ゆうれい小僧がやってきた!

ゆうれい小僧がやってきた!

地上に降り立った悪の妖怪たちを、正義の心を持つ戦闘妖怪が退治していく。妖怪同士の激しいバトルを中心に描かれるファンタジーアクション。ユニークなルックスをした妖怪と、人間たちが織りなす人情や友情も見どころの1つ。

正式名称
ゆうれい小僧がやってきた!
ふりがな
ゆうれいこぞうがやってきた
作者
ジャンル
お化け・妖怪
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概要・あらすじ

江戸時代、とある日本の離島に108もの妖怪たちが降り立ち、悪行三昧を働いていた。天界に住む正義の妖怪の支配者は、見かねて戦闘タイプの善行妖怪、亜鎖亜童子を送り込んで退治させた。その後は、妖怪たちが地上に出てこないよう亜鎖亜童子の石像を置いて見張っていたものの、火山の爆発により石像が壊れ、妖怪たちが甦ってしまう。亜鎖亜童子は双子の兄弟の姿を借りて再び人間界に現われ、中学校のクラスメイトらの協力を得ながら、妖怪を退治していく。

登場人物・キャラクター

恐山 百太郎 (おそれやま ひゃくたろう)

恐山琴太郎の双子の兄で、賽の河原中学の1年B組に転校して来た。善行妖怪の世界から悪の妖怪を退治するために人間界に送り込まれ、琴太郎と合体して亜鎖亜童子となる。身長140センチ。見た目は幼いが、知性を感じさせる話し方で周囲の大人にも一目置かれ、信頼を得ていく。弟の琴太郎と違い、理論的でクールな性格。ピンチになって周囲が動揺しても、1人冷静に状況を分析し、打開策を練り上げていく。 好きな食べ物はキムチ。三角物を見ると反射的に脅える三角恐怖症。三角物に恐怖を抱くのは、かつて妖怪の世界でいたずらをして三角形のガラスに閉じ込められてしまったトラウマによるもの。

恐山 琴太郎 (おそれやま きんたろう)

恐山百太郎の双子の弟で、賽の河原中学の1年B組に転校して来た。善行妖怪の世界から悪の妖怪を退治するために人間界に送り込まれ、百太郎と合体して亜鎖亜童子となる。身長140センチ。いつも落ち着きがなく、余計なおしゃべりが絶えない。カッコイイ人形に目がないといった変わった性癖を持つ。妖怪の存在を探知できる不思議な舌を持っている。 三角物を見ると脅える三角恐怖症である。三角物に恐怖を抱くのは、かつて妖怪の世界でいたずらをして三角形のガラスに閉じ込められてしまったトラウマによるもの。

亜鎖亜童子 (あーさあどうじ)

正義の味方の善行妖怪。恐山百太郎と恐山琴太郎が戦う際、合体して亜鎖亜童子の姿となる。江戸時代、日本で悪さばかり働いて人間たちを困らせていた108の妖怪たちを退治すべく、天界から派遣された。苦労の末に妖怪たちを退治した後は、地中深くマグマと一緒に閉じ込め、石像となって封印していた。だが、火山の噴火とともに彼の魂が宿った石像が壊れ、封印が解かれてしまう。 再び妖怪たちが暴れ回る人間界を見捨てておけず、百太郎、琴太郎の双子の兄弟となって現れ、妖怪たちと戦う。

百目仙人 (ひゃくめせんにん)

恐山百太郎と恐山琴太郎の師匠を務めた善行妖怪で、彼らを厳しく指導したことで知られている。かつてイタズラばかりして周囲を困らせていた百太郎や琴太郎に罰を与えるため、3年3か月のあいだ、彼らが壊した鉄塔のてっぺんのシンボルの代わりになることを命じた。これにより百太郎たちはガラスの三角形の檻に閉じ込められ、後々まで三角恐怖症に悩まされることになった。 その名の通り、身体中の至るところに大きな目玉が付いている。

摩亜照童子 (まーてるどうじ)

亜鎖亜童子の幼なじみでかつてのライバル。黒く醜い顔と、白く美しい顔が重なった二面妖怪。もともとは亜鎖亜童子と同じく善行妖怪だったが、善行を積んでも一向に報われない理不尽さと不条理に耐えられなくなり、悪行妖怪に魂を売って恐山百太郎たちに戦いを挑む。とはいえ決して人間たちの不幸を望んでいるわけではなく、妖怪と人間が共存できる世界を理想としている。

蝦蟇あやし (がまあやし)

兵庫県明石市に生息する、夏の夜にほろ酔い気分で水辺を歩く人間を襲う悪行妖怪。顔面いっぱいに広がる巨大な口を持ち、蝦蟇笛(がまぶえ)でガマガエルを自由自在に操る。恐山百太郎と恐山琴太郎の弱点が三角形であることを知り、三角形の物体を投げつける「三角攻撃」をしきりに繰り返す。

百猫妖怪 (ひゃくみょうようかい)

栃木県日光市に生息する悪行妖怪で、100匹以上の猫の集合体。普段は「猫泣き岩」と呼ばれる巨大な岩石の中に封じ込められているが、ひとたび岩が破壊されると猫の妖霊たちが甦って集まり、巨大な化け猫と化す。それぞれの猫に分離して、変幻自在の攻撃を繰り出すこともできる。自分たちの棲み処を破壊した人間たちに憎悪を抱き、その復讐として四谷巫子たちの乗ったバスを崖から突き落として数十人もの尊い命を奪った。

陰陽入道 (おんみょうにゅうどう)

長野県の山岳部に棲息し、登山に訪れた人をショック死させて死体を喰らう悪行妖怪。腹部に巨大な顔面を持ち、「二面妖怪」とも呼ばれる。上の顔は主に内臓を好み、腹部の顔は肉と皮を好んで食べる。いじめられっ子の呪井を操り、奇怪な事件を続発させ、賽の河原中学を恐怖に包み込む。

朱雀鬼 (すざくき)

日本出身の善行妖怪。髪が長いため、顔の表情が分からない。大きな翼を広げてムササビのように飛翔しながら優雅に戦うベビーフェイスで、日本妖怪界のニューヒーローと目される。

三途 霊子 (さんず れいこ)

賽の河原中学1年B組の女子生徒。容姿端麗なモテ系女子だが、強気な性格で不良グループに対しても堂々と渡り合い、弱者を守る姉御肌的気質も併せ持つ。妖怪退治に励む恐山百太郎や恐山琴太郎たちを後ろからサポートするヒロイン的存在でもある。

呪井 (のろい)

賽の河原中学1年B組の男子生徒。大人しく目立たない少年で、不良グループからさんざんないじめを受けていた。その陰気な性格を悪行妖怪の陰陽入道に見出されて妖怪契約を結び、悪のパワーを得ていじめっ子たちに復讐を始める。

非影狼 (ぴえろ)

賽の河原中学の番長として恐れられる男子生徒。ピエロのような派手なメイクをしている。とても中学生には見えないほどに恵まれた体格を誇り、当初は呪井をいじめたりと悪行三昧だった。だが、妖怪たちと戦う恐山百太郎たちの影響を受け、次第に改心していく。

菜鼠 介明 (なぞ かいめい)

賽の河原中学の1年の男子生徒。陰気で不気味な雰囲気を漂わせ、子供とは思えないほど理論的で冷静沈着。お化け屋敷という特殊で異常な空間にあっても1人冷静さを失わず、お化けが発生するメカニズムを科学的に証明して周囲を驚かせる。

齷田 悶露 (あくた もんろ)

賽の河原中学の新講堂に居座る幽霊。生前は女優を目指して芝居に励む元気いっぱいの女子だったが、劇でピーターパンを演じていた最中に天井の命綱が切れるアクシデントに遭い、そのまま床に全身を叩きつけられて死亡した。自分が死んだことに気付かず、古い講堂が立て直された後も新講堂に取り憑いて芝居を続けている。

四谷 巫子 (よつや みこ)

恐山百太郎たちのクラスに転入してきた賽の河原中学の女子生徒で、百猫妖怪によって引き起こされたバス事故の唯一の生存者。本来なら2年生だが、1年間入院していたため留年している。控えめで物静かな性格だが、自分の意見を持っていて、衝突を恐れず主張する意外な一面も垣間見せる。現在も1年前の事故の記憶に怯え、悩まされている。

井備利 (いびり)

賽の河原中学の女子生徒で、恐山百太郎たちの同級生。意地悪でプライドの高い女子。相手の気持ちも考えず思ったことを率直に言うタイプで、美人にも関わらず周囲からは嫌われている。バス事故の生存者で、陰のある四谷巫子の存在を煙たく思っている。

毬理男 (まりお)

不幸な母親の影響により、一生泣けない状態になってしまった赤ん坊。両親はそんな毬理男を不憫に思い、日本の妖怪たちの怖い姿を見せて泣かせようと考えていた。しかし、西洋の妖怪たちに連れ去られ、日本の妖怪たちを誘き出す人質に使われてしまう。これをきっかけに、日本の妖怪と西洋の妖怪のどちらが怖いかを競うトーナメントが開催されることとなる。 ルールは、毬理男を泣かせた方が勝ちというもの。

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