剛球少女

剛球少女

高校やプロで活躍した名投手の父を持つ主人公の麻生遥は、幼い頃から野球の英才教育を受けてきた。今は亡き父の言葉と野球への情熱を受け継ぎ、彼女は母親の反対や高野連の規定を乗り越えて、女子として甲子園を目指していく。原作は田中誠一、作画は千葉きよかず。

正式名称
剛球少女
ふりがな
ごうきゅうしょうじょ
原作者
田中 誠一
漫画
ジャンル
野球
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概要・あらすじ

麻生遥は幼い頃から、プロ野球の一流投手だった亡き父、夏川啓吾の英才教育を受けてきた。彼女は父の母校である野球名門校の港北大学付属湘南高等学校に入学して野球部に入部しようとするも、女子は公式戦に出られないという高野連の規定と、女子ゆえの体力の無さを理由に入部を断られる。だが、実力で入部することに成功した彼女は、練習試合でならという条件下でついに高校野球のマウンドに立つ。

父から受け継いだナックルボールを武器に男子と互角以上に立ち向かう彼女の活躍は、やがてマスコミを通じて大きな話題となる。

登場人物・キャラクター

麻生 遥 (あそう はるか)

港北大学付属湘南高等学校野球部員。父親は元プロ野球選手の夏川啓吾、母親は女優の麻生優美。左投左打の投手で、トルネード投法で投げる。茶髪の長い髪をまとめずにプレーする美少女。中学まではリトルリーグの湘南マリナーズで投げていた。女子選手の公式戦への出場は認められていないという厳しい現状でも、父の遺志を受け継ぎ、夢を諦めず甲子園を目指す。 当初はバッティングピッチャーからスタートし、やがて公式戦ではない練習試合限定で登板するようになる。武器は129kmでも140kmのように感じる手元で伸びるストレートと、亡き父とともに開発したナックルボール。当初は練習試合限定のはずだったが、周囲の後押しで高野連を動かし、ついには正式に公式戦のマウンドに立てるようになった。 最終的には甲子園に出場し、さらにはアメリカの3Aでプロとして投げるまでになった。そして彼女の活躍により、甲子園を目指す女子選手が増えるようになった。

島本 一平 (しまもと いっぺい)

港北大学付属湘南高等学校野球部員。右投右打の捕手で、落ち着きのある表情をした野球部主将。麻生遥の実力を早くに認め、チームを強くするために主将としての務めを果たす。高校卒業後は都西北大学に進み、佐伯譲とバッテリーを組んで、全日本大学野球選手権を制する。大学卒業後はプロ野球ではなく、麻生とまたバッテリーを組むべく渡米を予定している。

(かがみ)

港北大学付属湘南高等学校野球部員。右打右投の投手。鋭い目付きで怒りっぽく、投手の座を奪われることの危機感から麻生遥につらく当たる。しかし、横浜義塾高等学校との練習試合で爪を割って、麻生にマウンドを譲ることに。その後、麻生の実力を認めエースの座を譲ってからは、チームの勝利に貢献するため柔軟に対応するようになる。 麻生が公式戦で投げられるようになると、彼女のバックアップも務めるようになる。横浜義塾高等学校との神奈川県大会決勝戦では逆転の2ランホームランを打った。

鉄羅 (てつら)

港北大学付属湘南高等学校野球部の監督。当初は高野連の規定を守って麻生遙を入部させようとしなかったが、校長に頼まれて彼女を横浜義塾高等学校との練習試合で登板させる。そして彼女の実力が本物であると認め、なんとか高野連の規定を撤回させて公式戦に出られるよう動き出す。その根底にはかつて、部員の不祥事を理由に公式戦出場を辞退し、リトルリーグで鳴らした津田裕一郎(つだ ゆういちろう)を潰してしまったという暗い過去があったからだった。 やがて東洋スポーツの沢田と組んで、麻生を強引に公式戦のマウンドに上げる。

飯塚 健 (いいづか けん)

港北大学付属湘南高等学校野球部のコーチで、かつては2年後輩の夏川啓吾とともに甲子園で優勝したこともある。その後、プロ野球の横浜スターズでも啓吾とプレーしていた。麻生遙が高野連の規定によって公式戦に出られず、そのことで3年生たちの士気が低下したのを見て、彼女に退部を勧めた。 だか、新聞記者の沢田に彼女が夏川啓吾の娘だと知らされて、気持ちが変わる。そして関東三高との練習試合で勝利した麻生に、彼女の父に八百長試合を持ちかけたのは自分だと打ち明けた。

夏川 啓吾 (なつかわ けいご)

麻生遙の父親で元プロ野球選手。故人。かつて港北大学付属湘南高等学校野球部のエースだった。プロ野球の横浜スターズ在籍中、先輩の飯塚健をかばって八百長事件に巻き込まれるが、やがて疑いは晴れて球界に復帰できるようになった。だが、試合に向かう途中、道路に飛び出した子供を避けて対向車のトラックにぶつかって亡くなってしまった。 生前は、自力でコントロールできるナックルボールを開発。その球は娘に受け継がれた。

麻生 優美 (あそう ゆみ)

麻生遙の母親で女優。「修羅の妻」シリーズの主演で知られている。亡き夫が八百長事件に巻き込まれたこと、それも先輩の飯塚健の賭博による借金が原因であることも知っていて、そのため娘が野球をすることを快く思っていない。

沢田 晋太郎 (さわだ しんたろう)

東洋スポーツの記者。かつて夏川啓吾の球界復帰のために奔走したことがある。麻生遙が夏川の娘だと知ると、高野連の規定を撤回して彼女が公式戦で投げられるよう鉄羅監督らとともに奔走。世論を動かすため、麻生を強引に試合に出すことを提案した。

古毛堂 剛 (こもどう つよし)

横浜義塾高等学校の中心打者で、彼がいるから港北大学付属湘南高等学校の甲子園出場は不可能とスポーツ紙記者にも言われるくらいの強打者。港北大学付属湘南高等学校との練習試合で、麻生遙と初対決した際は豪快なホームランを打ったが、その後は抑え込まれて彼女の実力を認める。神奈川県大会決勝戦では第一打席で麻生の球をホームランし、彼女の心を一度はへし折ったが、最終回の対決では偶然生まれた魔球によって打ち取られ、甲子園出場は適わずに終わった。 高校卒業後は大阪タイガースの主砲として活躍。

佐伯 譲 (さえき ゆずる)

関東三高のエースで、センバツではベスト8に輝いたこともある。家庭は貧乏だが、野球の才能でスカウトされ、学費免除の特待生として関東三高に入学した。生活費の貸与も受けており、強いプロ意識を持っている。そのため、マスコミの麻生遙フィーバーを快く思っていない。生活のために野球をするという意識だったが、麻生との投手戦の中で野球の楽しみに目覚める。 高校卒業後は都西北大学で島本一平とバッテリーを組んで全日本大学野球選手権を制する。卒業後はプロに進む予定。

クレジット

原作

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