すくらんぶるゲーム

すくらんぶるゲーム

先祖代々続く由緒正しい暴力団の一人娘として、何不自由なく育った女子学生が、ふとしたことから、反骨精神いっぱいの我楽のメンバーとして、しぶしぶ活動していくことになる。退屈だった毎日が、お祭りのように楽しい日々へと変わっていく学園生活を描いたドタバタコメディ。「週刊少女コミック」1981年第22号から連載された作品。

正式名称
すくらんぶるゲーム
ふりがな
すくらんぶるげーむ
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
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概要・あらすじ

学校からの帰り道、怪しい人物に後をつけられていた暴力団「深町組」の跡取り娘・深町絢は、自ら待ち伏して犯人を捕まえようとするが、間違えて通りすがりの青年を転ばせてしまう。そんな彼が落としていったものは、絢が通う学校の校章だった。翌日、絢が友人に昨日の出来事を話していると、校内で逃げ回る増尾拓郎たちを見かける。

彼らは今話題の我楽のメンバーだ、と友人から聞かされるが、そんな中でも絢は相変わらず誰かの視線を感じていた。複雑な思いで帰宅すると、なんと自宅の庭に、先ほど校内で見かけた拓郎が忍び込んでいた。そして彼は絢に、「ミス白鷺の候補者に上がっているから知らせに来た」と告げるのだった。

登場人物・キャラクター

深町 絢 (ふかまち あや)

私立白鷺学園大学附属高等学校に通っている1年の女子。表向きは深町建設株式会社の社長令嬢ということになっているが、実は先祖代々から続く由緒正しい暴力団「深町組」の一人娘。勝ち気で正義感が強く、曲がったことが大嫌いな性格の持ち主。我楽のメンバーたちから威勢の良さと度胸があるところを買われ、不本意ながらも一緒に活動していくことになる。

増尾 拓郎 (ますお たくろう)

私立白鷺学園大学附属高等学校に通う1年の男子。我楽のメンバーの1人。宮畑興信所に勤める父親と二人暮らしをしており、家事全般が得意。なぜか学園の校章である白鷺を逆にしたエンブレム付きの上着を持っている。授業をサボっては大学部に入り浸り、何かと問題を起こすため「白高の反逆児」と呼ばれている。当初は面白い記事のネタのために、軽い気持ちで深町絢に近づくが、徐々に絢に惹かれていく。

端芝 ヒロコ (はしば ひろこ)

私立白鷺学園大学に通う女子。我楽のメンバーの1人。大学の「ミス白鷺」に選ばれるほどの美人。高校時代、来生祥智と2人で学園の方針に反発し、自由とは名ばかりの「ことなかれ主義」に対する反対運動を行っていた。その結果、罰として海外へ留学させられてしまったことがある。

来生 祥智 (きすぎ よしとも)

私立白鷺学園大学に通う男子。我楽のメンバーを率いるリーダー的存在。クールな雰囲気とメガネがよく似合うインテリタイプで、大学のみならず学園内の女子学生たちからとても人気がある。高校時代は生徒会長を務め、端芝ヒロコとともに、自由とは名ばかりの「ことなかれ主義」な学園の方針に反発していた。

須藤 礼文 (すどう れもん)

私立白鷺学園大学に通う男子。我楽のメンバーの1人。ジョン・レノンを崇拝しており、ビジュアルも似せようと頑張っている。メンバーの中では影が薄く、自他ともに認める「完全無欠の脇役人間」。将来はジャーナリストになることを希望し、我楽でもその文才を発揮しようと努力している。

金垣 臣 (かながき じん)

金垣工業を経営する暴力団「金垣組」の跡取り息子。大学に在学中で、経済を勉強している。幼なじみの深町絢には、子供の頃よりからかわれ続けていたが、それでも彼女に想いを寄せていた。絢を振り向かせようと、様々な汚い手を使って何とか取り入ろうとするが、真っ向から拒絶されてしまう。

深町絢の父 (ふかまちあやのちち)

先祖代々続く由緒正しい暴力団「深町組」の組長。深町絢の父親。大勢の組員を束ねる組織のトップでありながら、妻と絢に対してはとても気弱な性格である。妻とは丁半賭博をよくやっているが、必ず負かされてしまい、その度に絢に泣きついている。

深町絢の母 (ふかまちあやのはは)

深町絢の母親で、いつも華やかな着物に身を包んでいる美人。丁半賭博を得意とし、若い頃は「ツボふりのお駒」として名を馳せていた。暇があれば深町絢の父と丁半賭博を楽しむ毎日を送っている。夫よりも威勢が良く、絢のピンチの際は、啖呵を切って相手に立ち向かうが、大抵は杞憂に終わる。

帆足 哲之 (ほあし てつゆき)

我楽のメンバーたち行きつけの喫茶店「明夢(めいむ)」のマスター。私立白鷺学園大学のOBで、在学中は来生祥智とともにさんざん好き勝手をやっていた。社会人になってからは落ち着いた生活を送っている。来生たちの活動を温かく見守り、深町絢が困った時には、アドバイザーとしての役割も担っている。女癖が悪く、同じ大学に通っていた石原円香と駆け落ちをして現在に至っている。

石原 円香 (いしはら まどか)

我楽のメンバーたち行きつけの喫茶店「明夢(めいむ)」の女性アルバイト店員。私立白鷺学園大学出身で、過去には「ミス白鷺」にも選ばれた才色兼備である。しかし意外と大ざっぱな性格をしており、エリートサラリーマンとの縁談を蹴って、帆足哲之との駆け落ちを決行した。

石原 真理 (いしはら まり)

石原円香の妹。とても姉想いで、円香のことをいつも心配しており、時々様子を見に来ている。自分から円香を奪った帆足哲之を心底嫌い、円香にも交際を大反対している。しかし、心の底では、相手が誰であろうと、円香が本当に好きな人と幸せになってくれることが一番だと考えている。

本多 俊昭 (ほんだ としあき)

私立白鷺学園大学附属高等学校に通う1年A組の男子。深町絢が進級してから入学して来た。体が大きく、中学時代は相撲のチャンピオンだった。桜の木の下で喫煙していたところを絢に注意されて、思わず一目惚れしてしまう。それがきっかけで、我楽に入ることを自ら希望する。見た目に似合わず小回りの利く性格で、絢から指示されなくても、自分で最善の方法を考えて行動することができる優秀な人材。

高柳 アリサ (たかやなぎ ありさ)

モデルをしている女性。宮畑興信所でアルバイトを始めた増尾拓郎の尾行対象となった。とある会社の社長と望まない婚約をしてしまい、それを破棄させるために、夜ごと相手を変えてはクラブなどで遊び歩いている。何とかスキャンダルのしっぽを掴んでもらおうと企んでいたが、拓郎によって阻止されてしまうことになる。

増尾拓郎の父 (ますおたくろうのちち)

増尾拓郎の父親で、宮畑興信所に勤めている男性。中年でありながらもスリムな体型を維持しており、外見は拓郎と大差ない年齢に見える。仕事はあまりできないが、興信所の所長のお情けで、何とか解雇されずに済んでいる。職業柄、どんな仕事もいとわない覚悟を決めているものの、ゴキブリと幽霊は大の苦手。

秋穂 (あきほ)

本多俊昭の別荘の近くに住んでいる少女。アイドルのようなかわいらしい容姿で、大の大人である増尾拓郎の父でさえも、たちまち虜にしてしまったほど。休暇を利用して本多の別荘に遊びにやって来た増尾拓郎に一目惚れ。何とかして拓郎の気を引こうとするが、深町絢の存在を気にして、今一つ先へ踏み込めずにいる。外見からは想像もできないが、肝が据わっており、たくましい一面もある。

集団・組織

我楽 (がら)

私立白鷺学園内で不定期発行のミニコミ誌を作っている集団。学園附属の大学生と高校生たち数名で構成されている。メンバーたちがそれぞれ面白いと思ったことは何でもやる主義で、トトカルチョやミスコンテストなど、さまざまな企画を用意しては、お祭り騒ぎで生徒たちを盛り上げる。多少、悪ふざけの度が過ぎてしまうため、教職員たちにとっては悩みの種である。

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