カオシックルーンEs

カオシックルーンEs

学校に鎖でつながれていた伽藍堂馬は、カード使いの六神晶と根来菜奈によって目覚める。魂を7枚のカードにされた先生をよみがえらせるため、彼はカードを手にした「虹死連」に戦いを挑む。『カオシックルーン』の続編的作品で、5巻から話が合流する。『カオシックルーン』がカードゲームのタイアップ作品であったにもかかわらず、カードゲーム企画がなくなってしまい、漫画のみが続けられることになった。そのため『カオシックルーンEs』でも、タイアップとしてのカードバトルが描かれない、完全オリジナル作品になった。カードを使って体内から召喚されたモンスターとカード使いは一体のため、モンスターが攻撃を受けると使用者はケガをし、使用者が死ぬとモンスターは消えてしまう。人体破壊などの残虐描写が多い作品。作者の山本賢二が2007年に網膜剥離と緑内障で視力が低下したため、5巻以降は休載扱いになっている。構成協力は千葉智宏(スタジオオルフェ)、デザイン協力は神宮司訓之。

正式名称
カオシックルーンEs
ふりがな
かおしっくるーんえす
作者
ジャンル
グロテスク・エログロ
 
バトル
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概要・あらすじ

カード使いの六神晶根来菜奈は、学校に封印されていた男性伽藍堂馬と出会う。通常カード使いたちは自分たちの体からモンスターを召喚するが、伽藍堂馬はモンスター召喚と同時に融合する特殊な人間だった。彼は虹死連によって「女神のカード」として7分割された十六夜咲耶を救うべく、六神晶根来菜奈と共に、魔界のカード使いたちに戦いを挑みはじめる。

ところが女神のカードは最強の神界モンスター、月の王ヨグ=ソトホース召喚の鍵だった。虹死連亡き後、女神のカードの争奪戦が始まる。

登場人物・キャラクター

伽藍 堂馬 (がらん どうま)

二つ名は狂手の白竜。自称「フツーの人間」。鍛え上げられた肉体を持つ、大雑把な性格の男性。使用モンスターは竜界最弱のアルビノのドリス。通常のカード使いと異なり、竜を召喚後、自らの体に融合させて戦闘することができる特異な存在。虹死連に瀕死の重傷を負わされ、9年以上昏睡状態だったが、体内に竜が移植されたことで息を吹き返す。 移植した人間からは「実験体3号」と呼ばれ、生身でもモンスターと張り合える生命力を持つ。好戦的で、策を練らずに突っ込む猪突猛進な性格。相手の能力がわからなくても力づくでなんとかしてしまったり、貴重な武器を思いつきで使ってしまうなど、後先見ない戦い方をする。自分のことを助けてくれた十六夜咲耶を先生と慕っており、虹死連によって「女神のカード」として7分割された彼女を救うために、彼らに戦いを挑む。 グリーンピースが苦手。

六神 晶 (むつかみ あきら)

二つ名は天空の雷姫。竜界の里出身の女子高生。使用モンスターはハイ=サンダーで、雷による攻撃が可能。また根来菜奈のクラウド=バスターとの連携で、さらに強力な攻撃ミストブレイクを繰り出す。活発な性格で、関西弁。普段からすぐに手が出るせっかちなタイプで、伽藍堂馬にはツッコミ代わりに殴りかかる。 一方で非常に情に厚く、事件解決の言い出しっぺになることが多い。自他共に認める貧乳。根来菜奈とは孤児院で出会い、常に2人で行動している。お人好しで、自分が苦労をしょいこんで、他の人を助けようとする。赤貧で、厳しい生活を強いられている。

根来 菜奈 (ねごろ なな)

二つ名は疾風の霧姫。竜界の里出身の女子高生。使用モンスターはクラウド=バスターで、水と風を操ることが可能。また六神晶のハイ=サンダーとの連携で、さらに強力な攻撃ミストブレイクを繰り出す。六神晶からは「なな」が言いづらいということでハチと呼ばれるようになった。 おだやかな性格で、天然ボケな面がある。巨乳で、彼女の胸はしばしばカード使いたちの攻撃対象になる。かつてはどんくさかったため、孤児院ではいじめられていた。その時助けてくれた六神晶を今も強く慕っている。あまり好戦的ではないが、六神晶が攻撃されると発狂、暴走してしまう。相手が死んだり、伽藍堂馬がピンチの時も笑ってしまうような、感覚のズレがある。 かわいいものが好き。

十六夜 咲耶 (いざよい さくや)

伽藍堂馬に「先生」と呼ばれていた、目が不自由な女性。孤児だった伽藍堂馬を引き取って育てていたが、「虹死連」によって魂が女神のカードとして7分割されてしまう。女神のカードは、神界最強モンスター、月の王ヨグ=ソトホース召喚の鍵になっているため、魔界の王グレイブ=ワーロックが手に入れようとしている。 彼女が伽藍堂馬を人間扱いして大切にしてくれてからは、伽藍堂馬は自らを「普通の人間」と常に名乗るようになった。

カウツ・レーゲンドルフ (かうつれーげんどるふ)

女界のカード使い。少女のようにたおやかな少年。使用モンスターは、対象のケガを治癒するエア。斑連九郎と戦って切り刻まれていた伽藍堂馬の元にたまたま通りすがり、親切心でその傷を塞いだ。妹のメルジーネが「虹死連」の一員になってしまったため、彼女を救おうとするも、彼自身には戦闘能力がないため、伽藍堂馬に助けを求める。

久我 源一郎 (くが げんいちろう)

竜界の里で水竜王の結界を張り続ける人柱になっている男性。彼が結界を張り続けているため、里には竜のカード使い以外は入ることができない。六神晶と根来菜奈からは師父様と慕われている。水を自在に操るデス=レックス=テールを操る。結界を張り続けていたため、肉体は既に限界を超えており、戦いが終わることを祈りながらデス=レックス=テールのカードを六神晶たちに渡した。

斑 連九郎 (まだら れんくろう)

虹死連の一人。二つ名は紺きドラグイーター。長髪で着流しの衣装に身を包み、顔に文様が入っている。使用モンスターは、竜を狙って主食とし、あらゆるものを切り裂く力を持つロストーク=サーペント。最初に対峙した時、伽藍堂馬の体を切り刻んで圧勝したが、改造人間の犬神大和に瞬殺される。 後に神代タツミの力によって復活し、リベンジを挑む。

音羽 輪舞/音羽 輪流都 (おとわ ろんど/おとわ わるつ)

虹死連の双子。二つ名は真紅の豪腕。使用モンスターは、電撃を操る豪腕をもち、自在に一体から二体になれるグリム=リパー。アイドルプロデューサー兼ファッションコーディネーターのオカマ。アイドルデュオ「ツゥインク」をプロデュースしている。オーディションで少女たちを集めては、グリム=リパーの力で、顔の形を自らの美学にあうように変えて楽しんでいた。

碧玉の釣鐘 (へきぎょくのつりがね)

虹死連の一人。本名は不明。釣り鐘型をしており、会話はすべてメールで行う。妄想時空に相手を引き込むことができ、自由を奪ってホルマリン漬けにしている。自らの体をバラバラにして、モンスターに寄生していた。

チャック=ビリー (ちゃっくびりー)

虹死連の一人。二つ名は暁の守護者。使用モンスターは、四肢による攻撃と波動弾を打ち出すことができるテラー=テスタメント。誇り高き戦士。死んだ娘の姿をメルジーネに重ね、彼女を護る誓いを立てている。卑怯な戦い方を決して許さず、逆に信念あるものには敬意を表している。

メルジーネ

虹死連の一人。二つ名は水色時代。カウツ・レーゲンドルフの妹。両親が死亡した理由を知らず、女神のカードを持っていれば殺した相手が現れる、と騙されて虹死連に参加する。使用モンスターは、巨大な:鎌であらゆるものを切り裂き、相手の心臓だけを抜き取ることができるソア=スロート。 娘のように彼女を護っていたチャック=ビリーを慕っていた。

紫苑 (しおん)

虹死連の一人。二つ名は闇の紫眼。使用モンスターは、自分の体に刺した針の痛みが二千倍になって対象の痛覚になるイクイ=ノックス。常に喪服を着ている女性で、人は死んでお葬式をしてもらうために生きている、という考えの持ち主。メルジーネとカウツの両親を殺した張本人。

シャハティ・アルハザード (しゃはてぃあるはざーど)

虹死連の一人。二つ名はカレーの王子様。伽藍堂馬はテレビで姿を確認するも、戦闘はしていない。久我マコトのデス=レックス=ウィングに倒されている。

犬神 大和 (いぬがみ やまと)

六神晶たちのクラスメイトで、空虚な眼をした男子高校生。六神晶とは仲がいい。実験体4号で、寄生させた竜を完全に制御できる、改造人間の唯一の成功体。実験体3号である伽藍堂馬を処分するために駆りだされた。両腕を鋭い刃に変え、切り刻むことができる(同様の能力を持つモンスターが前作『カオシックルーン』にも登場している)。 またすさまじい再生速度でケガが回復する。死ぬことができないことを苦しんでおり、死ぬために女神のカードを集めている。殺されるために魔界のグレイブ=ワーロックの元にいるようになる。

実験体1号、2号 (じっけんたいいちごう、にごう)

巨体の男性と包帯でぐるぐる巻きの女性。区別は不明。竜と融合し、召喚した際自分と融合する。男性は何もかもをぶち破る怪力と背中から射出するレーザーを使用。女性は体に生える無数の触手で触れることにより、摩擦を0にして相手の体を削ぎ落とす。同様の能力を持つモンスターが前作『カオシックルーン』にも登場している。

神代 タツミ (くましろ たつみ)

前作『カオシックルーン』から登場している。使用モンスターはゲビル=9。相手の人間のトラウマになっている死者を蘇らせる魔法死霊再生が使用でき、死んだ斑連九郎を伽藍堂馬の前で復活させた。渦巻きのような瞳をしており、伽藍堂馬をからかいながら女神のカード奪取を目論む。 グレイブ=ワーロックと共に活動する。

グレイブ=ワーロック (ぐれいぶわーろっく)

二つ名は魔界の現世の王。長髪で、マントを着込んで、いつも紅茶を飲んで優雅なたたずまいをしている。結界をものともせずワープし、空間ごと相手をこそぎとる力を持つ。伽藍堂馬の体から女神のカードを奪った。前作『カオシックルーン』では、久我マコトの兄であり、久我源一郎の息子で、久我カナメと呼ばれていた。 月の王ヨグ=ソトホースの復活を交渉するため、機界、魔界、神界、竜界の4界首脳会談を持ちかけるが、一方的に交渉決裂させた。

源 リョウガ (みなもと りょうが)

前作『カオシックルーン』の主人公。死竜王の使い手。デス=レックスの正統継承者で、竜界の里で人柱になっていた久我源一郎の息子。伽藍堂馬が竜界の里で女神のカードを奪われ意気消沈していた時に、襲ってきたメイド軍団を一網打尽にした。夏樹ハカナが死んだと思い込んでいる。

夏樹 ハカナ (なつき はかな)

前作『カオシックルーン』のヒロイン。六神晶たちの学校のB組の少女。町での戦闘に巻き込まれ、瀕死の重傷になっていたところを六神晶たちに助けられる。竜のカード使いであることが判明し、治療のため竜界の里に運ばれる。

久我 マコト (くが まこと)

前作『カオシックルーン』から登場している。闇竜王の正統後継者の少年で、久我源一郎の息子。闇影(かげ)を操り、竜の影に相手を沈めこむことができる。

御母衣 冴子 (みほろ さえこ)

前作『カオシックルーン』から登場している。源リョウガと共に行動し、伽藍堂馬の後をつける隠密。ハグネイルやキュラトスなどのモンスターを用いて、戦闘の後始末をしている。複数人存在し、源リョウガに偽情報を流して、ある企みを抱いている。

ゼロ=アレキサンドライト (ぜろあれきさんどらいと)

機界を統治している、頭にアンテナが生えた幼い容姿の女王。使用モンスターはロイヤル=バスター。あらゆる知識を身につけ、冷徹にして完璧な判断力の持ち主と言われているが、伽藍堂馬にすごまれると泣き出してしまう弱気な子供。神界最強のモンスター、月の王ヨグ=ソトホースの復活を阻止するため、機界、魔界、神界、竜界の4界首脳会談に応じるが、交渉決裂で魔界のモンスターに重症を負わされる。

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