06-01発行、 978-4091383280)

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