概要
昭和百年の地球。世界人口は百億人を突破し、その一方で資源は枯渇し、地球は危機的局面を迎えていた。そうした中で、火星環境を人類が居住可能に改造する火星テラフォーミング計画が進められていた。ある日火星からの帰途にあった宇宙貨物船いざなみが、異常高温により大破。
船内に積み込まれていた惑星大怪獣ネガドンが覚醒し、東京を蹂躙しはじめる。ロボット工学の第一人者だったが、娘恵美の事故死以後一線を退いていた科学者楢崎龍一は、恵美とのロボットが活躍する未来社会を作るという約束を果たすため、密かに施策していた人型汎用歩行重機MI-6二号機で、ネガドンに戦いを挑む。
登場人物・キャラクター
楢崎 龍一 (ならさき りゅういち)
日本のロボット工学の第一人者で、楢崎歩行重機研究所で土木工事用巨大ロボットMI-6の開発を進めていたが、昭和90年に開発中の機体が圧力異常から暴走、研究所に来ていた一人娘の恵美が暴走に巻き込まれ命を落としてしまう。 以後第一線を退き隠遁生活を送っていたが、ネガドン地球襲来に際し亡き娘との約束を果たすために、密かに試作していたMI-6二号機を機動・搭乗し、ネガドンに立ち向かう。
ネガドン
『惑星大怪獣ネガドン』の怪獣。火星のマリネス渓谷の地下で眠っていた宇宙怪獣で、その全高は100メートル、体重は3万トン。地球へ移送中のいざなみ船内で覚醒。船を破壊し、地上に降り立つと東京を破壊しはじめた。 毒つめと放電づめのついた3本の触手と、その先から反重力エネルギーを発し空中移動を可能とする6本の足があり、くらげを思わせるその巨体は超硬質な外骨格に覆われている。反重力殺人光線、ネガドニューム殺人熱弦、プラネット殺人大電離球などの攻撃手段を持つ。
楢崎 恵美 (ならさき えみ)
楢崎龍一の一人娘。昭和90年、父の研究所を訪れた際に開発中だったMI-6一号機の暴走に巻き込まれ命を落とす。
吉澤 政次 (よしざわ せいじ)
かつて楢崎歩行重機研究所時代の楢崎龍一の助手で、現在は防衛省技術研究本部第七研究所に勤務。火星テラフォーミング計画などロボット需要が拡大している中で、かつての恩師である楢崎に研究所への復帰を要請するが断られてしまう。
その他キーワード
いざなみ
『惑星大怪獣ネガドン』に登場する兵器。地球と火星間を往復する大型の原子力宇宙貨宇宙船。八度目の地球への帰還の際に、マリネリス渓谷で発掘され移送していたネガドンが発した異常高温により地球軌道上で爆発し、東京都第25区に墜落した。
火星テラフォーミング計画 (かせいてらふぉーみんぐけいかく)
『惑星大怪獣ネガドン』の背景となったプロジェクト。昭和60年代に、地球資源の枯渇と人口爆発という危機的状況を背景に設立された国際火星開発機構(IMDO)によって推進された火星産業計画の中核事業で、人類の火星移住を実現するために火星環境を変化させ人類の居住を可能にする惑星改造計画。 この計画の推進のため、ロボット工学は大きな進歩を遂げた。地球人口が100億に達した昭和百年の地球において、火急の計画となっている。
MI-6二号機 (みろくにごうき)
『惑星大怪獣ネガドン』に登場する兵器。楢崎歩行重機研究所が地上、海中、宇宙など広範囲での使用を前提に開発していた人型汎用歩行重機。MI-6一号機は昭和90年に事故を起こし大破。この際に楢崎龍一の一人娘恵美が命を落としている。 二号機は第一線を退いた楢崎が密かに開発していた試作機で、身長50メートル、体重は2万トン。リチウムを燃料にした核融合炉で最大出力百万馬力のパワーを発揮する。背中の二機のラムジェットロケットで大気圏内の飛行は勿論、宇宙空間での活動も可能。 左腕には高性能小型ロケットモーターで制御される超合金ブレードとハイパワーハンドを、右腕には超硬質超合金ドリルをそれぞれ装備している。
反重力殺人光線 (はんじゅうりょくさつじんこうせん)
『惑星大怪獣ネガドン』のネガドンの武器。三本の触手についた放電づめより発する稲妻状の光線兵器。
プラネット殺人大電離球 (ぷらねっとさつじんだいでんりきゅう)
『惑星大怪獣ネガドン』のネガドンの武器。脚の内部組織から発射される、青色の光球。
ネガドニューム殺人熱弦 (ねがどにゅーむさつじんねつげん)
『惑星大怪獣ネガドン』のネガドンの武器。体内器官より発せられる赤色の鞭状の熱弦。
クレジット
- 原作
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粟津順
- 音楽
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寺沢新吾
- アニメーション
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粟津順 , 宮原眞