光速エスパー

光速エスパー

同名の特撮テレビ番組のコミカライズ。だが、設定やストーリーは完全に松本零士のオリジナル展開であり、作者独自のハードなSFテイストが随所で炸裂し、他の児童向け漫画とは一線を画す内容となっている。

正式名称
光速エスパー
ふりがな
こうそくえすぱー
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
 
アクション
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概要・あらすじ

独裁者に支配された惑星バシウト。変わり果てた故郷から両親と共に逃亡してきた少年エスパーは、地球人を遙かに超える体力と超能力を備えていた。しかし、彼を追って母星から次々と刺客である追跡者が地球に飛来する。地球征服をも目論む独裁者の手先から人類を守るため、エスパーは敢然と反撃を開始するのだった。

登場人物・キャラクター

エスパー

故郷であるバシウト星から、独裁者の魔手を逃れて両親と共に地球へやって来た少年。エスパーの父・カイと母・ミルは、バシウト星を独裁者から奪還するために戦う反抗軍の戦士で、重傷を負ったエスパーを協力者・古代博士に預け、決戦のために白鳥座方面へ旅立っていった。 地球侵略を企む独裁者は次々とエスパーに追跡者を放ってくる。彼らから第2の故郷・地球を守るため、エスパーは超能力を駆使して、敢然と戦いを挑む。バシウト星人であるエスパーは、地球人を遙かに上回る体力と治癒力、透視能力やテレパシーなどの超能力を備えている。 普段は古代博士の小学5年生の息子すすむとして生活しているが、追跡者の破壊工作が開始されるや、強化服に身を包み、陰謀の渦中へと突入していく。

独裁者 (どくさいしゃ)

バシウト星の発達した科学力を悪用し、宇宙の支配を目論む。バシウト星の政治、経済、軍事あらゆるものの権力を掌握してしまっている。独裁者の宇宙侵略に反対する平和主義のバシウト星人は必死に抵抗したが、力及ばず散り散りになって宇宙へ逃れている。独裁者は多くの追跡者を送り、次々に逃亡者を追い詰めては抹殺している。 エスパー達も、その逃亡者の一家族であった。独裁者は地球侵略も念頭に置いており、すでに地球人を組織して侵略基地を世界中に作っている。

古代博士 (こだいはかせ)

天才的な科学者であったが、息子であるまもるを交通事故で亡くして以来、一線から退き、今では、妻と共に医院を営んでいる。子供の安全を守る発明に没頭しており、そのため世間からは妄想怪人博士と呼ばれていた。エスパーの協力者兼後見人となってからは、研究中だった強化服や巨大ロボットを提供し、地球防衛のために尽力する。 エスパーにとっては、第二の父親とも言うべき人物である。

丘 譲治 (おか じょうじ)

区立第二小学校に通うエスパーこと、古代すすむのクラスメート。クラスの番長格で、柔道の達人で高校生も打ち負かす実力の持ち主。バシウトの追跡者によって父親を殺されており、以来、彼らの侵略を阻止すべくエスパーに協力する。

マグナムD (まぐなむでぃー)

『光速エスパー』に登場する巨大ロボット。古代博士が子供達を守るボディーガードとして製作したが、計算を上回るパワーと凶暴性から地下要塞に幽閉されていた。エスパーや正義を愛する子供達の純粋な心に反応し、バシウトの追跡者に戦いを挑む。如何なる強力な敵にも立ち向かい、エスパーを守るためには、自らが破壊されることも厭わない。

火炎魔人グロ (かえんまじんぐろ)

ネオアンタレス太陽系探索に参加したバシウト星の宇宙学士だったが、巨大な二重太陽の熱線を浴びて火炎魔人へと変身してしまった。普段は人間の姿をしているが、怒ると燃えたぎる溶岩状の怪物に変貌する。体内核融合により、その体温は8000度以上でマグナムDでさえ溶けてしまう。 その反面、卑怯な戦いを嫌い、丸腰のエスパーを見逃している。

GM (ごま)

『光速エスパー』に登場する生命体。15年前に落下した隕石の中から発見された宇宙バクテリア。最初は目に見えないほどの大きさで、どんな装甲板の間も通り抜けて人体に入り込み、2、3時間で白骨化させてしまう。人間の肉を食って無限に巨大化していく食人バクテリアである。GMの発見者のヘルベルト・フォン・ナター博士は、1969年のヨーロッパ動乱で肉親を失って以来、人類を憎み、バシウトの追跡者と結託、GMを使って世界を壊滅させようとする。 ただし、大量の成長ホルモンを有する子供達だけはGMに対して免疫を有している。

ベータ

『光速エスパー』に登場する生物。別名・惑星生物。バシウト星の古代伝説にも登場する宇宙を浮遊する球状生命体。体内中心部の脳からデスロイド波と呼ばれる一種の超音波を放射し、発信源から10キロ以内の人間を発狂させ、付近にいる人間を死に至らしめる。バシウト星の追跡者が地球人を攻撃するために連れて来たが、ベータを制御できず、逆に自分達が壊滅してしまう。 野放しとなったベータは、どんな破壊エネルギーも受け付けず、反対に吸収してしまう。ただし、ミクロ化した者はデスロイド波の影響を受けない。その特性を利用して、ミクロ化したエスパー達はベータの内部に侵入し、脳を破壊しようと試みる。 だが、その体内には、高度な知能を持った抗体や血球が独立進化、科学文明を築いていたのだった。これこそ、ベータが惑星生物と呼ばれる由縁であった。

チビ郷 (ちびごう)

かつてエスパーに協力した九州の番長、オイドンこと西郷隆夫の弟。食人バクテリアGMとの戦いで戦死した兄の最期の模様を知るために上京。小兵ながらもタフで、何事も当たって砕けろ、の精神で突貫する。この精神で幾度もエスパーの窮地を救い、行動を共にするようになる。 実は列車マニア。

ドクトルハーロック

バシウトの追跡者集団太陽系地区司令代理の地球人。かつてD国の戦車戦の専門家として知られていたが、戦車を使ったクーデターに失敗して銃殺されてしまう。その腕前を買ったバシウトの追跡者によって蘇生され、海底戦車隊マリンパンサーの指揮を任される。 太平洋の海底を驀進し、日本攻略を展開する。

ゼンマ

エスパーのバシウト星時代の幼馴染み。学校始まって以来の秀才と言われ、心優しい性格だった。だが、バシウト星内の独裁者と平和主義者との抗争によって両親を亡くしてしまう。これを機に、弟のドラケンと共に独裁者側の宇宙突撃隊に入隊、エスパー抹殺の追跡者として地球に派遣されてくる。 全身を武装サイボーグ化し、脳にも人工脳を埋め込まれ、かつての温和さは無く、エスパーを倒して宇宙最強の戦士になろうとしている。

妖怪戦士 (ふぁんとむふぁいたー)

バシウト星の独裁者の弟。バシウト星の影の支配者と呼ばれ、弟の力があったからこそ兄はバシウトの独裁者になれた、とも言われている。一瞬で超巨大化し、大きくなればなるほど力も強くなり、エスパーを圧倒する。

場所

バシウト星 (ばしうとせい)

『光速エスパー』の惑星。エスパー達の故郷。球状星団B666の中心近くにある二重太陽を周回する第7惑星。地球に非常によく似た自然と環境だが、住民は高度な知力と体力を持ち、発達した科学文明を持っている。現在は、独裁者によって支配され、多くの住民は宇宙侵略の尖兵として各星域に派遣されている。

その他キーワード

強化服 (きょうかふく)

古代博士が、子供の安全を守る完璧な服として研究開発していた。全身が防護スクリーンで覆われており、あらゆる衝撃に耐える。さらに、バシウトの追跡者と戦うために、L動力光速ロケットやレーザーガンを装備し、驚異的な機動力と攻撃力を得た。エスパーは、この強化服を装着することにより、持ち前の超能力がさらにパワーアップされ、短時間だが光速飛行やミクロ化などの能力を発揮できるようになった。

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