エクゾスカル 零

エクゾスカル 零

未来世界を舞台に、滅亡の危機に瀕した人類を救うため、正義を行う者である葉隠覚悟と、志を違えた仲間たちとの戦いを描いた近未来SF漫画。作者・山口貴由の『覚悟のススメ』のスピンオフであり、同名や一部設定を同じくするキャラクターが登場する。

正式名称
エクゾスカル 零
ふりがな
えくぞすかる ぜろ
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
 
バトル
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概要・あらすじ

文明が破壊され、人類滅亡の危機に陥った未来の地球。そんな中、主人公の葉隠覚悟をはじめ、かつて地球を救った正義を行う者たちが続々と目覚め、生き残った人類を救おうとする。だが守るべき人類は、人の心を持たない異形の存在に変貌してしまっていた。戦士たちは、使命と現実の狭間で苦闘することになる。

登場人物・キャラクター

葉隠 覚悟 (はがくれ かくご)

強化外骨格「零」と「零式防衛術」を操り、「牙を持たぬ人」を守るため悪と戦い続けてきた正義を行う者。世界に平和をもたらした後、冷凍睡眠に就いていたが、ある日戦闘技能以外全ての記憶を失った状態で目覚めた。荒廃した世界で、なおも人類を守るために苦闘する。性格は実直で冷静沈着。感情の起伏に乏しいため、一見冷血漢と思われがちだが、内には熱い正義の心を秘めている。 主な武装は強化外骨格「零」のほか、肉体を鋼鉄化させる「零式鉄球」、意志を持つバイク「機械化軍用犬 月狼(モーントヴォルフ)」、様々な毒薬弾頭を発射することのできる拳銃「曳月(えいげつ)」など。

九十九 猛 (つくも たける)

目覚めた葉隠覚悟が最初に出会った正義を行う者。強化外骨格「装甲電獅子 霹」の着装者。女性と見紛う容貌をした金髪の美少年だが、生まれた時は未熟児で、透明な肉体から内臓や脳が透けて見えていた。人工骨格メタルペインで頑強な体を手に入れてからは、弱い人々を救うことが己の使命と考え、正義を行う者となった。 冷凍睡眠から覚めた後、過酷な世界で生き延びるために進化した新人類・甲殻霊長類を守るため、覚悟と敵対する。

動地 憐 (どうち れん)

正義を行う者の一人で、強化外骨格「神造歩兵 震電」の着装者。滅びゆく人類を救済する唯一の方法メデューサ計画のため、計画の要である強化外骨格を収集している。精悍な容貌の巨漢で、普段は物静かだが、内には熱いものを秘めており、気が高ぶると口調が荒くなる。冷凍睡眠に入る前は、人間離れした怪力で大学ラグビーで名を馳せた選手だった。 卒業後は一般企業に就職するも、「エクゾスカル雷電」との出会いを通して人間の「火」を守るという使命に目覚め、帝都を守る衛府の戦士となった。動地澪は妹で、初夜六花は婚約者。

初夜 六花 (はつや りっか)

正義を行う者の一人で、強化外骨格「潜陸砕氷外殻 雪」の装着者。右頬のほくろがチャームポイントの美少女。小柄でふっくらした幼児体型だが、戦闘能力は高い。非常に快活な性格で、時に自分本位過ぎる節もあるが、他者を思いやる優しさを持っている。冷凍睡眠から目覚めた後動地憐に助けられ彼の婚約者となる。 メデューサ計画の全容は知らされていないが、心から信じる憐のために葉隠覚悟と接触した。彼女を戦わせたくない憐によって「雪」の着装に必要なエクゾスカルチップを摘出されていたが、後に自力で奪還。戦闘にも積極的に参加するようになる。

黒須 京馬 (くろす きょうま)

正義を行う者の一人で、強化外骨格「靭機猟兵 雷電」の着装者。白衣をまとった痩身長躯の男性で、髪の一部が白髪。冷凍睡眠に入る前は難民キャンプで医師として活動していた。目覚めた後は到達者の研究を行っていたが、最早彼らが人間の心を持たないことに絶望し、自棄になって到達者を虐殺していた。 ある事件をきっかけにこの世界の真実を悟り、独自に活動を行うようになる。

御菩薩木 紡 (みぞろぎ つむぐ)

正義を行う者の一人で、強化外骨格「武葬憲兵 霧」の装着者。パイロット服を着て、猿型の追従式端末・ヒデヨシをいつも肩に乗せている。冷凍睡眠から目覚めた後、集落同士の争いに巻き込まれ、相手側の住民を虐殺した集落を怒りに任せて全滅させてしまう。一度は自棄になるも改心し、人々を恐怖から救うため「到達者になるのを防ぐ薬」を配布して回っていたところ葉隠覚悟と接触。 意見の食い違いから、敵対することになる。普段は快活で正義感の強い性格だが、「霧」着装時は冷徹で厳格な性格になる。

現人鬼 散 (あらひとおに はらら)

人間を超えた超越者と呼ばれる存在で、人との関わりを絶って部下と共に汚染地帯に住んでいる。燃えるような美貌としなやかな肢体を持ち、その身体は両性具有。体には無数の「零式鉄球」が埋め込まれている。大衛兵 震を破り自分の元を訪れた動地憐を見定めると、彼の要望に従いメデューサ計画の要となる強化外骨格「装甲軍鬼 霞」を譲り渡した。 葉隠覚悟の兄であり、憐のことを「弟に似ている」と評した。

動地 澪 (どうち みお)

動地憐の妹。兄を敬愛しており、彼のメデューサ計画を成就させるため献身的に尽くす。幼い頃は足が不自由で、車椅子に乗っていたが、文明崩壊後の世界では身体の脳以外の部分を機械化し、「アンドロイド・神造磁力線機 澪」として生まれ変わった。あらゆる金属に磁気を付与する能力を持ち、その能力で葉隠覚悟初夜六花らを苦戦させた。

兵頭 伊織 (ひょうどう いおり)

代々葉隠一族に仕えてきた、兵頭家の末裔。到達者になる前に、人の心のまま死にたいと願い、メデューサ計画に加わる。計画を阻止せんとする葉隠覚悟を倒そうとしたが敗北した。強化外骨格「霄」の装着者で、空中戦を得意とする。

大衛兵 震 (だいえいへい しん)

あらゆる能力や倫理観が人間を超えた、「超越者」と呼ばれる存在。現人鬼 散を守護し、彼に謁見しようとする人間をことごとく食い止めていた。短髪に褐色の肌の大男で、日本刀で強化外骨格を切断するほどの膂力を持つ。メデューサ計画のため散に会いに来た動地憐と死闘を繰り広げた。

その他キーワード

強化外骨格 (きょうかがいこっかく)

『エクゾスカル零』の用語。正義を行う者が、戦闘中に装着する鎧。多種多様な武装と、どんな環境下でも活動できる高い防御力を兼ね備えている。作中では葉隠覚悟の「零」、九十九猛の「霹」、動地憐の「震電」、初夜六花の「雪」、黒須京馬の「雷電」、御菩薩木紡の「霧」、現人鬼 散の「霞」、「雹」、「霆」、「霄」、「震」が確認されており、それぞれが独自の武器・装甲で武装している。

正義を行う者 (せいぎをおこなうもの)

『エクゾスカル零』の用語。世界と人類を守って戦う戦士。全員が一騎当千の戦技「零式防衛術」を習得し、強化外骨格を所有しており、高い戦闘能力を有する。戦いが終わると冷凍睡眠に就き、時代が彼らを必要とするまで目覚めることはない。葉隠覚悟、九十九猛、動地憐、初夜六花、黒須京馬、御菩薩木紡の6名が正義を行う者にあたる。

到達者 (とうたつしゃ)

『エクゾスカル零』の用語。思考が「飢え」のみに支配され、目につくものを手当たり次第に食らうようになってしまった人間。生き残った人類もいつかは全員到達者になると言われている。

メデューサ計画 (めでゅーさけいかく)

『エクゾスカル零』の用語。生き残った人類が到達者となる前に、全ての人類を死滅させる計画。死んだ人間の霊魂は現人鬼 散の強化外骨格「装甲軍鬼 霞」に収容されるため、肉体は死滅したとしても、心の“火”は守られるとして、動地憐が計画した。

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