しゃにむにGO

しゃにむにGO

陸上ジュニア界で無敵の王者といわれた主人公伊出延久が、テニス少女に恋した事で自らもテニスの世界にのめり込んでいく。テニスでてっぺんを目指す男子高校生たちの熱い青春を描いた、笑いあり、涙ありの長編。

正式名称
しゃにむにGO
ふりがな
しゃにむにごー
作者
ジャンル
テニス
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概要・あらすじ

陸上ジュニア界の若きホープといわれる主人公伊出延久は、中学3年生のある日、幕ノ鎌高校のテニス部尚田ひなこに一目惚れしてしまう。超単純な性格の伊出は、陸上強豪校からのスカウトをことごとく蹴り、受験勉強の末ひなこと同じ幕ノ鎌高校に入学してしまった。早速ひなこがいるテニス部に入部届けを出しにいった伊出は、そこで後にパートナーとなる滝田留宇衣と出会う。

いけすかない態度の留宇衣に反発する伊出だったが、留宇衣の圧倒的な実力を見せつけられ、本気でテニスを極めようと決意するのであった。

登場人物・キャラクター

伊出 延久 (いで のぶひさ)

中学までは、陸上ジュニア界無敵の王者と言われ、100m、200m、3千mと、出る競技全てで優勝を総なめにしていた。試合の帰り道に偶然出会ったテニス少女尚田ひなこに一目惚れし、同じ高校でテニスを教わる事を決意する。持ち前の高い身体能力や陸上で鍛えた脚力を生かし、テニスの才能をみるみる開花させていく。 テニスを始めて3週間目で出場した地区大会では、ダブルスで優勝を果たし県大出場が決まる。かなり単純で子供っぽい性格だが、実は人の本質を見抜く力に長けており、バカっぽく振る舞っている時も、実は相手の精神状態を察した上で空気を和ませていることが多い。ジュニアテニスで既に有名な選手たちからも、天才を超えた「化け物」と称され恐れられている。

滝田 留宇衣 (たきた るうい)

主人公伊出延久の良きライバルで良きパートナー。4歳の頃にテニスを始め、ジュニアテニス界では有名な選手だった。ある時期を境に、試合中に気持ちが冷め集中力を切らしてしまうようになる。それを見かねた父親の忠告で、中学3年生のときに1度テニスから離れてしまった。しかし結局テニスを辞められず、進学した幕ノ鎌高校で弱小テニス部に入部。 同じ新入部員の伊出とは、正反対の性格から互いに反発し合っていたが、伊出の驚異の身体能力と粘り強いプレーに触発され、テニスに対する情熱を取り戻していく。いつもクールで無表情だが、伊出に対しては心の奥で信頼を寄せている。実の母親はフランス人の元プロテニスプレーヤーマリー・ビノシュ。

尚田 ひなこ (たかだ ひなこ)

主人公伊出延久が想いを寄せる人物。伊出が陸上を辞めテニスを始めたのは、尚田に一目惚れしたからである。幕ノ鎌高校女子テニス部では1番の実力を持っていたが、交通事故に遭い、リハビリ中のインフルエンザ感染により片足が動かなくなってしまった。治療のため休学、留年したため、伊出の入学と共に1年からやり直す事になった。 片足が動かなくなった後も、大好きなテニスから離れる事ができず、弱小男子テニス部のマネージャーになることを決意する。そこでテニス初心者の伊出に一から技術を教えた。ジュニアテニス界最強の選手佐世古駿はいとこであり、元カレでもある。

佐世古 駿 (させこ しゅん)

主人公伊出延久のライバル。テニスの強豪である神奈川の翔華学園テニス部に所属。日本の高校テニス界でトップの座を守り続ける最強選手。小さい時から同じクラブに所属していた滝田瑠宇伊の実力を認めており、数少ないライバルだと思っている。世界に出て行ける実力がありながら、インターハイ3年連続優勝の野望を成し遂げるため、日本に残っている。 いとこの尚田ひなこと付き合っていた事があり、今でも想いは変わっていない。伊出の出現に焦りだし、後にプロポーズすることになる。

池田 斡士 (いけだ あつし)

幕ノ鎌高校男子テニス部顧問。古典の臨時教員として雇われ、ついでに指導者不在のテニス部を任された。学生時代はジュニアで活躍する有名プレーヤーだったが、プロ入り前に「インターハイ優勝」という箔をつけさせたかった監督や学校側の勧めで、無理やり高校のテニス部に籍を置かされる。しかし、傲慢でチャラチャラした態度が部員たちからの反感を買い孤立してしまう。 インターハイの試合中に味方であるはずの部員からブーイングされ、試合を途中で放棄してしまった。この事件は10年の時を経て、幕ノ鎌高校テニス部に波乱を巻き起こすこととなる。学生時代の後悔や、網膜剥離でプロ入り前に選手生命を絶たれてしまった悔しさを乗り越えるため、部員たちの育成に全力を尽くす事を決意する。 ヘビースモーカーで、おまけに教師らしからぬ軽いノリが目立つ。普段は不真面目オーラ全開だが、実はかなりの切れ者で、選手の実力を伸ばすためのハプニングをわざと仕掛けたり、一見荒療治的なやり方で部員たちの絆を深めたりしている。

宮本 博之 (みやもと ひろゆき)

主人公伊出延久の仲間。幕ノ鎌高校男子テニス部所属。伊出とは中学が同じで、小学生の時は同じリトルリーグにも所属していたが、伊出本人からは覚えられていなかった。同学年の伊出や滝田留宇衣の天才的なプレーには及ばないまでも、スピン系を得意とする本番に強い選手。仲間想いの熱い性格で、後に部長を任されることとなる。 マネージャー中山かなこは恋人。

大河内 光明 (おおこうち みつあき)

主人公伊出延久の1学年先輩。幕ノ鎌高校男子テニス部部長。164cmの小柄な選手だが、それをカバーするだけの正確な技術を持っている。高校最後の試合であるインターハイ団体戦では、テニスの強豪翔華学園の選手を破り、チームを優勝に導くという偉業も成し遂げた。テニス部最弱の青木民夫とは幼馴染でダブルスのパートナー。 周りからは、実力がありながらパートナーに恵まれていないと同情されているが、本人は唯一の同学年である青木を、部の弱小時代を共に生き残ってきた同志であると認めている。高校最後のダブルス試合では、コンビ結成3年目にして初の勝利をおさめた。

青木 民夫 (あおき たみお)

主人公伊出延久の1学年先輩。幕ノ鎌高校男子テニス部所属。今は亡き歌手フレディー・マーキュリーをこよなく愛すあまり、自らもオールバックに無精ヒゲを生やし「フレディ青木」と名乗っている。年齢より遥かに老けてみえる。運動神経が悪くテニスのセンスも皆無。おまけに3年までアンダーサーブしか打てないレベルだった。 幼馴染の大河内光明が好きすぎるあまり、大河内が自分以外とダブルスを組むと駄々をこねる。高校最後の試合で大河内に初勝利をプレゼントしたいとの想いから、伊出と滝田瑠宇伊に特訓を頼む。地区大会のダブルス試合では念願の初勝利をおさめた。

内宮 洋一郎 (うちみや よういちろう)

主人公伊出延久の仲間。高校入学後、バスケット部、野球部、サッカー部をそれぞれ1日で辞め、最終的にテニス部に落ち着いた。これといった活躍はなし。周囲にとってはただの太った食いしん坊キャラだが、本人は自覚しておらず二枚目のような発言が目立つ。体力も技術もないが、なぜかテニスに対しても底知れぬ自信を持っている。 内宮を初めて見た伊出が思わず「餅…」と呟いた事がきっかけで、モチ宮のあだ名で呼ばれるようになった。

黒田 秀樹 (くろだ ひでき)

主人公伊出延久の後輩。幕ノ鎌高校男子テニス部所属。190cmと身長に恵まれていながら、どこか自信のない影のある選手。小学6年生の時テニスをはじめて以降、大きい身長のせいで周囲から過大な期待を受け続け、プレッシャーと戦ってきた。中学の時、ダブルスの試合中にパートナーにぶつかりケガをさせてしまい、相手の右腕を一生使えなくしてしまう。 相手は一切責めてこなかったが、罪悪感に耐え切れず1度はテニスから離れてしまった。たまたま入学した幕ノ鎌高校で、憧れの存在だった滝田留宇衣が、ジュニアから姿を消した後もテニスを続けていたと知り、再びテニスをする事を決意した。

白田 宝 (しろた たから)

主人公伊出延久に憧れる後輩。幕ノ鎌高校男子テニス部所属。小さくて顔立ちも可愛らしいため、必ず女の子に間違えられる。中学時代は伊出と同じ陸上部の後輩だったが、その頃周囲が見えていなかった伊出は白田の事を全く覚えていなかった。尊敬し憧れていた伊出が、陸上を辞めてテニス部に入った事が納得できず、再び陸上界に戻るよう説得する。 しかし伊出がテニスでも並外れた才能を開花させているのを見せつけられてしまい、再び伊出の背中を追いかけたいとの想いでテニス部に入部した。練習メニューのランニングで伊出についていけるのは、滝田留宇衣の他には白田だけである。 唯一の同学年黒田秀樹が、過去にダブルスのパートナーをケガさせてしまった事で今も苦しみ続けているのを知り、力になりたいと思うようになる。

中山 かなこ (なかやま かなこ)

宮本博之の彼女。幕ノ鎌高校男子テニス部マネージャー。ガングロのコギャル。男を自分を飾るブランドのように考えており、入学早々に陸上で有名だった伊出延久に告白。しかし、伊出が陸上を辞め弱小テニス部に入ったと知るやいなや告白を撤回をした。伊出の友人宮本博之から人間として最低だと苦言を呈されてしまい、最初は宮本に対し強く反発するが徐々に気になっていく。 結局男子テニス部のマネージャーになり、宮本の側にいる事を決めた。先輩マネージャーの尚田ひなこに恋の相談をする事が多い。気が強くて生意気な態度をとるが、根は素直で心優しい女の子。

仲原 十茂 (なかはら とも)

千葉の幕張学館男子テニス部所属。主人公伊出延久の1学年先輩。秋庭英一とペアを組み、千葉最強のダブルスコンビだと言われ続けていたが、伊出と滝田留宇衣ペアによってその座を奪われてしまう。幼い頃から秋庭をイジメから守り続け、今でも人間嫌いの秋庭をフォローしながら何かと面倒を見ている。 試合中は秋庭のメンタルを上手にコントロールし、脅威のプレーを引き出している。周囲から見たら秋庭が一方的に仲原を頼っているように見えるが、実は幼い頃母親に捨てられたトラウマを抱えており、自分の側を絶対に離れていかない秋庭に逆に支えられ、感謝している。

秋庭 英一 (あきば えいいち)

主人公伊出延久の1学年先輩。千葉の幕張学館男子テニス部所属。日本人離れした濃い顔立ちに鼻ピアスが特徴。シングルスの実力は特に突出してないが、仲原十茂とダブルスを組む事で驚異的な能力を発揮する。千葉のダブルスでは最強のコンビである。両親の仕事の関係で外国暮らしをしていた事があり、日本語が出来ない事や目立った外見のために小さい時はイジメられていた。 その時イジメから守ってくれたのが仲原で、現在も親離れできない子供のように仲原を頼っている。プレー中も全て仲原の指示で動く。人間嫌いでいつも仲原の背中に隠れているが、伊出とは警戒心なく会話する事ができる。

高津 平太 (たかつ へいた)

主人公伊出延久のライバル。東京の堀川学園男子テニス部所属。登場時2年。オーストラリアからの帰国子女。オーストラリアのジュニアテニス界ではかなり有名な選手だった。世界で通用する実力がある一方で、精神のコントロールができない事から悪評も高い。審判や対戦相手へのクレームが目立ち、最終的には試合を放棄してしまう事が多い。 子供っぽいところや感情の起伏が激しいことからよく伊出に似ていると言われている。芸術的なキックサーブが特徴。伊出はテニスを始めた頃高津のプレイに魅了され、高津本人に宣戦布告をしている。

ミレーユ・デュリス

フランスで活躍するジュニアプレーヤー。世界ジュニアランキングは2位。父親の再婚相手は、滝田留宇衣の実母で世界的に有名なテニスプレーヤーのマリー・ビノシュ。母親の実の息子である留宇衣に興味を持ち、日本までテニスの実力を偵察にやってくる。佐世古駿とは海外の試合でよく一緒になり仲が良い。 ノリが軽くて思った事をそのまま口にするが、悪気があるわけではなく、むしろ素直で優しい性格である。

集団・組織

幕ノ鎌高校男子テニス部 (まくのがまこうこうだんしてにすぶ)

『しゃにむにGO』に登場する組織。主人公伊出延久が所属する公立高校のテニス部。弱小クラブと言われ続け長年指導者もいなかったが、伊出や滝田瑠宇衣が入部した事で、全国に名を轟かす事となる。

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