バキ外伝 疵面

バキ外伝 疵面

若くして暴力団の組長を務める花山薫。その周囲には様々な強敵がひしめき、彼のことを狙う。花山は、あるときは敵を腕力で打ち倒し、またあるときはその度量の深さで魅了していく。『グラップラー刃牙』のスピンオフ作品で、原作は板垣恵介、作画を山内雪奈生が担当。

正式名称
バキ外伝 疵面
ふりがな
ばきがいでん すかーふぇいす
作画
原作
ジャンル
バトル
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概要・あらすじ

非武装と非鍛錬を貫く偉丈夫・花山薫。伝説の喧嘩師と呼ばれる花山を倒すため、不良学生や殺し屋など、様々な敵が挑んでくる。花山はそのことごとくを圧倒的な力で撃破していくのだった。

登場人物・キャラクター

花山 薫 (はなやま かおる)

19歳の青年男性。『グラップラー刃牙』に登場する花山薫と同一人物である。暴力団・花山組の2代目組長で、40人ものヤクザを素手で倒したという武勇伝の持ち主。身長191センチ、体重166キロという巨漢で、全身は筋肉の塊。顔を含めた体中に、過去の戦いで負った傷跡が走っている。背中には「侠客立ち」と呼ばれる刺青が彫られているが、こちらも傷のためずたずたに。 強くなるための修行や練習を女々しいと断じ、一切の鍛錬を行わない。また、戦う際には武器を使わず、自分の拳のみで勝負する。こうした姿勢から、伝説の喧嘩師として広くリスペクトされている。生まれつき異常なほどに強い握力を持ち、500円玉を素手で曲げる、束ねたトランプの一部やウイスキー瓶の首をちぎり取る、刑務所の檻を一撃で破壊する、巨大鮫を素手で倒すといった離れ業の数々を成し遂げた。 その握力を活かしたパンチに加え、相手の身体を両手で掴んで絞り上げる握撃を使って戦う。普通の格闘家やヤクザをものともしない戦闘力を持つが、戦いの際に周囲を巻き込まないように気遣い、戦意を喪失した相手を許すなど繊細な一面も。 周囲の人間の心情を汲む度量の広さと、年長者に忠義を尽くす義理堅さを併せ持っており、その人間的魅力に惹かれる者も多い。地元の商店会を歩くと八百屋からお土産を持たされるなど、地域住民からも愛されている。スピンオフである本作ではオムライスを好物とし、釣りにも天性の才能を持つなど意外な側面が描かれた。

登倉 竜士 (とくら りゅうじ)

17歳の男性。花山薫を凌ぐ巨体の持ち主で、巨大肉食恐竜ティラノサウルス・レックスにちなんだレックスの異名を持つ。風に吹かれただけで全身に痛みが走るほど重度の痛風に罹患。本来は17歳とは思えないほどに純朴で、争いを好むような人物ではない。しかし、ひとたび痛風の痛みを感じると、これを別の痛みで相殺させようと周囲の人や物を無差別に攻撃する奇癖を持つ。 巨体故にその攻撃力は凄まじく、素手で電車を半壊させてしまうほど。また、ダンプカーにはねられても平然としている体力を誇る。痛風の痛みを消してくれる攻撃をしてくれると考え、花山に挑んだ。

木崎 (きざき)

中年男性。花山組の構成員で、花山薫の腹心の一人である。花山よりも年上だが、彼に心酔し絶対の忠誠を誓う。規格外の強さを持ち、放浪癖まである花山に振り回されることも多い。『グラップラー刃牙』にも登場し、花山の異常な握力に初めて気付いた人物とされる。

花山 景三 (はなやま けいぞう)

中年男性。花山薫の父親で、花山組の初代組長だった。背中には薫同様、一家に伝わる「侠客立ち」の刺青が彫られている。上部組織である藤木組のため、生きて戻れないと知りながら抗争の場へと赴こうとする義理堅い人物。13歳だった薫の握撃で左腕を破壊されたが、これを成長の証として喜んだ。

田中KEN (たなかけん)

17歳の少年。花山薫率いる花山組の構成員。花山組構成員の情報に詳しいものの、腕力や知力、度胸など秀でたところは無い。お調子者であることも相まって、周囲からは軽く見られている。重傷の薫が病院を抜け出すのを看過したり、先代組長・花山景三の七回忌の日に平服でいたりなど、うかつなところが少なくない。

グランドマスター

年齢不詳の男性。暗黒街に君臨し、世界の政治にも介入するなど隠然たる権力を持ち、世界最強の暗殺者と呼ばれている。武装した部下たちを率い、自身も無数の人間を殺害しながら前科が無いという底知れぬ人物。日本のやくざを壊滅させるため、花山薫を暗殺しようとした。人間の感覚器官に誤作動を起こさせる幻術のような技を使い、ターゲットを幻の中で苦しめる。 体格は子供並みだが、これは生まれながらに異常発達した筋肉が骨格の成長を阻んでいるため。男性ホルモンが強すぎるので、常人なら致死量となる女性ホルモンを摂取して生命を繋いでいる。無数の銃口に囲まれた状態から一瞬で天井へ飛ぶなど規格外の身体能力を持つ上、無関係な子供を人質に取り、遠方から狙撃するなど、非道な戦法を用いることも。 敗けにも美学がある喧嘩と、手段を選ばずに勝利する真剣勝負を区別し、花山が後者の才能を持ちながら活かそうとしていないと指摘した。『グラップラー刃牙』に登場する範馬勇次郎を神として崇拝し、そのクローンを作ろうとしている。

マスター国松 (ますたーくにまつ)

老境の男性。暗殺術・空道の使い手で、グランドマスターの弟子でもある。『グラップラー刃牙』に登場する柳龍光の師匠・国松と同一人物。左腕は柳龍光と戦った際に奪われている。一種の武道家ではあるが戦いに美意識はないようで「殺人は誰でもできるが、大変なのはその後始末である」と公言してはばからない。 花山薫暗殺に挑む際も、遠距離からの狙撃でケリを付けようとする一方、そのために必要な経費を心配するなど、現実的な価値観の持ち主。

秋田 太郎 (あきた たろう)

老境の男性。花山組の上部組織である暴力団・藤木組の五代目組長。花山景三とは家族ぐるみのつきあいがあり、花山薫を幼い頃から見てきた。花山とはプライベートで共に釣りに行くほどの間柄で、花山からも深く慕われている。部下である若頭が殺されたことをきっかけに、グランドマスターとの戦いを決意した。 抗争に当たっては自ら陣頭に立って指揮を執る、血気盛んで侠気に溢れた人物。

堀尾 吉晴 (ほりお よしはる)

17歳の少年。登倉竜士の友達で、田中KENとも知り合いである。友情に厚く、登倉竜士が痛風の痛みを紛らわせられるよう、強い相手を探し回る日々を送っていた。強者を見ると吠える犬を飼っており、この犬の反応で相手の戦力を見極める。

徳川 光成 (とくがわ みつなり)

老年の男性。『グラップラー刃牙』に登場する徳川光成と同一人物である。小柄な老人だが、実は徳川家の第十一代当主で、一般人の想像も付かないような権力と財力の持ち主。東京ドームの地下にある地下闘技場を管理し、出場するのにふさわしい人物をスカウトしている。かねてから花山薫の名声を知っており、地下闘技場で開かれた大会へと招聘したことも。 その後も花山の動向を追い続けていたようで、花山が危機に陥った際は、持てる権力をフルに活用して彼を助けようとした。

鎬 紅葉 (しのぎ くれは)

青年の男性。『グラップラー刃牙』に登場する鎬紅葉と同一人物。外科医として世界的な名声を誇る一方、元々は健康な人間に対して人体実験を施すなどの悪行を繰り返していたが、『グラップラー刃牙』の主人公・範馬刃牙との戦いを経て改心した。『バキ外伝 疵面』では、花山薫を助けるために休暇を潰して尽力する、友情に厚い人物として描かれる。 花山負傷の報を聞いた際に「またか」と答えており、何度か彼を治療したことがある模様。かつては登倉竜士の主治医だったことも。

マスタージハド

中年の男性。グランドマスターの部下で、彼と共に花山組の壊滅作戦を展開した。素手で戦う花山薫を遠距離狙撃で不意打ちするなど、卑怯な手段をためらいなく使う。グランドマスターには及ばないものの、拳銃一丁で花山と渡り合うほどの戦闘力の持ち主。

集団・組織

花山組 (はなやまぐみ)

『バキ外伝 疵面』に登場する暴力団。花山薫の父・花山景三が初代組長を務めていたが、その死に伴い花山が二代目組長を襲名した。若頭の木崎をはじめ、構成員は花山に心酔。しかし花山の不在時に「二代目は協調性に欠ける」という発言が笑い交じりに飛び出すなど、フランクな雰囲気の組織という一面も。

その他キーワード

握撃 (あくげき)

『バキ外伝 疵面』に登場する技。相手の腕や足などを両手で掴んだ上で握力で絞り込んで破壊する。その際、一か所に集められた血液が爆発的に噴出するという凄惨な光景が現出。生まれながらにして凄まじい握力を持つ花山薫のみがなし得る。花山が13歳のとき、勝ち目のない抗争へ赴く父・花山景三を止めるために使用したが、景三を翻意させるには至らなかった。

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