アスタロト

アスタロト

悪魔たちが住む魔界の四大実力者の一人大公爵アスタロトは、殺された部下の死因を探るうち、魔界から人間界、至高界までをも舞台とした大きな陰謀に巻き込まれていく。アスタロトや魔界の悪魔たちは同作者魔夜峰央の作品群のいくつかにまたがって登場する。アスタロトが登場する作品としては、『魔界』『パタリロ!』『ファーイースト』、アスタロト以外の悪魔や、本作品の設定が組み込まれた作品としては『パタリロ源氏物語!』『クレプスキュール 逢魔が刻』 『トワイライト 大禍刻』 『オーロラ 王魔が刻』などがあげられる。

正式名称
アスタロト
ふりがな
あすたろと
作者
ジャンル
バトル
 
ファンタジー
 
ホラー
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概要・あらすじ

強大な力を持つ悪魔たちが住む魔界は、帝王サタンの元、ルキフェル、大公爵アスタロトベール大王、ベールゼブブの四大実力者が、ルキフェルアスタロト派とベールベールゼブブ派の二派に分かれて勢力を拮抗させることで、均衡が保たれていた。だがある日、アスタロトの部下ポロックベールの部下に殺された事件をきっかけに、アスタロト魔界の勢力図を塗り替えんとする大きな陰謀と、人間界、至高界までをも含む戦いの渦に巻き込まれていく。

登場人物・キャラクター

アスタロト

魔界の名家アスタロト大公爵家の現在の主人。四大実力者の一人で、高い魔力と多くの部下を持つ。ルキフェルと同盟を結んでいる。先代のアスタロトは帝王サタンが自ら生み出した存在であったが、何らかの理由があり存在を別の位相へと「転移」させた。その時に意志の力で生み出した存在が現在のアスタロトである。 そのため2万歳と悪魔の中では比較的若年であり、それゆえに侮られることも多い。三つの法王を含む、多くの高貴な魂を白紙委任の森で保管している。下品な冗談と納豆が嫌い。

ポロック

『アスタロト』に登場するキャラクター。魔界に住む使い魔の子供で、アスタロトの配下。目から光線を放つことができる。熱心に訓練を受け強さを増したことから、アスタロトのお気に入りとなっていた。ベール大王配下の上級悪魔に殺害されてしまう。

ベール

『アスタロト』に登場するキャラクター。四大実力者の一人で、東方に広大な領地を持ち、百万に及ぶ魔物からなる軍隊を保有している。数十万歳。5億通りの陰謀を心得る策略家として名高い。一説には帝王サタンに匹敵する魔力を持ち、自ら大王を名乗り、魔界の盟主の座を虎視眈々と狙っている。新興勢力であるベールゼブブと同盟を結んでいる。

ベールゼブブ

『アスタロト』に登場するキャラクター。四大実力者の一人で、ベール大王と同盟を結んでいる。元は72人の魔王の一人だったが、当時の四大実力者の一人だった大魔王プラトーンに戦いを挑むも敗れ、辺土界に流されてしまう。しかしそこで封印された古代妖魔の秘法を解明、魔界に戻りプラトーンを打倒。 現在の地位を手に入れた。部下には「御統主(ミ・ヘッド)」と呼ばれている。

サタン

『アスタロト』に登場するキャラクター。絶対な魔力を持ち、魔界を支配する帝王。元は至高界で天帝に仕えていた堕天使。至高界を追いやられた際、魔界に住み着いていた古代妖魔を駆逐し、その亡骸を葬るために辺土界を造った。空に赤い月のような「眼」を浮かべて魔界の地表を見渡すことができる。 ベールの野心に気付いてはいるが、今のところまだ戦争を起こす気はない。

ルキフェル

『アスタロト』に登場するキャラクター。四大実力者の一人で、帝王サタンの腹心。非常に高齢で、サタンと共に魔界に住み着いていた古代妖魔と戦った。アスタロトと同盟を結んでいるが、若く無鉄砲なところのあるアスタロトに手を焼いている。健康のため毎日一万歩歩くことが日課。

マルコキアス

『アスタロト』に登場するキャラクター。72人の魔王の一人。猛将の名の通り、直情で好戦的な性格。アスタロトを「心の友」と呼んでいる。ベール・ベールゼブブ陣営に戦いを挑むアスタロトのバックアップを受け、ベールゼブブ配下の魔王たちに戦いを挑む。

ゾゾット

『アスタロト』に登場するキャラクター。年若い人間の秘術師(マグス)。表向きは占い師だが、幾多の魔法書を読み解き、国一番の実力を身につけた。魔法書「狩りの書」によってアスタロトの元に呼び寄せられ、天帝が著した創世記のコピーを報酬に、協力をさせられる。

ラウム

『アスタロト』に登場するキャラクター。アスタロト配下のハーピー魔王。人面妖鳥(ハーピー)族最後の生き残り。人間界に逃れた際は、インチキな魔術の本を子供に売りつけて金銭を稼いでいた。

リントラ

『アスタロト』に登場するキャラクター。至高界に数十名いる上級天使の一人。悪魔でいうと、72人の魔王と四大実力者の中間程度の実力を持つ。魂の集積所で騒ぎを起こしたベールゼブブに「清めの罰」を与えた。

場所

白紙委任の森 (はくしいにんのもり)

アスタロト公爵家が、三つの法王の魂をはじめとした高貴な魂を保管している場所。樹木の配置によって、捻じ曲がった空間を作り出しているため、アスタロト本人でさえ、ガイドなしに歩くのは危ない。同作者魔夜峰央の『パタリロ!』にもアスタロトの魂保管庫として同名の場所が登場する。

魔界

帝王サタンによって支配され、悪魔たちが住まう弱肉強食の世界。サタンの配下には、右腕とされる腹心ルキフェル、大公爵アスタロト、東方に広大な領地を持つベール大王、ベールゼブブの四大実力者がいる。さらにその下には72人の魔王、上級悪魔、下級悪魔など数百万の悪魔がいるが、これらの階級は絶対のものではなく、強さか保有する人間の魂の量が勝れば、上の階級へと上ることができるシステムとなっている。

辺土界

魔界の最奥にある暗黒世界。サタンが古代妖魔の亡骸を葬るために造った変造世界。その特殊性から、一度足を踏み入れれば、どんな高い魔力の持ち主でも帰還することは不可能であるといわれていた。

至高界

天帝によって統治される世界。天帝の配下には主天使ラファエル、天使長ミカエル、大天使ガブリエルの三大天使がいる。天帝は人の生き死にを司り、人の死後は魂を集積所に集め選別、良質なものだけを天国に招きいれ保管するとされている。

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