横須賀ロビン

横須賀ロビン

擬人化された猫と人間たちが織りなすギャグ物語。前半は人間の魂が宿ってしまった2頭身猫のロビン=卓也と、猫社会の首領ビッグデーモンとの対決を描いた連作。後半は田舎で暮らすロビン=卓也たちの活躍を描いた読み切り作品4本で構成され、そこかしこに他のアニメや漫画、実在する人物の名前、名ゼリフなどを使ったギャグネタが散りばめている。

正式名称
横須賀ロビン
ふりがな
よこすかろびん
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

横須賀で家族と共に暮らす雪月卓也は、人間を排除した猫族による王国を築こうとするビッグデーモンの策略の巻き添えで、命を堕としてしまう。だが、その魂は飼い猫ロビンの中へ乗り移る。猫のロビンとして生きることになった卓也は、やがて自分の死の真相を知ると共に、ビッグデーモンの野望を阻むべく祖父の伊達巻鮫右衛門や親戚たちの手を借りて立ち向かう。

登場人物・キャラクター

ロビン

『横須賀ロビン』に登場する主人公の一人。雪月家の飼い猫。2頭身のぽっちゃりした体型で、こげ茶のオス。死んだ雪月卓也の魂に乗り移られて以降、主に二足歩行をするようになる。人間とのコミュニケーションは、基本的に猫語を話せる伊達巻鮫右衛門以外は「筆談」となるが、唯一、藤原興風だけにはニュアンスや雰囲気で理解されてしまう。

雪月 卓也 (ゆきづき たくや)

『横須賀ロビン』に登場する主人公の一人。くだらないギャグや冗談で周囲を困惑させる、黙っていれば長髪で端正な顔立ちの美少年。普段は温厚だが、いったんキレると手が付けられなくなる。フェンシングが得意で、インターハイで個人優勝したほどの腕前。妹の雪月日紀をかばって鉄骨の下敷きとなり死亡。肉体は火葬されてしまったが、魂は飼い猫であるロビンの中に乗り移る。

雪月 日紀 (ゆきづき につき)

雪月卓也の妹。セーラー服を着たショートカットの女学生で、80cmにも満たないバストを気にして、体にフィットした服を着用しない。落下してきた鉄骨の下敷きとなりかけたところを卓也に救われる。ロビンの中に卓也の魂があることを知った最初の人物でもある。卓也とは、血縁関係になければ結婚したいと思っていたりする。

ビッグデーモン

機械に細工をして雪月卓也を死へと追いやった張本人で、関東一円の猫を束ねるマフィアのボス的存在。捨て猫だった自分を我が子同然に育ててくれた老婦人の残した莫大な財産を相続し、「人間に虐げられたかわいそうな猫たちを救ってほしい」との遺言に従い、横須賀に数百万の猫による一大王国を築くべく暗躍する。

クリムゾン

ビッグデーモンのボディーガード兼殺し屋で、刀を背負った髪の長い血統書付きのオス猫。フェンシングの得意なロビン=卓也に、オス猫の大切な長髪を斬られてしまい、引きずり出した腸を本人に食わせるような残忍方法での復讐を誓う。美小猫(びしょうねん)をいたぶるのが大好きで、時折、3頭身になりたがる癖がある。

トランプ

ベレー帽を被った、世話好きな野良のオス猫。クリムゾンとの戦いで負傷したロビン=卓也を助けたことから、ビッグデーモンの野望を阻止するためにロビン=卓也たちと行動を共にすることになる。普段は空き地に建てた小屋に住み、地下には人間の家などから失敬してきた缶詰などの食料を貯蔵している。

チュー君 (ちゅーくん)

トランプの友達で、口が菱形をしている2頭身のネズミたちの総称。ロビン=卓也が名づけた。彼らの社会は長老を筆頭に僧侶階級、軍人、商人と続いて一般市民で構成される。ビッグデーモンの野望を阻止しようとするロビン=卓也たちに協力。情報集めや穴掘りなどで活躍する。住処はトランプの家の地下貯蔵庫とつながっている。

不良猫 (ふりょうねこ)

ロビン=卓也に因縁を付けたリーゼントにサングラスをかけた2匹組の不良猫。挨拶もなしに縄張りを素通りしようとしたロビン=卓也に制裁を加えようとするが、フェンシングの妙技で一蹴されてしまう。強い者には逆らえず、クリムゾンの手下となる。トランプによると、自由を気取ってはいるが、2匹は立派な飼い猫だった。

パタリロ

魔夜峰央が『花とゆめ』で連載する『パタリロ』の主人公。常春の国マリネラの少年国王。ロビン=卓也が、走り去る雪月日紀の足音をボードで「パタ!」と書き記したことから、呼び出されたと勘違いして登場。以来、ストーリーの根幹にかかわることなく度々登場する。

魔夜 峰央 (まや みねお)

作者本人がモデル。ロビン=卓也が雪月邸へ戻る道すがらに仕事場があり、地下を掘って移動するロビン=卓也たちが起こした振動を地震と勘違いし、机の下に隠れるという一幕も。基本的にストーリーの根幹になんらかかわることなく、パタリロと共に担当編集者とのドタバタ劇を展開する。

伊達巻 鮫右衛門 (だてまき さめえもん)

田舎の大地主で雪月卓也の祖父。普段は着物を着た古風で温厚な老人だが、日本暴走族の草分け的人物としてデビル鮫と畏敬の念をもって呼ばれていた時期もあった。猫語とネズミ語を理解し、ロビンたちと直に会話ができる。ビッグデーモンの野望を阻止すべく、多くの親戚を動員してロビン=卓也に協力する。

藤原 興風 (ふじわらの おきかぜ)

朝のジョギング中に川へ転落したロビン=卓也を救った長髪で和装の美青年。戦時中父親を助けた代わりに亡くなった伊達巻鮫右衛門の息子、誠造の恩に報いるべく、賠償金問題で金に困っていた鮫右衛門に全財産を処分して得た30億円を贈呈。無一文となり行く当てもない興風は、鮫右衛門の家で暮らすようになる。

場所

横須賀 (よこすか)

作品前半の舞台となる雪月卓也やロビンたちが暮らす街。実在する地名が舞台となっているかは不明。港があり、その近くにはビッグデーモンの屋敷もある。また作品内で登場する作者の魔夜峰央の仕事場も存在する。

田舎 (いなか)

作品後半の舞台となるロビン=卓也たちが暮らす伊達巻鮫右衛門の田舎。前半の舞台である横須賀から西の方角にある。国有林を有する山々に囲まれた自然豊かな村で、公民館では月に一度ディスコイベントが開かれ、コスプレをした伊達巻鮫右衛門たち年寄りがフィーバーしている。

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