東京ラブストーリー

東京ラブストーリー

育ちも性格も考え方も、全てが異なる男女が複雑に絡みあうラブストーリー。東京という街を舞台に、浮気、離婚、妊娠など、キレイごとだけではない恋愛のリアルな局面も描かれている。1990年代の社会現象にもなった、恋愛漫画の金字塔とも呼ばれる作品。

正式名称
東京ラブストーリー
ふりがな
とうきょうらぶすとーりー
作者
ジャンル
恋愛
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概要・あらすじ

愛媛から就職のため上京した永尾完治は、誠実で不器用な男。幼なじみで顔も頭も良い、遊び人の医大生三上健一と再会し、アフリカ育ちで自由奔放な赤名リカにふりまわされながらも、慣れない東京での日々を必死に生きている。そして昔好きだった関口さとみと出会い、やはり惹かれる自分に気付く。しかし優等生気質の関口さとみは、いい加減な三上健一を嫌悪しながらも、想いを寄せていた。

結局永尾完治三上健一関口さとみの恋を応援し、赤名リカと付き合い始める。しかし凄腕の上司和賀夏樹や、お嬢様で気の強い長崎尚子など、個性的な人物が絡みあい、全ての恋愛が一筋縄ではいかない。

登場人物・キャラクター

永尾 完治 (ながお かんじ)

和賀事務所に就職し、愛媛から上京してくる。愛媛では鳩を飼っていた。誠実で優しい性格。同性から好かれるが、女性からは「いい人」と言われ恋愛に発展しないことが多い。東京の生活になじむことができず、うまく遊んでいる友人の三上健一をどこかで妬み、羨んでもいる。高校時代に好きだった関口さとみを再び愛するが、三上健一と両想いであることに気付き、ふたりの恋を応援してしまうおひとよし。 その後、同僚の赤名リカの愛情に押し切られるように付き合うことに。

赤名 リカ (あかな りか)

アフリカで11才まで育った帰国子女。自由奔放で、野生児的な性格。常に男に愛をぶつけていないと安定しないが、他人から愛されることにはなれていない。左目の下にホクロがある。永尾完治の同僚で、勝手にカンチと呼び、愛している。会社の社長である和賀夏樹の元恋人。多くの男と浮き名を流し、贅沢も味わってきたが、自分がなにを求めているのかわからない。 激しい気性だが、突然恐怖に襲われる持病をもっている。

三上 健一 (みかみ けんいち)

永尾完治の幼馴染みで、自分の唯一の友達だと思っている。東京の医大で消化器外科研究室に在籍。愛媛の父親との関係が悪く、実家から逃れるために上京した。女にモテ、大学の授業はほとんど出ず、遊んでばかりいる。しかし本気で好きな女性は関口さとみである。想いを打ち明け、付き合い始めるが、浮気性が治らず消化器外科研究室の気になる同級生長崎尚子をくどいてしまう。 小さいころの夢はパイロットで、模型飛行機を作るのが趣味。

関口 さとみ (せきぐち さとみ)

永尾完治と三上健一の高校時代の同級生で、二人から想われている。実家はラブホテルを経営しており、その事実を知られることのない東京で幼稚園の先生になった。昔からマジメで正義感が強く、芯の強い女性。高校時代にはクラス委員長をしていた。しかし恋愛に関しては奥手で、傷つくことを恐れ、人を試すような行動をとることも多い。 同棲を始めた三上健一の浮気に憔悴し、気持ちをひきずりながらも自分から家を出る。

長崎 尚子 (ながさき なおこ)

三上健一と同じ、消化器外科研究室の学生。黒髪ストレートにメガネの、知的でキツい雰囲気の美人。良家のお嬢様で秋川という許嫁がいる。しかし、プレイボーイで気に食わないはずの三上健一に惹かれてしまう。

和賀 夏樹 (わが なつき)

元梅下電気の社員で、自分の力を試すために独立し和賀事務所を設立。永尾完治と赤名リカの上司であり、社長。永尾完治の仕事ぶりを評価しており、また永尾完治からも尊敬されている。自由に生きる赤名リカを愛し、家族と別居するが逃げられてしまう。しかし、良き相談相手であり続け、最終的に赤名リカとのあいだにアフリカという子供をもうける。

田々井 アズサ (たたい あずさ)

永尾完治、三上健一、関口さとみの高校の同級生。高校時代に、黒板に「みんな大っ嫌い」というメッセージを残して自殺してしまった。理由は不明だが、三人それぞれに大きなショックを受けた。赤名リカとよく似た激しさをもち、男との交友関係が派手なことでも有名だったが永尾完治を好きだった。

北川先生 (きたがわせんせい)

幼稚園の先生で関口さとみの同僚。現実的なサバサバした性格で、グルメ好き。恋愛にも積極的。酒乱。関口さとみの恋の相談相手でもある。

青木 (あおき)

仕事の研修で一時上京していたとき、高校時代の同級生である永尾完治に会いに和賀事務所に訪ねてくる。高校時代永尾完治から「関口さとみが自分をどう思っているか」聞いてもらうよう頼まれた。

梅下 豪紀 (うめした ごうき)

経営の神様と呼ばれる梅下電気の社長。元社員で有能だった和賀夏樹を信頼しており梅下電気に戻ってこないかと持ちかける。

野村 (のむら)

和賀事務所の社員。永尾完治の同僚。破天荒な赤名リカと付き合っている永尾完治を凄い奴と評価している。

秋川 (あきかわ)

金持ち。高級レストランのオーナー。親同士で決めた長崎尚子の婚約者。

島村課長 (しまむらかちょう)

二ツ橋産業での永尾完治の上司。異例の大抜擢であるとして、中途入社の永尾完治の働きぶりに期待し、プレッシャーをかけてくる。

日本語家庭教師 (にほんごかていきょうし)

赤名リカがアフリカから日本に帰国した際、日本語を教えてくれた先生。赤名リカの初恋の人であり、アイデンティティ。

アフリカ

赤名リカと和賀夏樹の子供。しかし永尾完治を愛している赤名リカは、シングルマザーとしてアフリカを産み、一人で育てることを決意する。

三上健一の母 (みかみけんいちのはは)

三上健一の母親で、息子を心配して関口さとみを通して手紙や食べ物を届ける。夫である三上健一の父に対しては、強く意見を言えない。

浩司 (こうじ)

三上健一のいとこ。三上健一が東京の大学に進学して家を出たあと、三上家の養子となった。三上健一が家庭での居場所を失い、自信を失くす一因となる人物。

場所

和賀事務所 (わがじむしょ)

授業員8名の広告代理店。東京・麹町にある。和賀夏樹が社長の家族的なオフィス。永尾完治、赤名リカの勤める会社。後に倒産。

二ツ橋産業 (ふたつばしさんぎょう)

コンピューターシステム、情報通信サービスを取り扱う。資本金1200億、社員1万8千人の大手。仕事は激務で残業が当たり前。永尾完治、赤名リカが和賀事務所の次に勤める会社。

消化器外科研究室 (しょうかきげかけんきゅうしつ)

東京の医大にある研究室。三上健一、長崎尚子が在籍。

その他キーワード

アフリカの写真 (あふりかのしゃしん)

『東京ラブストーリー』で赤名リカが永尾完治の部屋に残していく写真。永尾完治がアフリカを知り、赤名リカに愛媛を紹介するきっかけとなる。

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