ああっ女神さまっ

ああっ女神さまっ

作者藤島康介の代表作。普通の男子大学生の元に女神が現れる、いわゆる「落ち物」と呼ばれるジャンルのラブコメディ漫画。講談社「月刊アフタヌーン」1988年11月号から2014年6月号まで約25年の長期連載となった作品。2005年1月のテレビアニメ化をはじめ、多数のメディア化が展開されている。第33回「講談社漫画賞」一般部門を受賞。

正式名称
ああっ女神さまっ
ふりがな
ああっめがみさまっ
作者
ジャンル
ファンタジー
 
ラブコメ
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概要・あらすじ

一件の間違い電話から、大学生・森里螢一の元にやってきた女神ベルダンディー。人間の常識が通用しない女神と暮らす螢一は、彼女との不思議な大学生活を送ってゆく。そんな中、ベルダンディーの姉妹たちや天界と魔界の争いといったスケールの大きい話も絡みつつ、二人は少しずつ愛を育んでゆく。

登場人物・キャラクター

森里 螢一 (もりさと けいいち)

電話でベルダンディーを呼び出してしまい、そのまま一緒に住むことになる。性格は温和で争いが嫌い。背が低いのがコンプレックス。猫実工業大学の工学部の学生で自動車部に所属。当初は理不尽な先輩たちに振り回されていたが、やがて部長となる。第二外国語の単位を全く取っていなかったため1年留年するも、卒業後は自動車部OG藤見千尋の店で働くことになる。 ハガルによるクーデターの際にベルダンディーと真実のキスを交わしたため、異種族恋愛審問を受けることになり、正式に結婚を認められた。乗っているバイクはBMWのオスカー・リーブマン・スペシャル風サイドカー。時にはサイドカーを外してレースをすることもある。 泳ぎは苦手。実家は釧路。父親はガラス細工職人。

ベルダンディー

1級神2種非限定。三女神の二女。額の紋章は「現在」を司ることを表す。従える天使は「ホーリーベル」。「お助け女神事務所」から派遣された女神で、螢一が「ずっとそばにいてほしい」と願い、受理されてしまったために一緒にいることになる。外見はエキゾチックな美人で、その性格と相まって男女問わず魅了する。 家事全般をこなし、歌が好き。法術を使う事ができるが、使いすぎると寝てしまう。コーラを飲むと酔って泣き上戸になる。性格は穏やかだが、異性が螢一にモーションをかけると、本人には自覚がないが嫉妬で力が周囲に溢れてしまうことがある。名前は北欧神話の女神に由来する。

スクルド

三女神の末っ子。額の紋章は「未来」を司ることを表す。2級神1種限定。無類のメカフェチで日夜怪しいメカや装置を開発しており、ウルドが薬で解決しようとするところを、メカで解決しようとする。年頃の女の子らしく、少女マンガ好き。愛読書は「どぼん」。アイスクリームが好物で、法力のエネルギー源でもある。 名前は北欧神話の女神に由来する。

ウルド

三女神の長女。額の紋章は「過去」を司ることを表す。2級神管理限定。ベルダンディーやスクルドとは異母姉妹にあたる。母親は大魔界長のヒルドで自身は半神半魔の女神。従える天使は「ワールドオブエレガンス」。本来はユグドラシルの調整が仕事だが、なかなか進展しないベルダンディーと螢一に業を煮やし、この世界にやってきた。 性格は大雑把で享楽的。「手段のために目的を選ばない」とも言われる。極度の薬フェチで、スクルドがメカで解決しようとするところを、怪しい薬で解決しようとする。新薬を他人に呑ませて実験することも多い。後に1級神の昇進試験を受け、合格するが1級神になると嘘がつけなくなると辞退。 作中4コマ『ウルドの、小っちゃいって事は便利だね』にも登場する。日本酒(吟醸酒)が法力のエネルギー源。名前は北欧神話の女神に由来する。

リンド

1級神特務限定。戦闘専門のワルキューレ。「戦う翼」「片翼の天使」などの異名を持つ。あまり知られてはいないが、「クールミント」「スペアミント」と二体の天使を従えており、それぞれの天使が片翼。名前は北欧神話の主神オーディンの妻に由来する。

ペイオース

アースお助けセンター所属、1級神2種非限定。従える天使は「ゴージャスローズ」。ベルダンディーとは幼馴染で過去に因縁がある。過剰なまでのサービスが売りでプライドが高く、ウルドとは別の意味でトラブルメーカー。名前はルーン文字に由来する。

アンザス

ベルダンディーとスクルドの母で女神集合体代表取締役。魔界で真実のキスをしたベルダンディーと螢一の元へ異種族恋愛審問官としてやってくる。

ティール

女神三姉妹の父で大天界長。真実のキスを交わし、異種族恋愛審問を受けることになったベルダンディーと螢一だが、審問の際に使われたゲートにハッキングして、二人の前に現れた。実際の姿は登場していないので不明。

ヒルド

ウルドの母で魔族の王。外見は褐色の肌に金髪。額の印は六芒星、強大な魔力を抑えるために、大量の封環を身に付けている。ウルドの母親だけあって、享楽的かつ無責任。後に自身の分身をこちらの世界に残し、螢一たちに数々の悪戯を仕掛けた。名前は北欧神話のワルキューレの一人に由来する。

マーラー

悪魔事務所に所属している一級非限定魔。悪魔のCDから現れ、三嶋沙夜子の元でベルダンディーと螢一を別れさせようとする。ロックを聴くと踊りだしてしまう。実は女性。ベルダンディーとは幼馴染。その後もヒルドの指示で魔界のシェア拡大を狙って騒動を起こす。名前はヒンドゥー教の魔人マーラに由来する。

ヴェルスパー

一級魔で、幼い頃にベルダンディーとダブレット制の契約を交わしている。その記憶を留める代償として、成長を止める事を選んだ。しかし小さい体に魔力は収まりきらず、このままだと自分もベルダンディーも死んでしまうと考え、ユグドラシルに干渉。時間を止めることでベルダンディーの命を守ろうし、世界を大混乱に陥れる。 事件終了後、首謀者として魔力をはく奪され猫へと転生させられてしまう。メスの黒猫の姿となったヴェルスパーは、森里家で飼われることになる。名前は北欧神話を記した古エッダの一節、巫女の予言に由来する。

森里 恵 (もりさと めぐみ)

螢一の妹。猫実工大に入学。自動車部には入らずソフトボール部に入部。一時は部員4名だったが野球部との試合に勝って入部希望者続出。愛車はKSR-Ⅱ。ヘルメットはAraiのSZ。大学の別校舎までの道で公道レースが行われており、現在は最速の称号である「クイーン」の名を拝命している。

藤見 千尋 (ふじみ ちひろ)

自動車部OGで初代部長。現在も時々部室に顔を出す。卒業後は大手のワークスショップに所属していたが、螢一の一言で独立を決意。モーターサイクルショップ「WHIRL WIND」をオープンする。さらに留年してヒマだった螢一の腕を見込んで雇い入れた。性格は豪放磊落、自己中心的だが親分肌。 かわいい物が好き。過去には田宮寅一と大滝彦左衛門から告白されたが、どちらかを選ぶことで自動車部の雰囲気を悪くすることを嫌い、両方を振った。

田宮 寅一 (たみや とらいち)

何かと無茶を言う自動車部部長。螢一を部長に指名し引退するが、卒業後は大滝彦左衛門と共に院生として大学に残り、自動車部元老院を組織して引き続き部を指導する。過去には藤見千尋に告白したこともある。

大滝 彦左衛門 (おおたき ひこざえもん)

自動車部副部長。信楽焼の狸をコレクションしている。卒業後は田宮寅一と共に院生として大学に残り、自動車部元老院を組織して引き続き部を指導する。工具やパーツを常に持ち歩いている。過去には藤見千尋に告白したこともある。現在交際中の彼女がいる。

三嶋 沙夜子 (みしま さよこ)

猫実工大電子科所属。容姿端麗成績優秀と学園のアイドルだったが、ベルダンディーが現れてからは人気を奪われる。彼女をライバル視して、その正体を暴こうとするがそこを魔族に狙われる。女王様気質。自分の実力でベルダンディーに勝る事を証明しようとするなど、裏付けのない自信と共にフェアプレイ精神を持ち合わせている。 青嶋紀元は従兄弟。美術部所属。

青嶋 紀元 (あおしま としゆき)

通信工学科に入学した新入生。ベルダンディー目当てで自動車部に入部する。三嶋沙夜子の従兄弟で根っからのプレイボーイ。通学にフェラーリ288を使うなど裕福な家庭らしい。メカ音痴。一時は自動車部と対抗する四輪部を立ち上げるが、結局自動車部に統合。その後もベルダンディーを諦めていない様子。 長谷川空の片思いには気付いていない様子。

越庵 (こしあん)

他力本願寺の住職。早とちりが得意。寮を追い出された螢一が、一夜の宿として軒を借りた寺。ベルダンディーの煩悩のない自然体を見て、修業をし直すべくインドへと旅立つ。

岩田 みつお (いわた みつお)

作中4コマ『ウルドの、小っちゃいって事は便利だね』に登場するネズミ。当初名前がなくずっと「ネズミ」で通っていたが、3人がバンドを結成した際に公表された。

長谷川 空 (はせがわ そら)

猫実工大に通う。螢一の自動車部の後輩。童顔で背が小さく、よく中学生に間違われる。青嶋紀元に心を寄せているが、本人は気付いていない。後に螢一の後を継いで自動車部の部長となる。料理が苦手で「殺人シェフ」の異名を持つ。愛車はフィアット500。後に自動遠心クラッチ仕様の初期型モンキー50も入手。

ばんぺいくんRX (ばんぺいくんあーるえっくす)

『ああっ女神さまっ』に登場するロボット。当初は対マーラー支援攻撃ロボとして、スクルドによって作られた。外部電源から有線接続だったが、内部バッテリーにより二輪走行モードなど機動力がアップ。ベルダンディーに組んでもらった昇圧回路をベースに感情回路を生成し、自律的に動くこともできる。多彩なオプションで様々な状況に対応可能。

その他キーワード

ダブレット制 (だぶれっとせい)

『ああっ女神さまっ』に登場する用語。神属と魔属のシェア争いが過激化しないよう、双方の子供の命を共有させる契約をし、片方の契約者が死ぬともう一人も死ぬという制度。相手方の誰かを殺すと、仲間の誰かが死ぬことになるため、戦いを抑制することができる。過去にベルダンディーとヴェルスパーが契約を交わした。通常は誰と契約を交わしたかの記憶を消去させる。

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