空飛ぶゆうれい船

空飛ぶゆうれい船

漫画家・石ノ森章太郎の短編「ゆうれい船」を原作とする劇場アニメ。1969年夏の「東映まんがまつり」上映作の1本。1971年には2回分割でテレビ放送もされた。東映動画(現・東映アニメーション)の常により「監督」という名義はないが、本作の場合「演出」としてクレジットされている池田宏がスタッフの主脳にあたる。公開当時、厚生省中央福祉審議会および最優秀映画鑑賞会の推薦作となった。

正式名称
空飛ぶゆうれい船
ふりがな
そらとぶゆうれいせん
原作者
制作
東映動画
公開日
ジャンル
その他SF・ファンタジー
 
アドベンチャー
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概要

海でレジャー中に事故車を発見した嵐山隼人少年とその両親は、偶然にも父が勤める造船所の親会社の会長・黒汐を救出する。と、そこへ骸骨顔のゆうれい船長が現れ、黒汐に脅しをかけてきた。その後、父母に危害が及んだため隼人ゆうれい船討伐隊に参加を望むが、黒汐の後ろ暗い秘密を発見。

世間を騒がすゆうれい船の行動の意味を知った隼人は、黒汐のさらに背後に潜む黒幕との対決を余儀なくされていく。

登場人物・キャラクター

嵐山 隼人 (あらしやま はやと)

父母と仲良く暮らす無邪気で快活な男の子。事故に遭った黒汐を助けた結果ゆうれい船と関わりをもち、命がけの戦いへ臨むことになる。その出生にはゆうれい船長の正体と深いつながりがある。少年少女たちに流行りのボアジュースをよく飲み、キャンペーン当選のためフタを集めていた。

ルリ子 (るりこ)

ゆうれい船の乗組員。船内で看護士をつとめる勇敢な少女。ボアとの最終対決でゆうれい船が苦境に陥ったさい、決死の作戦を提案する。

ゆうれい船長 (ゆうれいせんちょう)

ゆうれい船の船長。顔に骸骨のマスクをかぶり、船長服を身につけている。ゆうれい船を使い、黒汐が所有する船舶を襲っていた。かつて謀殺された船乗りであり、復讐が目的と自ら語る。その正体には隼人の出生と深いつながりがある。

ボア

黒汐の背後で暗躍していた黒幕。海底都市の主。ひそかに世界征服を企んでいたが、隼人の機転でその存在を表沙汰にされる。

黒汐 (くろしお)

巨大な企業体、黒汐コンツェルンの会長。妻とともに交通事故に遭ったところを嵐山一家に発見され、介抱される。所有する船舶を次々とゆうれい船に襲われる被害者と目されたが、世界征服を目論む存在ボアへ金目当てに協力している事実を隼人に突き止められる。

嵐山隼人の父 (あらしやまはやとのちち)

隼人の父親。職業は技師。黒汐会長が経営する企業体の子会社にあたる造船所に勤めている。家族と共に海でボートレジャー中、事故車を発見して黒汐を介抱する。隼人に出生の秘密を伝える。

その他キーワード

ゆうれい船 (ゆうれいせん)

『空飛ぶゆうれい船』に登場する乗り物。外見はぼろぼろに朽ちた帆船だが原子炉で動いている。光学兵器、ステルス機能、さらにミサイルさえ通さないバリアを装備した超近代的な飛行戦艦。 深海への潜水も可能。操縦は音声コマンド式。ゆうれい船長が操り、黒汐の企業に属するタンカーや貨物船等を襲撃して世間を騒がせていた。

ボアジュース

『空飛ぶゆうれい船』に登場する飲料。ボアの陰謀で黒汐が日本国内に流通させたジュース。陽気なCMをテレビで盛んに流して少年少女の心をつかんだ。容器のフタを集めて会社に送ると海底旅行に行けるというキャンペーンが展開されている。 中毒性があるうえ、多量に摂取すると身体が溶けて消えてしまうという致死の毒性が明らかになる。

ゴーレム

『空飛ぶゆうれい船』に登場する兵器。巨大な人型ロボット。軍隊の攻撃もまったく通じない。街で破壊活動を繰り広げ、その被害に隼人の家族も巻き込まれる。飛行能力とミサイルを備えている。ゆうれい船からの使者を称しておきながら突如ゆうれい船へ攻撃をしかけ、隼人を困惑させる。

クレジット

原作

石森章太郎

演出

池田宏

脚本

, 池田宏

作画監督

小田部羊一

音楽

小野崎孝輔

アニメーション制作

東映動画

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