格闘料理人ムサシ

格闘料理人ムサシ

頭も悪く運動もできないダメヤンキーのムサシが、実家の定食屋の出前の手伝いの最中に出会った女子高生さくらを助けたことがきっかけで天下無双の料理人を目指すようになる。料理人としてのムサシの成長を描きつつ、さまざまな食材で作られる豪華な料理を紹介していく。また、作者である刃森尊の過去作に登場したキャラクターによく似た人物が要所要所に登場する。

正式名称
格闘料理人ムサシ
ふりがな
かくとうりょうりにんむさし
作者
ジャンル
料理バトル
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概要・あらすじ

「脳力」が殺人的に悪く運動センスもゼロ、女にもモテずケンカも弱いヤンキーの宮本武蔵(ムサシ)。ある日実家の定食屋まんぷく亭の出前の手伝いで三葉料理女学院の生徒サクラの元を訪れたところ三葉料理女学院の校長に因縁をつけられ、校長が用意した審査員三葉ユカをうならせる料理を作るという料理勝負を挑まれることになる。

定食屋の店長である父親のアドバイスを受けどうにかユカの心に響く料理を作ることができたムサシは、その日から天下無双の料理人を目指し始め、次々に巻き起こるトラブルを独創的な料理で解決していく。

登場人物・キャラクター

宮本 武蔵 (みやもと むさし)

赤い巨大なリーゼントヘアーが特徴の17歳の高校三年生。剣豪・宮本武蔵と同姓同名であるが、運動センスゼロな上に頭も悪く、臆病でケンカも弱い。反面、友達は多く、悪口を言わないことから信頼を寄せられている。自慢のバイクの腕を生かし、単車「ネイキッド」に乗り、父親が切り盛りする定食屋まんぷく亭の出前を手伝っていたが、その際に出会った女子高生サクラを助けたことがきっかけで天下無双の料理人を目指すようになる。 父親の教え通り、食べる相手を見て調理することで心をつかむ料理を作る。

サクラ

三葉料理女学院に通う女子高生で、フレンチ研修のテスト前にどうしてもラーメンが食べたくなってしまい、ムサシの実家であるまんぷく亭に出前を頼む。しかし、その現場を校長に見つかってしまい1年の停学を言い渡されるがムサシに助けられ、その日以降さまざまな場面でムサシの料理に解説を入れるようになる。 実家はレストランを経営している。

三葉 ユカ (みつば ゆか)

三葉料理女学院に通う女子高生で、校長の娘であり信頼できる右腕的存在。「生きた味覚センサー」とも称される味の絶対音感のようなものを持ち、糖度等を狂いなく言い当てられることから高校生ながら料理評論家、フードコーディネーターの肩書を持つ。両親が離婚して以来暖かな食事風景に飢えており、ムサシから手掴みで食べる料理を提供されたことでその気持ちに気が付く。

ツヨシ

ムサシとは保育園から中学校までを共にした幼馴染で、中学時代にいじめられていたムサシを何度も助けたことがある。料理人修行のために屋台を引き始めたムサシの最初の客となったが、そのすぐ後に冤罪で逮捕されてしまう。しかし、ムサシの料理によって説得された刑事吉岡の再捜査により真犯人は捕まり、友達を信じることの大切さを再確認する。

吉岡 (よしおか)

冤罪で逮捕されてしまったツヨシの担当刑事で、刑事歴30年のベテラン。族や不良を目の敵にしており、相手が犯罪者かどうかを顔で判断し自供するまで追い詰めることから、近隣の不良からは「鬼の吉岡」という名で恐れられている。エビやカニなどの甲殻類が好物で、それを見抜いたムサシの作る料理を食べ説得されたことでツヨシの事件の再捜査を決める。

上原 アキラ (うえはら あきら)

ムサシの所属するチーム「赤龍」の三代目特攻隊長であり、ムサシの心友(マブダチ)。ムサシと同じくらい頭が悪いがケンカの腕だけは確かで、女手ひとつで育ててくれた母親に恩返しするためにプロボクサーを目指す。減量中に精神的な不調を抱えてしまうが、ムサシの作る料理を食べ見事に復活を果たす。

柊 薫 (ひいらぎ かおる)

高校生ながらにイタリア料理界で天才少年と言われ、18歳にして店のパスタを任されている「パスタの貴公子」。ムサシの噂を聞きつけ彼を潰すためにまんぷく亭を訪れ、ムサシと冷たいメン対決をするも審査員である女子3人の体調まで見抜いていたムサシに敗退し、最後は再戦を誓ってムサシと握手を交わす。

ミキ

保育園から中学までを共に過ごしたムサシの憧れの相手であり、水泳部のキャプテンと生徒会の副会長をこなす女子高生。夢は歌手になることだが、常に一流であることを強いる父親に歌手になることを否定され自殺未遂を計るもすんでのところでムサシに助けられ、ムサシの料理によって説得された父親に自分の夢を理解してもらったことで和解する。

ユキ

非常に影響力のあるブログを運営する女子高生で、彼女に絶賛された店は大ブレイクし、逆に舌に合わず酷評された店は続々と潰れてしまうことから「潰しのユキ」と呼ばれている。ムサシの父親が作った冷やし中華に舌鼓を打つも頑固な態度を取られたことに反発しブログで酷評するが、ムサシの持ち掛けた料理の「タイマン勝負」を経て悪口を言う事の愚かさに気づく。

白石 チハル (しらい しちはる)

女子フィギュアスケート界の天才児で、サクラとは家が近所で姉妹のように交流している。周囲からの期待によるプレッシャーと専属栄養士江口慎次による味気ない食事のせいですっかり食欲不振に陥っていたが、ムサシの作ったチハルのママの味を再現したカレーを食べて調子を取り戻す。

陳 竜道 (ちん りゅうどう)

ムサシがU-19異種格闘料理大会で初めて対戦した青年。中華鍋を両手で2つ操り、2種類のチャーハンを同時に完成させる卓越した技術を持つ。ムサシとの「香り料理対決」の際には中華の強い香りで圧倒しようとしたが、自分の腕を過信し技におぼれたため敗退する。

天の川 リサ (あまのがわ りさ)

ムサシがU-19異種格闘料理大会で陳竜道と対戦した際に審査員を務め「香り料理対決」を提案した、「神の鼻」を持つと言われている天才女子ソムリエの少女。ムサシの作ったクリームシチュー系ホワイトカレーを食べ、幼いころ転校続きだった過去を思い出し心が温かくなるほどの感動を覚えた。

金田 正二 (かねだ しょうじ)

ムサシがU-19異種格闘料理大会で対戦した男性。ムサシと同い年である18歳にして自作の屋台を引き、斬新なラーメンが人気を呼びすでに行列ができるほどの評判を持つラーメン屋「男亭」を営む。ムサシとの「食べたことのないラーメン対決」で、麺やスープなどがすべてが黒尽くしの「オールブラックラーメン」を作る。

場所

まんぷく亭 (まんぷくてい)

『格闘料理人ムサシ』に登場する店。ムサシの父親が切り盛りする小さな定食屋で、「味を見ない、客を見る」という信条通り、疲れている客がいれば味を少し濃い目に、胃がもたれていそうな客がいれば油を少なくするといったような工夫を凝らすことで客の心を掴んでいる。安くておいしい料理を振る舞うことから、ムサシの不良仲間もよく通っている。

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