ハルコの晴れの日

ハルコの晴れの日

有能な派遣社員・秋月晴子の、派遣先での活躍ぶりを描いた一話完結のサクセスストーリー。惚れっぽい晴子を中心に、さまざまなラブロマンスも展開される。

正式名称
ハルコの晴れの日
ふりがな
はるこのはれのひ
作者
ジャンル
キャリアウーマン
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概要・あらすじ

他人をサポートすることが大好きな秋月晴子は、知識と行動力に優れあらゆる資格を持ち、派遣社員としてさまざまな会社で活躍している。ある派遣先の会社で、晴子は原田部長の秘書として活躍していた。彼は仕事も有能で、顔もスタイルも抜群な男性であり、晴子の能力を高く買っていた。そんな原田部長に対して晴子は恋心を抱いてしまう。

しかし他の役員と衝突してしまい、大切なプロジェクトから外された原田部長は、自分のつらさや淋しさを晴子に甘えることで逃避しようとし、晴子に身体の関係を要求する。原田部長を拒絶して「のみくい処ムジナ」に逃げ込んだ晴子に、先輩は何も語らず美味しい食事を提供する。晴子は先輩のおいしい料理を食べながら、こんな目に遭わされた原田部長に一時でも心が揺れた自分に対し、悔しい思いを噛みしめる。

しかしまた、新たな派遣先に行っては、またそこにいる男性に惹かれ、そして振られてしまうのだった。

登場人物・キャラクター

秋月 晴子 (あきづき はるこ)

派遣会社「サンアタックサポート」に登録し、いろいろな会社で派遣社員として働いている女性。あらゆる資格を持ち、仕事をバリバリこなす有能なキャリアウーマン。一方で惚れっぽいところがあり、簡単に男性を好きになっては振られ、その後は「のみくい処ムジナ」に行って、泣きながら飲み食いするのが、お決まりのパターンとなっている。

先輩 (せんぱい)

「のみくい処ムジナ」の店主を務める男性で、秋月晴子の高校の先輩。料理の腕前はかなりのもので、和食や洋食、中華も作れるオールマイティな料理人。実は晴子のことを10年以上も想い続けており、派遣先で新しく出会う男性に惚れては振られることを繰り返す彼女のことを、ずっと見守ってきた。

あや

「のみくい処ムジナ」でアルバイトをしている女の子。おさげ髪で、眼鏡をかけている。先輩に想いを寄せ、3年ほど客として通い続けていた。あやがネットで「のみくい処ムジナ」を紹介したことで、店が繁盛することとなり、それに伴うアルバイト募集にエントリーしたという経緯がある。先輩が秋月晴子に想いを寄せていることを知っているが、望みを捨てていない。

山ちゃん (やまちゃん)

「のみくい処ムジナ」に通っている常連客の男性。目が細く、ふくよかな体型をしている。実はあやのことが好きで、彼女を目当てに1年間店に通い続けていた。普段は作業着姿だが、あやに告白する時はスーツ姿できめたものの、あえなく撃沈してしまう。しかしその後、付き合うようになり最終的には結婚した。「のみくい処ムジナ」で結婚パーティをする予定。

原田部長 (はらだぶちょう)

秋月晴子の派遣先の上司となった中年の男性。バツイチで独身。仕事のできる人物ながら、それを同僚や上司に疎まれ、プロジェクトから外されてしまう。落ち込んでいたところを晴子に慰められ、一夜をともにしたいと申し出るが、当然晴子からは拒絶された。以降は、その立場を笠に着て晴子に難癖をつけては、醜態を見せる。

大森社長 (おおもりしゃちょう)

秋月晴子の派遣先の建築会社で社長を務める若い男性。先代から社を受け継いだばかりで、やる気がみなぎっている。また気さくな人情派ということもあり、社員たちからも慕われている。「社員は家族」というのが口癖で情に厚いが、仕事においても情に流されがちなところがあり、社長としては少々危なっかしい。他人のミスに対して非常に厳しい一面を持つ。

山城 (やましろ)

大森社長の建築会社で働いている中年の男性。冷静沈着で面倒見の良い性格の持ち主。先代社長の時から働いている古株で、大森社長の危なっかしさを理解しながらも、全力でサポートしようと奮闘している。

主任 (しゅにん)

秋月晴子の派遣先のレストラン「サレルノ」で料理主任を務めている男性。若くてイケメンなことから、女性たちから絶大な人気がある。テレビに出演したり、講演、雑誌インタビューなどメディアにも進出している。料理に関してはプロフェッショナルだが、押しの強い女性を強く拒絶することができず、流されてしまう傾向にある。

大貫 (おおぬき)

秋月晴子の派遣先のレストラン「サレルノ」でマネージャーを務めている女性。主任の秘書として短期派遣されてきた晴子に仕事を教えた。主任のスケジュールを決めるのも大貫の仕事だが、主任に惚れているため、プライベートなことまで管理しようとする。

高橋 (たかはし)

秋月晴子の派遣先のレストラン「サレルノ」でフロアを担当している女性。積極的な性格で、主任のことが好きなあまり、2人きりになったチャンスにすかさず抱きついて告白した。だが、それを大貫に知られたことでクビになってしまう。のちに別のレストランで働き始めるが恋は諦めず、根性で主任を口説き落とす。

藤木 (ふじき)

秋月晴子の派遣先のイベント会社で働いている男性。優柔不断なところがあり、社内の派閥争いの渦中にあってどっちつかずの態度を取っている。晴子のアイデアにより窮地を免れ、晴子との信頼関係を深めるが、心のどこかで派遣社員を下に見ているところがあり、感情的になった時にその気持ちを口にし、晴子を傷つけてしまう。

若林 彰 (わかばやし あきら)

小説家をしている男性。出版した作品が映画化されたりと人気を博している。サイン会にも長蛇の列ができるほどで順風満帆に見えるが、実は世間からのバッシングに耐え続けるうちに追い詰められており、精神的な浮き沈みが激しい。派遣秘書として秋月晴子を短期で雇う。

りんか

クラブでホステスをしている女性。自分の気持ちに嘘がつけない、まっすぐな性格。若林彰に対して、読者に媚びた最近の作品よりも、昔の作品の方が好きだったと本心を語り、激怒させることとなった。しかしその気持ちが、落ち込んでいた若林を逆に励ます結果となった。

白石 (しらいし)

秋月晴子の高校の時の先輩で、イケメンの男性。女性たちから人気があるのをいいことに、しつこい勧誘で悪評高いエステの優待券を渡し、自分もその利益を享受するつもりでいた。女性が喜びそうな言葉を囁くのが得意で、その場限りの嘘ばかりつく薄っぺらい人物。

坂本 (さかもと)

秋月晴子の新たな派遣先である、ヘッドハンティングの会社で働く男性。自分の仕事に信念を持っており、ただならぬ情熱をかけているが、お金には弱いという一面がある。秘書として一生懸命働く晴子に好印象を抱き、お互いにいい関係に進展しかけたが、金に弱い一面を見せてしまったせいで晴子に幻滅された。

秘書室長 (ひしょしつちょう)

秋月晴子の派遣先の「オオメシ屋フーズ」で働く若い男性。複数の秘書たちを束ねており、晴子にとっては直接の上司にあたる。仕事に厳しく晴子にも強く当たるが、それはあくまでも責任感の強さゆえのこと。最初はドジをしていた晴子に苛立っていたが、やがて彼女の実力を認めるようになる。仕事で叱られたからといって涙を流す女性が嫌い。

大林専務 (おおばやしせんむ)

秋月晴子の派遣先の「オオメシ屋フーズ」で働く中年の男性。秘書室長のことを深く信頼しており、彼が目をかけている晴子についても、実力を高く評価している。秘書室長と晴子に新プロジェクトのサポートを任せ、うまくいったら晴子を正社員にすると約束する。

場所

のみくい処ムジナ (のみくいどころむじな)

先輩が経営している飲食店。和食・洋食・中華などメニューはさまざまで、お酒も置いている。ネット上で良い評判が広まったことから繁盛するようになり、あやをアルバイトとして雇った。秋月晴子が足しげく通っており、恋に破れた時はカウンターで泣きながら飲み食いするのが定番となっている。

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