株式会社大山田出版仮編集部員山下たろーくん

株式会社大山田出版仮編集部員山下たろーくん

単細胞だが類稀な情熱を持つ山下たろーが、少年誌の編集部で活躍する姿を描いた作品。『県立海空高校野球部員山下たろーくん』の続編。

正式名称
株式会社大山田出版仮編集部員山下たろーくん
ふりがな
かぶしきがいしゃだいやまだしゅっぱんかりへんしゅうぶいんやましたたろーくん
作者
ジャンル
野球
 
青春
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概要・あらすじ

かつて高校野球で奇跡の全国制覇を成し遂げた山下たろーは、10年後勤めていた会社を解雇され無職になっていた。草野球で知り合った大山田出版社長山田大蔵によって、たろーは同社の週刊コミックショーネン編集部に仮配属される。赤字続きで部数も振るわない同誌を日本一の部数にしようと、たろーはわき目もふらずに奮戦。

その姿勢は次第に周囲に影響を与え、奇跡の躍進が始まる。

登場人物・キャラクター

山下 たろー (やました たろー)

小柄で小さな目の男性。初登場時28歳。かつて県立海空高校野球部で奇跡の活躍をしたが、両肩を故障してしまい、その後野球からは遠ざかっていた。勤めていた会社を解雇され、ハローワーク通いをするものの、27社連続で不採用となる中、草野球がきっかけで大山田出版社長・山田大蔵と知り合い、同社の第4編集部に仮配属となった。 単純で思い付きだけで行動するため次々に騒動を引き起こし、高校時代の野球仲間辰巳亮介に度々殴られている。廃刊の危機にあった週刊コミックショーネンの部数を伸ばし、600万部を誇るお化け雑誌少年ギーガを越えようと奮戦。作品に「魂」(たろーは「たまじー」と呼ぶ)を入れようと動き回る。その情熱は周囲を次々に感化し、コミックショーネンは急激に部数を伸ばし始める。

山田 大蔵 (やまだ だいぞう)

白髪頭の老年の男性。出版社大山田出版の社長。草野球をきっかけに山下たろーと出会い、彼を会社に呼んで第4編集部に仮配属させる。会社の屋上に秘密の練習場を作るほど野球に熱心だが、あまり上手くはない。若い頃は野球に興味が無かったが、幼くして亡くなった息子・六郎が野球が好きだったことから始めるようになった。 発行する少年誌週刊コミックショーネンは赤字続きだが、六郎との思い出から廃刊したくないと考えている。

辰巳 亮介 (たつみ りょうすけ)

大山田出版第4編集部の主任。県立海空高校野球部だったが、山下たろーが肩を壊して離れてからは情熱が無くなり、以来野球からは離れている。10年を経てたろーが第4編集部に仮配属され、またも同僚となった。高校時代同様ことあるごとにたろーを殴りつけるが、彼の情熱にほだされるように仕事に身を入れ始める。 『県立海空高校野球部員山下たろーくん』にも登場する。

中津川 誠 (なかつがわ まこと)

辰巳亮介が担当する漫画家。週刊コミックショーネンで『遥かなる幻愛』を連載している。近年は手を抜いたほどほどの作品ばかりだった。辰巳を訪ねて来た山下たろーから、今やっている野球は魂がなくわくわくしないと聞かされ、自分の作品にも魂が抜けていることを思い知り、精魂込めて描き直しをする。その後『遥かなる幻愛』は週刊コミックショーネンを牽引する作品の1つとなる。

村西 忠男 (むらにし ただお)

色眼鏡をかけた中年の男性。眼鏡の奥の目は鋭い。大山田出版第4編集部に所属し、週刊コミックショーネンの編集長を務めている。しかし会社では昼間から酒を飲んでやる気は見られない。だが、漫画家の才能を見る目は確か。山下たろーが現れ、ハチャメチャながら周囲を巻き込んでいく様子を見て、かつての情熱を取り戻す。

山崎

眼鏡をかけ、唇の厚い男性。大山田出版第4編集部に所属し、週刊コミックショーネンの副編集長を務めている。常識人で、山下たろーが引き起こす騒動に右往左往している。編集長の村西忠男から、いう事は全く正しいが、面白くないと言われている。

森川 (もりかわ)

人の良さそうな青年。漫画家を目指し大山田出版に持ち込みに来た。山下たろーに認められ、『改造ねずみハムチュー仮面』を描く。その後週刊コミックショーネン編集長の村西忠男の指示で漫画家・中津川誠のアシスタントとなるが、『改造ねずみハムチュー仮面』は急遽連載作となり、週刊コミックショーネンを牽引する作品の1つとなる。

小野田 (おのだ)

大山田出版第1編集部部長。稼ぎ頭の女性誌「ナポリタン」などを制作している。娘の小野田由紀恵は辰巳亮介と付き合っている。辰巳を赤字続きの週刊コミックショーネンから、花形の女性誌に異動させようとしている。

小野田 由紀恵 (おのだ ゆきえ)

ショートヘアーの女子。大山田出版第1編集部部長・小野田の娘。辰巳亮介と婚約している。自分は辰巳を愛しているが、辰巳は愛していないと悩んでいた。

藤井 (ふじい)

大山田出版の社員。第4編集部の週刊コミックショーネン編集部に所属。山下たろー、辰巳亮介の同僚。上におもねり、仕事にはあまりやる気を出さない。週刊コミックショーネンを廃刊に追い込もうとする相談役派の一員で、スパイのようなことをしている。

犬井 わん (いぬい わん)

週刊コミックショーネンで『もんもんモンスターの大冒険』を連載している漫画家。髪を二つ編みにした少女のような風貌をしている。現編集長の村西忠男に見出された。自分の作品に嫌気が差し、行方不明になる。悩み抜く中で山下たろーと出会い、彼の読者を一途に思う姿勢に影響され、もう一度ペンを取る。後に、たろーに想いを寄せるようになる。

大塚 (おおつか)

短い髪を逆立てた青年。大山田出版第4編集部の週刊コミックショーネン編集部でアルバイトをしている。同誌の人気1位連載『もんもんモンスターの大冒険』のファンで、『もんもんモンスターの大冒険外伝』というシナリオを書いていた。山下たろーの必死な姿勢に感化されていく。

近藤 (こんどう)

背の低い男性。元山沼高校野球部員。妹の鞠子と共に育ったあすなろ園の園長代理をしている。山下たろーは亡くなった鞠子が遺したボールに励まされ、そのお礼にと初めての給料であすなろ園に野球用具を送った。以来、たろーや辰巳亮介達に様々な協力をする。

須永 (すなが)

全身黒づくめの姿をしている。元県立海空高校の野球部員で、山下たろー、辰巳亮介と共にプレイした。当時は攻守にわたって鋭い勘を働かせ「さすらいの賭博師」と呼ばれていた。現在は漫画原作者となり、600万部を誇るお化け雑誌少年ギーガで『巨大な流星』、『Tomorrow is another day』の人気作2本を連載している。

五島 (ごとう)

600万部を誇るお化け雑誌少年ギーガの編集長。かつては現週刊コミックショーネン編集長村西忠男の部下で、共に人気雑誌大冒険ブックを作っていた。次々に驚くようなやり方で部数を伸ばした村西の知識を踏襲して少年ギーガを成長させた。週刊コミックショーネンが急激に部数を伸ばし始めた秘密を知ろうと、同誌の野球チームと対戦。 山下たろーがその鍵を握っていることを知る。

本山 (もとやま)

大山田出版の販売部員。切れ痔持ち。週刊コミックショーネンの販売部数が急激に伸び、少年ギーガチームと野球をしていた週刊コミックショーネンの編集部員達の元へ駆けつけた。山下たろー達の熱い戦いを見て、自分も途中からキャッチャーとして参戦する。元高校空手チャンピオン。

相談役 (そうだんやく)

白髪で口髭を生やした男性。大山田出版の相談役。赤字続きの週刊コミックショーネンを廃刊させようと画策し、編集部の藤井などにスパイまがいの事をさせて不利な情報を集めるが、山下たろーが現れてから計画が上手く進まなくなる。

川柳 比呂志 (かわやなぎ ひろし)

アニメーション制作会社シースカイアニメーション代表取締役社長。かつて休むことなく勤めていた会社が倒産し途方に暮れていた時に、偶然県立海空高校と山沼高校の野球地区予選決勝を観戦。山下たろー達の死闘を見て力が沸き、その感動を多くの子ども達に伝えたいとアニメーション会社を興した。草野球を観戦したという息子の川柳海からたろーの名前を聞き、週刊コミックショーネン編集部を訪れ、同誌に掲載されている『改造ねずみハムちゅー仮面』のアニメ化を申し出る。

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