アウト・ロー

アウト・ロー

破門の身となった嫌われ者のヤクザ・渡部淳。小学生野球チームを日本一に導くことをヤクザ復帰の条件にされた淳が、数々の苦労を経て子供たちに慕われる名監督に生まれ変わるまでを描く野球漫画。木内一雅が原作を務める。

正式名称
アウト・ロー
ふりがな
あうと ろー
原作者
木内 一雅
作画
ジャンル
野球
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概要・あらすじ

阿漕なあまり身内からも嫌われていたヤクザの渡部淳。人望が全くない彼は子分の不始末を機に、関東山城会からの破門を言い渡される。山城会会長・五十嵐隆夫が破門を解く条件としたのは、孫が所属する小学生野球チーム・下丸子小ファイターズを日本一にすること。子供嫌いで野球の知識もゼロだったは、ヤクザ時代のノウハウも動員してチームの指導に奮闘する。

は記憶喪失で失踪していた元プロ投手・小早川正彦猫オヤジを偶然味方に引き入れ、子供たちの実力を強化。さらに日本一を目指すため、軟式学童野球の下丸子小ファイターズをリトルリーグに昇格させる。五十嵐の孫・吉田優人らチームの小学生、またマネージャーの女子高生・森田あかりは、必死に悪戦苦闘するを少しずつ信頼するように。

またも非道極まる性格から脱皮して、人徳ある少年野球指導者に成長していく。こうしてついにリトルリーグで下丸子小ファイターズが全国優勝を果たし、は破門を解かれた。

だが彼はヤクザの世界には戻らず、野球の世界でさらに上を目指す。

登場人物・キャラクター

渡部 淳 (わたなべ あつし)

元・関東山城会若衆、32歳。渡部組組長として一時は3億を超える年収を手にしたが、身内からも汚くカネをむしり取るため嫌われていた。子分・春山直樹が御法度の覚醒剤取引に手を出したことから、まったく人望のない淳は破門にされてしまう。山城会会長・五十嵐隆夫の命令で、小学生野球チーム・下丸子小ファイターズを日本一にするべく奮闘を始める。 敵チームのスコアブックをパラパラとめくるだけで内容を全て暗記するなど、超人的な記憶力の持ち主。また天才的な野球選手としての素質を、元プロ投手・小早川正彦=猫オヤジに見出される。

五十嵐 隆夫 (いがらし たかお)

暴力団・関東山城会の会長である60歳。妾に生ませた息子・吉田俊彦を冷遇していた。だが、正妻との間に子ができず、俊彦の子・優人が唯一の孫となったことで態度が豹変。優人が打ち込んでいる野球チームを日本一にするため破門にした渡部淳を利用する。

吉田 俊彦 (よしだ としひこ)

関東山城会会長・五十嵐隆夫が芸者だった妾に生ませた。大手メーカーに勤務する、36歳。吉田優人の父親。自分と母親を捨てた五十嵐を憎悪している。

吉田 優人 (よしだ ゆうと)

吉田俊彦の息子で、暴力団・関東山城会会長・五十嵐隆夫の孫。小学4年生で、下丸子小ファイターズのピッチャーを務める。当初から渡部淳に信頼を寄せていた。天才的な投手としての素質を元プロ投手の猫オヤジに見出され、コントロールの改善とともに球速が飛躍的に高まった。

田坂 清司 (たさか せいじ)

小学5年生で、下丸子小ファイターズのメンバー。当初はセンターだったが、猫オヤジがキャッチャーにポジションチェンジする。かつて兄がリトルリーグにいて、父親がその監督をしていた。

北島 徹 (きたじま とおる)

小学5年生。下丸子小ファイターズのライトだったが、センターの田坂清司がキャッチャーになったことで代わりにセンターにポジションチェンジされる。母親とその愛人の家庭内暴力に晒されていたが、体を張った渡部淳によって救い出された。

森田 浩章 (もりた ひろあき)

小学5年生で、下丸子小ファイターズのサードを務める。森田あかりの弟。

天野 耕平 (あまの こうへい)

小学3年生で、下丸子小ファイターズのメンバー。猫オヤジが足の速さとボールさばきの巧みさを見出し、ショートに任命された。

大久保 恭介 (おおくぼ きょうすけ)

小学3年生で、下丸子小ファイターズのメンバー。猫オヤジが肩の強さを見出し、ライトに任命された。軟式の強豪・池上小ジャガーズとの試合で渡部淳に言われるままバットを振り、ホームランを放つ。

森田 あかり (もりた あかり)

森田浩章の姉である女子高生。下丸子小ファイターズのマネージャーを買って出た。元々はソフトボール部のエースだったが、顧問の小泉からセクハラを受けて退部。あかりからその話を聞いた渡部淳は、小泉を退職に追い込む。

北田 賢司 (きただ けんじ)

暴力団・関東山城会の若衆で28歳。渡部淳の元子分である。破門をちらつかせて子分からも厳しく上納金を取り立てた淳を恨み、淳の野球指導も妨害しようとする。だが、山城会会長・五十嵐隆夫が手を回して止めさせた。

宮島 紗英 (みやじま さえ)

渡部淳のヤクザ時代の情婦。淳の激しい暴力で、よく顔中を腫らしていた。だがDVを受けながらも淳に依存し離れられず、ヤクザを破門になった後もつきまとう。関東山城会の後ろ盾でクラブ・花梨のオーナーママに。五十嵐隆夫から2000万円を渡され、下丸子小ファイターズの会長兼スポンサーになるよう命じられる。

猫オヤジ (ねこおやじ)

本名は小早川正彦。かつてヤクートスワンズの名ピッチャーだったが、試合中に打球を頭に受けたせいで記憶喪失となり、下丸子小ファイターズの地元でホームレスをしていた。猫に異様な愛着を見せることから、猫オヤジと呼ばれる。公園でノックの練習をしていた渡部淳に的確なアドバイスをして短期間で上達させたことから、下丸子小ファイターズのコーチに就任。 正体が明らかになるまで本人も名前を忘れていたため、一時的に猫田コーチと呼ばれた。

集団・組織

池上小ジャガーズ (いけがみしょうじゃがーず)

『アウト・ロー』に登場する軟式学童野球のチーム。都大会で毎回ベスト8に進出する強豪。下丸子小ファイターズが軟式野球を卒業するタイミングで対戦し健闘するものの、ピッチャー太田の活躍により7対5で池上小ジャガーズの勝利に終わる。

クレジット

原作

木内 一雅

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