垣根の魔女

垣根の魔女

下町を舞台に、頑固者で口うるさくて世話好きのミドリ婆さんが、町内せましとお節介に大奮闘する人情コメディ。

正式名称
垣根の魔女
ふりがな
かきねのまじょ
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
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概要・あらすじ

東京の下町の栄町で「垣根の魔女」と呼ばれているひとり暮らしのミドリは大正生まれ。おせっかいで頑固で手が早く、悪口には地獄耳、町内のまとめ役として日々駆けずり回っている元気なお婆さん。受験に悩むオサム、娘の結婚に迷う甚五郎、27回もお見合いに失敗する加奈子、迷惑がられながらも、住人たちのトラブルをひっかきまわしながらも収めていく。

登場人物・キャラクター

ミドリ

おせっかいでズケズケと口が悪く、声も大きい。栄町の隅々まで目を光らせて元気に駆けずりまわっている。住人たちからは煙たがられながらも愛されているお婆さん。息子は特攻で戦死、夫も既に他界し、ひとり暮らし。

オサム

甚五郎の息子。大学受験をひかえて奮闘しているが、頭はよくなくて、ニキビ面で坊主頭のとぼけた少年。いつもミドリにからわれて閉口している。

甚五郎 (じんごろう)

オサムと妙の父親。妻は既に他界して子供と三人暮らし。娘の妙を嫁にやることに抵抗していたが、ミドリの策略に負けて結婚を承諾する。

(たえ)

甚五郎の娘。結婚を約束する相手がいるのだが、甚五郎の反対と、弟のオサムが受験を控えている時期ということで決心がつかない。ミドリの策略で曲折しつつもめでたく結婚する運びになる。

文太 (ぶんた)

栄町一丁目派出所の警察官。万年交番勤務で昇進欲がない。息子も警察官になるが、そんな父親を歯がゆく思っている。息子は昇進試験の発表の日、出世よりも栄町の住人を見守るお巡りさんを続ける父の人生を理解しはじめる。

(あきら)

八百吉青果店の息子。真面目な好青年ながら、積極性が足りないために嫁が見つからないのだとミドリにいつも責められている。興行に来た女子プロレスのレスラー・マット文朱にひと目惚れしてしまう。

美鈴マンションの大家 (みすずまんしょんのおおや)

マンションとはいうがミドリは「ボンボロ長屋」と呼んでいるボロアパートの大家さん。禿げ頭で気が弱い。尋常小学校時代におもらしをしたことをミドリに言われ続けている。

ヤっちゃん

栄町の川崎歯科の院長。鼻の下の髭が特徴。ミドリが夫の形見の指輪を持ち込んで入れ歯にしたいと相談した時、実は金メッキだと知ってミドリにはそれを告げず、赤字覚悟で入れ歯を作ってやる優しいところがある。

兵頭 (ひょうどう)

新人のホームヘルパー。ミドリのところへやってきて世話をしてくれる女性。父親を交通戦争で亡くしていることで、ミドリを親のように思い世話をしてくれる。特攻隊で死んだミドリの息子の、検閲されて塗り潰された最後の葉書の文字を解読してくれる。

詐欺師の老人 (さぎしのろうじん)

ある日栄町に現れて、あちこちで昔住んでいた家なので懐かしくて寄ってみた、という嘘をついては食事を呼ばれる孤独な老人。嘘ばかりついている老人だが、亡き妻の名も「ミドリ」であんたにそっくりだったとミドリに告げて町を去る。

ムラサキ

栄町の面倒見のいいオバさんでミドリのライバル。ミドリと違ってムラサキが来るとぱあっと花が咲くように明るくなると町内で評判。業を煮やしたミドリはどちらが人気者か町内投票をやろうと決断する。

加奈子 (かなこ)

十人並みの器量なのに、親の「孫の顔が見たい」という願いもむなしく何故かお見合いを27回も失敗している縁の薄い女性。偶然にもミドリと共に行ったビアガーデンで出会ったヒゲ面の男性が、28回目のお見合い相手とも知らずに意気投合する。

ヒゲ面の男性 (ひげづらのだんせい)

山が大好きな山男。山を下りる度にお見合いをさせられるが、いつも断られて16回。17回目のお見合いの前日、ヒゲを剃るのがイヤでビアガーデンでひとりで飲んでいて、偶然明日のお見合いの相手である加奈子と出会って意気投合する。

場所

栄町 (さかえちょう)

ミドリが住んでいる下町。木造の家屋などが並び、八百屋など個人経営の商店も多くある、昭和の時代の雰囲気をもった親しみやすい町。毎日ミドリが巡回して隅から隅まで住人のお節介をやいている。

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