あの娘はヤリマン

あの娘はヤリマン

ヤリマンという噂のあるクラスメイトの女の子は、実は槍で戦う「槍マン」だった。最強を求めてさまざまな「マン」と戦う女の子と、彼女に振り回される男の子を中心に描くバトルギャグ漫画。槍マンや剣マンをはじめ、作中にはさまざまな「マン」が現れ、その中には読者のアイデアが採用されたキャラクターも登場する。「少年ジャンプ+」2015年32号から2016年30号にかけて不定期に掲載された。コミックス第2巻の巻末には、「少年ジャンプ」2016年8号に掲載された「出張版 あの娘はヤリマン」も収録されている。

正式名称
あの娘はヤリマン
ふりがな
あのこはやりまん
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
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あらすじ

第1巻

端本真夜は、クラスメイトの加部から、真夜が片思いしている林沖美が、町はずれの神社で夜な夜な男をとっかえひっかえしている、とんでもないヤリマンだという噂を聞かされる。心配になった真夜が神社を訪れると、そこに現れたのは槍を手に「槍マン参上!」と叫ぶ沖美だった。沖美は幼少の頃より槍の修行を続け、槍一本で天下にその名を知らしめる事を目的とする「槍マン」だったのだ。ヤリマンだという誤解は解けたものの、そこへ別の槍マンである敵槍マンのオッサンが現れる。夜な夜な男をとっかえひっかえしている、というのはバトルの事だったのだ。沖美は敵槍マンの胸を槍で貫き、殺してしまう。目の前で沖美が人を殺した事に動揺する真夜だったが、命がけの戦いに慣れている沖美は平然としていた。さらに剣マンが現れ、1か月後に富士の樹海で開かれる最強マンを決めるトーナメントで、沖美が槍マンの代表として選ばれた事を告げる。優勝者には、いっさいの武装を拒否して素手で戦う、伝説であり最強のマンと呼ばれる手マンと戦う権利が与えられるという。その栄誉に興奮を隠せない沖美は、メッセージを伝えて去ろうと背を向けた剣マンを、背後から槍で貫き、ライバルを減らすのだった。沖美は最強マントーナメントに向けて1か月のあいだ、ライバルを減らすための旅に出るという。真夜は沖美からその旅に同行しないかと誘われるが、足手まといになるからとその申し出を断るのだった。(1本目「ヤリマン参上」)

ライバルを減らす旅に出た沖美は転校し、真夜は彼女の旅立ちを止めなかった事に後悔していた。そんな真夜に、加部はとなりのクラスにも別のヤリマンがいるらしいと告げる。別の槍マンの存在に驚いた真夜が、となりのクラスへ急ぐと、そこにいたのは男といちゃいちゃしている門松多恵だった。一応気になった真夜は、多恵の尾行を続けるが、彼女は次から次へといろいろな男といちゃつく本当のヤリマンだった。真夜の尾行に気づいていた多恵は、真夜をカラオケ店に誘う。そこに敵竹槍マンが現れる。竹槍マンとは、農民を苦しめる悪代官を竹槍一本で倒す事を目標とする者だった。それを受けて多恵も竹槍を構える。彼女はヤリマンであり、竹槍マンでもあったのだ。しかし多恵は弱く、劣勢となる。真夜は「通報マン」として、フロントに電話しようとするが、敵竹槍マンの一撃を受けて気絶。そこに突然、沖美が現れ、敵竹槍マンを槍で貫いて殺すのだった。真夜が目を覚ますと、沖美はすでに去ったあとだった。真夜が沖美に惚れている事を知った多恵は、真夜の沖美捜しに協力する事を約束する。(2本目「もう一人のヤリマン」)

真夜は、となりのクラスの担任教師・佐崎が、ヤリマン女生徒と付き合っているらしいという情報を加部から得て職員室へ向かう。佐崎先生と付き合っているのは、多恵だった。真夜は、佐崎先生と接するうちに彼がすべての判断を他人に委ねるという、異常なほどの受け身の生活を送っている事を知る。そこへ敵盾マンが出現し、佐崎先生も盾マンである事が判明するが、どちらの盾マンも受け身のため、勝負が始まらない。そのスキをついて乱入して来た沖美が敵盾マンを槍で貫き、また一人最強マントーナメントのライバルを減らす事に成功するのだった。佐崎先生は真夜の説得によって盾マンとしてトーナメントに出場する事をあっさりとあきらめ、沖美には見逃してもらう。真夜が沖美のトーナメント出場を止める間もなく、彼女はすぐにその場を立ち去ってしまったが、佐崎先生が沖美の家の住所を教えてくれる事になった。(3本目「うけせん」)

佐崎先生から沖美の家の住所を聞いた真夜は、多恵といっしょに林家を訪ねる。二人を出迎えたのは、沖美の母親・楊子と、沖美の祖父で槍マンとしての師匠でもある林沖太郎であった。沖美は不在だったが、最近マン狩りをしている槍マンを倒そうと考えた鎌マンが、襲撃して来る。そこへ沖美が戻って来て、鎌マンを一撃のもとに倒す。沖美の身を案じる真夜は、沖美に最強マントーナメントの参加を辞めるわけにはいかないかと尋ねるが、沖美には打倒・手マンという目的があった。実は沖美の祖父・沖太郎が排尿するたびに精神が6歳児に退行してしまうのは、沖太郎が手マンに敗れたショックのせいであり、それゆえ沖美は手マンを倒さなければならないのだった。(4本目「じじい6/67」)

沖太郎のアイデアで、沖美に危険な打倒・手マンをあきらめさせるため、林家に罠をはって沖美を捕まえ、あきらめるまで監禁する事にした真夜達。計画どおり沖美を罠にかける事ができたものの、そこに最強マントーナメントの主催者から沖美暗殺を依頼された弓マンがやって来る。トーナメントのライバルを減らすためにマン狩りをしている沖美が、トーナメント主催者から目をつけられたのだった。真夜は、沖美のトーナメント参加を止めるのをあきらめ、その代わりに相手を殺さないようにしてほしいと頼む。それを承諾した沖美は、弓マンの胸を槍で貫いて倒す。それは急所を外した「峰刺し」であり、弓マンの命を奪わないまでもトーナメントまでは完治しないダメージを与えていた。一方、トーナメント主催者は、強すぎるため賭けの成立の邪魔になる手マンも消そうと考え、暗殺者として銃マンを差し向けていたが、銃マンはあっさり手マンに返り討ちに遭う。(5本目「二人だけの逃避行」)

沖美は、最強マントーナメントの主催者からレセプションパーティへの招待状が届いたため、真夜、多恵と共にパーティ会場へ向かう。そこは多恵の打倒目標でもある悪代官の屋敷だった。トーナメントの参加者達を出迎えた悪代官の執事ワタナベは、屋敷内のプールで「マンだらけの水泳大会」の開催を宣言。参加を断れば、トーナメントへの参加資格を失うという。水着に着替えた沖美は、槍マンとしてほかの出場者を次々とプールへ落としていく。一方、トーナメント参加よりも悪代官を倒す事が目的の多恵は、真夜を連れて悪代官の部屋へ向かう。そこに沖美も駆けつけ、悪代官に銃マンの居所を教えるよう迫るが、銃マンはすでに手マンによって倒されていた事が判明する。手マンは殺し屋として銃マンを差し向けた悪代官の屋敷を襲撃し、屋敷の権利やトーナメントの権利など、悪代官の持つ権力すべてを奪って去っていた。(6本目「プールロワイヤル」)

沖美、真夜、多恵の三人は、最強マントーナメントの会場へバスで向かう途中、健康ランドの温泉で一休みする事にする。男湯のサウナに入っていた真夜は、斧マンの襲撃を受けるが、それを助けてくれたのは伝説の最強マンと呼ばれる手マンだった。手マンは男が好きらしく、真夜はすっかり気に入られてしまう。(7本目「温泉でイこう」)

いよいよ最強マントーナメントが開催される。1回戦第一試合は、槍マン(沖美)対縄跳びマン。縄跳びマン(中年)縄跳びマン(若い方)の二人一組の高速で回転させる縄で迫る縄跳びマンだったが、槍マンはなんなく撃破し、2回戦進出を決める。(8本目「中年縄化粧」)

1回戦を勝ち抜いた沖美は、2回戦までの空き時間に真夜、多恵と共にマン博覧会2015(通称「マン博」)を観に行く。そこには、古今東西あらゆるマンにまつわる貴重なアイテムが展示されていた。会場内のステージでは、マン博のイメージキャラクターとして起用されたアイドル「RICE」のミニライブが始まる。そのRICEは、多恵の妹の門松米子だった。男が嫌いな米子は、沖美の事を気に入り、手作りのおはぎを振る舞う。その後、沖美が2回戦に向かうと、対戦相手はなんと「鋤マン」として現れた米子だった。沖美がさきほど食べたおはぎには、眠り薬が仕込まれており、沖美は急激な眠気に襲われ、ピンチに陥る。(9本目「やりゆり♪」)

眠り薬による眠気に襲われた沖美だったが、毎朝の日課としている槍マン体操第一を行って体内時計を朝の状態にリセットする事で眠気を吹き飛ばす。立場が逆転して窮地に陥る鋤マン(米子)だったが、ドM体質の鋤マンはピンチになるほどに強くなる。しかし、沖美は鋤マンの苦手な男性レフェリーをぶつけ、勝利を手にするのだった。(10本目「着るミーオベベ」)

真夜は、駅前のデパートにヤリマンが出没すると聞き、多恵と共に現場へ向かう。そこにいた少女は、30年後の未来からやって来た真夜の娘・恵美だった。この時代を観光したいという恵美の願いを受けて、彼らは楽しい一日を過ごす。そこへ熊の爪を武器に闘う過去からのタイムトラベラー熊ンが現れ、恵美との勝負を始める。恵美は武装グローブのみで敵と戦う者「グロマン」だったのだ。恵美は色んな時代のマンと闘ってみたくてこの時代にやって来て、偶然若い頃の父親である真夜と出会ったのだった。闘いを終えた恵美は満足して未来へと帰っていった。(おまけ漫画「あの娘はグロマン」)

第2巻

最強マントーナメントを順調に勝ち進む槍マンこと林沖美は、彼女に付き添う端本真夜門松多恵と三人で食事をしていた。だが、そこには伝説の最強のマン手マンの姿もあった。真夜の事を狙う手マンは、真夜の目の前で鶴岡とイチャつく事で、真夜にヤキもちを焼かせようとするが、そもそも手マンにまったく気がない真夜にはなんの効果もなかった。性欲が強そうな手マンが気に入った多恵は、手マンを誘惑するが手マンの技によって、性格を恥ずかしがり屋に変えられてしまう。それを見た沖美は、祖父・林沖太郎の精神を6歳児に退行させた手マンの存在に気づき、槍で攻撃を仕掛ける。それを防いだのは鶴マンとして登場した鶴岡だった。手マンは、次の3回戦が沖美と鶴岡の対決である事を明かし、もし鶴岡が勝ったら真夜を自分の彼女にするという条件を提案。沖美はそれをあっさりと了承する。(11本目「HOME MAID 薔薇族」)

最強マントーナメントの3回戦第一試合、沖美対鶴マンの勝負が始まる。鶴マンは股間などから二羽の鶴を出現させ、沖美は三対一の不利な状況で苦戦を強いられる。一方、観戦席では手マンに個人的な恨みを持つ跳ねマンのコンビが手マンを襲撃するが、あっさり手マンに倒されていた。その後、沖美が武器にしている論戯盗(ロンギヌス)の槍から論戯盗の槍の精が現れ、沖美に力を貸すと提案する。(12本目「鶴の倍返し」)

鶴マンの攻撃に苦戦する沖美に対し、論戯盗の槍の精は、力を貸してやるから自分の股間を押せと提案する。しかし、股間を押したり引いたりするのは、夫婦の間柄のみだと祖父から教えられていた沖美は、その提案に応じられない。仕方なく沖美は、鶴マンが攻撃して来たクチバシをうまく論戯盗の槍の精の股間に当てさせる事に成功。論戯盗の槍の精の股間から出たフェロモンには、動物を性的に興奮させる効果があり、鶴マンが従える二羽の鶴を無力化させる。こうして沖美は鶴マンを倒し、準決勝進出を決めた。(13本目「股押しYES!」)

鶴マンを倒した沖美は、宿敵・手マンとの待ち合わせ場所に向かうが、一足早く手マンを見つけた沖太郎が手マンに勝負を挑み、敗れていた。沖美は、手マンの技によってツンデレ娘に変えられてしまった沖太郎の姿を目にする。さらに沖美と多恵もあっさり手マンに倒され、処理マンによって連れていかれてしまう。死なずに敗北した者は、奴隷として海外に売られるという。手マンから逃れた真夜は、沖美と多恵を助けるために二人が乗せられた飛行機に潜入し、発見する。しかし、沖美は手マンの技によって本物のヤリマンに変えられていた。(14本目「孫娘の事なんかぜんぜん好きじゃないんだからねっ!!」)

手マンによってヤリマンに変貌させられた沖美は、助けに来た真夜を襲おうとする。機内での騒ぎを聞きつけた護送人がやって来て、磁場マンとしての姿を現すが、沖美に倒される。磁場マンを倒した沖美は真夜に狙いを定めるが、真夜は持ち込んでいた論戯盗の槍で沖美の攻撃を防ぎ、論戯盗の槍の精に沖美を元の性格に戻すよう頼む。客室乗務員に女装した真夜の姿をまんざらでもないと感じた論戯盗の槍の精は、真夜に自分の股間を押す事を許可。論戯盗の槍の精の股間から出たフェロモンによって、沖美のヤリマン化は解除された。しかし、磁場マンの磁力の影響で飛行機はコントロールを失って墜落し、三人は無人島に脱出した。(15本目「マン喰い」)

墜落する飛行機から無人島へ何とか脱出した沖美ら三人は、自給自足のサバイバル生活を始める。そんな中、現地で一人の男性と出逢う。その人物は、10年前にいなくなった沖美の父親だった。(16本目「ヤリコック」)

10年ぶりに娘と再会した沖美の父親・龍太郎は、妻の楊子から近況を聞いており、沖美に手マンを倒すための武器がこの島にある事を告げる。沖美は、そこでレア武器である論戯盗の槍をもう1本手に入れる。すでに所持していた論戯盗の槍と合成する事で、論戯盗の槍SR+に合体進化させる事に成功。無事に武器を手に入れ、島から脱出しようとする一行の前に、手マンから真夜奪還を命じられた爆弾マンが襲撃して来る。沖美は論戯盗の槍SR+の力を使って、5体の分身を作り出す秘伝「5人林」を繰り出し、爆弾マンを退けた。(17本目「ぼくらはヤリホルダー」)

ボートで島を出た沖美ら一行は、手マンの本拠地である手マン城へ向かう。論戯盗の槍の精を使って手マンの動向を探る一行は、手マンがロシアやアメリカの大統領との強力なコネを持ち、ドバイの石油王とも親しくして油田の権利を手に入れ、強大な力を持つ事を知る。さらに、沖美達が手マンの動向を探っている事もバレていた。そうこうしているうちに、船は手マン城へ到着する。(18本目「かんしごと」)

手マン城へたどり着いた一行の前に手マンが姿を現す。沖美はいきなり秘伝の5人林を繰り出して手マンに攻撃を仕掛けるが、手マンにはかなわなかった。沖美のピンチに、真夜は沖美を見逃してくれたらなんでもすると手マンに懇願する。(19本目「テマンのG★SPOT」)

沖美のピンチに、龍太郎は沖美に真夜の尻に論戯盗の槍SR+を突き刺すよう命じる。そうする事で最強の槍が誕生するというのだ。真夜は覚悟を決め、龍太郎が時間を稼いでいるあいだに尻に沖美の槍を突かせる。こうして、最強の槍「ゲイ・ボルグ」が誕生。沖美はついに悲願であった手マン撃破を成し遂げるのだった。真夜達は学生生活に復帰し、転校していた沖美もクラスに戻って来た。しかし、真夜の家には、真夜の尻に武器を突き刺せば最強の武器が手に入ると聞いた全国のマン達が押し寄せるのだった。(20本目「みんなのヤリマン」)

加部から妹の端本千尋がヤリマンだという噂があると聞いた真夜は、心配になって沖美、多恵と共に千尋を尾行する。しかし、千尋は夜な夜な倉庫で開催される高レートの麻雀勝負に参加して勝ち続けている、「殺りマン(麻雀)」であった。(おまけ漫画「僕の妹がヤリマンなわけがない」)

とある小学校の男子達は、夜な夜な近所の公園にヤリマンが出没するという情報をインターネットで入手する。その夜、公園に向かった男子小学生の千葉と佐藤が目にしたのは、槍を手にして戦う女性「槍マン」だった。そこにオッサンの第二の槍マンも現れて、二人は闘いを開始。女の槍マンは、男槍マンの胸を槍で貫き、殺すのだった。さらには剣マンも出現するが、女槍マンに倒される。女槍マンは、千葉と佐藤に早く家に帰るよう告げ、その場を去っていくのだった。(出張版「あの娘はヤリマン」)

登場人物・キャラクター

端本 真夜 (はしもと しんや)

クラスメイトの林沖美に思いを寄せる男の子。金髪のメッシュの入った髪型だが、ヤンキーではなくごく普通のおとなしい少年。沖美が「槍マン」である事を知り、のちに彼女の身を案じて同行するが、ケンカはからっきし弱い。純情な性格だが、年頃の少年相応のスケベなところもある。

林 沖美 (はやし おきみ)

端本真夜のクラスメイトの少女。槍一本で天下にその名を知らしめんとする「槍マン」として、夜な夜なほかのマン達と命を賭けた勝負をしている。黒髪ロングストレートの美少女で、前髪は眉の上あたりでまっすぐ切りそろえている。幼少の頃より槍の修行で腕を磨いており、戦いで相手の命を奪う事にはなんのためらいも感じない。槍と戦いの事ばかり考えている天然なところがあり、エッチな事には免疫のない純情なところがある。 門松多恵からは「林ちゃん」の愛称で呼ばれる。身長152センチ、体重45キロ。誕生日は2月28日で、血液型はO型。好物は鍋。

加部 (かべ)

端本真夜のクラスメイトの少年。真夜が林沖美に片思いしている事を知っており、沖美がヤリマンという噂がある事を真夜に伝えた。その後も真夜にヤリマン情報を伝える。

敵槍マン (てきやりまん)

林沖美の前に現れ、勝負を挑んできた槍マンの男性。筋骨隆々のたくましい体つきで、髭を生やし、三国志に出てきそうな時代がかった服装をしている。沖美にあっさり槍で胸を貫かれて、死亡した。三国志マニアをこじらせて槍マンになったらしく、普段も武将を意識した口調で話すため、周囲の人達からは距離を置かれていたという。身長198センチ、体重88キロ。 誕生日は5月5日で、血液型はO型。趣味はお菓子作りで好物はマカロン。

剣マン (けんまん)

林沖美の前に現れ、沖美が1か月後に富士の樹海で開かれる最強マンを決めるトーナメントの槍マン代表として選ばれた事を告げた男性。バイキングのようなヘルメットをかぶり、スカーフで口元を隠しており、目しか見えない。剣マンの代表に選ばれるほどの実力者だったが、沖美の不意打ちで殺された。身長192センチ、体重98キロ。誕生日は11月3日で、血液型はAB型。 趣味は編み物で好物はパウンドケーキ。

処理マン (しょりまん)

どこからともなく現れて、マン同士の戦いで敗れた死者を処理してくれる謎の男性。モヒカン刈りでイヤリングをし、口紅を塗った近寄りがたい外見の無口な人物。日本マン協会に雇われているらしく、彼らが敗者を処理してくれるおかげで、死体が発見されて騒ぎになる事もなく済んでいる。

門松 多恵 (かどまつ たえ)

端本真夜のとなりのクラス「2-Z」に在籍する女子生徒。金髪のロングヘアで、制服のシャツの胸をはだけ、ネックレスをしたギャル風の派手な美人。本物のヤリマンで、学校に存在するすべての男と付き合う事を目標にしている。農民を苦しめる悪代官を倒す事を幼い頃からの目標としている「竹槍マン」でもある。しかし、戦いは苦手で弱い。

敵竹槍マン (てきたけやりまん)

門松多恵に勝負を挑んできた竹槍マンの男性。名は「権兵衛」といい、最強マントーナメントで優勝し、優勝者のネームバリューを活かして悪代官を倒す事を目標としている。チョンマゲ姿の屈強な人物で、竹槍で多恵を追い詰めるが、突然乱入して来た林沖美に槍で貫かれ、絶命した。

佐崎 (さざき)

端本真夜が在籍する学校の男性教師。おかっぱ頭で眼鏡をかけている。女子生徒の門松多恵と交際している。すべての決断を他人まかせにする事で余計なエネルギーを消費しないという信念を持ち、超受け身の生活を送っている。ハードディスクレコーダーはおまかせ録画のみ、歯医者でもおまかせ治療、メールは受信しかしない、という徹底ぶりで、他人に頼まれたり誘われたりしても絶対に断らない。 実は盾マンでもあるが、戦いでも受け身のため、敵盾マンとはお互い手を出さずに勝負が始まらなかった。

敵盾マン (てきたてまん)

同じ盾マンである佐崎先生の前に現れ、勝負を挑んできた盾マンの男性。ローマ時代のような兜をかぶり、古代のコロシアムで戦う戦士のような出で立ちをしている。盾マン同士がお互いに手を出さずに戦いが膠着しているうちに、突然現れた槍マン(林沖美)に槍で貫かれて絶命した。身長175センチ、体重68キロ。誕生日は4月29日で、血液型はB型。 趣味はダーツで好物はバーベキュー。

楊子 (ようこ)

林沖美の母親。ショートカットの髪型で若々しい活発そうな美人。初対面の端本真夜に対して、自己紹介の時にいきなり沖美を出産した場面を想像してもいいのよ、と口にする変わり者。

林 沖太郎 (はやし おきたろう)

林沖美の祖父で楊子の義父。長い白髪をオールバックにして後ろに流し、和服を着ている。沖美の槍マンとしての師匠でもある。武人らしい矍鑠(かくしゃく)とした人物だが、手マンとの勝負に敗れたショックで排尿のたびに精神が6歳児に退行するようになってしまった。それ以来、排尿をスイッチに本来の紳士然とした性格と6歳児の性格とが入れ替わるようになっている。

鎌マン (かままん)

両手に持った鎌で戦う男性。最近槍マンがマン狩りをしているという噂を聞き、自ら槍マンを倒すべく林沖美の自宅へやって来た。その鋭い鎌で門松多恵の衣服を切り裂くが、家に帰って来た沖美の槍に貫かれてあっさり倒された。普段は鎌の技術を活かして、ガーデニング会社で働いていたらしい。買い物依存症気味なところがあり、マン専用の通販サイト「売りマンオンライン」の利用額は月平均15万円ほどだという。 身長177センチ、体重72キロ。誕生日は12月23日で、血液型はA型。趣味は雑貨集めで好物は生クリーム入りマフィン。

弓マン (ゆみまん)

最強マントーナメントの主催者から槍マン(林沖美)暗殺の依頼を受け、沖美を殺しにやって来た男。アマレス選手のようなピチピチのレオタードを着て、股間をもっこりさせている。3本の矢を同時に放って攻撃するが、沖美の槍によって倒された。身長181センチ、体重86キロ。誕生日は9月15日で、血液型はB型。趣味はステンドグラスアートで好物は白玉クリームあんみつ。

銃マン (じゅうまん)

「世界一腕が立つマン」と評される男性。チョンマゲで頭の上にピストルが付き、大名のような恰好をしている。暗殺ならかなうものがいないと言われるほどで、最強マントーナメントの主催者から手マンの暗殺を依頼されるが、あっさり手マンによって倒された。弓マンとは親友で、休日にはいつもいっしょに遊びに出かける仲だという。身長177センチ、体重75キロ。 誕生日は1月15日で、血液型はO型。趣味はアロマテラピーで好物は豆乳寒天。

悪代官 (あくだいかん)

最強マントーナメントを主催する男性。スーツ姿だが、頭はチョンマゲで中年の醜いオッサン。厳しい年貢を取り立てて門松多恵の村の農民達を苦しめているらしく、多恵の怒りを買っている。強すぎるためトーナメントの賭け成立の障害となる手マンを暗殺するため、銃マンを差し向けたが失敗に終わり、報復として手マンによって全財産を奪われた。 さらに手マンによって股間に貞操帯を付けられ、身も心も手マンの奴隷にされている。

ワタナベ

悪代官に執事として仕える中年の男性。悪代官にこき使われているが、盆と正月に半日も休みを取らせてもらえる事を喜び、悪代官様は世界一優しい人だと妄信している。最強マントーナメントの権利が手マンの手に渡ったあとも、トーナメントの運営やイベントの進行など、さまざまな雑事に忙しい。

手マン (てまん)

いっさいの武装を拒否して素手で戦う、伝説であり最強のマンと呼ばれる男性。あまりに強すぎるため、彼が参加する最強マントーナメントでは賭けが成立しなくなるほど。そのため、トーナメント主催者である悪代官から暗殺者として銃マンを差し向けられたが、あっさり返り討ちにした。また、林沖美の祖父・林沖太郎を倒した事で、沖太郎はショックで精神が6歳児に退行したため、復讐に燃える沖美から狙われている。 年下のかわいい系の少年が好きで、端本真夜の事を気に入り、手に入れようと考えている。戦いでは、「マン汁」と呼ばれる麻酔効果のある汗を出す事ができる。必殺技は中指で相手の全身を下からこすり上げて倒しつつ、相手の性格をも変えてしまう「SOD(ストライクオンデマンド)」。 身長188センチ、体重95キロ。誕生日は1月1日で、血液型はAB型。趣味はガーデニングで好物はバナナ。

斧マン (おのまん)

二丁の斧を使い、山賊のバイトで生計を立てる男性。かつて通学中の端本真夜を襲った事があり、そこを助けたのが林沖美だった。真夜に逃げられた事でバイトリーダーからこっぴどく叱られ、その事を根に持ち、真夜を再び襲った。しかし、手マンの技を食らって、性格を善人に変えられてしまった。五人兄弟の末っ子として育てられたため、わがままな性格。 身長198センチ、体重115キロ。誕生日は11月23日で、血液型はB型。趣味は温泉巡りで好物はキャロットケーキ。

縄跳びマン(中年) (なわとびまんちゅうねん)

二人組で闘う縄跳びマンの中年男性。ハゲ頭でメガネをかけている。縄跳びマンの相棒である縄跳びマン(若い方)とはアルバイトでもコンビを組んでいる。しかし、多目的スケベイスを100個も誤発注するなど、まったく仕事ができず、アルバイトでは立場が上の若い方からは叱られている。だが戦闘においては立場が逆転し、若い方は中年の方の手ごまにすぎない。 戦闘時はヒモパン一丁に亀甲縛りという変態的な恰好になる。身長160センチ、体重77キロ。誕生日は10月10日で、血液型はO型。趣味はアクセサリー作りで好物はジンジャークッキー。

縄跳びマン(若い方) (なわとびまんわかいほう)

二人組で闘う縄跳びマンの若い男性。目つきが悪い。相棒の縄跳びマン(中年)とはアルバイトでもコンビを組んでおり、仕事のできない中年にイライラしている。戦闘時はヒモパン一丁に亀甲縛りという変態的な恰好になる。身長178センチ、体重64キロ。誕生日は5月3日で、血液型はB型。趣味はエレクトーンで好物は柚子シャーベット。

門松 米子 (かどまつ よねこ)

門松多恵の妹。オーディションに受かって、アイドル「RICE」として活躍している。持ち歌は「炊きたて味LOVEジェネレーション」。男が嫌いで女が好き。林沖美の事を一目で気に入り、沖美を好き放題にしようと、0.1mgでクジラが動けなくなるという眠り薬を仕込んだおはぎを食べさせた。事務所の社長から特技があれば仕事に有利と言われ、通信講座で習って「鋤マン」になり、最強マントーナメントの第2回戦で沖美と闘う事になる。

恵美 (めぐみ)

30年後の未来からタイムトラベルして来た16歳の少女で、未来の端本真夜の娘。武装グローブのみで敵と戦う者「グロマン」であり、各時代のマンと闘うためにタイムトラベルをしている時に、偶然真夜と出逢った。

熊ン (くまん)

熊の爪を武器に闘う過去からのタイムトラベラーで、野獣のような男性。まともにしゃべれず、「ウガガー」と雄たけびのようにしゃべる。恵美と闘って敗れたあとも、この時代に残り、なぜか端本真夜のクラスに転校生としてやって来る。本名は「熊谷」。

鶴岡 (つるおか)

手マンの後輩の男性。ロン毛で眼鏡をかけている。一見爽やかな印象だが、愛する手マンが熱を上げている端本真夜に対して激しい対抗心を燃やしている。「鶴マン」というマンの一人で、股間から鶴の頭を出している。最強マントーナメントの3回戦で林沖美と対戦し、二羽の鶴を使って沖美を苦しめた。かつてはマン養成学校の名門であるマンアカデミー、通称「マン垢」の主席だった。 しかし、中途入学して来た手マンに主席の座を奪われ、サシの勝負を挑むも敗れて、それ以来、手マンの事を「先輩」と呼んで忠誠を誓っている。

跳ねマン (はねまん)

「マリアナ」「ルイジアナ」という名の二人組の男性。手マンによって、きのこ派からたけのこ派に性格を変えられた事を恨み、手マンを襲撃した。帽子をかぶってツナギを着た、某有名アクションゲームのキャラクターに似た出で立ちをしている。手マンに返り討ちにされ、きのこに触れるとダメージを受ける体質にされてしまう。

論戯盗の槍の精 (ろんぎぬすのやりのせい)

林沖美が最強マントーナメントの会場で購入した武器「論戯盗の槍」から現れた槍の精。緑色の服にブーツ、背中に羽が生えた、おとぎ話に出て来る妖精のようなファッションだが、色黒で頭からは槍の切っ先が生え、ゴブリンのような顔をしている。股間から出るフェロモンには動物を性的に興奮させる効果があり、鶴岡が使う二羽の鶴を無力化した。 沖美の3回戦勝利に貢献したものの、キモいからという理由で試合後に武器ごと売却されてしまった。しかし、その後も端本真夜によって拾われ、手マンに連れ去られた沖美の救出にも一役買った。無人島でかつて交際していた槍の精レディと再会し、沖美の武器を強化するために槍の精レディと合体。槍が論戯盗の槍SR+に合体進化した事で、「槍の精SR+」になった。 槍の精SR+に進化後は、眼鏡をかけスーツを着たビジネスマンのような見た目になり、言葉遣いも丁寧なものに変わる。

磁場マン (じばまん)

磁力で金属を自在にあやつれる男性。奴隷として売られる林沖美と門松多恵の護送を手マンから依頼された。逃げ出そうとする沖美達を取り押さえようとするが、手マンによってヤリマン化した沖美に、胸に指で北斗七星の形に穴を開けられて倒された。

龍太郎 (りゅうたろう)

10年間姿を消していた、林沖美の父親。無人島で娘との再会を果たす。10年前、手マンに惚れられてつきまとわれ、そこから逃げるために無人島へ来ていた。練習では沖美と林沖太郎が二人がかりで挑んでも歯が立たないほどの手だれ。しかし極度のヘタレで、本番では実力の100分の1も発揮できないため、実質的にはとても弱い。 一人称は「おいら」。

爆弾マン (ばくだんまん)

手マンから端本真夜の奪還を命じられて、無人島へやって来た二人組。ロケット噴射で空を飛びながら、上空から爆弾で攻撃して来る。論戯盗の槍SR+を手に入れた林沖美の秘伝「5人林」によって倒された。

ドクタータカ

手マンを倒すために手マン城に攻め込んで来た男性。白衣を着て、頭に鷹のかぶり物をしている。男の子なら道具(マシン)を使ったプレイにロマンを感じるという信条を持ち、素手でヤル主義という方向性の違いから手マンを襲う。開発した電マンを差し向けるが、返り討ちに遭う。

電マン (でんまん)

ドクタータカによって、手マンを倒すために開発されたロボット。超極音速の振動を起こして、相手の全身の骨を粉砕するという必殺技「電マッサージ」を使うが、逆に手マンのマッサージに骨抜きにされてしまう。

里鶴 (りず)

門松多恵の母親。家庭訪問に訪れた佐崎先生と付き添いの端本真夜を迎え入れた際は普通の主婦の恰好をしていたが、二人を睡眠薬で眠らせると、ボンデージファッションに着替えて本性を表す。地球人類の謎を解き明かすために宇宙からやって来た宇宙的生命体(プレゼンター)リズを自称し、口を使って佐崎と真夜から遺伝子を採取した。

端本 千尋 (はしもと ちひろ)

端本真夜の妹。ショートカットの髪型の美少女。ヤリマンだという噂が流れるが、実は夜な夜な倉庫で開催される高レートの麻雀勝負に参加して勝ち続けている、「殺りマン(麻雀)」。アルバイト代わりに麻雀を始めたら、勝ち続けていつの間にか名人になり、殺りマン勝負18代目名人の称号を得ている。敗者への取り立ては厳しく、金がない奴は命で払えとばかりに暴力も振るう。

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