ライジング!

ライジング!

勘違いから歌劇学校・宮苑音楽学校に入学してしまった少女・仁科祐紀が、様々な経験を乗り越えて成長して自分の才能を発揮させ、やがて宮苑歌劇団のトップスターとして活躍していく姿を描いたヒューマンドラマ。

正式名称
ライジング!
ふりがな
らいじんぐ
作者
原作
ジャンル
演劇
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概要・あらすじ

アメリカからの帰国子女・仁科祐紀は好きなダンスをするため、ダンスの専門学校への進学を希望するが、勘違いをして歌劇学校である宮苑音楽学校に出願してしまう。その入学試験で、祐紀は声楽のテストこそ失敗したものの、ダンス科目で試験官の心を捉え無事に宮苑音楽学校への入学を果たす。声楽や演技は上手ではない祐紀だが、不思議と人を引きつけてしまう魅力を持っており、陰口を叩かれながらも同期内で頭角を現し、また彼女自身も演技の楽しさに目覚めていく。

やがて上級生となった祐紀は同期で男役を目指す藤尾薫と出会い、宮苑のスターである男役を目指すようになる。研究発表会で、声が出なくなるという失敗を犯しながらも男役として観客からの歓声を受けた祐紀

しかし、そんな中、祐紀宮苑歌劇団の演出家で、普段から目をかけてくれている高師謙司から娘役に転向するよう強要されてしまう。高師謙司の目標は男役だけがスターとなり、娘役が蔑ろにされている宮苑歌劇団の伝統を覆すことであり、祐紀をその切り札と考えていたのだった。

最初こそ高師の言葉に耳を貸さなかった祐紀だが、演劇・『アラビアの熱い砂』のヒロイン・ライラ役を通して考えを改め、高師と共に娘役のトップスターを目指す。

登場人物・キャラクター

仁科 祐紀 (にしな ゆうき)

幼いころからアメリカに在住し、高校進学を機に日本へとやってきた帰国子女。好きなダンスを学ぶためにダンスの専門学校への入学を希望するが、勘違いから歌劇学校である宮苑音楽学校に出願してしまう。試験科目であった声楽は学んだことが無く落第点だったが、もうひとつの科目であるダンスで物覚えの良さと人を惹きつける魅力が評価され合格する。 入学後は以前よりレッスンを受けていた同期たちとの力量の差に落ち込むものの、その分余計なクセがないために教わったことを素直に覚えることが出来、成長は速い。また、演技は上手くないものの表情で人を惹きつける天性の才能、そしてアドリブ力から周囲に認められていく。音楽学校で上級生に上がった時にはスターになるために男役を希望。 男になりきるために長い髪をバッサリと切り落としているが、167cmという中途半端な身長や声質が男役にしてはやや高い所がネックとなっている。その後、講師でもある演出家の高師謙司に娘役に転向するよう言われ、最初は激しく拒絶。しかし、演劇・『アラビアの熱い砂』のヒロイン・ライラ役を通して娘役の魅力を知り、転向。 高師と共に娘役でのトップスターを目指す。

高師 謙司

若いながらも宮苑歌劇団の演出を担当する才能あふれる演出家。普段はクールだが、仕事に関することには熱い。演出家として一人の役者を卵から育てること、そして男役だけがスター扱いされる宮苑の伝統を変えるために、仁科祐紀を切り札として期待をかけている。その為、彼女の恋人であった淤見一也に、祐紀と別れるよう強い口調で言い放つ横暴な面もある。

藤尾 薫 (ふじお かおる)

宮苑音楽学校で仁科祐紀の一期上の生徒。しかし、腕の怪我で一年間休んでしまったため、現在の学年は祐紀と同じ。端正な顔立ちに加え、175cmという高身長と低い声質を持っており、演技の腕も非常に立つ。宮苑のスターである男役を希望しており、男になりきるために普段から男らしく振る舞う他、娘役の授業は受けないなど、徹底した姿勢を見せる。 しかし、アドリブが効かないところが欠点。演出家の高師謙司に恋心を抱いている。

彩 輝

宮苑歌劇団で絶大な人気を誇るトップスター。時として思いもよらない行動をとることもある、音楽学校時代からの問題児でもある。

一ノ瀬 了 (いちのせ りょう)

宮苑音楽学校のダンス・振付の講師。イケメンであり、長い髪の毛をリボンで束ねている。演出家の高師謙司とは友人であり、しばしば相談しあう仲。

芦部 邦子 (あしべ くにこ)

宮苑音楽学校の生徒で仁科祐紀の同期。才能に溢れており、成績も優秀。また、当初素人だと周囲に馬鹿にされていた祐紀の才能をいち早く見ぬいた人たちの一人でもある。入学後も演技の腕を磨き、公演ではヒロインの座を獲得するが、娘役ではスターになれないこと、そして自分の体では男役に転向出来ないことを知ると、宮苑音楽学校を自主退学する。

仁科 好蔵 (にしな こうぞう)

仁科祐紀の叔父で、彼女のことを君付けで呼ぶ。人気の高い小説家であり、彼の脚本を宮苑歌劇団で使用することもある。祐紀にはとても甘い。

石原 花緯 (いしはら かい)

宮苑歌劇団に所属する男役の女性。男役として申し分ない体格を持っており、また演技も非常に上手い。娘役の十朱夏野とはゴールデンコンビと呼ばれるほど相性が良く、自分の相方は夏野しかいないと思い込んでいる。しかし、演出家の高師謙司の指示により仁科祐紀とコンビを組むことになったうえ、夏野は腰を傷めたせいで劇団を去ってしまう。 祐紀の演技力に不満をもっていたが、祐紀が体を壊して一時期稽古にいなかったことで、彼女の才能に気がつく。

淤見 一也 (おみ かずや)

劇団「アルゴ」の研究生で、仁科祐紀の恋人。センスを認められており、「アルゴ」で一番の有望株とされている。しかし、演出家・高師謙司に、祐紀の成長の妨げになるから彼女と別れるよう強要されてしまう。最初は取り合わなかったものの、芝居の研究に熱心な祐紀の姿をみて自分から身を引く。

集団・組織

宮苑歌劇団 (みやぞのかげきだん)

『ライジング!』に登場する劇団。女性のみで構成されている劇団。また、団員になるためには宮苑音楽学校を卒業している必要がある。メインである男役は非常に華やかで人気も高い反面、娘役は男役の引き立て役であるという伝統が強い。宝塚歌劇団をモデルとしている。

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