くじびき・アンバランス

くじびき・アンバランス

入学試験から生徒会長の選抜まで、すべてくじで決めてしまう立橋院学院高等部に入学した少年・榎本千尋。彼は、不運体質であったが、次期生徒会長候補の当たりくじを引いてしうことに。これにより、榎本千尋は、生徒会関係の様々な個性を持つ女の子たちに囲まれながら狂瀾怒涛の学園生活を過ごすことになる。恋愛ゲームのようなハーレム系学園ものラブコメ漫画。この作品は『げんしけん』という、大学オタクサークル日常漫画内に登場する漫画作品を元にしたスピンオフ作品であり、原作は『げんしけん』の作者・木尾士目が担当している。(原作はネーム原作となっている)。また、あとがきおまけ漫画も木尾士目が作成。二回目のアニメ(テレビ放映版)の設定を元にしているため、漫画内のものと微妙に設定が違っている。

正式名称
くじびき・アンバランス
ふりがな
くじびき あんばらんす
原作者
木尾 士目
作画
ジャンル
ラブコメ
関連商品
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概要・あらすじ

入学試験から生徒会長の選抜まですべてくじで決め、強運の人間だけを選出して世に送り出す立橋院学院の高等部に、くじ引きで入学した不運体質の少年・榎本千尋は、入学早々「次期生徒会役員候補選出くじ」で、次期生徒会長候補の当たりくじを引いてしまう。しかし、一方で、現生徒会から様々な任務が与えられ、「達成できなければ即退学」という厳しい条件が課せられることに。

千尋は、幼なじみでやたらと強運な秋山時乃(次期副会長候補)、マッドサイエンティストの上石神井蓮子(次期書記候補)、小学部の生徒で超能力者の朝霧小雪(次期会計候補)らとともに、押し寄せる難題に立ち向かうのだった。

登場人物・キャラクター

榎本 千尋 (えのもと ちひろ)

立橋院学院高等部一年生の男子。身長165㎝、体重55kg、15歳。普通の顔で、大きな丸いメガネをかけている。父母は彼が10歳の時に交通事故で死に、今は姉に育てられている。子供の頃から何をやっても悪い目を出してしまう不運体質の人間で、むやみに弱気だった。しかし立橋院学院にくじで入学してからは、何かがかわったようである。 入学早々「次期生徒会役員候補選出くじ」で、次期生徒会長候補の当たりくじを引くが、同時に「達成できなければ即退学」という条件がつけられ、現生徒会から様々な任務が課せられることになる。他の三人の候補と一緒に、無理難題をクリアすべく努力する日々を送る。

秋山 時乃 (あきやま ときの)

立橋院学院高等部一年生の女子。茶色の髪で、短めのツインテール。榎本千尋の隣りに住む同じ年の幼なじみで、非常な強運の持ち主(千尋は自分の運は全て彼女に吸い取られていると感じている)。「次期生徒会役員候補選出くじ」で、次期生徒会副会長候補の当たりくじを引く。 天然系で他人を疑うことを嫌い、純粋な気持ちをぶつければ相手と必ず分かり合えると信じている。その性格ゆえ、屈折している上石神井蓮子 や如月香澄 などからは疎まれている。

上石神井 蓮子 (かみしゃくじい れんこ)

立橋院学院高等部一年生の女子。天才でマッドサイエンティスト。小学部から立橋院学院に在籍し、数々のくじを勝ちいぬてきた。身長は低く、制服の上にいつも白衣を着ている。猫耳カチューシャを付け、ショートヘアーだがもみあげ部分の髪を伸ばしておさげを結っている。目も細い眉もつり上がっており、ものすごいプライドを持っている。 親は資産家だが、自分の力だけで世界をねじ伏せるために学費ゼロの立橋院学院に通う。山田薫子 という、小学部からいっしょで蓮子 を慕う下僕のような存在がおり、蓮子 は薫子 の肉体をサイボーグ的に改造している。「次期生徒会役員候補選出くじ」で、次期書記候補の当たりくじを引く。 重機動兵器に改造した薫子 を暴れさせ、学園を爆発・破壊することが多い。

朝霧 小雪 (あさぎり こゆき)

立橋院学院小学部5年生の女子だったが、偶然に「次期生徒会役員候補選出くじ」の次期会計候補の当たりくじを拾ってしまい、校則で次期会計候補になってしまう。髪型は、膝まで伸ばしたロングヘアーで、カチューシャをしている。実は強力な超能力者で、念動力やテレポート能力を使える。 その能力を「怖い力」と気に病んでいるため、臆病で気弱な性格で口数も少ない。小雪 の姉は、学校の近くで蕎麦屋「梅屋」を経営し蕎麦を作っている。

律子・キューベル・ケッテンクラート (りつこ・きゅーべる・けってんくらーと)

立橋院学院高等部二年生の女子で、現在の生徒会長。金髪で臀部のあたりまで伸ばした髪を二本のおさげに結っており、立橋院学院生徒会の象徴である、第二次大戦のドイツ軍のようなヘルメット(左右に5個づつ丸い穴が開いている)をいつも着用している。優秀な頭脳と、立橋院学院創立以来最強といわれるくじ運の持ち主で、超強力なカリスマ性と指導力で、学園外部にも影響力を持つ。 父は貴族の血を引くドイツ人で、一流企業のCEO。母は日本人。幼いころ、榎本千尋と秋山時乃 の近所に住んでおり、三人でよく遊んでいたが、一時期ドイツへ引っ越していた。千尋と時乃 の二歳年上。生徒会長の任にあるときは、毅然として時乃 が馴れ馴れしく話しかけても答えないが、私服の時は打ち解ける。 羊羹が好き。脱ぐとすごくナイスバディ。アレッサンドロ・ベルルスコーニという婚約者がいる。キューベル・ケッテンクラートという苗字とミドルネームは、第二次世界大戦時のドイツ軍の戦闘車両の名から取られている。

如月 香澄 (きさらぎ かすみ)

立橋院学院高等部二年生の女子で、現在の生徒会副会長。臀部のあたりまで伸ばした黒髪のロングヘアーで、もみあげの部分の髪を布で縛っている。目は切れ長で涼しい。いつも日本刀を腰にさしているが、恐ろしく戦闘能力が高く、手刀や指弾(発勁とも推測される)で相手を倒すことがほとんど。 生徒会に歯向かうものはすべて倒すという意志をもっている。家は神社で、祭のときなどは巫女を務める(「退魔師」も行っているという設定)。なんの能力もないような千尋を、当初見下していたが、やがて考えを改めた。律子に特別な感情を抱いている。

リサ・ハンビー (りさはんびー)

立橋院学院高等部二年生の女子で、現在の生徒会会計。金髪碧眼で、細くカールしたツインテールの髪型。体型はわりとグラマーで、明るくきさくな性格。関西弁でしゃべる。アニメでは貧乏症という設定だったが、漫画ではあまり使われなかった。しかし、「会計は(祭の屋台で)たこ焼きを売って生計を立てている」、という律子のセリフが作中に登場する。 ちなみに現在の生徒会の書記は、アレックスという犬である(名前はアニメの設定のみ。漫画の生徒会のシーンにはときどき描いてある)。

山田 薫子 (やまだ かおるこ)

立橋院学院高等部一年生の女子。理由は説明されないが、上石神井蓮子 にかしずいて、下僕のように振舞っている。小学部の頃からいっしょらしい。大きな丸いメガネをかけ、ロングヘアーでアホ毛が一本立っている。カチューシャを使用。それなりにグラマラスな身体をしている。蓮子の研究の実験台として扱われ、重機動メカの頭脳部分として合体させられることが多い(木尾士目が作った設定ではクローンも大量に作られており、いつもサイボーグというわけではなく、生身の時もあるという)。

橘 いづみ (たちばな いづみ)

立橋院学院高等部一年生の女子。秋山時乃と同じクラス。立橋院学院の対テロ部隊「R3S」(Rikkyoin Special Security Serviceの略)の隊員。前髪をまっすぐ切りそろえたベリーショートヘアーで、もみあげの部分の髪だけ少し長い。カラーページでは髪の色が青い。 榎本千尋たち「次期生徒会候補」に、「スパイ狩り」の任務が与えられた時、サポートとして同行し、以後レギュラーになる。実は、彼女こそが潜伏していたスパイで、生徒会直属の隠密「霧隠」や如月香澄 と戦って処分されかかる。しかし、秋山時乃が助命を嘆願したため、ある条件を受け入れることでそのまま「次期生徒会候補」護衛の任を命じられる。 「R3S」として行動するときは、暗視ゴーグルとボディスーツを身に着けている。

朝霧 小牧 (あさぎり こまき)

朝霧小雪の姉で、学校の近くで蕎麦屋「梅屋」を経営し蕎麦を作っている。ボサボサのショートヘア。店では非常に度の強いメガネをかけて顔を隠しているが、その正体は生徒会直属の隠密「霧隠」で、学園を守っていた。グラマーな体型なので、榎本千尋たちは中年女性と思い込んでいたが、実は榎本千尋たちと同学年だった(同じ学校というのは本作品中だけの描写で、アニメ版にはなかった)。 忍者として任務に当たるときは、露出度の高い服に帯をしてスパッツをはき、額当てと長く白いマフラーを身に着けている(マフラーで顔を隠す)。十年前、当時の立橋院学院生徒会会長暗殺事件の関係で、父母は死んでいる。

朝霧 大輝 (あさぎり だいき)

朝霧小牧と朝霧小雪の兄。白く長いマフラーを着用している。行方不明だったが、突然現れ、朝霧小雪をさらう。その目的は、十年前に立橋院学院生徒会会長暗殺事件の関係で死んだ父母の復讐のため、小雪の超能力を使って立橋院学院を壊滅させることだった。最後のとき、小牧に小雪の驚くべき出生の秘密を語っている。

榎本 忍 (えのもと しのぶ)

榎本千尋の姉。年齢不明、身長は千尋より低い。5年前に両親が交通事故で死んでから千尋を育てている。立橋院学院高等部の数学教諭。弟にラブラブで、同僚の生物教師の鏑木に超強力な惚れ薬を作らせるなど、かなり危ないことも計画した。朝、千尋の布団に下着姿で潜り込んだまま目覚める、ということを何度か起こしている。 アニメでは、女暴走族の元総長という設定があったようだが、漫画作品中ではそのような描写はなく、ただ裏表が激しい性格に描かれているだけだった。

鏑木 (かぶらぎ)

立橋院学院高等部の生物教諭の男性で、榎本忍 の同僚。第11話(十一籤目)にのみ登場。メガネをかけ、瞳は描かれない。襟足を刈り上げたテクノカットのような髪型をしている。忍 の望みで、彼女が弟用に使う超強力な惚れ薬を作る。アニメ版では有也という名前がある。

場所

立橋院学院 (りっきょういんがくいん)

榎本千尋が入学した学校で、小学部から高等部まで生徒数5000人を超えるマンモス校。創立130年の伝統を持つ。何より他の学校と違うことは、入学試験や生徒会役員の選抜など、なんでも「くじびき」で決めてしまう点である。くじを繰り返すことによって強運な人間を選出し、政界・財界・芸能界などあらゆる分野に優秀な人材を送り続けている。 生徒会は、学校のかなりの部分の意思決定を左右する権限を持ち、例えば購買部から学食、教員の給与までの予算を管理している(作中で、不祥事を起こした数学教諭である千尋の姉は、生徒会長の律子に半年間の減給処分を食らった)。立橋院学院はアニメでは吉祥寺にあると、オフィシャルファンブックの中で監督の水島努が発言している。

クレジット

原作

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