黒の獅士

黒の獅士

戦国期の忍者を主人公に、サイボーグタイムトラベル異星人などのSF的ガジェットをふんだんに取り込んだ物語。忍者同士の個人技によるバトルからスタートし、最終的には全宇宙の敵対者との生存を掛けた戦争へとスケールアップしていく。

正式名称
黒の獅士
ふりがな
くろのしし
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
 
戦国
 
怪談・伝奇
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概要・あらすじ

時は戦国。伊賀忍者の中でも超人的な力を持つ天王獅子丸は、頭領百地三太夫から、美濃国主斉藤道三の暗殺を命じられる。しかし、道三の警護には、不死身の武芸者銅磨陣内が就いていた。獅子丸は苦戦の末、陣内を倒すが、なんと陣内の体は奇怪なからくりで作られていた。陣内の爆発により、危機に陥った獅子丸は、天より飛来した円盤によって命を救われる。

一方23世紀では、時間局が過去の異常事態を察知。調査のため3名のタイムパトロール隊員を戦国時代へ送り込むのだった。

登場人物・キャラクター

天王 獅子丸 (てんのう ししまる)

若年ながら、伊賀の里でも最強の忍者になるだろうと目される少年。頭領百地三太夫の娘、小夜と、光り輝く体を持つ不可思議な男との間に生まれたが、それを知らされず下忍として育てられた。長じて黒の志士の一員となり、この宇宙の知的生命体の壊滅を目論む白魔との闘いに身を投じる。

百地 三太夫 (ももち さんだゆう)

伊賀忍者の頭領。娘・小夜に子を授けた不思議な男から、「生まれてくる子は魔王信長を倒す天命がある」と告げられる。実は未来人であり、時間局の局員として戦国時代に駐屯していたが、白魔によって殺害される。

お夕 (おゆう)

獅子丸とは姉弟のように育った伊賀の里の少女。頭領百地三太夫より、情報収集のため、ある大名の妾となることを命じられるが、これを拒み獅子丸と共に伊賀を抜けようとする。しかし、追っ手として現れた百地三太夫の術にかかった獅子丸の手により命を落とす。

銅磨 陣内 (どうま じんない)

「不死身の陣内」「忍者殺しの陣内」と呼ばれる武芸者。妻子を忍者によって殺されており、すべての忍者に強烈な敵意を抱く。白魔により全身が機械化されており、首を斬り飛ばされても活動を止めない。獅子丸が仕掛けた罠により体内の原子炉が爆発し、四散するが、後の天正伊賀の乱の際に復活。白魔によるロボット兵を率いて伊賀殲滅を図る。

織田 信長 (おだ のぶなが)

尾張国主。「吉法師」と呼ばれていた幼少期に白魔の精神操作を受け、その指示により天下統一を図る。白魔の傀儡であるが、銅磨陣内やユリシーズのように肉体改造された描写は無く、獅子丸と直接対決することも無かった。

バーン馬野 (ばーんまの)

23世紀の時間局に所属するタイムパトロール隊員。桶狭間の戦いを調査するため永禄三年に送り込まれ、黒の志士の一員であるモーズ、獅子丸と出会う。獅子丸らにより白魔の侵略を知らされるが、未来への連絡手段が絶たれてしまい、表向きは伊賀の頭領として百地三太夫を名乗り、戦国の世で長く暮らしていくことになる。

ユウキ隼 (ゆうきはやぶさ)

23世紀の時間局に所属するタイムパトロールの女性隊員。天正伊賀の乱を調査するため天正時代に向かうが、信長配下のユリシーズらに捕縛される。

ユリシーズ

古代ギリシアの英雄。銅磨陣内と同様、白魔により全身を機械化された戦士。同じ境遇のビリー・ザ・キッド、張飛と共に「信長魔人団」を名乗る。

ザンボ

石器時代の戦士。白魔に改造され、獅子丸への刺客として戦国時代に送り込まれる。強靭な体と共に冷気を操る能力を持つ。プロローグにも登場し、「ケモノ神」と呼ばれる巨大マンモス(の形をしたロボット)と戦っている。

モーズ

白魔に対抗する黒の志士の一員。怪物的な容姿を持つ異星人だが、非常に知的でタイムパトロール隊員のバーン馬野に白魔の存在と地球の危機を告げる。見た目からは判別できないが老齢であるらしく、獅子丸からは「じいさん」と呼ばれていた。

白魔王 (びゃくまおう)

地球人殲滅を目論む白魔のトップとして、傀儡である織田信長に指示を下す。自身を「銀河星雲総司令官」と称しているが、これが白魔の階級上最上位であるかどうかは不明。

集団・組織

黒の志士 (くろのしし)

『黒の獅士』に登場する組織。白魔によって母星を滅ぼされた異星人の集団であり、ギリーと名乗る司令官の下、白魔による地球人殲滅を阻止するため暗躍する。獅子丸の父も黒の志士の一員であったが、白魔との戦いの中で死亡したと語られる。なお、作品タイトルは『黒の獅士』だが、集団名は黒の志士で統一されている。

白魔 (びゃくま)

『黒の獅士』に登場する組織。織田信長や銅磨陣内らを操る黒幕。その正体は、この宇宙とは別の白い宇宙からやってきた侵略者である。自分たちが棲む白い宇宙が収縮を始めたため、その原因と思われる黒い宇宙(地球が存在するこの宇宙)の知的生命体を滅ぼそうとしている。

時間局 (じかんきょく)

『黒の獅士』に登場する組織。作中に登場するのは23世紀の時間局で、それより未来にも時間局が存在している。23世紀の時間局は、トンネル型のタイムマシンを運用しており、戦国時代の異変を察知してタイムパトロール隊員を送り込むが、白魔の工作により、タイムマシンを破壊されてしまう。これに危機を感じた時間局局長は、人間の移送ができない旧型のタイムマシンで、戦国時代に23世紀の兵器を送り込む。

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