みつめていたい

みつめていたい

恋愛に関していつも受け身だった女子高生が、学校の人気者の男子高生とやんちゃな男子中学生の間で揺れるピュアなラブストーリー。主人公の心が複雑に変化する様子を丁寧に描き出している他、彼女を含めた三角関係をつくる男子たちの、不安や嫉妬も絡み合った深みのある恋愛ドラマとなっている。「別冊マーガレット」1991年3月号から8月号にかけて連載された作品。

正式名称
みつめていたい
ふりがな
みつめていたい
作者
ジャンル
恋愛
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概要・あらすじ

男女を問わず、誰に対しても愛想がよく、男子にモテる広真千子は、学年の女子に人気の高い秋元祥児と付き合い始めたばかり。しかし、告白されると断らずに、次々に男子と付き合う真千子は、女子からの評判はあまり良くない。そんな中、真千子は妹の広万理子の部屋を訪ねていた小泉高哉と出会う。後日、真千子は祥児たちのバンドが出演するライブハウスで高哉と再会し、自分が高哉に惹かれていることに気付く。

一時は祥児を振って高哉を選んだ真千子だが、その後も彼らの間で複雑に心を揺らすのだった。

登場人物・キャラクター

広 真千子 (ひろ まちこ)

高校2年生の女子。男女を問わず誰にでも愛想がいいが、見ようによっては媚びているようにも見える。ちょっとぼんやりしているが、男子には人気がある。学年の女子から人気の高い秋元祥児と付き合い始めたばかり。しかし、これまでに告白されると断れずに、数々の男子と付き合ってきた。そのため、男をとっかえひっかえしていると陰で噂され、祥児の純情をもてあそんでいるのではないか、とも言われている。 ある日、自宅に祥児を呼んだ時、妹の広万理子の部屋から出て来た小泉高哉と遭遇。その後、祥児やキクのバンドが出演するライブハウスで高哉と再会する。その時、いたずらで高哉にチケットを奪われ、夢中になって彼を追いかけた。その後、高哉が再度自宅を訪れた時にも高哉を追いかける。 自分から誰かをこんなに追いかけたことは初めてで、それは高哉に惹かれているためだと気付く。高哉に「付き合おう」と言われ、戸惑いながらも、祥児を振って高哉を選ぶことにする。しかし、祥児から本気の気持ちをぶつけられ、広真千子の気持ちは揺れ動く。

小泉 高哉 (こいずみ たかや)

中学2年生の男子。派手な金髪で、学校内では生意気で女好きと噂されている。やんちゃで奔放な性格。ある日、信号待ちをしている広真千子が泣いているのを偶然目撃し、一目惚れをした。その後、広万理子に声を掛けられて万理子の家に呼ばれ、そこで秋元祥児を連れていた真千子と再会することになる。その後、祥児とキクのバンドが出演するライブハウスで、再び真千子に会うことに。 そして真千子との距離を縮めていき、真千子に祥児と自分のどちらかを選ぶよう迫る。真千子が自分と祥児との間で揺れるのを見て、常に不安を抱き、嫉妬のあまり真千子を突き放してしまう。

秋元 祥児 (あきもと しょうじ)

高校2年生の男子。頭も顔も良く優しいと、学年の女子からの人気が高い。広真千子と付き合うようになり、自分の誕生日ケーキを作ってくれた真千子に大喜びする素直な性格。実家は金持ちで、自宅には秋元祥児とキクのバンドの練習もできる防音スタジオがある。真千子に高級そうな洋服をプレゼントすることもある。真千子が女子からいじめられている様子や悪評を、キクから聞いた時は本気で怒るなど、真千子のことを真剣に想い、心配している。 しかし、真千子が小泉高哉に惹かれているのに気付き、真千子に振られた時には怒りをあらわにした。今までいい人を演じていたが、その後、真千子に冷たく当たり、嫉妬している気持ちを、素直に真千子にぶつけるようになる。

今日子 (きょうこ)

高校2年生の女子。広真千子の親友で、キクと付き合っている。大らかで明るく面倒見が良い性格。周囲の女子の間では、男をもてあそんでいると悪評を立てられている真千子とも仲良くしている。しかし、真千子が秋元祥児を振って小泉高哉を選んだ際には、やはり噂どおりの人間だったと怒り、真千子から距離をとるようになる。

キク

高校2年生の男子。秋元祥児の親友。今日子と付き合っている。祥児と一緒にバンドを組んでボーカルを担当している。今日子いわく「声が大きくて歌詞がわかりやすい」程度の評価である。広真千子の悪評を真に受け、真千子が女子にいじめられている事実を祥児に話す。

広 万理子 (ひろ まりこ)

広真千子の妹で、中学3年生。真面目でおとなしい性格で、いつも真千子の母に優遇されている。ある日、小泉高哉に声をかけ、自宅に連れ込む。そこで真千子と秋元祥児、そして高哉が鉢合わせることになる。高哉を自宅に呼んだ後、このことは誰にも言わないで、と高哉に頼んだ。本当は高哉が好きなのだが、それをうまく表現できずに、真千子に嫉妬し続けることになる。 高校生になって眼鏡をコンタクトに変え、少しずつ性格も明るくなり、友人が増えていった。

真千子の母 (まちこのはは)

広真千子、広万理子の母親。万理子が高校に合格した時は、真千子を待たずにお祝いを始めた。真面目でいい子である万理子を昔から優遇しており、真千子には、いいかげんでだらしないと、ひどい言葉を浴びせている。できのいい万理子のことを、常に親戚に自慢している。

小泉 和 (こいずみ かず)

小泉高哉の腹違いの弟で小学生。高哉の言うことには何でも「ハイ」と答え、従順に言うことを聞く。高哉自身も小泉和のことを自分のしもべだと言い放っている。いつも暴力を振るう高哉の父を恐れており、高哉が自宅に犬を拾ってきた時には、また父親に捨てられるのではないかと心配する。

高哉の父 (たかやのちち)

小泉高哉、小泉和の父親。日中から酒をあおる飲んだくれ。酔った勢いで高哉を殴り、怪我をさせることもしばしば。非情な性格で、高哉が自宅に犬を拾ってきた時には、黙って保健所に犬を連れて行った。よく高哉に物を投げつけて大喧嘩している。

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