群青

群青

高校駅伝が好きな少女・蓬原道は、子供の時に見たエース宇賀神尚見が教員として勤める学校に進学。ところが宇賀神尚見は左脚を失い、走ることを一切やめていた。彼女は一週間に5人部員を連れてきたら駅伝部を作ってもいいと約束。蓬原道は部員集めのため奔走する。心に傷を負った少女たちが、駅伝部に入ろうと決意するまでの経緯を、それぞれの過去の物語を交えながら描く。スクウェア・エニックス「月刊ビッグガンガン」創刊号である2011年Vol.01(2011年10月25日発売)から連載。

正式名称
群青
ふりがな
ぐんじょう
原作者
坂本 虹
作画
ジャンル
陸上競技
 
青春
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概要・あらすじ

幼いころ、高校駅伝のエース宇賀神尚見に憧れていた少女、蓬原道。彼女は10年ぶりにケニアから帰国し、宇賀神尚見が教師を務める音無女学館に入学する。ところが学校には陸上部も駅伝部もなく、宇賀神は走ることをやめていた。話によると宇賀神は高校時代、トラックにはねられ左脚を失っていたことが判明。

彼女が哀しみの果てに駅伝を捨てたことを知り、道は屋上から大声で宇賀神に、駅伝部をつくりたいと呼びかける。これを見た宇賀神は、「一週間で5人集めること」を条件として突きつける。道は駅伝に出場するため、青春おちこぼれのガリ勉・高瀬田鶴子、バスケ部のルーキー藍田里央、アイドル志望の戸部繭、ヘッドフォンをいつもかけている新開亜美に声をかけるのだった。

登場人物・キャラクター

蓬原 道 (よもぎはら みち)

走るのが大好きなショートカットの少女。幼い頃、宇賀神尚見が駅伝で見事な疾走をしているのを見て、高校生になってからケニアから帰国。宇賀神が教師を務める音無女学館に入学し、駅伝部に入りたいと希望する。ところが学校には駅伝部はおろか陸上部もなく、宇賀神は走ることを一切やめていた。 宇賀神が左脚を失った事情を知ったが、どうしても諦めきれず、自ら駅伝部を設立しようと考える。宇賀神尚見は彼女に、一週間で5人集められたら部を認めると約束。熱血な青春に憧れる高瀬田鶴子、過去の事件で心を病んでいた新開亜美、アイドルになるため駅伝ランナーを目指す戸部藍、皆の苦しみを知っていて部の設立を止め続けた藍田里央に強く語りかけ、駅伝部を作るため奔走する。

宇賀神 尚見 (うがじん なおみ)

元高校駅伝のエースランナー。朝練の最中にトラックにひかれ、左脚を失って義足になる。以降、ランナーとしての道を断念し、当時の全ての想い出の品を焼却。一度は入水自殺を試みる。駅伝を前世と言い切るようになってからは、存在しない左脚が痛む、幻肢痛に悩まされ続けている。大人になってからは音無女学館の教員に就任。 彼女に憧れる蓬原道が学校に来て駅伝部を作りたいと言うのを断り続けるも、道の熱意におされて、一週間で5人部員を集めたら部の設立を認める、と約束する。

藍田 里央 (あいだ りお)

蓬原道が入学した音無女学館のクラスメイトで、強豪バスケ部のルーキー。宇賀神尚見の姪で、彼女の左脚が義足であることを知っている。また、親友の新開亜美が、中学時代に駅伝で負った心の傷を知っており、「ポンコツ」と呼ぶようになった。そのため駅伝部を作りたいと意気込み、宇賀神に詰め寄る道に近づき、止めようとし続ける。

高瀬 田鶴子 (たかせ たづこ)

蓬原道が入学した音無女学館の生徒。「青春」に強く憧れているものの、自分は青春落ちこぼれだとコンプレックスを抱いている、メガネに三つ編みのガリ勉少女。学校の生徒の「青春スタアランキング」をノートにつけている。学校中の部活に誘われなかったことを苦にしていたが、道に、自分でやりたいと言わなければいけないと教わり、駅伝部に入部した。 運動は苦手で、手と足が同時に出てしまい、うまく走ることができない。戸部繭とはいつも喧嘩ばかりしている。

新開 亜美 (しんかい あみ)

蓬原道が入学した音無女学館の生徒。いつも音の鳴らないヘッドフォンをしており、無口で人に心を開かない。藍田里央には、「ポンコツ」と呼ばれ続けている。かつては藍田里央と親友だった。中学時代、陸上部で尊敬する先生・花坂みなみに出会い、エースランナーとして駅伝に出場することになった。 後に花坂みなみは難病で入院していることを知り、彼女のために駅伝で優勝することを誓う。ところが異常なプレッシャーの中で過度の練習を繰り返した結果、疲労骨折で惨敗。花坂みなみが病死したのを知り、自分が殺したのだと苦しみ続けている。

戸部 繭 (とべ まゆ)

蓬原道が入学した音無女学館の生徒。ツインテールで、ぶりっ子な性格。同じクラスでガリ勉の高瀬田鶴子とはそりが合わず、いつも喧嘩をしている。10年前からアイドル志望で、オーディションを受けている。その際将来の夢を聞かれ、勢いで駅伝で優勝したいと豪語。それを叶えるために、道が作った駅伝部に自ら入部する。

曽根 ありさ (そね ありさ)

宇賀神尚見がかつて通っていた横浜光陵高校のランナー。極めてストイックな性格で、走ること以外に一切興味を持たない。蓬原道が彼女に興味を持って追いかけることもあったが、意に介さなかった。才能という言葉を一切信じず、ひたすら努力し、練習に励んでいる。元は長髪ポニーテールだったが、部活の男子にからかわれたことがきっかけでショートのおかっぱになる。 腹筋が6つに割れているシックスパックで、私服もジャージ。

田中丸 将一 (たなかまる しょういち)

宇賀神尚見が所属していた横浜光陵高校陸上部の顧問。サングラスにひげ面の、強面監督。非常に厳しい鬼監督として名を馳せている。実際は情に熱い人物で、蓬原道が学校にやってきた時も、自校の生徒同様に接している。道に宇賀神の左脚がないことを告げた。

花坂 みなみ (はなさか みなみ)

江ノ島中学校の教諭で、陸上部の顧問。元気で熱血な女性教員で、宇賀神尚見や新開亜美が陸上部に夢中になったきっかけを作った。熱心な指導と明るさで多くの生徒に慕われていたが、難病で入院。息を引き取った。これにプレッシャーを感じた新開亜美は心を病んで走るのをやめてしまった。「はなさか」という苗字から「ジジイ」という愛称でよばれていた。

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原作

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