X

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東京を舞台にし、人類の存続のための「天の龍」と自然があふれる地球のための「地の龍」の戦いを中心に描く。CLAMPの代表作の一つ。

正式名称
X
ふりがな
えっくす
作者
ジャンル
バトル
 
ファンタジー
レーベル
KADOKAWA
関連商品
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概要・あらすじ

母、司狼斗織の死の間際の言葉に従って、6年間離れていた東京にもどってきた司狼神威。天の龍にも地の龍にもなれる、強大な力を持つ司狼神威をめぐり戦いが始まる。天の龍とは地の龍に地震を引き起こさせないために各地の結界を守る存在、地の龍は地震を引き起こし人工的に作られたものを破壊する存在。

司狼神威は幼なじみの桃生封真桃生小鳥を守るために天の龍となる事を選択する。それは、司狼神威の添え星として生まれた桃生封真が地の龍になるという事でもあった。地の龍として覚醒した桃生封真は、妹の桃生小鳥を殺し別人の様になり司狼神威と敵対していく。

登場人物・キャラクター

司狼 神威 (しろう かむい)

この世の行く末の鍵を持つもの。高校一年生。東京を離れていたが、母の司狼斗織の死の間際の言葉に従って東京に戻ってくる。東京に戻ってきたばかりの頃は回りは全て敵だと思っていて、関わるもの全てと戦闘する感じであった。天の龍にも地の龍にもなれる存在だが、桃生封真と桃生小鳥が幸せに暮らしていける場所を守りたいという想いから天の龍となる選択をする。 それにより添え星となるべく生まれた桃生封真が地の龍となり、彼は別人のようになってしまう。冷酷になった桃生封真に傷つけられ、桃生小鳥を目の前で殺された司狼神威は心を閉ざしてしまう。

桃生 封真 (ものう ふうま)

司狼神威の幼なじみで、妹は桃生小鳥。無口で無愛想だがやさしい。添え星となるべく生まれたもので、もう一人の神威となる者。司狼神威が天の龍となることを選び、桃生封真は地の龍となった。地の龍として覚醒したあとは、性格は残虐で傲慢。司狼神威の事を平気で傷つけ、妹の桃生小鳥の事も殺してしまう。 人の本当に願っている望みを知ることができる。

桃生 小鳥 (ものう ことり)

桃生封真の妹。心臓が悪く、母親に似て体が弱い。高校一年生。動物や植物と心を通わせる事ができる。母がばらばらになって死んだ事を受け入れられず、その記憶を封印する。しかし、真神時鼓が同じように死んだ姿を見て、記憶が戻り心が壊れてしまう。夢見となる資質を持って生まれたが覚醒はしていない、しかし漠然とした未来への不安を夢に見て、地球が壊れるくらいなら自分が壊れるという選択をする。 もう一人の神威となった桃生封真によって殺された。

有洙川 空汰 (ありすがわ そらた)

七つの封印のうちの一人。高野山のお坊さん。高野山の中にある高校に通う2年生。関西弁で話す。静電気を使って戦う。結界は半径3キロはある正方形の形。、高野山の星見の占いによって、3歳の時に親元から引き離され両親の顔を覚えていない。星見により、愛する女のために命を落とすと予言されていて、有洙川空汰はその相手を自分で鬼咒嵐だと決めている。

鬼咒 嵐 (きしゅう あらし)

七つの封印のうちの一人。三角錐形の結界を作る。伊勢神宮の隠し巫女。体の中に伊勢神宮のご神体を隠していて、戦闘時に左の掌からご神体の剣を出して戦う。彼女の母も伊勢神宮の巫女だったが、学術調査で伊勢に来た大学生と恋に落ちて、鬼咒嵐を身ごもる。母は、鬼咒嵐が七つの封印だと知り伊勢から出て行くが、鬼咒嵐を残して死んでしまう。 その後、食べる物にも困る生活をしていたところを伊勢神宮の老婆に拾われる。有洙川空汰から想いをストレートにぶつけられるが、冷たくあしらっていた。しかし次第に惹かれていき両想いになる。

蒼軌 征一狼 (あおき せいいちろう)

風使い。七つの封印のうちの一人。株式会社角川書店、雑誌編集部、野生時代の編集部員。その後少女漫画誌のASUKAに移動になる。砕軌玳透はたったひとりの甥。猫依護刃の祖母とも顔見知り。既婚者で、嗣摩子という妻と、由花という一人娘がいる。八角柱の結界を作る。

夏澄 火煉 (かすみ かれん)

七つの封印のうちの一人。発火能力者で十字架の形の結界を作る。ソープランド「フラワー」で働く。幼い頃から火を操る事ができ、そんな彼女を不気味がった母から虐待を受ける。真神時鼓に言霊に頼まれて彼女の家を燃やし、司狼神威に真神時鼓の神剣を守れという言葉を伝える。蒼軌征一狼の事を慕っている。

猫依 護刃 (ねこい ゆずりは)

七つの封印のうちの一人。14歳。三峰神社の孫娘。結界の形は円柱。犬鬼をつかい、犬鬼は剣の姿をとったりする。物怖じせず無邪気に司狼神威に接する。八頭司颯姫の問いかけに悩み、迷い、その隙をついて八頭司颯姫に攻撃された猫依護刃を守って犬鬼は消えてしまう。死にたくない、みんなを守る力がほしいと願って、自分の中から子犬が生まれ、名前を犬鬼とつける。 志勇草薙のことは初めて犬鬼を見てくれた人として慕っていた。志勇草薙が七人の御使いであることは知らずに好きになり告白する。

皇 昴流 (すめらぎ すばる)

七つの封印のうちの一人。陰陽師の頂点に立つ皇一門の十三代目当主。星形の結界を作る。桃生封真との戦いで右眼を傷つけられ失明する。桜塚星史郎に殺される事を願っていたが、桜塚星史郎が皇昴流を殺そうとしたときに発動した術により、自分が桜塚星史郎を殺す事になる。桜塚星史郎の死後結界を張る事ができなくなり、司狼神威たちのもとを離れる。

麒飼 遊人 (きがい ゆうと)

七人の御使いのうちの一人。区役所に勤める地方公務員。職業は硬いが、見かけはホストっぽい。アメリカンクラッカーのような武器を使っていたが、水を操る事ができる能力を持つ。庚と知り合いで、都庁の地下でよく会っている。

八頭司 颯姫 (やとうじ さつき)

七人の御使いのうちの一人。どんな端末からでも、すべてのコンピュータ回線に侵入でき、情報を読み取り操作する事ができる。コンピュータに愛されている女性。都庁の地下に「獣(ビースト)」というコンピュータを作る。「獣」から直接体にケーブルなどを取り込み操作し、回線などのケーブルを暴れさせて街を破壊する。

志勇 草薙 (しゆう くさなぎ)

七人の御使いのうちの一人。陸上自衛隊に努めている。木や花たちの悲鳴が聞こえる。犬鬼が見えたことで猫依護刃と親しくなり、お茶を飲んだり一緒に遊びに行くような仲になる。猫依護刃から好きだと気持ちを伝えられるが、彼女が七つの封印であることを知り戸惑う。

桜塚 星史郎 (さくらづかもり せいしろう)

七人の御使いのうちの一人。陰陽術を使って人を殺める暗殺集団・桜塚護の力を継ぐ。昔、皇昴流をかばって右眼を失っている。皇昴流の双子の姉、皇北都の命を奪った際に、彼女から術をかけられている。それは皇北都と同じ殺し方で皇昴流の命を奪おうとした場合、それが桜塚星史郎自身に返ってくるというもの。 桜塚星史郎は皇昴流との戦いの中で、その術を発動させて皇昴流に殺される事になる。

玖月 牙暁 (くづき かきょう)

七人の御使いのうちの一人。FOUR SEASONS HOTELに長期滞在客として宿泊している。ずっと夢を見続けている、植物状態の青年。夢見の力を持っていて、夢の中で皇北都と何度か会い心惹かれる。皇北都が死ぬという夢見をとめる事ができず、彼女が死んだ事に後悔し続けている。

(ひのと)

盲目で、耳も聞こえず、自分で歩くこともできない。言葉を発せず、頭の中に直接語りかける。夢という形で未来を見る力を持つ占い師。地球を助けてほしいと七つの封印である司狼神威に助けを求める。真っ直ぐな長い髪をしていて、額に不思議な文様を持つ。少女の姿をしているが、見た目より年齢は上。国会議事堂の地下に住み、政治家たちのために夢見、日本の未来を予言している。 二重人格であり、天の龍をおとしいれようとする裏の丁はもう一つの人格に抑えられていたが、次第に裏の人格のほうが表の人格を乗っ取っていく。

(かのえ)

丁の妹。夢見の力は無いが、丁の夢に忍び込み除き見る事ができる。そのときだけ額に丁と同じ不思議な文様があらわれる。都知事の秘書。都庁の地下を拠点にして地の龍を集めようとしている。

砕軌 玳透 (さいき だいすけ)

学生服を着ている。伊勢付きの風使いの一族。生まれる前から丁に使えると決められていて、10歳の頃から8年ほど丁に使えている。蒼軌征一狼の甥にあたる。決められた運命ではあるが、丁に使える事を幸せだと感じていて、丁をかばい、桃生封真に殺される。

蒼氷 (そうひ)

亡き両親の志を継ぎ、丁のことを「姫」と呼び使える。見かけは緋炎とそっくりの女性。

緋炎 (ひえん)

亡き両親の志を継ぎ、丁のことを「姫」と呼び使える。見かけは緋炎とそっくりの女性。

司狼 斗織 (しろう とおる)

司狼神威の母親。親友の司狼斗織が自分の身代わりになって神剣を生み命を落とし、これ以上刀隠神社の人たちに迷惑をかけられないと、司狼神威をつれて東京を離れる。それから6年後、司狼神威に東京へ行けと伝えて、炎に包まれて死ぬ。

真神 時鼓 (まがみ ときこ)

司狼神威の母、司狼斗織の妹で司狼神威より14歳年上。司狼神威や桃生封真が通う高校の保健医。司狼斗織に眼がそっくり。真神家は重要人物の身代わりとなって、全ての災厄を受ける影贄の家系。司狼神威にあなたの母の事、運命の事を伝えると約束するが何者かにさらわれる。どうにか逃げ出して司狼神威の元へ行き、命を犠牲にして己の体から2本目の神剣を生み出す。

桃生 鏡護 (ものう きょうご)

桃生封真と桃生小鳥の父親。45歳。刀隠神社の神主。神剣を守るため、奪いにきた那吒と戦い破れ命を落とす。

桃生 紗鵺 (ものう さや)

桃生封真と桃生小鳥の母親。高校で司狼斗織に始めてあったときから、司狼斗織の事を愛している。司狼斗織のために、刀隠神社に愛のない結婚をして嫁いだ。桃生小鳥が10歳のときに、司狼斗織の代わりに神剣を体から生んで死ぬ。

瀬川 景一 (せがわ けいいち)

財団法人CLAMP学園の司狼神威の同級生で数少ない友達。クラス委員長を務めていて、転校してきたばかりの司狼神威の身の回りの世話をしてくれたりと面倒見がよく人当たりがいい、そしてちょっと強引。中野での地震によって父を亡くし、母と二人暮らし。その後池袋の地震で母も亡くす。

塔城 元春 (とうじょう もとはる)

塔城製薬の会長。塔城製薬の秘密プロジェクトによってサンシャイン60の建物の地下の研究所で那吒を生み出す。

皇 北都 (すめらぎ ほくと)

皇昴流の双子の姉。夢の中で玖月牙暁と出会う。双子の皇昴流の命を桜塚星史郎から守るため、桜塚星史郎にわざと殺されて彼に術をかける。

那吒 (なたく)

七人の御使いのうちの一人。額に花びらのような文様がある。神剣を奪うために刀隠神社の神主桃生鏡護を殺す。サンシャイン60の建物の地下にある研究所で、塔城製薬の秘密プロジェクトとして、人工子宮と遺伝子操作によって生み出された人工生命体。塔城製薬の会長、塔城元春の孫娘霞月と、息子塔城柾季の組織を合わせたクローン体。 体は人間だが、感情がなく性別も無い。桃生封真が自分の父親に似ている事で慕い、離れたくないという想いから彼についていく。

その他キーワード

七つの封印 (ななつのふういん)

『X』で使用される用語。天の龍とも言う。天の龍が残れば、人々は生き延び地球は蝕まれ続ける。天の龍の者のみ結界を作る事ができる。結界の形は人それぞれ。

七人の御使い (しちにんのみつかい)

『X』で使用される用語。地の龍ともいう。地の龍が結界を全て破壊すれば、人が作った建造物は崩れ、地球は生きながらえる。

結界 (けっかい)

『X』で使用される用語。七つの封印が作る事ができる。結界を張る事によって、その区間は完全に別次元となり、実際の空間には戦いなどによる被害は及ばない。しかし結界を張った本人が、死んだり、重傷を負った場合は実際の空間にもその被害は同じように及ぶ。ただしその被害はいつ起こるかはわからない。結界にはかなりの力の持ち主しか入れない。

神剣 (しんけん)

『X』で登場する剣。人体と同じ物質で構成されていて生きている剣。一本は桃生紗鵺の体から、彼女の命を犠牲にして生まれ、刀隠神社に隠される。2本目は真神時鼓の体から生まれる。

書誌情報

CLAMP PREMIUM COLLECTION X 18巻 KADOKAWA

第1巻

(2023-02-03発行、 978-4041131664)

第2巻

(2023-03-03発行、 978-4041133347)

第3巻

(2023-03-03発行、 978-4041133354)

第4巻

(2023-04-03発行、 978-4041133361)

第5巻

(2023-04-03発行、 978-4041133378)

第6巻

(2023-05-02発行、 978-4041133385)

第7巻

(2023-05-02発行、 978-4041133392)

第8巻

(2023-06-02発行、 978-4041133408)

第9巻

(2023-06-02発行、 978-4041133415)

第10巻

(2023-07-04発行、 978-4041133422)

第11巻

(2023-07-04発行、 978-4041133439)

第12巻

(2023-08-04発行、 978-4041133446)

第13巻

(2023-08-04発行、 978-4041133453)

第14巻

(2023-09-04発行、 978-4041133460)

第15巻

(2023-09-04発行、 978-4041133477)

第16巻

(2023-10-04発行、 978-4041133484)

第17巻

(2023-10-04発行、 978-4041133491)

第18巻

(2023-11-04発行、 978-4041133507)

CLAMP PREMIUM COLLECTION X (18.5) 19巻 KADOKAWA

第19巻

(2023-11-04発行、 978-4041133514)

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