バーバーハーバー

バーバーハーバー

東京の製薬会社に勤める鹿崎東子と大阪・千里ニュータウンの理容店のマスター馬場皆人の交際と、皆人と理容店のお客さんとの交流を描いたなごみ系コメディ漫画。2003年「理容チョキちゃん大賞」受賞作。

正式名称
バーバーハーバー
ふりがな
ばーばーはーばー
作者
ジャンル
ラブコメ
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概要・あらすじ

東京の製薬会社に勤める鹿崎東子は地元・大阪でのデートの前に顔剃りのため理容店に立ち寄る。しかし、理容店のマスター馬場皆人が恥ずかしがって鼻毛を切らなかったこともあり、東子は振られてしまう。傷心の東子は八つ当たりと知りつつ、皆人の店に押しかける。だが、皆人の独特なのんびりムードに癒された彼女は、皆人とFAX文通をする仲となる。

皆人を好きになっていると自覚した東子はアタックを開始するが、鈍感な皆人は今ひとつ気づかない。業を煮やした東子が自分から交際を申し込むことで、やっとふたりは付き合い始めるが、その矢先、東子にイギリスへの転勤話がもちあがる。

登場人物・キャラクター

鹿崎 東子 (しかざき とうこ)

東京の外資系製薬会社で働いている。27歳。ふらりと入ったヘアサロンみなとでマスター馬場皆人に出会い、その独特な雰囲気に癒され、好きになってしまう。積極的にアタックするものの、皆人が鈍感ゆえに想いは中々伝わらず、最後は自らFAXで申し込むことで、ふたりは遠距離恋愛を始めることとなった。 飲酒が趣味の酒豪だが、料理はうまくない。皆人いわく、「美人というよりかわいいタイプで、動物でいえばうさぎさん的な女性。元々は営業職だったが、希望が認められ、臨床系へ異動した。大阪・千里ニュータウン空見台に実家があり、家から太陽の塔が見える。

馬場 皆人 (ばば みなと)

大阪・千里ニュータウンでヘアサロンみなとを経営する理容師。自宅で親と住む32歳。ぼーっとしたのんびりした性格で、すぐに「え-なあ…」の言葉とともにメルヘンの世界に入り込む。普段は眠たげな目をしているが、実は目は大きく三白眼。驚くと大きく見開く。店の経営者になったストレスで頭頂部のザビエルはげが進行中。 バンダナで隠している。愛車はトヨタ・スプリンタートレノ。女性に対して慎重なところがあり、東子のアプローチにも当初は半信半疑だった。東子の大阪の実家から太陽の塔が見えることから、彼女のことを塔子さんと呼ぶ。

馬場 研人 (ばば けんと)

馬場皆人の弟で美容師。30歳。兄と似通った容姿だが、髪はふさふさ。一見クールだが、気配り上手で女性に大変もてる。高校時代は、平井の嫁の奈美と付き合っていた。職場でのあだ名はマイルド。スロットマシンファン。愛煙家で愛用の煙草はKENT。兄皆人同様、「えーなあ…」の言葉とともにメルヘンの世界に入る癖がある。 女性はショートヘアが好み。

高橋 智子 (たかはし ともこ)

馬場皆人にまとわりつく近所でも評判の美少女。高校生。小悪魔的性格で男関係もハデ。しかし、近所ではネコをかぶって純真な女子高生を装っている。最初はからかうつもりでまとわりついていたが、次第に皆人のことを好きになってしまった。しかし、いつまでたっても高橋くんのお姉さんと呼ばれ、名前も顔も満足に覚えてもらえない。 浪人の末、東京の大学に進学したが、ホクロン(大黒秀一)と隣り同士の寮に入り、腐れ縁となる。

鳥飼 美香 (とりがい みか)

鹿崎東子の親友。27歳。通称ミカリン。東京の化粧品会社勤務のデザイナー。東子とは高校時代からの付き合いで、恋愛の相談相手。サバサバした性格で何事にも見通しがきき、常にためになるアドバイスをしてくれる。仕切りの名人。東英二という恋人がおり、後に結婚する。高校時代、皆人の幼馴染み・平井友和と同じ店でバイトしていた。

平井 友和

馬場皆人の幼馴染み。平井酒店二代目。妻・奈美は研人と同い年で、ホクロン(大黒秀一)を含め、全員が幼馴染みである。女好きで巨乳好き。奈美に隠れて度々浮気するため、よく悶着を起こす。一方で奈美と研人が高校時代つきあっていたことを知り、気に病んでいる。学生時代、鹿崎東子の親友・鳥居美香と同じ店でバイトしており、弱みを握られている。

平井 奈美 (ひらい なみ)

平井友和の妻。馬場皆人、研人兄弟の幼馴染み。つり目、つり眉のややきつめな顔立ち。気が強い性格だが、素直なところもある。度々浮気をする夫友和と悶着が絶えない。また、自分が貧乳であるのに、巨乳好きな夫にいらだちを感じている。高校時代、研人とつきあっていた過去がある。 夫とともに何かと皆人の部屋に出入りする。

大黒 秀一 (おおぐろ しゅういち)

馬場皆人の幼馴染み。顔に大きなほくろがあるのでホクロンと呼ばれる。郵便局に勤めている。何かといらないことを言ってしまう性格の上、服の趣味も悪い。おかげで生まれてこの方、ずっと彼女がいない。しかし、メガネを取ると実は美形顔。南極で勤務することが夢で、そのため東京に転勤した。 転勤先の寮で高橋智子と隣り同士となり、腐れ縁の関係となる。

高柳 幸 (たかやなぎ さち)

高橋智子と予備校で知り合い、親友となった女性。175センチの高身長で男前の性格のため女性に非常にモテる。浪人中、智子の初恋の男馬場皆人を見るため、ヘアサロンみなとにやって来るが、それ以来、皆人の弟の研人に好意を持つようになる。神戸大学法学部に入学した後、研人と再会し、研人のヘアカット&メイクでモデルばりのよい女に変身する。 後、研人と付き合い始め、最後はできちゃった結婚をする。

国枝 尚 (くにえだ なお)

ヘアサロンみなとと同じ商店街の喫茶店・「緑」の娘。近所の店の園芸の指南役。滋賀で園芸業を営む家に嫁いでいたが、訳あって出戻ってきた。馬場皆人の店の観葉植物の世話もよくやいてくれる。

ダレン

『バーバーハーバー』に登場する野良猫。ヘアサロンみなと近辺に出没する。人を怖がらず、いつもダレ~ンとして寝ているので、馬場皆人がダレンと名付けた。後、デレン、ドロン、グニャン、ナムル、モナムールの5匹の子猫の親となった。

モナムール

『バーバーハーバー』に登場する猫。野良猫ダレンの息子。子猫の頃、高橋智子に拾われ、一緒に東京に引っ越した。親のダレン同様、人慣れしているが、いつも脱力している。

おかん

馬場皆人と賢人の母親。夫・政人とともに自宅で理容店を営んでいる。ザビエルはげが進行している皆人を心配して、見合いの話を何とか進めようとしていた。皆人の薄毛は自分の家系のせいではないかと責任を感じている。夢は皆人の嫁と梅田阪急百貨店にショッピングに行くこと。 2人の息子の結婚に備えて、息子名義の隠し通帳にせっせとお金を蓄えていた。

馬場 政人 (ばば まさと)

馬場皆人と賢人の父親。理容店馬場理髪店店主。息子たち同様、何かにつけ「えーなあ…」の言葉とともにメルヘンの世界へ入っていく。日常生活ではのんびりかまえて嫁さんの尻にしかれて過ごしている。しかし、研人が高柳幸を妊娠させた時は、気合いを入れるためか、研人をおもいっきりはり倒し、息子たちをビビらせた。

なでしこ

長く馬場皆人が片思いしていた人妻。霊感があり、占い師をしている。能勢在住。皆人の気持ちに気づいており、憎からず思っていた。いつも和服であり、霊視する時、瞳が妖しく動く。未知可というやはり霊感のある娘がいる。

未知可 (みちか)

馬場皆人が片思いしていた人妻なでしこの一人娘。母親同様霊感があり、生後6ヶ月からの記憶がある。馬場皆人の後ろには「ひらたい君」という背後霊がいて守っていることを霊視する。「ひらたい君」のことが好きで、バレンタインデーにはチョコを届けようとした。

ひらたい君 (ひらたいくん)

『バーバーハーバー』の登場する妖怪のような存在。未知可によれば、馬場皆人の後ろにいて、彼を守っているぬりかべみたいな存在らしい。皆人が誰かに攻撃された時は、彼を守ろうとしてトゲトゲを出すが、皆人が隠れようとして壁によって来るので、結果的に皆人ごとトゲで突いてしまうらしい。

東 英二 (ひがし えいじ)

鹿崎東子の親友鳥飼美香の交際相手で、後、ふたりは結婚する。東子の片想いの相手を一目見るため、美香と一緒にヘアーサロンみなとを訪れたことがある。大阪富田林出身。

場所

ヘアーサロンみなと

『バーバーハーバー』に登場する理容店。馬場皆人が経営する店で、大阪・千里ニュータウンの星見台にある。皆人はお客さんにゆっくりくつろいでもらえる店にしたくて、店名にサロンという言葉を入れた。

太陽の塔 (たいようのとう)

『バーバーハーバー』に登場する塔。万国博記念公園に記念碑として残る大阪万博のシンボル。岡の上の鹿野東子の実家からはこの太陽の塔が見える。東子が見た馬場皆人の最初の「えーなあ…」は、東子の実家から見える太陽の塔を思い描いてのえーなあ…であった。このイメージが強かったからか、皆人は東子のことを塔子さんと呼ぶようになる。 皆人の携帯電話には東子のことは太陽の塔子さんと登録されている。

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