隣人13号

隣人13号

自分の中にもうひとりの凶暴な別人格を抱える主人公の青年が、かつて自分をいじめていた同級生への復讐を果たすべく、次々と残忍な事件を起こすサイコサスペンス漫画。

正式名称
隣人13号
ふりがな
りんじんじゅうさんごう
作者
ジャンル
サスペンス
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概要・あらすじ

小学生時代のいじめにより、顔に硫酸をかけられ、醜い容姿となってしまった主人公・村崎十三。このときのトラウマから、十三の心の中には、13号というもうひとりの凶暴な人格が宿ることとなった。それから時は流れ、20歳となった十三は、別人格の13号とともに、自分に硫酸をかけた張本人である赤井トールへの復讐を計画。

赤井と同じ職場に就職し、住居も赤井と同じアパートに引っ越すなど、着実に復讐の準備を整えていく。一方、加害者である赤井は、妻子と幸せな家庭を築き、自分がいじめた十三の名前などすっかり忘れ去っていた。そんな赤井の姿を見たことで、自分の中の13号の存在が、日に日に大きくなっていくのを感じる十三

そして、ある時ついに13号の怒りの感情が爆発してしまう。些細なトラブルから、隣の部屋に住む中年男性を惨殺する凶行に及ぶ。この事件を担当する老刑事のビデさんは、長年の勘から十三が犯人であると疑うが、十三から人格の主導権を奪った13号はさらに暴走。怒りの感情のままに自分に関わる者を次々と殺害していくのだった。

こうして、赤井だけをターゲットとするはずだった復讐計画は、十三の意思とは別に、最悪の方向へと突き進んでいくことになる。

登場人物・キャラクター

村崎 十三 (むらさき じゅうぞう)

二重人格者である20歳の青年。小学校時代に同級生の赤井から硫酸で顔を焼かれるなどの陰湿ないじめを受けており、このトラウマから、心の中に13号という凶暴な別人格を誕生させてしまう。普段は気弱な性格だが、13号が表に出ると、とたんに性格が豹変。平然と人殺しも行う、残忍なモンスターと化す。 かつてのいじめの復讐を果たすため赤井トールに接近するが、13号の暴走によって事態は十三の意図しない方向へと展開。なお、十三の素顔は硫酸のせいで醜く焼け爛れているが、普段はビニール製の人口皮膚を被ってそれを隠している。

13号 (じゅうさんごう)

『隣人13号』に登場するキャラクター。主人公である村崎十三のもうひとりの人格。小学校時代に赤井トールによっていじめられたことに対する、怒りの感情によって生み出された人格で、気弱で臆病な十三とは対照的に、極めて攻撃的かつ残忍な性格。人を傷つけることへのためらいや罪悪感が一切なく、激昂すると殺人すらも平気で犯す。 また、片腕で大の男を吊り上げたり、拘束具を引きちぎったりなど、超人的な力を発揮。当初は十三によって抑えつけられていたが、赤井と接するうちに人格の主導権を握り、怒りにまかせて次々と殺人を重ねるようになる。

赤井 トール (あかい とーる)

20歳の青年。村崎十三の小学校時代の同級生。いじめっ子のリーダー格で、十三の顔に硫酸を浴びせて大やけどを負わせた張本人。学生時代は暴走族チーム・犬の初代総長を務めるほどのワルだったが、現在は就職して土木作業員となり、妻子とともに幸せな日々を過ごしている。妻子に対して深い愛情を見せるなど、家庭内ではよき父親としての顔を持つが、一方で会社の同僚である関をいじめるなど、陰湿な性格は昔のまま。 ただ、仲間と認めた相手に対しては面倒見がよく、かつての不良仲間からは慕われている。

赤井 のぞみ (あかい のぞみ)

20歳の女性。赤井トールの妻。かつては暴走族のレディースチーム・猫のリーダーをしており、赤井とは暴走族仲間だった。チンピラに絡まれていたところを、村崎十三が偶然通りかかったことで知り合いになる。このとき十三が自分を助けようとしてくれたことから、十三に対してよい印象を持つことに。

赤井 勇気 (あかい ゆうき)

赤井トールと赤井のぞみの息子である3歳の少年。明るく人懐っこい性格だが、13号が殺害した遺体を運ぶところを偶然目撃したことで、村崎十三に対して、強い警戒心を抱くようになる。

関 肇 (せき はじめ)

宗教団体やすらぎの家の信者で、赤井トールと同じ会社に勤務する土木作業員の青年。優しい性格のため、赤井トールのいじめの格好のターゲットにされた。アニメーターを目指しているが不採用ばかりが続いており、実家に戻ることを考えつつある。会社に新人として入社した村崎十三が自分と同じく赤井のいじめの標的となったことから親しくなった。 その後、十三の心の中に潜む凶暴な13号の存在を知るが、それでも十三を友人として受け入れる。

ビデさん

定年間近の老刑事である男性。集団行動を嫌い、一匹狼として捜査を進める。13号が犯した殺人事件の捜査を担当し、早くから村崎十三が犯人であると疑う。

ヒデアキ

ビデさんの息子。暴力団の構成員で、家庭内でもたびたび暴力を振るっては家族を困らせている。反社会勢力に身を置いているが、父であり、優秀な刑事でもあるビデさんを内心では尊敬している。

ホクロ田 (ほくろだ)

ビデさんの同僚刑事である男性。ビデさんの遺志を継いで13号による殺人事件の捜査を担当する。

死神 (しにがみ)

赤井トールの暴走族時代の後輩である青年。赤井引退後は、その後を継いで暴走族チーム・犬の総長となった。赤井のことを尊敬しており、強く慕っている。気に食わないことがあるとすぐに暴力に訴えるなど、短気な性格。また、背が低いことに強いコンプレックスを抱いており、そのことを馬鹿にされると激昂する。 赤井の妻の赤井のぞみに密かな憧れを抱いており、のぞみと親しくする村崎十三を敵視し、その行動を監視。

バルーン

死神と行動を共にする男性。普段はぼーっとしているが、いざとなると怪力を発揮する。死神の用心棒的なポジションにおり、死神とともに村崎十三を監視。

二階堂 (にかいどう)

宗教団体やすらぎの家の教祖である男性。信者の関肇が殺害されたことから、独自に13号の事件を追うように。

希津女 (きつね)

宗教団体やすらぎの家の女性信者。教祖である二階堂の指示を受け、13号による殺人事件を調査する。二階堂とは男女の関係。

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