ターヘルアナ富子

ターヘルアナ富子

開業医の娘である亀田富子と幼なじみで寺の息子、天童空也の2人が織り成す、ぶっとんだ下ネタが満載のハートルフルなギャグ漫画。タイトルは「解体新書」の原本「ターヘル・アナトミア」をもじったもの。「週刊少年ジャンプ」昭和61年22号から36号にかけて連載された。

正式名称
ターヘルアナ富子
ふりがな
たーへるあなとみこ
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

青春学園に通う女子高生、亀田富子は「亀田病院」の一人娘。近隣ではヤブ医者として有名な父親の手伝いをしながら、腐れ縁であり幼なじみの寺の息子、天童空也と、だらだらとした付き合いを続けながら勉学に励む日々を送っていた。そんなある日、余命いくばくもない女性患者を連れ去ろうと、チンピラの集団が病院を襲撃。ケンカ自慢の空也がチンピラを撃退したものの、当の女性患者が黒龍会という暴力団にも狙われていることが判明する。

病院と寺という、生と死が重なり合う狭間で、富子と空也の2人を中心に数々の人間模様が繰り広げられていく。

登場人物・キャラクター

亀田 富子 (かめだ とみこ)

亀田病院の一人娘で青春学園に通っている女子高生。近隣ではヤブとして有名で、慢性的に赤字となっている病院の経営を助けるため、時折看護師や代理の医者(無免許)として病院の仕事を手伝っている。そのせいで特にメスの扱いには長けており、「おぺしましょ」の掛け声と共にチンピラの腹を切り裂けるほどの腕前を見せる。愛想はあまり良くないが、担当した患者の甲子園に行く夢を実現させようとしたり、事故死した友人の霊の恋を成就させるために奮闘するなど、非常に面倒見の良い性格。 病院の隣にある曹星寺の息子で幼なじみの天童空也とは、顔を合わせれば互いに憎まれ口を叩く間柄だが、空也の人間性を信頼しているそぶりも見せていた。走るのが大の得意で、中学生の時には国体に出場した経験もある。

天童 空也 (てんどう くうや)

亀田病院の隣にある曹星寺の息子で、亀田富子と同じ高校に通う男子高校生。学生服を着ていても、常に首から数珠を下げているという変わり者。鋼のような肉体を誇り、ケンカが大の得意。「100年に一人の逸材」と言われた高校生ボクサーを一撃でマットに沈め、「(ボクシングでは)一万年に一人の逸材」と自称するほどの実力の持ち主。ただし、勉学全般はからっきしダメ。 いつも飄々として、面倒くさがり屋だが、根っこの部分はお人好しで、富子と共に人助けには積極的な姿勢を見せる。自分と富子の奇妙な境遇を「曹星寺と亀田病院は持ちつ持たれつの間柄」というブラックジョークにしていた。怖いもの知らずだが、奔放な自由人の兄である天童空念だけは苦手。

影山 みゆき (かげやま みゆき)

青春学園に通う女子高生で、札付きのスケ番。幼い頃から動物に囲まれた生活を送っていたせいで動物と話ができる特殊能力を備えており、周りからは「動物使い」として恐れられている。当初はやや人間不信気味で、あえて人との関わりを避けていたが、自分をつけ狙っていた不良少女を撃退した天童空也に恋をした後は、徐々に年相応の少女としての優しい素顔を取り戻していく。

天童 空念 (てんどう くうねん)

曹星寺の息子で、天童空也の兄。小さい頃から悪知恵が働くガキ大将で、中学生の時に父親である曹星寺住職から勘当され、実家から追い出された。その後は旅の僧となって全国行脚をしていたが、3年後に突然帰郷。曹星寺住職を亡き者にして自分が寺を継ぐために色々と策を弄することになる。その屈託のない悪意の数々には弟の空也ですら強い恐れを抱くほど。 人一倍女性好きで、放浪中も多くの女性と関係を持っていた。すべてにおいていい加減な性格だが、幼い子供には人間らしい優しさを見せる。

曹星寺住職 (そうせいじじゅうしょく)

曹星寺の住職で、天童空也たちの父親。見た目は禁欲的で立派な姿をした住職だが、本当はちょっとスケベな性格。すべてにおいてだらしなかった天童空念を勘当し、実家から追い出した張本人だが、実は彼に寺を継がせることを考えていた。

亀田病院院長 (かめだびょういんいんちょう)

亀田病院の院長で、亀田富子の父親。三流大学の医学部出身、さらにお情けで国家試験を通ったという問題児。医療の腕はイマイチで病院の経営状態も良くないが、医師としての志は気高い。

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