伊達政宗

伊達政宗

山岡荘八原作の作品を、横山光輝が単行本描きおろし形態でコミカライズしたシリーズ三作目。戦国末期に登場した奥州の虎・伊達政宗を主人公に、前半は奥州を舞台にした合戦を、後半は豊臣秀吉や徳川家康を相手に策謀を巡らせつつ、領地安堵に策を巡らせる姿を描く。

正式名称
伊達政宗
ふりがな
だてまさむね
作者
原作
ジャンル
時代劇
 
戦国
関連商品
Amazon 楽天

概要・あらすじ

女偉丈夫で知られる最上家の義姫と、伊達家当主・伊達輝宗の間に生まれた伊達政宗。虎哉禅師の薫陶を受け、へそ曲がりに育てられた政宗は、勇猛な戦略と冷徹な知性、慈愛の治世をもって領地を広げていく。しかし、時代はすでに織田信長をはじめとした優れた武将によって天下の趨勢が決まりつつあった。

政宗はへそ曲がりとして、名だたる大名たちを相手にスキあらば天下を狙い続ける。

登場人物・キャラクター

伊達 政宗 (だて まさむね)

幼名は梵天丸。幼い頃に疱瘡を患い、右目を失っている。虎哉禅師の薫陶を受け、勇猛さと計算高さを兼ね備えた勇将に成長。織田信長や羽柴秀吉の快進撃を聞き、彼らと相対する前に奥州を統一しようと奮戦する。歴史上の実在の人物、伊達政宗がモデル。

義姫 (よしひめ)

女だてらに馬に乗り、弓をたしなむ最上家の姫。中野宗時の策に乗り、伊達家に嫁入り。子供を人質にして夫・伊達輝宗の首級を上げることを企む。政宗を出産後、第二子を孕んだために計画は延期。その後、中野宗時の内通が露見し、計画は水泡に帰した。歴史上の実在の人物、義姫がモデル。

伊達 輝宗 (だて てるむね)

伊達政宗の父親。善良で信心深く、人が好い性格をしていた。その性格が元で、輝宗の代に伊達家は大きく力を失う。息子・政宗の成長ぶりに感嘆。政宗が18歳の天正12年に家督を譲る。畠山義継の陰謀により人質にされ、自決した。歴史上の実在の人物、伊達輝宗がモデル。

中野 宗時 (なかの むねとき)

伊達家家老。伊達家が弱体化したことを憂い、最上家に伊達輝宗と義姫の婚姻を勧める。できた子を義姫と共に最上家に逃がし、最上家の名で奥州統一を目指そうとしていた。しかしたくらみが露見し追放。その途中で斃死している。歴史上の実在の人物、中野宗時がモデル。

虎哉禅師 (こさいぜんじ)

快川紹喜大和尚の弟子で、秀才と名高い名僧。美濃岐阜の出身。伊達政宗の教育のために招聘され、資福寺の住職となる。政宗を豪快にして強情、斜に構えた物の見方ができる「へそ曲り」として厳しく教育する。歴史上の実在の人物、虎哉禅師がモデル。

片倉 小十郎 景綱 (かたくら こじゅうろう かげつな)

梵天丸の乳母・政岡の異父弟。幼い頃から伊達政宗の小姓を務める。用心深く、また長年の付き合いから政宗に意見できる数少ない人物の一人だった。歴史上の実在の人物、片倉景綱がモデル。

愛姫 (めごひめ)

坂上田村麻呂の血筋である田村家より伊達政宗の元に輿入れした姫。政宗より一つ下。正室として伊達秀忠、伊達忠宗、五郎八姫を産む。歴史上の実在の人物、愛姫がモデル。

丹波守 (たんばのかみ)

豊臣秀吉が飼っている猿。秀吉以外の言うことを聞かず、棒切れを持たせると誰であれ殴りつけるように躾けてあった。秀吉はこれを使って謁見に来た伊達政宗の反応を見ようと企む。しかし政宗はこれを察知し、先に扇の殴打と餌で躾け直してしまった。

石田 三成 (いしだ みつなり)

豊臣秀吉配下の武将。徳川家康と結ぶ可能性があるとみて、伊達政宗のことを敵対視する。朝鮮出兵の折も政宗を不利な立場に置き、さらに帰国後には豊臣秀次に謀反を勧めた罪をでっち上げようともした。歴史上の実在の人物、石田三成がモデル。

五郎八姫 (いろはひめ)

松平忠輝に嫁いだ伊達政宗の娘。政宗が忠輝に影響を与えるきっかけになる。忠輝の様々な謀反の疑いが浮上したのち、政宗が徳川家に謀反を起こすことが無いことを示すために離縁させられる。歴史上の実在の人物、五郎八姫がモデル。

松平 忠輝 (まつだいら ただてる)

徳川家康の六男。気性は激しく勇敢。大久保長安によって育てられ、海外に乗り出すことを夢見る。また伊達政宗の影響で、隠居した家康、将軍の座に就いた秀忠を追い落とし、天下取りを伺うことが度々あった。歴史上の実在の人物、松平忠輝がモデル。

大久保 長安 (おおくぼ ながやす)

松平忠輝の付家老にして金山奉行。金山で得た黄金を背景に、エスパニアのフィリップ大王(フェリペ二世)と組み、カソリックの政権を作ろうと画策。伊達政宗も仲間にしようと近づいた。しかし、志半ばに急死している。歴史上の実在の人物、大久保長安がモデル。

柳生 宗矩 (やぎゅう むねのり)

徳川家に兵法指南役として仕える大身旗本。徳川家康も相談役として重用していた。伊達政宗は家康の意向を知るため、また自分の考えをそれとなく伝えるために、宗矩の元を訪れていた。歴史上の実在の人物、柳生宗矩がモデル。

SHARE
EC
Amazon
logo