僕等がいた

僕等がいた

北海道と東京を舞台に、心に影を持った青年矢野元晴と、一途に彼の幸せを願い続けた高橋七美の純愛を描いた長編。第50回小学館漫画賞(少女向け部門)受賞。

正式名称
僕等がいた
ふりがな
ぼくらがいた
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概要・あらすじ

高校生になったばかりの主人公高橋七美は、クラスの女子が1度は好きにるという人気者矢野元晴が、自分をからかって楽しんでいる事に腹を立てていた。しかし、自分のピンチをいつも救ってくれる矢野に徐々に惹かれはじめ、矢野も他人には決して見せないような顔を七美にだけ見せるようになっていく。両想いになった二人は付き合う事になるのだが、七美には一つ大きな気がかりがあった。

矢野は、亡き恋人への想いをふっきれずにいたのだ。

登場人物・キャラクター

高橋 七美 (たかはし ななみ)

小さくて童顔の女子高生。おっちょこちょいで食いしんぼう。お団子ヘアが特徴。高校入学後、女子が1度は好きになるというモテ男矢野元晴に告白され恋人同士になる。矢野がいまだに亡き恋人への未練を引きずっているのに心を痛めながらも、全てを受け入れ一緒にいようと決める。北海道から東京に引っ越した矢野と6年間音信不通になるも、ひたむきに想い続けている。 大学卒業後は東京の出版社で男性向け漫画の編集者として勤務。優しいが気が強く、とにかくまっすぐで純粋。

矢野 元晴 (やの もとはる)

主人公高橋七美の恋人。成績優秀で運動神経抜群の人気者。中学の時は、クラスの2/3の女子が好きになったという伝説を持つ。はじめは七美をからかって面白がっていたが、実はずっと気になっており文化祭で告白した。中3の時、恋人だった山本奈々が元カレとのドライブ中に事故死した事で、悲しみと怒りが混じった複雑な感情を抱き続けている。 亡き恋人への想いが断ち切れずに七美を不安にさせてばかりいるが、七美に対する愛は本物。高2の時、母親に付き添って東京に引っ越すが、癌を患った母は後に精神まで乱し自ら命を絶ってしまう。2度も大切な人を失った悲しみから過去を全て捨てる事を決意。6年もの間消息を絶つこととなる。

竹内 匡史 (たけうち まさふみ)

矢野元晴の幼馴染で親友。矢野が小学校の時転校してきて以来の仲。モテる矢野の隣で損もしてきたが、それ以上に矢野の事が大好き。高1の時から高橋七美を想い続け、2年の時矢野に宣戦布告する。矢野に文化祭での告白タイムにどっちが選ばれるのか勝負を挑むが、結局友情を選んで身を引いてしまう。 矢野が行方をくらました6年間は、東京で七美を支え続けている。

山本 有里 (やまもと ゆり)

矢野元晴の過去を握るクラスメイト。高校では誰も近づけないオーラを放ち、クラスから孤立している。姉の奈々と容姿を比べられてきた事から、性格が卑屈。姉が亡くなって悲しみに暮れていた時、それに同情した矢野と体の関係になってしまう。それ以降矢野に固執し続け、母親の自殺で矢野が失踪した時も居場所を見つけ出し一緒に住む事となった。

山本 奈々 (やまもと なな)

矢野元晴の元カノ。矢野の中学の先輩。美人でモテるが、男の趣味が悪く、影ではバカ女と噂されている。DV男と交際中、見かねた矢野に告白され恋人同士に。元カレには会わないと約束したが、約束を破り元カレの車で事故死した。

竹内 彩香 (たけうち あやか)

竹内匡史の実姉。ジュエリーショップで働いている。弟の匡史をパシリのように扱い、弟の親友矢野元晴にも上から目線で接する。物事をズバズバ言う性格で、矢野や匡史、高橋七美が迷っているときは、その都度核心を突いた言葉を吐いてくる。

千見寺 亜希子 (せんげんじ あきこ)

矢野元晴の東京のクラスメイト。矢野が転校先の学校で出会った才色兼備な女子。今まで恋愛を避けてきたが、矢野に対する想いが止められずに距離を埋めようと試みる。しかし、矢野が高橋七美を強く想っているのを痛感し、想いは伝えず側で切な矢野を応援する事を決める。七美とは偶然同じ出版社に就職し、矢野の事もあって良き親友となる。 矢野が消息を絶った後も一途に想い続ける七美を側で支えてきた。七美を飲みに連れて行っては励ましている。

水口 (みずぐち)

主人公高橋七美の友人。七美が高校に入って一番に出来た友達。矢野元晴の熱狂的ファンで、何かと情報を持っている。七美が矢野と付き合った後は、問題の多い二人を側で見守っている。

功太郎 (こうたろう)

矢野元晴の東京のクラスメイト。最初は転校生の分際で生意気な矢野を嫌っていたが、すぐに仲良くなる。クラスメイトの千見寺に惚れており、千見寺の矢野に対する想いも感づいている。

宮下 舞花 (みやした まいか)

山本有里の理解者。矢野元晴を追っかけ札幌に引っ越した有里が、同じバイト先で出会った年上の美女。周りからチヤホヤされても一切浮かれることなく、自分をしっかり持った人間。周囲から孤立する有里を気に掛け、何かと世話お焼く。有里の矢野に対する執着心は間違った恋愛感情だと指摘する。

矢野 庸子 (やの ようこ)

矢野元晴の実母。親友の旦那に叶わぬ恋をし、不倫の末に元晴を身籠る。未婚のまま元晴を産んだが、良好な親子関係を築いてきた。行き当たりばったりな性格で、周りからは女の子のまま大人になってしまったようだと言われている。結婚相手と別れ東京で自立を目指すも、癌を発症。精神が錯乱していき自ら命を絶った。

美智子 (みちこ)

矢野庸子の大学時代の親友。旦那は元晴の実父。友人の庸子と旦那が不倫した上に子供まで作った事を長年恨んできたが、跡継ぎ不在の問題が生じ、旦那の血を引いた矢野を訪ねてくる。

マスター

矢野元晴の恩人。母親の自殺で周りとの連絡を絶った矢野が、行き着いた札幌で出会った人物。バーを経営しており、天涯孤独の矢野を店で雇い入れた。矢野の過去を問い詰めるわけでもなく、さりげない言動でいつも心の闇を取り払おうとしてくれる。

ララ美

『僕等がいた』に登場する犬。矢野元晴の愛犬。元々竹内匡史の家の前に捨てられていたのを、矢野が引き取る。七美に振られてしまった矢野が未練がましくララ美と名付けた。

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