鉄面探偵ゲン

鉄面探偵ゲン

『酔いどれ探偵 鉄面クロス』の続編で、鉄面をかぶった探偵・十文字元とライバル怪盗ポルター・ガイストが推理を競いながら挑む難事件を描く人間ドラマ。元の設定や人間関係は『鉄面クロス』のままだが、馴染みのラーメン屋の名前、ラーメン屋の娘の名前、下宿先などが変更されている。ポルター・ガイストは超能力者だが、事件に超能力が絡むことは少ない。

正式名称
鉄面探偵ゲン
ふりがな
てつめんたんていげん
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
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概要・あらすじ

『酔いどれ探偵 鉄面クロス』の続編で、鉄面を被った元刑事の探偵・十文字元がライバルの怪盗ポルター・ガイストと推理で競い合う。扱われる殺人事件ではポルター・ガイストが財宝を狙いつつ、殺人犯を追い詰める探偵役を兼ね、を出し抜くことさえある。

登場人物・キャラクター

十文字 元 (ともんじ げん)

いつも酔っぱらっていて、口にはゲソを咥えている。ただし、それは特殊なマスクで、素顔は金属製の仮面に覆われている。上半身や腕にも金属製の装甲がある。万来軒の二階に下宿。部屋は酒の空きビンなどが散乱してゴミだらけ。私立探偵だが稼ぎは悪く、おでんの屋台を引いたりしている。「十文字探偵事務所」の看板は、万来る軒の店先にぶら下がっている。 かつては警視庁捜査第二課最年少の敏腕刑事だったが、怪盗鉄面クロスに鉄面を装着され、退職して私立探偵になった。持ち前の推理力に加え、特殊なマスクを利用した変装と、鉄面という防具を活かして活躍する。

十文字 剛 (ともんじ ごう)

十文字元の父親で定年間近の刑事。警視庁捜査第一課に所属する。鉄面クロスの事件を元と一緒に追っていた。自慢の息子が腑抜けになって嘆いており、復職を願っている。『サイボーグ009』のギルモア博士と同じ顔をしている。

タケ

肩までの髪を襟足で1つに束ねている。「万来軒」の一人娘である。あだ名は口癖の「バカヤロウ」からで、言葉遣いや態度は悪いが常連客からは人気の看板娘。十文字元のことが好きで、なにかと世話を焼いている。

白神 三魔之助 (しらがみ さまのすけ)

目が大きく、髪がまばらにしかない頭の大きな中学生。機械いじりが好きな天才少年で、超能力を持っている。宝飾品を中心に狙い、犯行現場に「ESPカード」を残す怪盗ポルター・ガイストを名乗っている。このときは、逆立った白髪のカツラと顔の上半分を覆う黒いマスク、精巧な義手と義足で大人と同様の体格になり、黒いマントを羽織る。 特別な家系の白神家とその財宝が、くだらない当たり前の人間に消されたとして、世の人と金に復讐するために犯罪をしているという。白神家の財宝を巡る事件で知り合った十文字元をライバル視していて、用がなくても変装して元の周辺をうろうろしていることがある。 殺人は下司な犯罪だとして決して犯さない。

兵頭 (ひょうどう)

坊主頭に丸い鼻と口髭と出っ歯が接近していて、下唇を噛んでいる下膨れの男性。警視庁捜査第二課に所属で怪盗ポルター・ガイスト専任となる刑事。過去には平塚八兵衛のチームで三億円事件を追っていたこともあり、「八兵衛先輩」と慕う。十文字元がポルター・ガイストではないかと疑っている。 話す言葉の語尾に「~べし」がつく。

クロ

『鉄面探偵ゲン』のキャラクター。耳や顎、両足先と尻尾が白く、全身は黒い雑種犬。万来軒のゴミ箱を荒らしていた野良犬だが、十文字元とウマがあって飼われることになった。フンをドブにするなど、意外にしつけがいい。殺人犯を追い詰めるのに役立ったこともある。

根来 (ねごろ)

脳天あたりまで額が後退した丸顔で口髭の男性。上フレームが太いメガネをかけた大学の心理学の教授。超能力に興味があり、天才的ギャンブラーと呼ばれた学生・白神魔二郎に超能力の手応えを得ていた。その魔二郎が密室で全身を短剣で刺されて変死。法事に実家を訪れようとすると脅迫状が届いたため、元生徒の十文字元を伴って白神家に向かい、連続殺人事件に巻き込まれた。 実は魔二郎を調べていて白神家の財宝のことを知り、その強奪を計画。長男・白神一魔の妻とその弟を抱き込み、分け前を増やすために一族を殺していった張本人だった。財宝を目の前にして、焦って防犯のしかけを作動させてしまい、白神家屋敷の地下洞窟の崩壊に巻き込まれて死んだ模様。

深野 紫津江 (ふかの しずえ)

黒目がちの女性。南北大学の考古学教授・深野の妻。平家の末裔で作る平家一門の会の一員で、平家の黄金が眠る場所を示す3枚組の魔鏡のうち1枚の持ち主。夫が鍾乳洞の発掘調査でもう1枚の魔鏡を発見したことから、財宝の独占を狙い、浮気相手の学生と組んで夫と発見に居合わせた学生たちを殺害した。 事件に気付き、残る1枚を盗んだポルター・ガイストから交換交渉を持ちかけられる。交渉は失敗して鍾乳洞に逃げ込んだが、追跡していた十文字元が脚を滑らせた音に驚いて発砲。これにより落下してきた鍾乳石の下敷きになって死亡した。夫が研究一筋で家庭を顧みず、しかも源氏の末裔だったために恨んでいたという。

場所

白神家 (しらがみけ)

長野県深草村(みぐさむら)の旧家。一族には不思議な力を持つ者が多い。正気を失った当主の妻・穂根が歌う伝来の童唄は、財宝の隠し場所への案内をするもの。

万来軒 (ばんらいけん)

町中の中華料理店。店主と娘のタケで営業している。昔ながらのラーメン屋で、軒下には「十文字探偵事務所」の看板もある。二階に十文字元が下宿している。

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