絶愛-1989-

絶愛-1989-

人気絶頂の歌手南條晃司が、孤独な過去を背負う少年泉拓人に出会い、禁断の恋に堕ちていく物語。自分の気持ちに抗いながらも互いを想い合う二人を通して、愛とは何かを問いかける。

正式名称
絶愛-1989-
ふりがな
ぜつあい いちきゅうはちきゅう
作者
ジャンル
BL
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概要・あらすじ

暴走族出身の人気ボーカリスト南條晃司は、いつもポーカーフェイスで何に対しても無感動。そんな彼を唯一魅了し続けるのは、6年前に見かけた少女の眼差しだった。灼熱の太陽の下、ギラギラした瞳でボールを蹴る少女の姿が脳裏に焼き付き、今でも忘れられずにいる。ある日、酔い潰れて倒れていたのを一人の少年に助けられた晃司だったが、その少年が初恋の人に似ていることに気づく。

なんと、晃司が想い続けていた相手は男だったのだ。しかし、恋の炎は消えることなく、ますます大きくなって燃えはじめる事となる。

登場人物・キャラクター

南條 晃司 (なんじょう こうじ)

人気、実力ともにNO1と言われている若手歌手。酔い潰れて雨の中倒れているのを、泉拓人に助けられた。6年前の初恋の少女と拓人が似ていることに気づき、最終的に同一人物である事を知ってしまう。自分が想いつづけてきた相手が男だった事に動揺するも、その恋心は強くなる一方だった。男の拓人に魅了される自分を異常だと思いながらも、気持ちを抑えられず禁断の恋に堕ちてしまう。 中学の頃は「紅蓮」という暴走族の特攻隊長で、ケンカが強いことで有名だった。武道一般を習得しており、サッカーの技術もプロレベル。特にキーパーの素質があり、拓人のシュートを一発目で止めた唯一の人物。切ない歌声とは正反対に、普段はポーカーフェイスで無感情な男と言われている。

泉拓 拓人 (いずみたくと)

主人公南條晃司が禁断の恋をする相手。5歳の頃、母親が父親を刺し殺す現場に居合わせ、止めようとした時に左腰を刺されてしまう。妹と弟と一緒に孤児院で育ち、世間の冷たい目から妹弟を必死で守ってきた。サッカーの実力が並外れているが、自分が有名になれば妹弟たちの素性も世間に知られてしまうと恐れ、引き抜きの声を断り続けている。 現在はバイトの掛け持ちでなんとか一人暮らしをしている。自分に対する晃司の想いに最初は動揺するが、まっすぐな愛情に心が動かされていく。

渋谷 克己 (しぶや かつみ)

主人公南條晃司の親友。不治の病を抱えた妹が晃司の歌に感動し、もう一度聴かせてあげたいとの想いから、妹と一緒に晃司の通う中学に転校した。叔父が芸能プロダクション最大手の渋谷プロダクションを経営しており、晃司の音楽活動を影で支えている。晃司と拓人の事も何気に協力的で、二人の背中を押すような言動も多い。

堀内 芹香 (ほりうち せりか)

泉拓人の実妹。母親が父親を殺した後、兄弟とともに孤児院で育った。現在は弟優吾と一緒に金持ちの堀内夫妻に引き取られており、お嬢様学校に通っている。主人公南條晃司が兄拓人を想っていることに気づき、さりげなく二人の仲を応援している。

堀内 優吾 (ほりうち ゆうご)

泉拓人の実弟。母親が父親を殺したことは知らず、両親は事故で亡くなったと聞かされている。兄姉とともに孤児院で育ち、芹香と一緒に金持ちの堀内夫妻に引き取られた。両親の事が週刊誌に書かれたことで一時期いじめられるが、拓人に励まされ乗り越えた。

拓人の母 (たくとのはは)

泉拓人の実母。サッカーの名選手だった拓人の父と恋に落ち、周囲の反対を押し切って駆け落ちした後拓人を産んだ。激しい愛情から、拓人の目の前で夫を殺害してしまう。その時止めに入った拓人も腰を刺され重傷を負った。死んだ事になっていたが、12年後突如拓人の前に現れる。傷つけてしまった拓人に謝罪し、母親としての言葉を伝えたあと、ビルから飛び降り自殺した。

佐々木 美奈子 (ささき みなこ)

泉拓人が数日間付き合った女子。拓人の1つ後輩の女子で、ずっと拓人に片想いしてきた。主人公南條晃司から告白され動揺した拓人は、やけになって美奈子の告白をOKしてしまう。しかし、晃司と拓人がお互い想い合っている事に気づき、二人を激しく非難する事となる。

渋谷まどか

渋谷克己の実妹。大病を抱えており、10歳までしか生きられないと医者からは言われていた。そのためふさぎ込みがちに生きてきたが、ライブ会場でたまたま主人公南條晃司が歌っているのを聞き感動する。もう一度その歌を聴きたいとの想いで、兄克己と共に晃司が通う高校に転校する。最期は、病院で晃司の歌を聞きながら亡くなっていった。

吉位 京 (よしい みやこ)

渋谷克己のクラスメイトでヤンキー風の女子。渋谷から好意を寄せられているが、本人は男を全く信用しておらず、真剣に恋愛する気がない。そのため、周囲からは「本気にならない京」のあだ名で呼ばれている。街で男に絡まれているのを晃司に助けてもらった事があり、その時から密かに想いつづけている。 晃司のような男性以外は恋愛対象にはしないと心に決めている。

鷹文 (たかふみ)

アマチュアバンドでキーボードを担当している。当時中学生だった晃司を姉から紹介され、その歌声に衝撃を受ける。晃司のボーカルとしての才能に気づき、プロになるよう説得するが、一切相手にされず終わる。しかし、鷹文の書いた詩は晃司の初恋を連想させるもので、激しく心を動かす事になった。

コージ

『絶愛-1989-』に登場する子犬。泉拓人の飼犬。主人公南條晃司が倒れていたゴミ捨て場に偶然いところ、拓人に拾われた。名前は拓人によってつけられた。拓人を追っかけようと道路に飛び出し、トラックに轢かれて死んでしまう。

南本 美枝子 (みなみもと みえこ)

主人公南條晃司が交際している大女優。晃司とは身体だけの関係で、お互い本気ではない。泉拓人への想いを断ち切りたい晃司は、自分の気持ちをごますために美枝子を抱きに行く。妹は人気アイドルの南本ユカで、同じ理由から晃司に遊ばれている。晃司の恋の相手が男だと知り興味本位でからうが、普段感情を表さない晃司を本気で怒らせてしまう。

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