皇国の守護者

皇国の守護者

戦前の日本をモチーフとした皇国と、そこに侵略する大国・帝国軍との戦争を皇国軍に所属する中尉・新城直衛を中心として描いた架空戦記漫画。第10回文化庁メディア芸術祭マンガ部門審査委員会推薦作品。佐藤大輔の同名小説を原作としている。

正式名称
皇国の守護者
ふりがな
こうこくのしゅごしゃ
原作
漫画
ジャンル
アクション
 
ファンタジー
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概要・あらすじ

太古の昔に人と龍との間に結ばれた「大協約」(グランコード)が世界の秩序を統制する、「大協約世界」。世界最大の大陸に興った一つの侵略国家は、いくつもの勢力を併呑していき勢力を拡大、帝国と名乗り世界を睥睨していた。そんな帝国が蛮族と呼ぶ国の中に、皇国という島国があった。小国ゆえに帝国から滅ぼされることもなく、また大きな内乱も20年以上起こっていない平和な国、皇国

しかし、ある日帝国は宣戦布告も無しに皇国の北部へと侵略を開始、戦争が勃発してしまう。陸軍大将・守原英康率いる3万の兵は、帝国の誇る女将軍ユーリア・ド・ヴェルナ・ツァリツィナ・ロッシナの手によって惨敗。

皇国は北領からの撤退を決定し、新城直衛を中尉から大尉へと引き上げ、主力が本土に引き上げるまでの殿を命じる。数万人もの兵を擁する帝国軍を相手にした新城の戦争が始まるのだった。

登場人物・キャラクター

新城 直衛 (しんじょう なおえ)

身長は低く、鋭い目つきをした皇国軍将校。北領を警備する中尉だったが、帝国と皇国との戦争で功績をあげて大尉へと昇進、皇国軍の殿を命じられ、寡兵ながら大軍の帝国軍と同等以上の戦いを見せる。戦争孤児であり、義姉・蓮乃と居た所を名門・駒城家に拾われて育った。 作戦立案能力に長けており、敵側からも称賛されるほど。ただし、非情で厳しい作戦も取るため、部下の漆原少尉などから反感を買うことも多い。白兵戦も得意とし、熾烈を極めた北領防衛戦でも傷を負わなかった。戦場では相棒の剣牙虎・千早と共に敵兵を突き崩していく。将校として、勇敢で非情な自分を演じているが、本来は臆病者で偽善者でもあることを自覚している。

千早 (ちはや)

『皇国の守護者』に登場する動物。剣牙虎というサーベルタイガーのような架空の生物である。新城直衛の部隊と行動を共にし、敵には容赦なく襲いかかるが新城にはよくなついている。

ユーリア・ド・ヴェルナ・ツァリツィナ・ロッシナ

帝国側の元帥で、皇国侵攻作戦の総指揮官。ブロンドの髪を持つ美女だが、冷徹かつ苛烈な性格である。戦争初期に皇国軍の殿として勇敢に戦った少尉・西田の口から、新城直衛の名前を聞いたことで、彼に強い興味を持っている。

ゴトフリート・ノルティング・フォン・バルクホルン

帝国側の大尉。屈強な肉体の大男で兵からの信頼も厚いが、本来は戦いを好まず、草花を愛す穏やかな性格。馬術に秀で、その腕前は他の軍人と一線を画す。戦場跡は、死体を踏まずに馬を駆けさせる。

猪口 (いのぐち)

皇国軍に所属する軍人で、階級は軍曹。豊富な経験と優れた方向感覚を持ち、新城直衛の相談役的な役割をしている。陸軍幼年学校で教鞭を振るっていたこともあり、当時教え子だった新城とは長い付き合いで、彼に寄せる信頼も厚い。

アンドレイ・バラノヴィッチ・ド・ルクサール・カミンスキィ

類い稀な美貌の下に野心を滾らせる帝国側の大佐。軍人としての才能も非常に高い。名門・カミンスキィ家の長男として生まれるも、家は祖父と父親の散財によって傾きかけており、母や姉は娼婦として稼いでる有様だった。更には彼自身も男娼として皇帝の弟に売られてしまった過去を持つ。 皇国侵攻作戦の総指揮官・ユーリアの愛人でもある。

実仁親王 (さねひとしんのう)

皇族ながら帝国軍侵攻の際には一部隊を率いた軍人で、階級は准将。戦上手で勇敢なため、兵からの人気が高い。北領から撤退する際に、殿として活躍した新城直衛に恩義を感じている。新城の義兄・駒城保胤とは同期生。

漆原 (うるしばら)

皇国軍所属の少尉。実直な性格の青年であり、勝利の為にはいかなる手段をも取る新城直衛に反発心を抱いている。

守原 英康 (もりはら ひでやす)

皇国陸軍に所属し、階級は大将。北西鎮台を統括する立場にあり、帝国から侵略を受けた際には総大将として皇国軍3万人を指揮した。しかし、敵軍の将・ユーリアにより惨敗、いち早く退避してしまう。その後は北領での恥を雪ぐために帝国への総反攻を企てている。自己中心的な性格。

導術兵 (どうじゅつへい)

『皇国の守護者』に登場する用語。テレパシーのような能力を持ち、主に通信員として活躍する兵隊。また千里眼のような敵影感知能力も持つ。皇国軍にのみ存在する。頭を丸め、額に銀板を埋め込んでいるのが特徴。皇国が帝国に勝る部分であるが、能力の発動には相当の体力を消費してしまう。

剣牙虎 (けんきこ)

『皇国の守護者』に登場する動物。巨大な牙を持つ猫型の動物で、サーベルタイガーによく似ている。飼いならすことも可能とされており、皇国軍では実際に軍用化され独立捜索剣虎兵第11大隊の兵力となっている。視界の悪い環境では1匹で銃兵20人分の力を持つ。

集団・組織

皇国 (こうこく)

『皇国の守護者』に登場する国家。地図上で東方に位置する島国。帝国からは蛮族と呼ばれる。北領や内地などの6つの大島からなり、海洋貿易が盛ん。24年前に起こった内戦以来、大きな戦乱に巻き込まれることなく平和な日々が続いていたが、突如として帝国からの侵略を受けた。装備や地名などから、戦前の日本をモデルにしていると思われる。

場所

帝国 (ていこく)

『皇国の守護者』に登場する国家。元は1国家だったが、侵略を繰り返すことで領土を広げ、世界最大の領土を持つようになった大国。宣戦布告をせずに、突如、皇国北領へと侵攻を始め、戦争のきっかけを作った。

その他キーワード

大協約 (ぐらんこーど)

『皇国の守護者』に登場する用語。太古の昔に人と龍との間に結ばれたとされる約束で、世界秩序の基盤となっているもの。人と龍との相互援助の他、捕虜の扱いについてなども定められている。

ベース

皇国の守護者

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