朱鷺色三角

朱鷺色三角

主人公の穂津見霖の一族は、超能力で瀬戸内海の海賊から島を守ってきたという特殊な一族。最初の2話は「螢たちは笑う」というタイトルで前後編が発表され、その後「朱鷺色三角」というタイトルで連載がスタートした。物語は、一族の呪いを巡るサスペンス、超能力バトル、そして主人公の穂津見霖のバスケにかける青春も描き、話数によって物語の雰囲気が変わる。

正式名称
朱鷺色三角
ふりがな
ときいろとらいあんぐる
作者
ジャンル
異能力・超能力
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概要・あらすじ

母を交通事故で亡くした主人公穂津見霖の前に弁護士が現れ、祖父の遺言状の公開に立ち会って欲しいと依頼を受ける。そのため穂津見霖は、一族の故郷でもある瀬戸内海の蒼島へと向かうことになるのだが、その後一族の特殊で複雑な事情を知るようになる。さらに、自身が一族の莫大な遺産を相続することになると、穂津見家の親族が次々と殺される連続殺人事件が起こってしまう。

登場人物・キャラクター

穂津見 霖 (ほづみ りん)

16歳。母親のリンダを亡くして天涯孤独と思っていたが、穂津見家の存在を知り、蒼島を訪ねることになる。微力ながら念動力(サイコキネシス)の力を持つ。アメリカ人とのクォーターという恵まれた体格で、高校バスケットボール界の中では注目の選手。だが、無意識に超能力を使ってしまった自分に嫌悪し、1度はバスケから離れることを決意。 零から才能があるのに超能力を理由にバスケをやめることは逃げだ、超能力をコントロールするべきだと説得され、バスケ界に復帰する。性格はバカがつくほどマジメ。穂津見家の事件の後は、零の父親が後見人となり、東京で蕾と一緒に坂本家で暮らすことになる。

坂本 零冶 (さかもと れいじ)

17歳。霖の従兄だが、実は異母兄。父親は霙一、母親は霧江ということを知らずに育ち、蒼島で真実を知ることになる。 外見は霙一にそっくりで、同じく女性にモテるが、零は女性を上手く使う術を知り利用している節もある。誰にでも人当たりはいいが、実は慣れてくるとかなりの皮肉屋の面を見せる。 頭が良く、成績はトップ。以前はバスケットボールをやっていたが、 霖の才能を見て、かなわないと辞めてしまう。微力ながら精神移動能力(テレポート)を持っている。1年留年しており、現在高校1年生。

森生 蕾 (もりお つぼみ)

7歳。穂津見家の先代の妾の子。両親が失踪し、穂津見家に引き取られるが、まったく面倒を見てもらえず、小学校も通っていなかった。不遇な状況を悲観した霖は、自身が引き取り、東京で一緒に暮らすことにする。初めて優しくしてくれた霖を盲目的に好きになり、3日も離れていられないほど懐く。 関西弁をしゃべり、かなり乱暴な性格だが、根は優しい子で弱い者いじめは絶対にしない。穂津見家直系ではないが、超能力の強さは誰よりも強い。

穂津見 霙一 (ほづみ えいいち)

霖と零の父親。ニッコリ笑うだけで周囲の女性が参ってしまうほどの美貌と魅力の持ち主。京大出身の秀才で、穂津見家の次期当主だったが、実の妹霧江との過ちに絶望し、単身蒼島を出て東京へ向かう。そこでリンダと出会い、恋に落ち、霖が生まれた。しかし、食道ガンを発症し、若くして死去してしまう。

穂津見 霧江 (ほづみ きりえ)

穂津見家の次女。零にだけ異常に甘い。実の兄霙一に惚れていて、一夜の過ちで零を生む。しかし、世間体を気にした本家によって、零は長女露子が引き取った。その後、京都のお土産屋で働きながら暮らし、今井という婚約者を連れて、蒼島に戻ってきた。穂津見家の遺産が零に入らないと知り、今井を利用し、さらに穂津見家特有の超能力を使い、親族の連続殺人を計画する。 霖も殺そうとするが、蕾の力で返り討ちにあい、海へと消えた。

坂本 露子 (さかもと つゆこ)

穂津見家の長女。零の母親だが蒼島で家を守り、東京で暮らす旦那とは別居。実の兄の霙一に惚れていて、今でもその影を追って蒼島で一族を守っている。霧江から零を引き取り、自分の子として育てた。

木村 淳子 (きむら じゅんこ)

霖と同じ高校に通うバスケ部のマネージャー。見た目はショートカットで活発そうに見えるが、頭の中身は少女漫画のような妄想でいっぱい。霖のことが好き。霖に頼まれ、蕾を迎えに行ったこともある。

港 ゆりえ (みなと ゆりえ)

14歳。映画監督の父親と女優が愛用する大手美容サロンを経営する母親を持つお嬢様。別居中の両親に嫌気がさし、夜遊びをしていた店で零と出会う。男の子にモテるが、初恋はまだ。女の子のあしらいが上手い零に最初は反発するも、次第に惹かれていく。

三条 麗華 (さんじょう れいか)

霖と同じ高校の女子バスケ部主将。才色兼備で女子から人気が高く、ファンクラブの会員数は100人を超えるという。家族全員背が高く、麗自身も176cmの高身長がコンプレックス。それゆえに小さな女の子が大好きで、蕾を見てひとめ惚れしてしまう。しかし、とある事件がきっかけで霖にお姫様だっこされてからは、自分が小さな女の子に憧れていたことを知り、霖に想いを寄せるようになった。

ガヴィエラ・モレリ (がゔぃえらもれり)

19歳。零と2年間付き合っていたアメリカ人女性。日本で育ったが、両親からアメリカに戻るように言われている。モデルをやっていて、ゆりえの母とは古い付き合い。零のことを愛しているが、自分の前では仮面を崩さなかった彼が、霖たち一族の前だと違う顔を見せることにショックを受け、身を引く。 叔父はアメリカの有名なバスケットボールのコーチで、後に霖の運命を変えることになる。

宮野 螢子 (みやの けいこ)

19歳。妖しい魅力を持った美女。霖たちの前に突然姿を現し、蕾の母親の借金を養父に肩代わりさせる。その後は坂本家に居座り、零の父親を薬漬けにしてしまう。実は、穂津見家の分家の血を引いており、本家を乗っ取るために、蒼島の遺産を引き継いだ霖に近づこうとしていた。超能力の持ち主であるが、蕾が苦手で蕾の母親を使い、霖から引き離す。

田畑 和可 (たばた わか)

霙一に想いを寄せていた女性で、零の初恋の相手。零が小学生のころ、蒼島に戻ってきた。嫁ぎ先でいじめられ、流産し、精神がおかしくなってしまう。人を認識できず、危うい美しさに零は夢中になってしまった。零を霙一と間違い襲った後、すぐに病床につき、帰らぬ人となる。

加藤 リンダ (かとう りんだ)

霙一が唯一愛した8歳年上の女性。霖の母親。アメリカ人とのハーフで日本でトップモデルまで上り詰める。しかし気が強く我儘な性格のため、モデル同士での諍いが絶えない。そんな中、霙一と出会い、彼の優しさに触れ、恋に落ちる。霙一が病死した後、女手1つで霖を育てるが、交通事故で帰らぬ人となってしまう。

場所

穂津見家 (ほづみけ)

かつて螢一族と呼ばれ、代々、瀬戸内海の蒼島の島主で、かつて瀬戸内海を荒らす海賊から超能力を使って島民を守ってきた。超能力は、一族の近親婚を繰り返し、血の濃さを保つことで受け継がれてきた。そのせいか、一族同士惹かれ合うことが多い。18代当主が亡くなったことで、親族が蒼島に集結。 霖が遺産の60%を受け継ぐことで、連続殺人事件が起こってしまう。

続編

パッション・パレード (ぱっしょん ぱれーど)

『朱鷺色三角』の続編。主人公である高校生の穂津見霖が、アメリカのバスケットボールキャンプに参加し、文化の違いや人種差別に悩みながらも、貴重な友人を得て、成長していく姿を描く。 関連ページ:パッション・パレード

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